Detective Conan
第1008話 復讐者(後編)
「ああ?何だありゃ…」
毛利小五郎「何ですって?甲本の遺体が見つかった!?」
高木渉「司法解剖の結果、死因は頭部を強打したための脳震盪」
高木渉「他に体中に打撲や骨折が多数見られ、かなり高い場所からの転落死と思われます」
高木渉「そして、死亡推定時刻はおとといの昼です」
毛利小五郎「おとといの昼っていうと…オイ!まさか」
高木渉「ええ、甲本が四季川渓谷で転落したのと同じ時刻です」
高木渉「他に体中に打撲や骨折が多数見られ、かなり高い場所からの転落死と思われます」
高木渉「そして、死亡推定時刻はおとといの昼です」
毛利小五郎「おとといの昼っていうと…オイ!まさか」
高木渉「ええ、甲本が四季川渓谷で転落したのと同じ時刻です」
千葉和伸「その遺体はどうして全然離れた造成地なんかに…」
目暮警部「それもだがゆうべ秋葉都さんを殺害したのは誰なんだ?」
コナン「(転落時に死亡してたってことは……)」
毛利小五郎「考えられる事は一つしかありません。恨めしい4人への復讐を始めながら甲本高士は途中で亡くなってしまった。そこで甲本の遺志を引き継いだ人物"X"が復讐を代行しているんです」
目暮警部「復讐の代行!?」
目暮警部「それもだがゆうべ秋葉都さんを殺害したのは誰なんだ?」
コナン「(転落時に死亡してたってことは……)」
毛利小五郎「考えられる事は一つしかありません。恨めしい4人への復讐を始めながら甲本高士は途中で亡くなってしまった。そこで甲本の遺志を引き継いだ人物"X"が復讐を代行しているんです」
目暮警部「復讐の代行!?」
毛利小五郎「そうです!そして甲本自身による復讐として完結させてやるため」
毛利小五郎「あえて同じ手口で秋葉都さんを殺害、甲本の所持品を現場に残し、甲本を装って冬木氏に電話をかけた」
目暮警部「なるほど…可能性はあるな」
毛利小五郎「おそらく協力者Xは甲本が転落した渓谷へも同行していたんでしょう。そして崖から転落して亡くなってしまった甲本の遺体を素早く回収し、発見されないように造成地に隠した」
毛利小五郎「甲本が生きていて復讐を続けていると思わせる為にね」
毛利小五郎「あえて同じ手口で秋葉都さんを殺害、甲本の所持品を現場に残し、甲本を装って冬木氏に電話をかけた」
毛利小五郎「おそらく協力者Xは甲本が転落した渓谷へも同行していたんでしょう。そして崖から転落して亡くなってしまった甲本の遺体を素早く回収し、発見されないように造成地に隠した」
毛利小五郎「甲本が生きていて復讐を続けていると思わせる為にね」
毛利小五郎「では協力者Xとは、一体何者なのか」
毛利小五郎「復讐を代行、しかも殺人という凶悪犯罪を代行していることからみて、甲本高士に強い恩義を感じている者と考えられます」
目暮警部「よし!毛利君の推理をふまえて甲本の周辺を洗い直せ!」
毛利小五郎「復讐を代行、しかも殺人という凶悪犯罪を代行していることからみて、甲本高士に強い恩義を感じている者と考えられます」
目暮警部「よし!毛利君の推理をふまえて甲本の周辺を洗い直せ!」
高木渉「はい!」
目暮警部「ああ、それから千葉!改めて冬木さんの警護を厳重に」
コナン「でもさぁ いくら恩があるからっていっても殺人なんてことまでするかなぁ」
📱「甲本の代わりに秋葉都って女に復讐してやったんだが」
📱「人の命を奪うってのはどうも後味が悪くて参った。そこで相談だ。今朝電話した時、金ならいくらでも出すって言ってたよな?」
冬木隆三郎「ああ、言った!いくらでも出すぞ!いくらほしい?」
高木渉「妙ですよね?恩返しで甲本の遺志を継いだはずのXが金を要求してくるなんて」
