第74話『唯一の救い』 Sole Salvation
キャスト
🔷ジーク・イェーガー Zeke Yeager CV.子安武人
🔷グリシャ・イェーガー Grisha Jaeger CV.土田大
🔷ダイナ・フリッツ Dina Fritz CV.岸本望
🔷トム・クサヴァー Tom Xaver CV.浜田賢二
🔷テオ・マガト Theo Magath CV.斉藤次郎
🔷リヴァイ・アッカーマン Levi Ackerman CV.神谷浩史
🔷エレン・イェーガー Eren Yeager CV. 梶裕貴
🔷ライナー・ブラウン Reiner Braun CV. 細谷佳正
🔷ベルトルト Bertholdt Hoover CV.橋詰知久
グリシャ「よく見ておけジーク。これが私達の住むレベリオ区だ」
「俺はこの塔の清掃員で汚れを落とすのが仕事だ!俺の職場を穢しやがったな悪魔め!」
グリシャ「でも僕はレベリオの健康を守りたいんだ」
ダイナ「いつかきっと、私達のやってきたことをジークもわかってくれますよ」
ジーク祖父「これが1200年前に起きた"ラーゴの惨劇'。大都市ラーゴはこの日の内に消滅し、侵攻を続けた巨人によって"モンテの惨害"と"ヴァレの惨禍"が繰り広げられ何十万ものマーレ人がエルディア帝国に殺された」
ダイナ「いつかきっと、私達のやってきたことをジークもわかってくれますよ」
ジーク祖父「これが1200年前に起きた"ラーゴの惨劇'。大都市ラーゴはこの日の内に消滅し、侵攻を続けた巨人によって"モンテの惨害"と"ヴァレの惨禍"が繰り広げられ何十万ものマーレ人がエルディア帝国に殺された」
ジーク「うん、わかった。人がいっぱい死んだんでしょ?」
ジーク祖父「お父さんはちゃんとした正しい歴史を教えているか?」
ジーク「エルディア人はマーレ人にひどいことをしたから僕達はここで償わなくちゃいけないって」
ジーク祖父「ジークは戦士になってマーレのために戦いたいのか?」
ジーク祖母「今度は猫の家の本を読んであげましょうね」
ジーク「やったぁ」
ジーク「ただいま!お父さん!今日は早く終わったんだ!だから」
グリシャ「おお、そうか、じゃあたくさん勉強ができるな」
ジーク「…うん…」
グリシャ「つまりラーゴの惨劇は存在しなかったんだ。"モンテの惨害"も"ヴァレの惨禍"も全てマーレに都合のいい作り話に過ぎない」
グリシャ「古代よりエルディア人にそのような残虐な文化や風習は無く何より」
ジーク「ただいま!お父さん!今日は早く終わったんだ!だから」
グリシャ「おお、そうか、じゃあたくさん勉強ができるな」
ジーク「…うん…」
グリシャ「つまりラーゴの惨劇は存在しなかったんだ。"モンテの惨害"も"ヴァレの惨禍"も全てマーレに都合のいい作り話に過ぎない」
グリシャ「古代よりエルディア人にそのような残虐な文化や風習は無く何より」
マガト「やる気の無い者は去れ!マーレは祖国にすべてを捧げる覚悟のある者を求めているのだ」
マガト「お前のようなエルディア人に我が国の巨人を委ねられるわけが無いだろう」
クサヴァー「オーイ、そこの君!」
クサヴァー「そのボール投げてくれないか?」
クサヴァー「ハハッ まだ小さいのにやるじゃないか」
ジーク「え?」
クサヴァー「ナイスキャッチ!」
クサヴァー「壁相手も飽きたところだ。ちょっとおじさんに付き合ってくれないか」
ジーク「赤い腕章!あなたは!」
クサヴァー「君達が目指すマーレの戦士だ。もっとも私の獣の巨人はあまり戦争の役に立たないからここで球遊びなんかしているんだけど。トム・クサヴァー 本業は巨人学の研究者だ」
クサヴァー「君の名前は?」
ジーク「え?」
クサヴァー「ナイスキャッチ!」
クサヴァー「壁相手も飽きたところだ。ちょっとおじさんに付き合ってくれないか」
