『タルタロス』
職員「1541番だ。また動きやがった。昨日から何回目だ」
職員「刑の確定と執行、急げないものかね…このままではこっちの身が持たん」
職員「一人殺せば殺人、百万殺せば英雄でもあるまいし」
職員「チャップリンだっけか」
職員「先日も現れたろう?ギガントマキア。あれはオールフォーワン直系の部下だ」
職員「死柄木弔率いるヴィラン連合だけじゃない。こいつのシンパがどれだけ潜伏していることかか」
職員「今は下手に刺激しない事が大事なんだよ」
オール・フォー・ワン「あまりの懐かしさに体が疼いてしまってね」
オール・フォー・ワン「弟の声がする」
グラントリノ「お前に聞かれてから思い出したんだがよ…何ぶん老人の古い記憶だ。期待せずに聞け。志村がワン・フォー・オールを受け継いですぐの頃だった」
オール・フォー・ワン「弟の声がする」
オールマイト「早速のご連絡ありがとうございます。ですが今授業中でして」
グラントリノ「緑谷出久が見た夢なぁ ワン・フォー・オールの面影について志村が何か話していなかったか」
グラントリノ「お前に聞かれてから思い出したんだがよ…何ぶん老人の古い記憶だ。期待せずに聞け。志村がワン・フォー・オールを受け継いですぐの頃だった」
緑谷出久「(B組チームには心操君がいる。会敵したら下手に会話を交わせない)」
心操人使「何の話?」
緑谷出久「(ワン・フォー・オールの事も不安が全て消えたわけじゃない。心操くんの洗脳には絶対かからないように)」
物間寧人「小さい頃からよく言われてたよ。"その個性じゃスーパーヒーローにはなれないね"って」心操人使「何の話?」
物間寧人「でも事実さ。体育祭で緑谷くんを洗脳した時、どうやって口を開かせたの?」
心操人使「どんな奴か知らなかったから、クラスメイトを貶した」
心操人使「どんな奴か知らなかったから、クラスメイトを貶した」
物間寧人「僕らはヒーローになる為にヒーローらしからぬ立ち回りをしなきゃならない。でなきゃ何でも出来る力には敵わない。憧れとは似ても似つかない。こんな感覚ない?幼い頃に描いた夢や希望が段々重荷になっていく。まるで呪いのように」
物間寧人「爆豪くんの活躍を見た後で、君を警戒しないわけがない。君みたいに動けて強い人間を警戒する。クレバーな人間はそう考える」
物間寧人「3対4だぜ?大丈夫かな?心操くんもいる、密なコミュニケーションは取れない。君はすぐにでも彼らの元へ駆けつけなきゃあ…いや待て!?仮に今の"キャア"が心操くんの声だったら!?」
物間寧人「まだバレてない3人の居場所を君が教えることになってしまうぞ!?ハハハ、困ったなぁ」
物間寧人「その一方でクレバーな人間はこうも考える。"さっきの彼の強さは他の3人によって引き出された"と。"先に潰すべきは3人だ"と。わざわざ目立って居場所を教えてくれたね。僕の仲間が今、早速3人を見つけたようだ」
物間寧人「3対4だぜ?大丈夫かな?心操くんもいる、密なコミュニケーションは取れない。君はすぐにでも彼らの元へ駆けつけなきゃあ…いや待て!?仮に今の"キャア"が心操くんの声だったら!?」
物間寧人「まだバレてない3人の居場所を君が教えることになってしまうぞ!?ハハハ、困ったなぁ」
峰田実「さっきの声…」
麗日お茶子「私じゃないよ」
峰田実「なら心操か?近かったぞ」
芦戸三奈「あの気怠い顔で"キャア"っつってるとこ見たい」
峰田実「なんかくっついた」
庄田二連撃「消えた」
庄田二連撃「防いだのかはたまた罠か」
『B組 柳レイ子。ヒーロー名 エミリー。個性 "ポルターガイスト"。身近にあるものを操ることができる。しかし、動かせるのはヒト一人分ほどの重量まで』
物間寧人 「心操くんとこんな話をしたよ。恵まれた人間が世の中をブチ壊す。彼の友人なら教えてよ」
物間寧人 「爆豪くんさ!何故彼は平然と笑ってられるんだ?」
物間寧人 「ヴィランに捕まって平和の象徴を終わらせた張本人がさァ!!」
物間寧人 「爆豪くんさ!何故彼は平然と笑ってられるんだ?」
物間寧人 「ヴィランに捕まって平和の象徴を終わらせた張本人がさァ!!」
志村奈々「そいつが私を見て言うんだよ。"まだその時ではない"と」
瀬呂範太「緑谷また新技か!?」
オールマイト「相澤くん、ブラド!止めた方がいい!おかしいぞ」
緑谷出久「(なんで!オールマイトから譲渡してもらえて、大怪我しながらわかんないことだらけで、それでもようやくモノになってきて、これからだってのに!)」
オールマイト「相澤くん、ブラド!止めた方がいい!おかしいぞ」
緑谷出久「(なんで!オールマイトから譲渡してもらえて、大怪我しながらわかんないことだらけで、それでもようやくモノになってきて、これからだってのに!)」
麗日お茶子「デクくん落ち着け」
麗日お茶子「(両親はいつも疲れた顔をしていて、それを見ているのが辛かった)」
麗日お茶子「(始めてヒーロー活動を目にした時)」
麗日お茶子「(その活動よりも周りの人々の表情に目が行った)」