毛利小五郎「いいえ、警部殿、これは罠です!」
目暮警部「罠だと?」
毛利小五郎「そうです。金を払えば見逃してもらえると油断させて、冬木氏を襲うつもりなんです!」
毛利小五郎「そうです。金を払えば見逃してもらえると油断させて、冬木氏を襲うつもりなんです!」
冬木隆三郎「なあ、刑事さんよ」
毛利小五郎「ん?」
毛利小五郎「甲本の復讐計画をXが甲本から聞いたとしか考えられねぇ」
毛利小五郎「自分の恩人だと思ってる相手ぐらいにしか話すわけねえだろ!殺害計画なんか!」
毛利小五郎「それに遺体を回収したり山ん中に埋めたり、恩義を感じてなきゃやらねぇだろ!」
コナン「(だとすると…)」
コナン「あの時言ってたよね?あの男の人が崖から落ちた時、他にも見てた人がいて」
コナン「その人がいつの間にかいなくなったって」
上田夫「あぁ…あの時、崖から下を見たら川に釣りをしてる人がいたんだよ。だからその人も見たんじゃないかと思ってね」
上田妻「でもみんなで川までおりていった時はいなくなってたの」
コナン「その人、どこの誰だかわからない?」
上田妻「私達、あそこには初めて行ったから…」
下田夫「病院で働いてる人だよ。四季川総合病院で働いてる人だよ」
乙坂仁一「だからもう少し待ってください。当てはあるんです。必ず返しますから」
乙坂仁一「ああ、あの日は午後からの勤務だったんで、午前中あそこに釣りに行ってたんだよね。でも見てないんだよ。人が落ちることろは」
コナン「うん」
乙坂仁一「ああ…あの時の刑事さん」
小五郎(コナン)「乙坂仁一君、3日前君がここで釣りをしていた時、いきなり目の前に人が、甲本高士が落ちてきた」
乙坂仁一「ですから、人が落ちたのは僕が帰った後で…」
小五郎(コナン)「いや、悲鳴を上げながら君の目の前に甲本が落ちてきたんだ」
小五郎(コナン)「大ケガをしていたがまだ息のあった甲本を君は川から救い出し」
小五郎(コナン)「救急車を呼ぶより自分の車で運ぶ方が早いと思い」
小五郎(コナン)「勤めている麓の病院へと急いで向かった」
小五郎(コナン)「その途中で甲本がおそらく求めたんでしょう」
甲本高士「はぁ…はぁ…病院はいいよ」
乙坂仁一「ですから、人が落ちたのは僕が帰った後で…」
小五郎(コナン)「いや、悲鳴を上げながら君の目の前に甲本が落ちてきたんだ」
小五郎(コナン)「大ケガをしていたがまだ息のあった甲本を君は川から救い出し」
小五郎(コナン)「救急車を呼ぶより自分の車で運ぶ方が早いと思い」
小五郎(コナン)「勤めている麓の病院へと急いで向かった」
小五郎(コナン)「その途中で甲本がおそらく求めたんでしょう」
甲本高士「はぁ…はぁ…病院はいいよ」
乙坂仁一「いいって…」
甲本高士「はぁ…どうせ先のない命だったんだ…はぁ…それよりアンタ、俺の話を聞いてくれ…頼む…」
小五郎(コナン)「甲本は君に4人への復讐殺人を重ねてきたことを語った」
小五郎(コナン)「そして全うできなかった悔しさを残しながら甲本は」
甲本高士「クソッ…あともう少しだったのに…」
甲本高士「はぁ…どうせ先のない命だったんだ…はぁ…それよりアンタ、俺の話を聞いてくれ…頼む…」
小五郎(コナン)「甲本は君に4人への復讐殺人を重ねてきたことを語った」
小五郎(コナン)「そして全うできなかった悔しさを残しながら甲本は」
小五郎(コナン)「そうして甲本高士の復讐計画を知った乙坂君はそれを利用することを思いついたんです。冬木氏から金を脅し取ってやろうとね」
小五郎(コナン)「秋葉都を手にかけたのは、冬木氏から確実に金を得る為」
