橘直人「二度目のタイムリープで分かった事があります」
橘直人「君のタイムリープの能力は”12年前の同じ日に戻る”というものです」
橘直人「例えば、今日過去に戻ったとしたら”12年前の今日”に着き、12年前の1週間後からこっちに帰ってくれば現在も1週間経っているという事です」
橘直人「そして過去に戻っている間、君の体ははずーっと”仮死状態”でした」
花垣武道「え!?死んでたってこと!?」
橘直人「”空の器”だけが現在に残っていたわけです。危ないので今後もタイムリープする時はボクの部屋でしましょう」
橘直人「で、佐野と稀咲を出会わせないミッションはどうなったんですか?」
橘直人「マイキー?あ…佐野ですね」
花垣武道「聞いてよナオト、マイキーは不良だけどいい奴でさ」
花垣武道「聞いてよナオト、マイキーは不良だけどいい奴でさ」
橘直人「は!?なんで殺さなかったんですか?」
花垣武道「殺す!?」
橘直人「姉を殺した奴が”いい奴”!?過去で言いくるめられたんですか!?」
橘直人「姉を殺した奴が”いい奴”!?過去で言いくるめられたんですか!?」
花垣武道「違う」
橘直人「危険です!」
花垣武道「マイキーは信用できる人間だ!なんで”東卍”が変わっちまったのか、マイキー君の本心を聞きたい」
花垣武道「もう1回過去に行く前に確かめておきたいんだ。一緒にマイキー君を捜してくれ。頼むよナオト」
花垣武道「もう1回過去に行く前に確かめておきたいんだ。一緒にマイキー君を捜してくれ。頼むよナオト」
橘直人「弱々しさがなくなりました。ちょっとだけですけどね」
花垣武道「それってかっこよくなったってこと!?」
橘直人「さぁ、マイキーに会える方法を探しますか」
花垣武道「ねえねえ、それともイケてるってこと?ねえねえねえ」
花垣武道「マジやべぇな…東京卍會…」
橘直人「マイキーは恐ろしいほど慎重です。警察でもシッポを掴めない。ケータイも恐らく架空名義で契約した飛ばしのもの…ん?誰だ?」
橘直人「アッくん?タケミチ君の友達の?」
花垣武道「うん」
橘直人「おかしいですね…彼なら16の時に東卍の”清水将貴”という男を刺して捕まり」
橘直人「出所後は末端のチンピラだったはずです」
千堂敦「キヨマサ君の事…刺そうとした…」
花垣武道「確かに言ってた…もしかして」
橘直人「出所後は末端のチンピラだったはずです」
千堂敦「キヨマサ君の事…刺そうとした…」
花垣武道「確かに言ってた…もしかして」
直人・武道「過去を変えたから!?」
花垣武道「キヨマサ君を襲わずにすんだアッくんは警察に捕まらなかった」
花垣武道「…うん…番号が変わってなければ…」
千堂敦「ん?」
花垣武道「え?」
花垣武道「うん、今このキャバクラの経営任されてるんだって」
橘直人「大丈夫ですか?のこのこ来て…今の千堂は東卍の幹部なんですよ?」
花垣武道「東卍の幹部だろうが何だろうが、アッくんはアッくんだよ。電話の声だって、そりゃちょっとは大人びてたけど…昔と変わらなかった」
橘直人「マイキーに会いたいと、正直に伝えてしまったことが気になります」
橘直人「大丈夫ですか?のこのこ来て…今の千堂は東卍の幹部なんですよ?」
花垣武道「東卍の幹部だろうが何だろうが、アッくんはアッくんだよ。電話の声だって、そりゃちょっとは大人びてたけど…昔と変わらなかった」
橘直人「マイキーに会いたいと、正直に伝えてしまったことが気になります」
花垣武道「何で?」
橘直人「あけすけすぎますよ。警察ですら近づけない相手なんです。殺されに来たようなものかもしれません」
花垣武道「バカだなー、ナオトは!友情ってのはそう簡単に変わんねーんだよ!いいからオレについて来い!」
橘直人「大丈夫ですか?」
花垣武道「せ…千堂さんと待ち合わせしてるんですが…」
「あ?君が?ウチの社長と?」
「オイ!なんかみすぼらしーのが来てっけど、社長ってアポある?」
「なんだもー、早く言ってくださいよ花垣さ~ん~社長の親友ならすぐにでもお通ししたのにー」
「VIP2名様ご案内ー!」
「オイ!なんかみすぼらしーのが来てっけど、社長ってアポある?」
「なんだもー、早く言ってくださいよ花垣さ~ん~社長の親友ならすぐにでもお通ししたのにー」
「VIP2名様ご案内ー!」
花垣武道「絶対バカにしてるよな!?」
橘直人「そんなことないですよ」
千堂敦「タケミチ、後ろだよ」
千堂敦「変わんねえな…タケミチ」
花垣武道「アッくん…」
橘直人「手、震えてますよ。タケミチ君」
花垣武道「ビビってねえし…大丈夫…どんなに身分が違ったって、どんなに偉くなったって、アッくんはアッくんさ」
千堂敦「タケミチ、後ろだよ」
千堂敦「変わんねえな…タケミチ」
