🏐HAIKYU!!
🖊原作者(Original Story) : 古舘春一 Furudate Haruichi
TVアニメ『ハイキュー!!』 第2期13話ネタバレ放送日(Airdate) : 2015年12月26日
第2期13話『シンプルで純粋な力』
"Simple, Pure Strength"
🔷西谷夕 Nishinoya Yu(L) CV. 岡本信彦
🔷田中龍之介 Tanaka Ryunosuke(WS) CV. 林勇
🔷澤村大地 Sawamura Daichi(WS) CV. 日野聡
🔷菅原孝支 Sugawara Koshi(S) CV. 入野自由
🔷東峰旭 Azumane Asahi(WS) CV.細谷佳正
KAKUGAWA HIGH
榊原五郎「百沢くんは今日も調子いいみたいだし、いけるいける」
百沢雄大「あ、うっす」
南田大志「見た感じ、高さでお前にかなう奴、今日もいないもんな」
百沢雄大「うっす」
温川良明「またルールわかんなくなったら聞けよ」
百沢雄大「流石にルールは覚えました」
古牧譲「3番と9番のサーブは見ての通りなので、とにかく上に上げてカバーしましょう。向こうはあの青城を苦しめたチーム。ですが、関係ありません。自分たちの強みを活かして、戦うだけです」
澤村大地「(この試合に勝てば、一次予選突破)」
南田大志「ブロック3枚!!(まぁ、あんま関係ねぇか)」
烏養繋心「普通なら今のはブロックの上を越えてくはずなんだが…やっぱえげつねぇな」
古牧譲「いいですね百沢。あの10番がどんなにおかしな動きをしようとも、ブロックの時は君はボールだけを追えばいいです」
百沢雄大「うっす」
美加子先生「相手チームの選手、すごい背が高いですね。私のチームは小さい子ばかりで、どうしても小さい方のチームに同情しちゃいます」
高橋源五郎「心配ご無用。あの烏野の10番はでかい奴なんてものともしねぇぜ。な?烏養先生」
烏養一繋「分が悪いのは確かだ」
烏養一繋「高さとかパワーとか、シンプルで純粋な力ってのは一定のレベルを超えてしまうと、途端に常人を寄せ付けないものになってしまうよな」
烏養一繋「少なくとも、真っ向勝負ではな」
日向翔陽「ん?何だよ?エロおやじみたいな手の動きして」
影山飛雄「あァ!?」
「角川なんて聞いたこともなかったけど、一気に名がしれたな」
「完全にあの2mのおかげだけどな!」
「ワンマンってやつか」
「(やべっ!!聞こえた!?)」
浅虫快人「そんなことはわかってんだっつーの!」
南田大志「知ったこっちゃねぇわ」
浅虫快人「あぁ!?」南田大志「ほれ、9番のサーブくるぞ!一本で切る!」
浅虫快人「オーライ!(レシーブさえ上がれば)」
浅虫快人「全部チャンスボールなんだよ!」
「烏野、手も足も出ないって感じだな」
谷地仁花「(そんなことあるもんか…)」
稲垣功「絶好調じゃん!初公式戦でこの活躍はすげぇぜ、百沢」
百沢雄大「うっす…」
南田大志「気にすんな。他所にエースがいるのと同じにうちには”百沢”がいる。百沢が活躍するってことは、それだけ俺達が繋いだってことだ。影が薄かろうともな」
南田大志「だから……"どうだ!?うちの百沢すげぇだろ?"ってドヤ顔すりゃいいんだよ」
古牧譲「そうですね。俺達は百沢を活かすための仕事を全力でするだけ。ワンマンと言われようと、それが俺達の勝つスタイルです!」
稲垣功「どうした?」
百沢雄大「あの10番、あの身長で必死に飛んでんのに、なんか可哀想だなって」
稲垣功「おい、嫌味か?」
百沢雄大「あ、いや…」
浅虫快人「まぁ確かに、身長のせいでバレー始めて半年も経たない百沢に勝てないもんな。残酷な話だ」
百沢雄大「バレーってパスとか難しいけど、なんつーか…」
百沢雄大「単純っスね」
日向翔陽「どんなに飛んでも上から打たれるの、一体どうすれば…」
澤村大地「まぁ、落ち着け」
西谷夕「体の向きそのまま、クロス方向にだけ打ってきてる」
