虎杖悠仁「釘崎!あの血さわんなよ」



壊相「走りなさい。背を向けて」

虎杖悠仁「釘崎!もっとスピード出せるか!?」
釘崎野薔薇「無理!」


釘崎野薔薇「背中は任せろ」

虎杖悠仁「ヘイヘイ」
釘崎野薔薇「嘘 アリガト」



虎杖悠仁「(最短距離で先回りされたか)」

釘崎野薔薇「虎杖!うっ!」

虎杖悠仁「釘崎!!」
壊相「心配しなくても弟の血に私のような性質はありませんよ。私のだって全身に浴びでもしない限り死にはしません。まぁ、死ぬ程痛みますがね。私達の術式はここからです」

壊相「触欄腐術"朽"」






虎杖悠仁「(最短距離で先回りされたか)」

釘崎野薔薇「虎杖!うっ!」

虎杖悠仁「釘崎!!」


壊相「触欄腐術"朽"」



壊相「粘膜、傷口、私達兄弟どちらかの血を取り込み私達兄弟どちらかが術式を発動すれば侵入箇所から腐蝕が始まります」

壊相「そちらの少年はもって15分、お嬢さんの方は10分が限界でしょう。朝には骨しか残りませんよ」

壊相「そちらの少年はもって15分、お嬢さんの方は10分が限界でしょう。朝には骨しか残りませんよ」
夏油傑「明治の始め、呪霊の子を孕む特異体質の娘がいた。身に覚えのない懐妊に始まり親類縁者からの風当たりは常軌を逸し、彼女は子の亡骸を抱え、ある術師が開いた寺へと駆け込んだ。が、その時点で彼女の運は尽きてしまった」

夏油傑「加茂憲倫(かものりとし)。多くの呪術文化財と共に史上最悪の術師として名を残す御三家の汚点。彼の知的好奇心は呪霊と人間の間に産まれた子の虜となる」

夏油傑「九度の懐妊、九度の堕胎。それらがどのように行われ、その後彼女がどうなってしまったのか一切の記録は破棄されている」

夏油傑「呪胎九相図1番〜3番、特級に分類されるほどの呪物。その起源は母の恨みかそれともー」

壊相「(母の記憶はない)」

壊相「(人間にも術師にも特段恨みがあるわけではない)」

壊相「(150年、お互いの存在だけを頼りに封印を保ってきた)」

脹相「呪霊側につくぞ」

壊相「大丈夫かな…アイツら胡散臭いよ兄さん」

脹相「呪霊が描く未来の方が俺達にとって都合がいい。ただそれだけの事だ。受肉の恩は忘れろ」

脹相「いいか弟たちよ、壊相は血塗のために、血塗は俺のために、俺は壊相のために生きる。俺達は三人で一つだ」
釘崎野薔薇「当たれば勝ちの術式、強いなオマエら」

釘崎野薔薇「でも残念、私との相性最悪だよ!!」

釘崎野薔薇「芻霊呪法!共鳴り!」

釘崎野薔薇「我慢比べしよっか♡」

釘崎野薔薇「痛いのはイヤだろ?ならさっさと泣きながら術式解けよ」


壊相「(呪詛返しの術式…我慢比べ…こちらの術式を解かねばコレが続くというわけか…)」

釘崎野薔薇「(芻霊呪法"共鳴り" 対象から欠損した一部に人形を通して呪力を打ち込むことで対象本体にダメージを与える術式。術式範囲の制限はゆるく、対象との実力差、欠損部位の希少価値によって効果が変わる)」

釘崎野薔薇「(血液は芻霊呪法において決して価値は高くない。でも"共鳴り"は対象との繋がりを辿る。今、私の中にあるやつらの血液は蝕爛腐術の術式で2人と強く繋がっている)」

夏油傑「加茂憲倫(かものりとし)。多くの呪術文化財と共に史上最悪の術師として名を残す御三家の汚点。彼の知的好奇心は呪霊と人間の間に産まれた子の虜となる」

夏油傑「九度の懐妊、九度の堕胎。それらがどのように行われ、その後彼女がどうなってしまったのか一切の記録は破棄されている」

夏油傑「呪胎九相図1番〜3番、特級に分類されるほどの呪物。その起源は母の恨みかそれともー」

壊相「(母の記憶はない)」

壊相「(人間にも術師にも特段恨みがあるわけではない)」

壊相「(150年、お互いの存在だけを頼りに封印を保ってきた)」

脹相「呪霊側につくぞ」

壊相「大丈夫かな…アイツら胡散臭いよ兄さん」

脹相「呪霊が描く未来の方が俺達にとって都合がいい。ただそれだけの事だ。受肉の恩は忘れろ」

脹相「いいか弟たちよ、壊相は血塗のために、血塗は俺のために、俺は壊相のために生きる。俺達は三人で一つだ」


釘崎野薔薇「でも残念、私との相性最悪だよ!!」

釘崎野薔薇「芻霊呪法!共鳴り!」

釘崎野薔薇「我慢比べしよっか♡」

釘崎野薔薇「痛いのはイヤだろ?ならさっさと泣きながら術式解けよ」


壊相「(呪詛返しの術式…我慢比べ…こちらの術式を解かねばコレが続くというわけか…)」

釘崎野薔薇「(芻霊呪法"共鳴り" 対象から欠損した一部に人形を通して呪力を打ち込むことで対象本体にダメージを与える術式。術式範囲の制限はゆるく、対象との実力差、欠損部位の希少価値によって効果が変わる)」