目暮警部「冬木氏の恐怖心を煽る…ただそれだけのために秋葉都さんを殺害したのか」
小五郎(コナン)「借金の返済を迫られ大変なようだからね、君は」
小五郎(コナン)「甲本高士の遺体を埋めて隠した君は」
小五郎(コナン)「秋葉都さんを殺害」
小五郎(コナン)「甲本による復讐の一環に見せかけて、脅しの電話を入れた」
小五郎(コナン)「甲本高士の遺体を埋めて隠した君は」
小五郎(コナン)「秋葉都さんを殺害」
小五郎(コナン)「甲本による復讐の一環に見せかけて、脅しの電話を入れた」
小五郎(コナン)「しかし順調だったのはそこまでだった。隠していた遺体が発見されもう甲本にはなりすませなくなった」
小五郎(コナン)「そこで君は復讐の代行者だと明かし露骨な金の要求に出た。罠というのは我々の深読みで、実は彼の本当の目的だったんです」
乙坂仁一「毛利さんの話は何一つ証拠のない憶測じゃないですか。そもそも僕は甲本って人を助けてもいない」
小五郎(コナン)「そこで君は復讐の代行者だと明かし露骨な金の要求に出た。罠というのは我々の深読みで、実は彼の本当の目的だったんです」
小五郎(コナン)「後部座席へと移って10分以上も駐車していましたね。一体何をしていたんですか?甲本高士がこの崖から落ちたのは昼頃。死亡推定時刻もだいたい同時刻」
小五郎(コナン)「しかし午後からの勤務だった君にあの造成地に行ってから病院に出勤するのは時間的に不可能。つまり隠しに行ったのは勤務を終えてからだ。ということは出勤した時、甲本の遺体は車に積んだままだった」
高木渉「じゃあ…あの時…」
高木渉「捜している甲本の遺体はすぐ近くにあったってことですか?」
小五郎(コナン)「ああ、おそらく人に見られないように車の中に隠しておいたんだろ」
高木渉「車内を調べれば甲本高士の毛髪なり血痕なりがきっと見つかるハズ!」
小五郎(コナン)「秋葉都さんの殺害現場からも犯人の遺留物を拾えていたはず。それを君のものと照合すれば合致するものが必ずあるだろ」
乙坂仁一「全てが毛利さんの推理通りです。このゲスヤローから金を巻き上げようとね!」
冬木隆三郎「貴様!!」
乙坂仁一「アンタもあの秋葉って女もどうせ悪党じゃないか」
目暮警部「だからといって殺したり金を脅し取ってもいいということにはならん!」
乙坂仁一「俺の借金だって…遊ぶためとかに使ったんじゃないんだ!困っている人がいて…俺の身近に何人もいて…放っておけなくて…」
目暮警部「嘘ではないかもしれんな」
小五郎(コナン)「しかし午後からの勤務だった君にあの造成地に行ってから病院に出勤するのは時間的に不可能。つまり隠しに行ったのは勤務を終えてからだ。ということは出勤した時、甲本の遺体は車に積んだままだった」
高木渉「じゃあ…あの時…」
高木渉「捜している甲本の遺体はすぐ近くにあったってことですか?」
小五郎(コナン)「ああ、おそらく人に見られないように車の中に隠しておいたんだろ」
高木渉「車内を調べれば甲本高士の毛髪なり血痕なりがきっと見つかるハズ!」
小五郎(コナン)「秋葉都さんの殺害現場からも犯人の遺留物を拾えていたはず。それを君のものと照合すれば合致するものが必ずあるだろ」
乙坂仁一「全てが毛利さんの推理通りです。このゲスヤローから金を巻き上げようとね!」
冬木隆三郎「貴様!!」
乙坂仁一「アンタもあの秋葉って女もどうせ悪党じゃないか」
目暮警部「だからといって殺したり金を脅し取ってもいいということにはならん!」
乙坂仁一「俺の借金だって…遊ぶためとかに使ったんじゃないんだ!困っている人がいて…俺の身近に何人もいて…放っておけなくて…」
目暮警部「嘘ではないかもしれんな」