五条「おはよう」
五条「今の君はどっちなのかな?」
虎杖「呪術…伏黒…」
虎杖「先輩!」
虎杖「なんだよこれ?」
五条「人の心配してる場合じゃないよ虎杖悠仁」
五条「今の君はどっちなのかな?」
虎杖「あんた確か…」
五条「五条悟。呪術高専で1年を担当してる」
虎杖「呪術…伏黒…」
虎杖「先輩!」
虎杖「なんだよこれ?」
五条「人の心配してる場合じゃないよ虎杖悠仁」
「虎杖さんってナースコール全然しないよね」
「逆に怖いっていう…」
倭助「やかましい!!来んなって言っとけ!部活しろ部活!」
伏黒「ないですよ」
五条「え?」
伏黒「百葉箱空っぽです」
五条「マジで?ウケるねぇ。夜のお散歩かな」
伏黒「ぶん殴りますよ」
五条「それ!取り戻すまで帰って来ちゃダメだから」
伏黒「今度マジで殴ろ」
虎杖「始めますよ。本当にいいんすね?」
虎杖「佐々木先輩」
虎杖「井口先輩」
虎杖「しゃ!いくぞ!」
虎杖「こっくりさん!こっくりさん!生徒会長がギリ負ける生き物を教えてください!」
虎杖「あっ!プランクトン会長どったの?」
会長「なんだそれは」
佐々木「ラグビー場が閉鎖されているのはご存じですね?」
佐々木「実は彼らが体調を崩す直前、奇妙な物音や声を聞いたそうです」
佐々木「ラグビー場が閉鎖されているのはご存じですね?」
会長「あぁ体調不良で入院した部員まで出たからな」
佐々木「おかしいと思いませんか?あの屈強なラガーマンがですよ?」
佐々木「実は彼らが体調を崩す直前、奇妙な物音や声を聞いたそうです」
会長「いやマダニが原因だそうだ」
"マダニ。大型の吸血虫。噛まれることによって感染する重症熱性血小板減少症候群は死に至ることもあるので注意"
虎杖「へえ??」
虎杖「陸上部顧問 高木!」
会長「(生徒より問題のある教師が来てしまった)」
虎杖「おもしれぇ!やってやんよ!」
虎杖「しつけぇな!なんべんも断るって言ってんだろ!」
高木「ダメだ!」
虎杖「ダメなの?」
高木「だが俺も鬼ではない。俺が負けたらお前のことは諦めよう。正々堂々 陸上競技で勝負だ!」
虎杖「おもしれぇ!やってやんよ!」
会長「(入部届を書き換えるのは正々堂々なのだろうか?)」
伏黒「(なんだこのラグビー場は!?)」
伏黒「(死体でも埋まってんのか?)」
伏黒「(だとしてもこのレベルがうろつくとは...恐らく2級の呪い。例の呪物の影響か)」
伏黒「(クソッ...気配が強すぎて絞れねぇ...すぐ隣にあるようで遙か遠くでもおかしくない)」
伏黒「(死体でも埋まってんのか?)」
伏黒「(だとしてもこのレベルがうろつくとは...恐らく2級の呪い。例の呪物の影響か)」
伏黒「(クソッ...気配が強すぎて絞れねぇ...すぐ隣にあるようで遙か遠くでもおかしくない)」
井口「眉唾だけどSASUKE全クリしたとか ミルコ・クロコップの生まれ変わりだとか」
佐々木「死んでねぇだろミルコ」
井口「付いたあだ名が”西中の虎”」
佐々木「だっさー」
虎杖「ねぇ投げ方適当でいい?」
高木「うむ、ファウルは取らんから好きに投げていいぞ。すまんな~お前の専門外をあえて選んだのは俺の本気を伝え…」
「えーっと...大体30m」
佐々木「って言ったわね」