花垣武道「アッくん…」
千堂敦「ハハッ…リーゼントじゃねえから気づかなかったか?」
花垣武道「あ…うん」
千堂敦「もっと早く声かけようと思ったんだけどさ、懐かしくてつい」
花垣武道「(アッくんだ…見た目は全然違うけど、アッくんだ)」
千堂敦「マイキーさんに会いてぇんだろ?オマエが来るのをずっと待ってたんだ、タケミチ」
花垣武道「どういう事?」
千堂敦「もっと早く声かけようと思ったんだけどさ、懐かしくてつい」
花垣武道「(アッくんだ…見た目は全然違うけど、アッくんだ)」
千堂敦「マイキーさんに会いてぇんだろ?オマエが来るのをずっと待ってたんだ、タケミチ」
花垣武道「どういう事?」
千堂敦「外で話そう、二人だけで、いいか?」
花垣武道「大丈夫だって。心配いらねえから」
花垣武道「ハァ…しかしすげえなアッくんは!こんなデッケーキャバのオーナーで東卍の幹部だって?」
花垣武道「おわっ!」
千堂敦「元気してたか?タケミチ!」
花垣武道「痛たたたたっ!痛いよアッくん!」
千堂敦「ハハハッ!久しぶりに会えてうれしいよ!あれから随分たつもんな」
千堂敦「中学以来か」
花垣武道「うん、アッくんからしたら、10年ぶりとかかな」
花垣武道「ハァ…しかしすげえなアッくんは!こんなデッケーキャバのオーナーで東卍の幹部だって?」
千堂敦「まあ…」
花垣武道「いい車乗って、いい服着て、いい女抱いてさ、オレとは別世界なんだろうなぁー」
花垣武道「え?…えっと…」
千堂敦「橘日向の弟だろ?弟がいたなんて知らなかったなぁ」
花垣武道「なんでそんな事知ってんだ?」
千堂敦「東京卍會ってのはそういう組織だ」
千堂敦「なぁ、覚えてるか?中2の夏、オマエがキヨマサ君に逆らった日、みんな帰った後オマエがオレにこう言ったんだ」
千堂敦「”みんなバラバラになって、大人になって出会ったらどんな話するのかな”?って」
千堂敦「なぁ、覚えてるか?中2の夏、オマエがキヨマサ君に逆らった日、みんな帰った後オマエがオレにこう言ったんだ」
千堂敦「”みんなバラバラになって、大人になって出会ったらどんな話するのかな”?って」
千堂敦「確実に殺した筈だった」
千堂敦「でも、助けた奴がいた」
千堂敦「橘直人だ!」
千堂敦「あの時、奴はオマエが線路に落ちる事を知っているように見えた」
千堂敦「変な事言うけどさ、オマエ…過去に戻れるんじゃないのか?過去の橘直人に助けを求めたんじゃないのか?そうだろ!?じゃなきゃおかしいだろ!?」
千堂敦「知ってでもいないと助けられる状況じゃなかった!なあ?おかしいだろ?なあ!?」
千堂敦「でも、助けた奴がいた」
千堂敦「橘直人だ!」
千堂敦「あの時、奴はオマエが線路に落ちる事を知っているように見えた」
千堂敦「変な事言うけどさ、オマエ…過去に戻れるんじゃないのか?過去の橘直人に助けを求めたんじゃないのか?そうだろ!?じゃなきゃおかしいだろ!?」
千堂敦「知ってでもいないと助けられる状況じゃなかった!なあ?おかしいだろ?なあ!?」
花垣武道「やめろよ!!おかしいのはどっちだよ!?何言ってんだよ、アッくん!アッくんはそんなんじゃない!」
花垣武道「アッくんはオレの友達だ!」
花垣武道「稀咲って…稀咲鉄太!?」
千堂敦「東卍の奴らはみんな稀咲の言いなり…マイキー君なんてもう何年も会ってない」
花垣武道「アッくん、今からでも遅くねぇよ!東卍なんてやめちまえよ」
千堂敦「…ハハ、無理だよ…怖ぇんだよ、ただひたすら稀咲が…」
千堂敦「タケミチ、マイキーが変わったのはドラケンが死んでからだ」
花垣武道「え!?ドラケンが死んだ!!?」
千堂敦「死ぬべき人じゃなかった…死ぬべきじゃなかったドラケンが死んで、オレは汚ぇ金ではしゃいで…」
千堂敦「オレ、憧れてんだぜ…泣きながら踏ん張るオマエに。過去に戻ってオマエが助けたいのは…”アイツ”か…」
花垣武道「危ねーよ、下りろよ」
千堂敦「オレ、憧れてんだぜ…泣きながら踏ん張るオマエに。過去に戻ってオマエが助けたいのは…”アイツ”か…」
花垣武道「危ねーよ、下りろよ」
千堂敦「究極の愛だな…がんばれよ、タケミチ」
花垣武道「ダメだよアッくん!!アッくん!!」
花垣武道「いいよ、話聞かれんろ?」
橘直人「無理しないでください。少し休みましょう」
花垣武道「ナオト…龍宮寺堅の死んだ日を調べてくれ…東卍を巨悪にしたのは”稀咲鉄太”だ」
花垣武道「ナオト…オレはドラケンも!アッくんも!ヒナも!みんな助けたいんだ」
橘直人「無理しないでください。少し休みましょう」
花垣武道「ナオト…龍宮寺堅の死んだ日を調べてくれ…東卍を巨悪にしたのは”稀咲鉄太”だ」
花垣武道「ナオト…オレはドラケンも!アッくんも!ヒナも!みんな助けたいんだ」