烏養繋心「練習見た感じ、あの9番はまだバレー始めて間もないな」
日向翔陽「音駒のリエーフみたいな感じですか?」
烏養繋心「ただ、リエーフほどのスピードや器用さはない」
烏養繋心「逆に言えば、角川の9番はそれだけで他を圧倒できる身長ってことだけどな」
澤村大地「だから、あの9番が打ってくるときはストレートを捨てよう」
影山飛雄「今日は…なんかいい!」
影山飛雄「澤村さん!今日はなんかいい感じなんで新しい速攻やっていいっスか?」
日向翔陽「おほーっ!!」
古牧譲「あの10番がどんなにおかしな動きをしようとも、ブロックの時は君はボールだけを追えばいいです」
百沢雄大「(ボール…だけ…)」
「!!!!!!」
烏養一繋「おそらくこの予選ダントツの最高身長であろう201cm」
烏養一繋「そいつをもっとも翻弄するのは162cmかもな」
百沢雄大「バレーってパスとか難しいけど、なんつーか…単純っスね」
「!!!!!!」
谷地仁花「(ふふん、今までのそれとはちょっと違うんですなぁ…)」
小笠原優「ヤッチー顔変だよ?」
烏養一繋「おそらくこの予選ダントツの最高身長であろう201cm」
烏養一繋「そいつをもっとも翻弄するのは162cmかもな」
百沢雄大「バレーってパスとか難しいけど、なんつーか…単純っスね」
百沢雄大「(どこがだ!俺は201cm、こいつは162cmだぞ!何でこいつは俺の上にいる!?)」
日向翔陽「うおおおおお!!絶好調か!!絶好調なのか、影山君!!」
澤村大地「お前らうるさい!!」
武田一鉄「速攻が決まるようになれば、いつもの烏野だ!」
日向翔陽「(すごい端っこにいる。サーブで狙わせない為だって、菅原さんが言ってたな…)」
日向翔陽「(まぁ俺に狙う技術ないけども!)」
縁下力「角川の場合は9番が他のメンバーに守られているって感じですね」
武田一鉄「9番が後衛に下がると、ほっとします」
烏養繋心「油断は禁物だぜ、先生」
日向翔陽「ほぎゃっ!!」
武田一鉄「ひぃー!ですよね!」
烏養繋心「あの9番は、守備とか打ち分けより、高く上がったボールは全部打つってことを徹底して練習してきたんだろうな。とはいえ、9番が後ろに下がっている間、ネット際の空中戦は」
烏養繋心「こっちが上だぜ」
小笠原優「先生!翔ちゃんのあの速攻もファーストテンポなんですか?」
烏養一繋「テンポの事はちゃんと覚えてるか?」
小笠原優「はい!高く上げたトスに合わせて余裕をもって助走を始めるスパイクが、3rdテンポ」
星倫太郎「トスが上がるのと同時に助走を始めて打つのが、2ndテンポ」
小笠原優「スパイカーが先に助走に入ってきて、そこにトスを合わせるのが、1stテンポ」
烏養一繋「ブロックに勝つという事は、ブロックよりも高い打点から打つということ」
烏養一繋「チビ太郎対2m より先にてっぺんに到達したものが勝者」
烏養一繋「マイナステンポだ!」
烏養一繋「真似しようなんて思うんじゃねぇぞ」
小笠原優「え?何でですか」
烏養一繋「あんなとんでもな芸当ができるのは、あのコンビの攻撃だけだからな」
日向翔陽「なぁ、試合前お前が”本気でビビってんのか?”って言ったの、今日速攻が上手くいくってわかってたからか?」
影山飛雄「いや、まぁ、いつもより調子がいいなとは思ってたけど」
日向翔陽「じゃ、なんであんなこと言ったんだよ?」
影山飛雄「だって、お前東京でみっちり練習したんだろ?」
影山飛雄「速攻以外の事も」
影山飛雄「まぁ、最初のフェイント、あっさり止められてたけどな!」
日向翔陽「うっせぇーな!」
古牧譲「10番にむやみに飛びつくより、他を堅実に止めましょう!」
南田大志「だな!」
古牧譲「烏野の10番がブロックの手に負えないのは確かですが、それは百沢も同じです!」
西谷夕「くっそ…」
古牧譲「(10番だけでもやっかいなのに…)」
百沢雄大「取り返します!俺にできることはそれだけなんで!」