釘崎野薔薇「(血液は芻霊呪法において決して価値は高くない。でも"共鳴り"は対象との繋がりを辿る。今、私の中にあるやつらの血液は蝕爛腐術の術式で2人と強く繋がっている)」
釘崎野薔薇「共鳴り」

釘崎野薔薇「(虎杖は猛毒、呪いの王、両面宿儺の器。故に、あらゆる毒に耐性がある)」

釘崎野薔薇「(分解の痛みはあるだろうが、その果ての毒はヤツには効かない)」

釘崎野薔薇「(痛みだけじゃ虎杖悠仁は止まらない!!)」

壊相「血塗!!!!」

釘崎野薔薇「(虎杖は猛毒、呪いの王、両面宿儺の器。故に、あらゆる毒に耐性がある)」

釘崎野薔薇「(分解の痛みはあるだろうが、その果ての毒はヤツには効かない)」

釘崎野薔薇「(痛みだけじゃ虎杖悠仁は止まらない!!)」

壊相「血塗!!!!」
壊相「(スイッチ!瀕死の女により瀕死の弟を当てるか!)」

壊相「(いつでも動きを止められるとでも)」


壊相「(術式を解くか否か…このままでは弟を助けに行けない…"朽"の発動中に"翅王(しおう)"は出せない)」

壊相「(だが今のあの女に弟を殺すだけの余力があるか!?女に妨害されようと女が死ぬより先に私がこの男に殺されることはないだろう!絶対に術式は解かない!)」

血塗「兄者…」

脹相「俺達は三人で一つだ」



壊相「(気付いた時には術式を解いていた)」

壊相「翅王(しおう)」






釘崎野薔薇「(コイツなんで消えない!?まだ生きて、違う!呪霊じゃない!肉体があるんだ)」
壊相「(この2人、特にあの女は傷を癒やし確実に殺す)」

壊相「(すまん血塗…弔ってやれなくて…だが必ず私が仇を…あの女…何をしている…)」

釘崎野薔薇「芻霊呪法」

釘崎野薔薇「共鳴り!!」


虎杖悠仁「ゴメン」



壊相「(すまん血塗…弔ってやれなくて…だが必ず私が仇を…あの女…何をしている…)」

釘崎野薔薇「芻霊呪法」

釘崎野薔薇「共鳴り!!」


虎杖悠仁「ゴメン」


夏油傑「どうした?脹相」

真人「ああっ!駒壊すなよ!」

脹相「弟が死んだ」

夏油傑「そういうの分かるんだ」

脹相「弟が死んだ」

夏油傑「そういうの分かるんだ」
脹相「どういうことだ?受肉体ならまだしも2人が指1本分の呪霊にやられるとは思えん」

夏油傑「待ってね」

夏油傑「フフフッ 報告が入ったよ。壊相・血塗を殺したのは」

夏油傑「呪術高専1年、虎杖悠仁とその一派だ」

真人「ふふっ」

虎杖悠仁「初めてなんじゃねぇかと思って…祓ったんじゃなくて殺したの…」


釘崎野薔薇「私よりアンタの方大丈夫じゃないでしょ。私はぶっちゃけなんともない。術師やってりゃこういうこともあんでしょ。伏黒じゃないけどさ結局助けられる人間なんて限りがあんのよ。私の人生の席っていうか、そこに座ってない人間に私の心をどうこうされたくないのよね。冷たい?ま、アンタみたいに自分で椅子持ってきて座ってる奴もいるけどね」



虎杖悠仁「それでも俺が殺した命の中に涙はあったんだなって…それだけ」

釘崎野薔薇「そっか、じゃあ共犯ね私達」


夏油傑「待ってね」

夏油傑「フフフッ 報告が入ったよ。壊相・血塗を殺したのは」

夏油傑「呪術高専1年、虎杖悠仁とその一派だ」

真人「ふふっ」

虎杖悠仁「釘崎、大丈夫か?」
釘崎野薔薇「あーまぁね、痕は残るかもね、毒の方はまぁ…今から帰って硝子さん起きてるかなぁ…何モジモジしてんのよ、キモいわよ」

虎杖悠仁「初めてなんじゃねぇかと思って…祓ったんじゃなくて殺したの…」

釘崎野薔薇「アンタは?」
虎杖悠仁「俺は前に一度…いや、アレを一度って言うのはズルか…3人だ」

釘崎野薔薇「私よりアンタの方大丈夫じゃないでしょ。私はぶっちゃけなんともない。術師やってりゃこういうこともあんでしょ。伏黒じゃないけどさ結局助けられる人間なんて限りがあんのよ。私の人生の席っていうか、そこに座ってない人間に私の心をどうこうされたくないのよね。冷たい?ま、アンタみたいに自分で椅子持ってきて座ってる奴もいるけどね」