虎杖「色々あって5時までに帰りたいからさ、先輩がいいならいさせてよ」
虎杖「色々あって5時までに帰りたいからさ、先輩がいいならいさせてよ」
佐々木「そういうことなら私らは別に…」
伏黒「(すごいなあいつ。呪力なし素の力であれか。禪院先輩と同じタイプかな?)」
伏黒「(呪物の気配!)」
伏黒「おい!お前!」
伏黒「って速すぎんだろ!」
伏黒「(すごいなあいつ。呪力なし素の力であれか。禪院先輩と同じタイプかな?)」
虎杖「あっ!もう半過ぎてんじゃん!じゃあ先生!俺用事あるんで!」
伏黒「(呪物の気配!)」
伏黒「おい!お前!」
伏黒「って速すぎんだろ!」
虎杖「いつも通りじゃん。っていうかじいちゃんにじゃねぇし。看護師さんにだよ」
倭助「尚更だバカ!つーか部活はどうしたよ?部活しろ部活!」
倭助「じいちゃんさ、死ぬ前にカッコつけるのやめてくんない?」
倭助「尚更だバカ!つーか部活はどうしたよ?部活しろ部活!」
虎杖「うるせぇな。5時前には終わんの。俺だって暇じゃなきゃ見舞いなんてこねぇよ」
倭助「よし、じゃあ暇な俺の話を聞け」
虎杖「興味ねぇし」
倭助「いいかよく聞け。最後に言っておきたいことがある。お前の両親のことだ」
虎杖「だから興味ねぇって」
倭助「じいちゃんさ、死ぬ前にカッコつけるのやめてくんない?」
虎杖「男はなカッコつけて死にてぇんだ!空気読めクソ孫が!」
倭助「ケッ、ゆとりがよ」
倭助「悠仁、オマエは強いから人を助けろ。手の届く範囲でいい。救えるヤツは救っとけ。迷ってもいい。感謝されなくても気にするな。とにかく1人でも多く助けてやれ」
倭助「悠仁、オマエは強いから人を助けろ。手の届く範囲でいい。救えるヤツは救っとけ。迷ってもいい。感謝されなくても気にするな。とにかく1人でも多く助けてやれ」
倭助「オマエは大勢に囲まれて死ね。俺みたいになるなよ」
虎杖「じいちゃん?」
虎杖「じいちゃん…死にました…」
看護師「うん...必要な書類はこれで全部ね」
虎杖「うっす...お世話になりました」
看護師「本当に大丈夫?」
虎杖「そうっすね...こういうの初めてなんで実感湧かないかな...でもいつまでもメソメソしてっとじいちゃんにキレられるし...あとは笑ってこんがり焼きます」
看護師「言い方!」
伏黒「虎杖悠仁だな?」
虎杖「ん?」
伏黒「呪術高専の伏黒だ。少し話がしたい」
虎杖「あの、喪中なんすけど」
伏黒「悪いが時間がない。お前が持っている呪物はとても危険な物だ。今すぐ俺に渡せ」
虎杖「呪物?」
伏黒「これだ」
虎杖「あぁはいはい、拾ったわ」
虎杖「俺は別にいいけどさ先輩らが気に入ってんだよね。危険ってどういうことよ?」
伏黒「特に学校や病院には膨大な怨念が溜まりやすい。辛酸、後悔、恥辱。人間の負の感情が呪いの源になる。だから多くの学校などに魔除けとしての呪物を密かに置いていた。お前が持っているのもそれだ」
虎杖「魔除けならむしろありがたいんじゃないの?」
伏黒「最後まで聞け」
伏黒「より邪悪な呪物を置くことで他の呪いを寄せ付けない劇毒。魔除けとは名ばかりの悪習だ。年月とともに封印が緩み、今や呪いを招き肥えさせる餌に転じた」
伏黒「お前が持っているのは特級に分類される危険な物だ。人死にが出ないうちに渡せ」
