『政府から正式に認められていない組織。だが、古より存在していて今日も鬼を狩る』
『しかし、鬼殺隊を誰が率いているのかは謎に包まれていた』
『鬼。主食・人間。人間を殺して喰べる。いつどこから現れたのかは不明。身体能力が高く傷などもたちどころに治る。斬り落とされた肉も繋がり手足を新たに生やすことも可能。体の形を変えたり異能を持つ鬼もいる。太陽の光か特別な刀で頸を切り落とさない限り殺せない』
『鬼殺隊は生身の体で鬼に立ち向かう。人であるから傷の治りも遅く、失った手足が元に戻ることもない。それでも鬼に立ち向かう。人を守るために』
鱗滝左近次「鬼殺隊に入るためには藤襲山で行われる最終選別で生き残らなければならない。最終選別を受けていいかどうかは儂が決める」
竈門炭治郎「(禰豆子に向けて今日から日記をつけることにした。俺は今日も山を下る。最終選別で死なないために鍛え抜く。毎日毎日山下りをくり返すと随分罠を避けられるようになってきた)」
竈門炭治郎「(体力が向上したのと鼻が前よりも鋭く匂いを捉えるようになったからだ。だけど、罠の難易度はどんどん上がる)」
竈門炭治郎「(俺を殺す気満々だ)」
竈門炭治郎「(今日は刀を持って山下り)」
竈門炭治郎「(これが本当に邪魔で手ぶらじゃなくなると罠にかかりまくってしまう)」
竈門炭治郎「(今日は刀の素振り。“今日は”と言うより最近毎日素振り。山下りの後腕がもげそうなほど素振)」
竈門炭治郎「996、997、998、999」
鱗滝左近次「刀は折れやすい」
竈門炭治郎「(と最初に言われた)」
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竈門炭治郎「(縦の力には強いけど横の力には弱い。刀には力を真っ直ぐに乗せること。刃の向きと刀を振る時込める力の方向は全く同じでなければならない)」
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竈門炭治郎「(さらに刀を破損、つまり刀を折ったりしたらだ、お前の骨も折るからなと低めに脅される)」
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竈門炭治郎「(今日は転がし祭り)」
竈門炭治郎「(縦の力には強いけど横の力には弱い。刀には力を真っ直ぐに乗せること。刃の向きと刀を振る時込める力の方向は全く同じでなければならない)」
竈門炭治郎「(さらに刀を破損、つまり刀を折ったりしたらだ、お前の骨も折るからなと低めに脅される)」
竈門炭治郎「(今日は転がし祭り)」
竈門炭治郎「(どんな体勢になっても受け身を取って素早く起き上がる訓練)」
竈門炭治郎「(俺は刀を持ち、鱗滝さんを斬るつもりで向かっていく)」
竈門炭治郎「(対して鱗滝さんは素手、丸腰)」
竈門炭治郎「(でも、馬鹿みたいに強い)」
竈門炭治郎「(今日は呼吸法と型のようなものを習う)全集中の呼吸?」
竈門炭治郎「はぁ~」
鱗滝左近次「違う!!」
竈門炭治郎「こうですか?」
竈門炭治郎「(それから、禰豆子が目覚めなくなって半年経つ)」
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竈門炭治郎「(鱗滝さんがすぐ医者を呼んで診せてくれたけど異常はなくて、でも眠り続けるのは明らかにおかしい)」
竈門炭治郎「(怖かった…朝起きたらコトンと死んでしまっているんじゃないか…そう考えない日はない)」
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竈門炭治郎「(鱗滝さんがすぐ医者を呼んで診せてくれたけど異常はなくて、でも眠り続けるのは明らかにおかしい)」
竈門炭治郎「(狭霧山に来て一年後、突然言われた)」
鱗滝左近次「あとはお前次第だ。お前が儂の教えたことを消化できるかどうか」
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鱗滝左近次「ついて来い」
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鱗滝左近次「この岩を斬れたら最終選別に行くのを許可する」
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竈門炭治郎「(岩って斬るものだっけ?刀で斬れるものだっけ?斬れる気がしない…刀が折れる)」
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竈門炭治郎「鱗滝さん!待ってください!鱗滝さん!!(鱗滝さんはそれから何も教えてくれなくなった)」
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鱗滝左近次「ついて来い」
鱗滝左近次「この岩を斬れたら最終選別に行くのを許可する」
竈門炭治郎「(岩って斬るものだっけ?刀で斬れるものだっけ?斬れる気がしない…刀が折れる)」
竈門炭治郎「鱗滝さん!待ってください!鱗滝さん!!(鱗滝さんはそれから何も教えてくれなくなった)」
竈門炭治郎「(俺は鱗滝さんに習ったことを毎日繰り返した)」
錆󠄀兎「うるさい!男が喚くな、見苦しい」
竈門炭治郎「急に何するんだ!」
錆󠄀兎「お前の方こそ何をしている」
錆󠄀兎「お前の方こそ何をしている」
竈門炭治郎「何って、鍛錬を」
錆󠄀兎「いつまで地面に尻をついているのか、構えもせずに」
錆󠄀兎「さあかかってこい!」
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竈門炭治郎「でも、君は木刀で俺は真剣だ」
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錆󠄀兎「はははははは!それはそれは!心配していただいてありがたいことだ!お前は俺に怪我をさせると思っているわけだ」
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錆󠄀兎「心の底から安心しろ!俺はお前より強い!岩を斬ってるからな!!」
竈門炭治郎「でも、君は木刀で俺は真剣だ」