麗日お茶子「(人の喜ぶ顔が好きだった)」
麗日お茶子「(だから、困ってる人を助ける事は当たり前だった。その当たり前がいかに大変なことなのか)」
麗日お茶子「(余裕がなくて必死に助ける彼を見てきたから思う。ヒーローが辛い時、誰がヒーローを守ってあげられるだろう)」
麗日お茶子「(その活動よりも周りの人々の表情に目が行った)」
麗日お茶子「(人の喜ぶ顔が好きだった)」
麗日お茶子「(だから、困ってる人を助ける事は当たり前だった。その当たり前がいかに大変なことなのか)」
麗日お茶子「(余裕がなくて必死に助ける彼を見てきたから思う。ヒーローが辛い時、誰がヒーローを守ってあげられるだろう)」
緑谷出久「止めっ…られない!!」
麗日お茶子「心操くん!!洗脳を!!デクくん止めてあげて!!」
心操人使「(緑谷に洗脳を…何を問う?)」
心操人使「(体育祭でおまえに負けた…ワクワクしてた…あの時とは違う俺を見せてやれるって)」
心操人使「(また戦えるって楽しみにしてたんだぜ…立派なヒーローになって俺の個性を人の為に使いたい)」
心操人使「緑谷!!俺と戦おうぜ!!」
麗日お茶子「心操くん!!洗脳を!!デクくん止めてあげて!!」
心操人使「(緑谷に洗脳を…何を問う?)」
心操人使「(体育祭でおまえに負けた…ワクワクしてた…あの時とは違う俺を見せてやれるって)」
心操人使「(また戦えるって楽しみにしてたんだぜ…立派なヒーローになって俺の個性を人の為に使いたい)」
ラリアット「おめエエなァアア違うんだよ、違う!言ったさ!?確かに"一人じゃない"ってさ!?時満ちたさ!?発現したさ!?」
ラリアット「でもさ、その力はもう、雑念マシマシで使っていいモノじゃアなくなってる」
緑谷出久「(歴代継承者の一人!?)」
ラリアット「頑張りなさいよ!!頑張れよ!頑張れば大概、どうにかなるさ!!」
ラリアット「おォい!お口がないのか?ドンマイさ」
緑谷出久「(こんなにハッキリと!これはもう面影とかそういう類のものじゃない。夢でもない。この人は…この人達は…)」
ラリアット「(ワン・フォー・オールの中に生きてるのか!?)」
ラリアット「時間は限られてるみてェだな。よし、坊主!おまえが今出した力は、俺の個性さ」
ラリアット「俺たちの因子は力の核に混ざってワン・フォー・オールの中にずうっと在った小さな核さ。揺らめく炎、或いは波打つ水面の中にある小さな点、培われてきた力に覆われる力の原始、そいつが今になって大きく膨れ胎動を始めたさ」
ラリアット「揺らぎの隙間から時折見えるものがワン・フォー・オールそのものが、成長している」
ラリアット「おまえさ、さっき捕えるか掴む、そう思ったんじゃねェか?思ったな?」
ラリアット「その思いに適した個性が俺の"黒鞭"。おまえ最初が俺で良かったさ、これは良いー個性さ」
ラリアット「だけどな」
ラリアット「(ワン・フォー・オールの中に生きてるのか!?)」
ラリアット「時間は限られてるみてェだな。よし、坊主!おまえが今出した力は、俺の個性さ」
ラリアット「俺たちの因子は力の核に混ざってワン・フォー・オールの中にずうっと在った小さな核さ。揺らめく炎、或いは波打つ水面の中にある小さな点、培われてきた力に覆われる力の原始、そいつが今になって大きく膨れ胎動を始めたさ」
ラリアット「揺らぎの隙間から時折見えるものがワン・フォー・オールそのものが、成長している」
ラリアット「おまえさ、さっき捕えるか掴む、そう思ったんじゃねェか?思ったな?」
ラリアット「その思いに適した個性が俺の"黒鞭"。おまえ最初が俺で良かったさ、これは良いー個性さ」
ラリアット「だけどな」
ラリアット「この個性もまたワン・フォー・オールに蓄積された力が上乗せされ、俺の頃より大幅に強化されている」
ラリアット「いかん、消えるさ。すごくフワッとしてきたもんよ」
ラリアット「俺はよ、心だけの存在だからよ。いいか?怒りのままに力を振るえば力は応える」
ラリアット「肝心なのは心を制する事さ。怒るのは良い。怒りは力の源さ」
ラリアット「なればこそ、最も慎重にコントロールしてかねばならん」
ラリアット「8人の人間を渡ってワン・フォー・オールは途轍もなく大きな力となった。いいか坊主、おまえにはこれから6つの個性が発現するさ」
ラリアット「心を制して、俺たちを使いこなせ」
ラリアット「いかん、消えるさ。すごくフワッとしてきたもんよ」
ラリアット「俺はよ、心だけの存在だからよ。いいか?怒りのままに力を振るえば力は応える」
ラリアット「肝心なのは心を制する事さ。怒るのは良い。怒りは力の源さ」
ラリアット「なればこそ、最も慎重にコントロールしてかねばならん」
ラリアット「8人の人間を渡ってワン・フォー・オールは途轍もなく大きな力となった。いいか坊主、おまえにはこれから6つの個性が発現するさ」
ラリアット「心を制して、俺たちを使いこなせ」
ラリアット「怒りのままに力を振るえば力は応える。肝心なのは心を制する事さ」
緑谷出久「(頭がいっぱいいっぱいだ)」