虎杖「いやだから俺はいいんだって。先輩に言えよ」
伏黒「(空?俺が追ってきたのは箱にこびりついた残穢か!)」
伏黒「中身は??」
虎杖「だから先輩が持ってるって…」
伏黒「なんだ?」
虎杖「そういや、今夜学校であれのお札剥がすって言ってた」
伏黒「あ!!」
虎杖「え?もしかしてヤバい?」
伏黒「ヤバいなんてもんじゃない。そいつ死ぬぞ」
佐々木「取れないわね…」
井口「わざわざ忍び込んでやることか?電気つけようぜ」
佐々木「ダメ!雰囲気重視よ。スリルを楽しむのがオカ研魂じゃん。どうせ何も起こりゃしないんだから...」
井口「人間の指?」
佐々木「本物?」
伏黒「いや呪力のない人間にはまず無理だ。普通はな」
虎杖「右!近道だ!」
虎杖「つってもなぁ、呪いなんていまいちピンとこねぇや」
伏黒「そいつらどこだ?」
虎杖「4階」
虎杖「なんだこのプレッシャーは!!」
伏黒「お前はここにいろ」
虎杖「俺も行く!ヤバいんだろ?」
虎杖「二月かそこらの付き合いだけど、友達なんだ!ほっとけねぇよ!」
虎杖「(あいつに言われた通り待つだけなのか?俺は何にビビってる?)」
伏黒「そいつ死ぬぞ」
虎杖「(そうだな...死の気配がここまで来る...死ぬのは怖い...怖かったかな?全然そんな感じしなかったけど...)」
祖父「お前は強いから人を助けろ」
<伏黒「(クソッ!人間ごと呪物を取り込む気か!間に合わねぇ!)」虎杖「なんで偉そうなの!?」
虎杖「あぁ...確かに...俺今まで幽霊とか見たことないしな」
虎杖「ちなみにあっちで呪いバクバク食ってるのは?」
伏黒「俺の式神だ。見えてんだな。呪いってのは普通見えねぇんだよ。死に際とかこういう特殊な場では別だがな」
虎杖「あぁ...確かに...俺今まで幽霊とか見たことないしな」
伏黒「お前怖くないんだな」
伏黒「はあ?」
虎杖「だったら、せめて自分が知ってる人くらいは正しく死んで欲しいって思うんだ...まぁ、自分でもよく分からん。おっと!」
伏黒「あぁ特級呪物”両面宿儺”の指だ。もろとも食われなかったのは奇跡だな」
虎杖「食ってどうすんだ?美味いのか?」
虎杖「伏黒!」
伏黒「クソッ…頭回んねぇ…」
伏黒「虎杖!あいつら連れて逃げろってのが分かんねぇのか!!」
伏黒「バカ言うな。より強い呪力を得るためだ。危ないからさっさと渡せ」
虎杖「はいはい」
伏黒「!!逃げろ!」
虎杖「伏黒!」
伏黒「クソッ…頭回んねぇ…」
伏黒「虎杖!あいつら連れて逃げろってのが分かんねぇのか!!」
祖父「人を助けろ」
虎杖「めんどくせぇ呪いにかかってんだわ!」
伏黒「バカ!俺によこせ!お前も食われるぞ!」
伏黒「やめろ…」
虎杖「食ってどうすんだ?美味いのか?」
伏黒「バカ言うな。より強い呪力を得るためだ」
虎杖「あるじゃねぇか!全員助かる方法!俺に呪力があればいいんだろ伏黒!」
伏黒「やめろ…」
宿儺「くっ...フッフッフッフッ」
宿儺「あはははは!!」
宿儺「あぁ!やはり光は生で感じるに限るなぁ!」
伏黒「(最悪だ!最悪の万が一が出た!特級呪物が受肉しやがった!)」
宿儺「呪霊の肉などつまらん。人は?女はどこだ?」
宿儺「いい時代になったものだなぁ。女も子どもも蛆のように湧いている」
虎杖「いや俺の体だし」