釘崎野薔薇「フォローするわけじゃないけど呪霊か呪詛師か気にしてる余裕なかったじゃん。人間だとしてあのレベルのを長期間拘束する術はない。分かってんでしょ」
虎杖悠仁「でも…アイツ泣いたんだよ…目の前が弟で死んで」

虎杖悠仁「俺は自分が、釘崎が助かって生きてて嬉しい、ホッとしてる」

虎杖悠仁「それでも俺が殺した命の中に涙はあったんだなって…それだけ」

釘崎野薔薇「そっか、じゃあ共犯ね私達」

釘崎野薔薇「宿儺の指持って寝こけるなよ、危ねぇな」
伏黒恵「なんで指のこと知ってんだよ?とりあえず新田さんに連絡して。応急で封印してもらわねぇと」
虎杖悠仁「俺、食べようか?」

釘崎野薔薇「残飯じゃねーんだよ」

伏黒恵「食うな。でも一番元気そうなオマエに渡す」

伏黒恵「念を押すが食うなよ」
虎杖悠仁「犬並みの理解力だと思われてるな」

虎杖悠仁「俺、食べようか?」

釘崎野薔薇「残飯じゃねーんだよ」

伏黒恵「食うな。でも一番元気そうなオマエに渡す」

伏黒恵「念を押すが食うなよ」


伏黒恵「今更…」
新田明「クラァッ!!オマエらぁ!!」
虎杖悠仁「あ!新田さん」
釘崎野薔薇「フチ切れてるわね」
虎杖悠仁「じゃ帰るか」
釘崎野薔薇「お腹すいた~この辺りっぱ寿司あるのかなぁ…」
虎杖悠仁「りっぱ寿司の新幹線すごかったでしょ?」
五条悟「どう?目星はついた?」
庵歌姫「全然、私含め皆忙しいの。どうする?学生にも声かけてみる?」

五条悟「僕、下戸だからノンアルでも構わないよ。引き続き声掛けよろしく」

五条悟「(庵歌の周りは何が聞いてるか分からないからな~内通者が学生ってのは考えたくないね)」

五条悟「僕、下戸だからノンアルでも構わないよ。引き続き声掛けよろしく」

五条悟「(庵歌の周りは何が聞いてるか分からないからな~内通者が学生ってのは考えたくないね)」
伏黒恵「気づく可能性があるとすれば俺達か新田さんくらいだと思う。虎杖、宿儺の受肉はキッカケにすぎない。八十八橋の呪殺はいつ始まってもおかしくなかった。そもそも指を飲み込んだのは俺を助けるためだ。でもアイツはそれで納得しねぇだろ。だから言うな」


釘崎野薔薇「言わねぇよ、レディの気遣いナメんな」

宿儺「オマエのせいだ!オマエが俺を取り込んだ、目覚めたんだよ、切り分けた俺の魂達が フフッ」


虎杖悠仁「おい、それ伏黒に言うなよ」




狗巻棘「高菜」


宿儺「オマエのせいだ!オマエが俺を取り込んだ、目覚めたんだよ、切り分けた俺の魂達が フフッ」

宿儺「大勢の人間を助けるか…小僧!オマエがいるから人が死ぬんだよ!」

虎杖悠仁「おい、それ伏黒に言うなよ」





狗巻棘「高菜」

パンダ「聞いたか?1年ズの話」
楽巌寺嘉伸「特級は術師の格付けの中でななめにハズれた位置づけじゃ。1級こそ他の術師、延いては呪術界を牽引していく存在だと儂は考えておる。危険・機密・俸給、準1級以下とは比べものにならん。それを踏まえて今なんと」




虎杖悠仁「俺のはこれだけだよ!」

虎杖悠仁「おおおっ!!」

虎杖悠仁「ん?」

釘崎野薔薇「一個でも落としたら殺すわよ!!」

虎杖悠仁「は…はい…」


伏黒恵「伏黒です」

伏黒恵「はい、わかりました」

釘崎野薔薇「何?」

伏黒恵「五条先生から、来いってさ」

釘崎野薔薇「何で?」

虎杖悠仁「おおおっ!!」

虎杖悠仁「ん?」

釘崎野薔薇「一個でも落としたら殺すわよ!!」

虎杖悠仁「は…はい…」


伏黒恵「伏黒です」

伏黒恵「はい、わかりました」

釘崎野薔薇「何?」

伏黒恵「五条先生から、来いってさ」

釘崎野薔薇「何で?」
伏黒恵「任務らしい。それも極秘の」
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