ジーク「赤い腕章!あなたは!」
クサヴァー「君達が目指すマーレの戦士だ。もっとも私の獣の巨人はあまり戦争の役に立たないからここで球遊びなんかしているんだけど。トム・クサヴァー 本業は巨人学の研究者だ」
クサヴァー「君の名前は?」
ジーク「ジーク・イェーガーです!」
クサヴァー「ジーク ハハッ どうも君は筋が良いな。きっとピッチャーに向いてるぞ」
グリシャ「話が違うだろ!!どうなってるんだグライス!」
ジーク「…ごめんなさい…」
グリシャ「ジークお前ならできる!」
グリシャ「父さんと母さんの子供なんだからな」
クサヴァー「ジーク ハハッ どうも君は筋が良いな。きっとピッチャーに向いてるぞ」
グリシャ「話が違うだろ!!どうなってるんだグライス!」
グリシャ「わかっている!もうこんなチャンス何百年待ったって来ないってこと」
ジーク「…ごめんなさい…」
グリシャ「ジークお前ならできる!」
グリシャ「父さんと母さんの子供なんだからな」
マガト「お前はマーレに必要無いと言ったはずだが…なぜここにいる?」
ジーク「マーレへの忠誠を示し、エルディアの罪を償うためです!公開訓練に参加させて下さい!」
マガト「何をしているイェーガー!!走れ!!走らんか!!」
ジーク「マーレへの忠誠を示し、エルディアの罪を償うためです!公開訓練に参加させて下さい!」
マガト「何をしているイェーガー!!走れ!!走らんか!!」
グリシャ「クソッ!!こんなはずじゃ!!」
クサヴァー「そんなに戦士になりたいようには見えなかったがなぁ」
ジーク「ならなきゃいけなかったんだ…なのに…全然ダメだった…」
ジーク「クサヴァーさんは何で戦士に?」
クサヴァー「巨人の謎を知りたかったからさ、私は研究者だからね」
クサヴァー「すべては始祖ユミルが"何か"と接触したことから始まるらしいが、私はその時に起きたことが知りたいのさ」
クサヴァー「寿命を縮めてまで巨人の記憶を探ろうと思うほどにね。そんなことだから戦争じゃからっきし役立たずだ」
クサヴァー「だが巨人の神秘の前に憎しみや争いもくだらないよ」
クサヴァー「だから、この戦争ごっこに付き合ってられない、私達は似た者同士なんだ」
ジーク「(これでよかったんだ。ずっと収容所から出られなくたって、生きてさえいれば)」
「ついに尻尾を掴んだぞ」
「ついに尻尾を掴んだぞ」
「エルディア復権派とか名乗っていやがるらしい」
「今回はかなりの規模だ」
「フクロウというマーレ側の内通者が組織したらしい」
「既にいくつかの目星はついている」
「あとは証拠を揃えていけば時間の問題だな」
ダイナ「ジーク?どうしたの?」
ダイナ「早く食べなさい」
グリシャ「はぁ…」
ジーク「見つかったらみんな楽園送りなんだよ…悪魔の島に送られて…みんな巨人に…」
グリシャ「お前は今まで父さんから何を学んだんだ?誰かが立ち上がらない限り、みんなずっとこの狭い壁の中で惨めに死んでいくんだぞ?」
ダイナ「そうよ。これはあなたやエルディア人みんなの未来のための戦いだって言ったでしょ?」
ジーク「そのためなら、僕はフェイおばさんみたいになってもいいの?」
グリシャ「ジーク!!そもそも、フェイが殺されたのはこの世界が狂っているからだ!!もう誰もフェイのような目に遭わせないためには戦わなくてはいけない!!」
グリシャ「強いエルディアをマーレから取り返し、当たり前の権利を勝ち取るんだ!!」
現在公開可能な情報
ジーク「うん…クサヴァーさん…キャッチボールしてくれてありがとう…巨人になっても、時々思い出すからね」
ジーク「じゃあ…行くね…」
クサヴァー「告発なさい」
クサヴァー「もう、これしか無い!自らマーレ当局に告発することでマーレに忠誠を示せば」
クサヴァー「君と祖父母は助かるはずだ」
