第8話
ディートフリート「おい、起きろ。北東戦域で拾った」
ディートフリート「そいつは武器だ」
ギルベルト「武器?」
兵士「だから大佐は面会できないと」
ヴァイオレット「急ぎ確認したいことがあるのです!」
ヴァイオレット「大佐」
ディートフリート「やはり 武器は武器だな」
クラウディア「ああ 分かってる」
乳母「あら、坊ちゃま」
乳母「…と その子は?」
ギルベルト「とりあえず、風呂に入れて服を着替えさせてやってくれ」
乳母「こっちにいらっしゃい。さあ...」
乳母「痛い!ちょっとやめて! イタタ…」
乳母「あら、坊ちゃま」
乳母「…と その子は?」
ギルベルト「とりあえず、風呂に入れて服を着替えさせてやってくれ」
乳母「あの… 奥様には?奥様は今ライデンのお屋敷に」
ギルベルト「知らせる必要はない。しばらくの間、私が預かることになった」
乳母「こっちにいらっしゃい。さあ...」
乳母「痛い!ちょっとやめて! イタタ…」
乳母「坊ちゃま、着替えさせたのですが...この子が暴れるもので」
ギルベルト「あ… 風邪を…」
大佐「くだらん!まったく 君の偽善には付き合っておれん!命令だ!以上」
少将「ガルダリク連合軍はボチアッチャに侵攻を開始した。ただちにボチアッチャの首都カプリア前面の川で防衛線を張ったが、現在は持久戦に突入。こちらの軍勢は3万、相手は6万。持ちこたえているが、敵は前線に大砲を送ってきた。それ以降、その砲撃によって士気は低下、戦線崩壊の可能性もある」
ギルベルト「はっ」
ギルベルト「すぐ行く」
兵士「隊長敵が近くまで…」
ギルベルト「ヴァイオレット...ヴァイオレットだ」
ギルベルト「字の練習にもなるからこれから毎日 報告書を出すんだ。わかったね?」
ギルベルト「ヴァイオレット、君の功績だ。この町、メヒティッヒの感謝祭は、感謝を捧げる人に贈り物をするのが習わしだ」
ギルベルト「ヴァイオレット、何か欲しい物はあるか?」
ギルベルト「どうした?」
ヴァイオレット「少佐の瞳があります」
ヴァイオレット「少佐の瞳と同じ色です」
ヴァイオレット「これを見たときの…」
ヴァイオレット「こういうのを…」
ヴァイオレット「何と言うのでしょう?」
クラウディア「“中佐”はよせ」
ギルベルト「そうはいかない。階級は君のほうが上だ」
クラウディア「お前の そのそっけない態度、久しぶりだと可愛く見えるから不思議だな」
ギルベルト「君も変わらないな。中佐になっても」
クラウディア「」あっ前に訓練所で見た…」
クラウディア「まだ手元に置いていたのか...この子だろ?カプリアの戦いですさまじい戦功を挙げたのは」
クラウディア「少佐の“武器”だってひそかにウワサになってるぞ...ほかに させることがあるだろ」
クラウディア「いや...すまない...えっと…」
ヴァイオレット「欲し物?」
ヴァイオレット「感謝?」
ヴァイオレット「少佐、私は何を欲しがるのが適切なのでしょう?」
ギルベルト「どうした?」
ヴァイオレット「少佐の瞳があります」
ヴァイオレット「少佐の瞳と同じ色です」
ヴァイオレット「こういうのを…」
ヴァイオレット「何と言うのでしょう?」
ヴァイオレット「いいえ、これが一番“美しい”でした」
クラウディア「“中佐”はよせ」
ギルベルト「そうはいかない。階級は君のほうが上だ」
クラウディア「お前の そのそっけない態度、久しぶりだと可愛く見えるから不思議だな」
ギルベルト「君も変わらないな。中佐になっても」
クラウディア「俺の場合は、戦わずして勝つような戦線ばかりに投入されてきたし」
ギルベルト「君の家は戦費の大出資元なんだ。軍本部が配慮するのはしかたない」
クラウディア「」あっ前に訓練所で見た…」
クラウディア「まだ手元に置いていたのか...この子だろ?カプリアの戦いですさまじい戦功を挙げたのは」
クラウディア「いや...すまない...えっと…」
ギルベルト「この作戦が成功すれば敵は総崩れになる。恐らく それが最後の戦いだ」
ヴァイオレット「少佐」
ギルベルト「何だ?」
ギルベルト「君は悪くない。もう数時間で決戦だ。この話はまた今度にしよう」
ギルベルト「作戦を説明する。このインテンスには敵軍の総本部がある。周りを断崖に囲まれたまさに自然の要塞だ。正面からの突破は難しいだろう。そこで、まず主攻部隊が砲撃を仕掛ける。その隙に我々が地下水道からインテンス内部に侵入し、大聖堂に突入、本部を制圧する」
兵士「3班4班は半数が脱落!厳しい状況です!」
兵士達「はっ!!」