錆󠄀兎「はははははは!それはそれは!心配していただいてありがたいことだ!お前は俺に怪我をさせると思っているわけだ」
錆󠄀兎「心の底から安心しろ!俺はお前より強い!岩を斬ってるからな!!」
錆󠄀兎「お前は何も身につけてない!何も自分のものにしていない!」
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錆󠄀兎「特に鱗滝さんに習った呼吸術、全集中の呼吸」
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錆󠄀兎「お前は知識としてそれを覚えただけだ。お前の体は何もわかってない」
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錆󠄀兎「一年半もの間何をやっていた!」
錆󠄀兎「特に鱗滝さんに習った呼吸術、全集中の呼吸」
錆󠄀兎「お前は知識としてそれを覚えただけだ。お前の体は何もわかってない」
錆󠄀兎「一年半もの間何をやっていた!」
錆󠄀兎「お前の血肉に叩き込め!もっともっともっと!鱗滝さんが教えてくれた全ての極意を決して忘れることなど無いように!」
錆󠄀兎「骨の髄まで叩き込むんだ!!」
竈門炭治郎「やってる!毎日やってる!必死で!でも全然駄目なんだ…前にっ、進めない、これ以上」
錆󠄀兎「進め!男なら!男に生まれたなら!進む以外の道などない!かかって来い!お前の力を見せてみろ!!」
真菰「大丈夫?」
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竈門炭治郎「さっきの見たか?」
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竈門炭治郎「凄い一撃だった!無駄な動きが少しもない!本当に綺麗だった!あんなふうになりたい俺も!なれるかな?あんなふうに」
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真菰「きっとなれるよ。私が見てあげるもの」
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竈門炭治郎「君は誰だろ?」
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竈門炭治郎「(その女の子は真菰と言った。あの少年は錆兎だと教えてくれた。さらに真菰は俺の悪いところを指摘してくれた。無駄な動きをしているところや癖がついているのを直してくれる)」
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竈門炭治郎「(なぜそうしてくれるのか、どこから来たのか聞いても教えてくれない)」
竈門炭治郎「さっきの見たか?」
竈門炭治郎「凄い一撃だった!無駄な動きが少しもない!本当に綺麗だった!あんなふうになりたい俺も!なれるかな?あんなふうに」
真菰「きっとなれるよ。私が見てあげるもの」
竈門炭治郎「君は誰だろ?」
竈門炭治郎「(その女の子は真菰と言った。あの少年は錆兎だと教えてくれた。さらに真菰は俺の悪いところを指摘してくれた。無駄な動きをしているところや癖がついているのを直してくれる)」
竈門炭治郎「(なぜそうしてくれるのか、どこから来たのか聞いても教えてくれない)」
真菰「私たち鱗滝さんが大好きなんだ」
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竈門炭治郎「(この言葉は真菰の口癖だった。二人は兄妹ではない、孤児だったのを鱗滝さんが育てたそうだ)」
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真菰「子供達は他にもまだいるんだよ。いつも炭治郎を見てるよ」
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竈門炭治郎「(真菰は少し変わった子だった。言うことがふわふわしている)」
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真菰「全集中の呼吸はね、体中の血の巡りと心臓の鼓動を速くするの。そしたらすごく体温が上がって、人間のまま鬼のように強くなれるの。とにかく肺を大きくすること。血の中にたくさんたくさん空気を取り込んで、血が吃驚したとき骨と筋肉が慌てて熱くなって強くなる」
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竈門炭治郎「(よくわからない) どうやったらできるかな?」
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真菰「死ぬほど鍛える。結局、それ以外にできることないと思うよ」
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竈門炭治郎「(腕が、足が千切れそうな程肺が、心臓が破れそうな程刀を振った…それでも錆兎には勝てなかった)」
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竈門炭治郎「(この言葉は真菰の口癖だった。二人は兄妹ではない、孤児だったのを鱗滝さんが育てたそうだ)」
真菰「子供達は他にもまだいるんだよ。いつも炭治郎を見てるよ」
竈門炭治郎「(真菰は少し変わった子だった。言うことがふわふわしている)」
真菰「全集中の呼吸はね、体中の血の巡りと心臓の鼓動を速くするの。そしたらすごく体温が上がって、人間のまま鬼のように強くなれるの。とにかく肺を大きくすること。血の中にたくさんたくさん空気を取り込んで、血が吃驚したとき骨と筋肉が慌てて熱くなって強くなる」
竈門炭治郎「(よくわからない) どうやったらできるかな?」
真菰「死ぬほど鍛える。結局、それ以外にできることないと思うよ」
竈門炭治郎「(腕が、足が千切れそうな程肺が、心臓が破れそうな程刀を振った…それでも錆兎には勝てなかった)」
次回予告
竈門禰豆子「んーんー!」
竈門炭治郎「うん!自分でもびっくりだ。あんな大岩を斬れるなんて。これも錆兎と真菰のおかげだよ。二人には感謝しなきゃな」