澤村大地「ドンマイ!取られたら2倍取りかえすぞ!」
西谷夕「おっす!」
澤村大地「その為に武器を増やしてきたんだからな!」
小笠原優「先生、もし僕があんなに大きい相手と戦う時、翔ちゃんたちみたいな攻撃ができないと勝てないの?」
烏養一繋「ははははっ!そんなわけあるか~単体で勝てないなら、数を増やせばいい」
小笠原優「あっ!4人同時に動き出した!」
烏養一繋「1stテンポのシンクロ攻撃!」
古牧譲「(10番だけでもやっかいなのに…)」
百沢雄大「取り返します!俺にできることはそれだけなんで!」
烏養繋心「角川の9番…相当消耗しているはずなのに迫力は増す一方だぜ」
澤村大地「…なんてこと言われてそうだ」
百沢雄大「(俺が素人に近いのは事実。でも!点は取れる!技巧なんか関係ない!もぎ取れ!叩き落す!)」
百沢雄大「ッシャアァァ!!」
「烏野のローテ、ブロック低いから角川が追いつくチャンスだぜ」
澤村大地「"普通の身長でも2m相手じゃ、ちびに見えるよなぁ"」
澤村大地「…なんてこと言われてそうだ」
烏養一繋「(ブロックアウト…?まぐれか?狙ってやったのか?)」
日向翔陽「(速攻以外で点、とった!)」
東峰旭「日向、やったな!」
西谷夕「第一次予選突破だぞ!」
百沢雄大「稲垣さん!」
百沢雄大「バレーが単純って言ったこと、取り消しますね」
烏養繋心「角川とあの2m…本当に怖いのは来年からだぞ」
西谷・田中「潔子さん!荷物お持ちします!」
清水潔子「もうだいたい持ってもらったから。あ!私、最後に忘れ物がないか見てくる。仁花ちゃん先に行ってて」
谷地仁花「はいっす」
影山飛雄「ったく…攻撃が達者になってもレシーブは相変わらずクソだ!ほぎゃってなんだよ、ほぎゃって」
日向翔陽「一応上がっただろ!」
西谷夕「ほぎゃっ!」
田中龍之介「ほぎゃっ!」
縁下力「そういえば、お前ら夏休みの課題は大丈夫なんだよな?」
「ほぎゃーーーっ!!」
山口忠「縁下さん…強ぇ…」
谷地仁花「日向、どうかした?」
日向翔陽「これでやっと…」
日向翔陽「大王様とかウシワカジャパンと同じ土俵だ!」
照島遊児「いいじゃん、番号だけ」
日向翔陽「うわっ!!」
日向翔陽「(怖そうな人だ)」
日向翔陽「(田中さんも、ノヤっさんもいっちゃったのに…)」
照島遊児「待て待て!まだ話の途中じゃん!スマホ?まだがらげー?」
日向翔陽「あのーーーー!!」
日向翔陽「(怖そうな人だ)」
日向翔陽「(田中さんも、ノヤっさんもいっちゃったのに…)」
清水潔子「すみません」
照島遊児「じゃ、読み取るからさ、携帯貸してよー」
日向翔陽「すみません!それ、俺の弁当箱!行きましょう」
照島遊児「待て待て!まだ話の途中じゃん!スマホ?まだがらげー?」
日向翔陽「あのーーーー!!」
日向翔陽「え?は、はい…まぁ」
照島遊児「あ~俺も2mと遊んでみたかったのにな~」
日向翔陽「遊ぶ?」
照島遊児「試合は超楽しい遊びだろ?」
日向翔陽「あ、あの、一次を突破した人達ですか?」
照島遊児「一次?俺達は一次予選出てませーん」
日向翔陽「あ!じゃあ、インターハイ予選ベスト8以内?」
照島遊児「あ…4だったかなぁ」
日向翔陽「ベスト4!?」
照島遊児「じゃあな!もし代表選で当たることがあったら、楽しく遊ぼうぜ」
日向翔陽「楽しく…遊ぶ…きよ…清水先輩の電話番号はもういいのか…よかったぁ」
清水潔子「完全に日向に興味が移ったように見えたよ」
田中龍之介「潔子さん、遅くねぇか?」
清水潔子「なんかごめんね、ありがとうね、はい、忘れ物」
清水潔子「そのお弁当の包み、可愛い」
日向翔陽「これは夏…妹のであって、決して俺のでは…!」
日向翔陽「お待たせしました!」
影山飛雄「おっせーボケェ!」
田中・西谷「潔子さん、ご無事で何より!」
澤村大地「忘れ物は見つかったか?」
清水潔子「あ、可愛い包みの…」
日向翔陽「あぁーっ!言わなくていいです!」