クサヴァー「勝手に見放しちっとも君のことを気にかけなかった…君を…愛さなかった」
クサヴァー「ジーク…君は悪くない」
クサヴァー「君は賢くて」
クサヴァー「いい子だ」
ジーク「お父さん、お母さん、もう危ないことはしないで」
ジーク「見つかったらみんな楽園送りなんだよ…悪魔の島に送られて…みんな巨人に…」
グリシャ「お前は今まで父さんから何を学んだんだ?誰かが立ち上がらない限り、みんなずっとこの狭い壁の中で惨めに死んでいくんだぞ?」
ダイナ「そうよ。これはあなたやエルディア人みんなの未来のための戦いだって言ったでしょ?」
ジーク「そのためなら、僕はフェイおばさんみたいになってもいいの?」
グリシャ「ジーク!!そもそも、フェイが殺されたのはこの世界が狂っているからだ!!もう誰もフェイのような目に遭わせないためには戦わなくてはいけない!!」
グリシャ「強いエルディアをマーレから取り返し、当たり前の権利を勝ち取るんだ!!」
現在公開可能な情報
巨人学
ユミルの民のみに現れる「巨人」という特異な能力について、体系化された分野の総称。エルディア帝国時代から存在した巨人学は、その生物、生体としての研究はもちろんのこと、巨人化能力を持つエルディア人への対処法や、思想主義なども含まれる。しかし、長年の研究を経ても、巨人」の真意にはたどり着けていない。
クサヴァー「なんてことだ…親が復権派だったなんて…このままじゃ親族は全員"楽園送り"に…」
ジーク「うん…クサヴァーさん…キャッチボールしてくれてありがとう…巨人になっても、時々思い出すからね」
ジーク「じゃあ…行くね…」
クサヴァー「告発なさい」
クサヴァー「もう、これしか無い!自らマーレ当局に告発することでマーレに忠誠を示せば」
クサヴァー「君と祖父母は助かるはずだ」
ジーク「そんな…できないよ!」
クサヴァー「勝手に見放しちっとも君のことを気にかけなかった…君を…愛さなかった」
クサヴァー「ジーク…君は悪くない」
クサヴァー「君は賢くて」
クサヴァー「いい子だ」
ジーク「あぁ、記憶を操作するとかいうあれ?」
クサヴァー「記憶どころじゃない。体の構造を変えてしまうことができるんだ。600年ほど前、世界の人口が激減するほどの疫病が猛威を振るった時代があった。しかし、ある日を境にエルディア帝国からその病は消滅した」
クサヴァー「当時の王が始祖の巨人の力でユミルの民の体の設計図を都合よく書き換えたんだよ」
クサヴァー「まさに私達ユミルの民はどこにいようと始祖の巨人の一部のようなものなんだ。どうだ?怖いだろ?」
ジーク「じゃあさ、始祖の巨人ならユミルの民が子供を産めなくすることもできるのかな?」
ジーク「もしこれ以上ユミルの民が生まれてこなければ、100年後にはこの世から巨人は消滅している」
ジーク「もう世界は巨人の脅威に怯えたり苦しめられたりせずに済む…何より…そもそも僕らは生まれてこなければ苦しまなくてよかったんだ」
ジーク「もう世界は巨人の脅威に怯えたり苦しめられたりせずに済む…何より…そもそも僕らは生まれてこなければ苦しまなくてよかったんだ」
ジーク「クサヴァーさん?」
クサヴァー「話してなかったけど、私には家族がいたんだ」
クサヴァー「若く愚かだった私は腕章を外しエルディア人であることを隠したまま、妻と暮らし子を作った」
クサヴァー「妻はマーレ人だったんだ。しかしいつまでも隠し通せるわけもなく、私がエルディア人だと知った妻は、自分と息子の喉を裂いて死んだ」
クサヴァー「私が戦士になった理由は、贅沢な自殺の方法に飛びついたに過ぎない…だがこの13年間は巨人の研究に没頭し君と出会いキャッチボールをして楽しかった」
クサヴァー「亡き息子を君に求め、巨人の力で自分の罪から逃れようとした」
クサヴァー「私なんてこの世に生まれてこなければ…」
ジーク「世界の人々を巨人の恐怖から解放し、エルディア人を苦しみから解放するんだ!!」
クサヴァー「これはマーレには伝えていない情報なんだが…"不戦の契り"を打ち破る方法だ。図らずもジーク、その方法は君だから可能になる」
クサヴァー「王家の血を引く巨人であれば、始祖の巨人の継承者と接触することによりその能力を引き出すことができるはずだ」
クサヴァー「しかし力を使えるのは君じゃない。決定権は始祖の保有者に委ねられる。言わば君の役割は鍵だ。誰か信頼のできる者に始祖を託すんだ」
クサヴァー「私達の"安楽死計画"を理解してくれる誰かに…君ならきっと見つけられる」
クサヴァー「私はいつでも見守っているからな…ジーク」
ジーク「エレン・イェーガー…だと?」
ライナー「はい、エレンは始祖の巨人の保有者です。そしてエレンの生まれ育ったシガンシナ区の家の地下室には何か重大な情報があるとのことでした」
ジーク「その…エレンから父親の話を何か聞いたか?」
ベルトルト「たしか、今は行方不明で」
ベルトルト「医者をやってたと聞きました」
ライナー「はい、エレンは始祖の巨人の保有者です。そしてエレンの生まれ育ったシガンシナ区の家の地下室には何か重大な情報があるとのことでした」
ジーク「その…エレンから父親の話を何か聞いたか?」
ベルトルト「たしか、今は行方不明で」
ベルトルト「医者をやってたと聞きました」
ジーク「(なんてことだ…)」
ジーク「(あの父親は生きていた!エレン俺達は被害者だ!お前はあの父親に洗脳されている)」」
ジーク「(いつか必ず)」
ジーク「(救い出してやるからな!)」
ジーク「少し…父親と似てきたようだな」
ジーク「まずはエレン、俺の話に応じてここまで来てくれてありがとう。俺の考えはイェレナから聞いた通り、エルディア人の安楽死計画に賛同してくれるのか?」
エレン「4年前、あることをきっかけに親父の記憶が開いた。親父が壁の王家一家を皆殺しにした時の記憶だ」
エレン「まだ小さな子供達を虫みたいに潰して回った。感触も残ってる」
エレン「その子達が生きていれば、始祖の巨人は王家の手にわたり不戦の契りに縛られたままオレ達壁内人類は心中を迫られただろう」
ジーク「(あの父親は生きていた!エレン俺達は被害者だ!お前はあの父親に洗脳されている)」」
ジーク「(いつか必ず)」
ジーク「(救い出してやるからな!)」
ジーク「まずはエレン、俺の話に応じてここまで来てくれてありがとう。俺の考えはイェレナから聞いた通り、エルディア人の安楽死計画に賛同してくれるのか?」
エレン「4年前、あることをきっかけに親父の記憶が開いた。親父が壁の王家一家を皆殺しにした時の記憶だ」
エレン「まだ小さな子供達を虫みたいに潰して回った。感触も残ってる」
エレン「その子達が生きていれば、始祖の巨人は王家の手にわたり不戦の契りに縛られたままオレ達壁内人類は心中を迫られただろう」
エレン「子供達の死がオレ達を生かした」
ジーク「そうか…"父親は正しかった"そう思ったのか?」
エレン「いいや、親父は間違っている。そしてその親父に育てられたオレも間違いだった。エルディア人が生まれてこなければ、この街の住民もこれからオレ達の計画に巻き込まれて死ぬこともなかった」
エレン「この世に生まれないこと、これ以上の救済は無い。オレはやる。オレの手で巨人が支配した二千年の歴史にケリをつける。その日を迎えるまで進み続ける」
エレン「そうだろ?兄さん」
ジーク「あぁ…その通りだ…やろう」
ジーク「固い握手でも結びたいところだが、まぁ今俺達が接触するのはマズいよな。代わりにこれを受け取ってくれ」
ジーク「エレン、必ずみんなを救ってあげよう」