「対照的にヴィランポイント0で7位」
「大型ヴィランに立ち向かったのは過去にもいたけど、ブッ飛ばしちゃったのは久しく見てないね」
「しかし、自身の衝撃で甚大な負傷、まるで発現したての幼児だ」
緑谷出久「オールマイト!!」
オールマイト「誰ソレ!!」
「オールマイト!?本当!?」
オールマイト「人違いでした」
オールマイト「人違いでした」
緑谷出久「人違いでしたあああ」
「んなだよ…」
緑谷出久「ありがとうございます!」
オールマイト「一応言っとくが、学校側に君との接点は話してなかったぞ。君そういうのズルだとかで気にするタイプだろ?私は審査やってないよ」
オールマイト「やめなさいっ」
オールマイト「学校側から発表されるまで他言は出来なかったからね。後継を探していた折に雄英側からたまたまご依頼があったのさ」
緑谷出久「(そっか、本当は生徒の中から選ぶ予定だったんだ。個性溢れる実力者たちから)」
オールマイト「学校側から発表されるまで他言は出来なかったからね。後継を探していた折に雄英側からたまたまご依頼があったのさ」
緑谷出久「(そっか、本当は生徒の中から選ぶ予定だったんだ。個性溢れる実力者たちから)」
オールマイト「それは仕方ない。突如尻尾の生えた人間に“芸を見せて”と言っても操ることすらままならんって話だよ」
オールマイト「まァ、時間なかったし…でも、結果オーライ、結果オールマイトさ!今はまだ100か0か。だが、調整が出来るようになれば身体に見合った出力で扱えるようになるよ。器を鍛えれば鍛える程、力は自在に動かせる。こんな風にね」
「待て!あれオールマイト!?」
オールマイト「行くぞ!緑谷少年!」
オールマイト「(聖火の如く譲渡した火は、まだ火種。これから多くの雨風に晒され大きくなっていく。そして、こっちはゆっくりと衰え消え入り、役目を終えるのさ。んん、シブイね)」
オールマイト「行くぞ!緑谷少年!」
オールマイト「(聖火の如く譲渡した火は、まだ火種。これから多くの雨風に晒され大きくなっていく。そして、こっちはゆっくりと衰え消え入り、役目を終えるのさ。んん、シブイね)」
四月
緑谷出久「時間がないんだ、急がないと」
緑谷出久「時間がないんだ、急がないと」
緑谷出久「1-A…1-A…広すぎる…あった!」
緑谷出久「ドア…でかっ!」
緑谷出久「あの受験者数から選ばれたエリートたち。怖い人たち…クラス違うとありがた」
飯田天哉「机に足をかけるな!」
爆豪勝己「あァ!」
飯田天哉「雄英の先輩方や机の製作者方に申し訳ないと思わないか!?」
飯田天哉「うっ!ブッ殺し甲斐…君ひどいな!本当にヒーロー志望か!?」
爆豪勝己「けっ!」
緑谷出久「聞いてたよ」
「(なんかいる!!)」
相澤消太「ハイ、静かになるまで8秒かかりました。時間は有限、君たちは合理性に欠くね」
相澤消太「担任の相澤消太だ、よろしくね」
相澤消太「早速だが、これ着てグラウンドに出ろ」
オールマイト「(雄英のシステムは常軌を逸する)」
爆豪勝己「67m」
相澤消太「じゃあ、個性を使ってやってみろ。円から出なきゃ何してもいい、早よ、思いっ切りな」
芦戸三奈「何これ!面白そう!」
相澤消太「面白そうか…ヒーローになる為の三年間、そんな腹づもりで過ごす気でいるのかい?よし、トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し除籍処分としよう」
「はぁあああ!!」
オールマイト「相澤くんかー」
オールマイト「こりゃいきなり、どでかい受難」
緑谷出久「(ワン・フォー・オールは100か0しか力を出せない…僕はまだ調整なんて)」
相澤消太「生徒の如何は先生の自由。ようこそ、これが雄英高校ヒーロー科だ」
緑谷出久「(入学初日の大試練、どうする僕!!?)」
相澤消太「日本は理不尽にまみれてる。そういうピンチを覆していくのがヒーロー。放課後マックで談笑したかったならお生憎」
相澤消太「これから三年間、雄英は全力で君たちに苦難を与え続ける。さらに向こうへプルスウルトラさ。全力で乗り越えて来い」
飯田天哉「(洗礼と言うには重すぎる。だがこれが最高峰か…やるしかない!)」
爆豪勝己「もっと行けんな」
相澤消太「さて、デモンストレーションは終わり。こっからが本番だ」
相澤消太「さて、デモンストレーションは終わり。こっからが本番だ」
第1種目50m走
「3秒04」
青山優雅「一秒以上射出するとお腹壊しちゃうんだよね」
「(何だコイツ…)」
相澤消太「(個性を最大限使い、各記録の伸び代を見れば“何が出来て何が出来ない”かが浮き彫りになる。それは己を活かす創意工夫に繋がる)」
「4秒13」
緑谷出久「(あと7種目、きっと皆個性を活かして普通じゃない記録を出してくる…対して僕は一度使えば身体が壊れてしまう力…調整、調整、イメージは出来ても実践となると)」
緑谷出久「バキバキになりましたけど」
オールマイト「そうなれば話は早い!感覚を覚えたハズだ!どうだった?」
緑谷出久「ピリっというかブワッというか、えっと…そうだ!電子レンジに入れられた卵のような」
オールマイト「はははは!地味だがユニーク」
オールマイト「それが君のイメージならW数を下げる、タイマーを短く、何でも良いが卵が爆発しないイメージを反すうするんだ」
オールマイト「はははは!地味だがユニーク」
オールマイト「それが君のイメージならW数を下げる、タイマーを短く、何でも良いが卵が爆発しないイメージを反すうするんだ」
緑谷出久「(イメージ!)」
オールマイト「入学まで三週間、ひたすらイメージを続けなさい。一朝一夕にはいかないかもしれんが、君なら出来る!いつか必ずね」
緑谷出久「(卵が爆発しないイメージ…)」
瀬呂範太「すげー!540kgってあんたゴリラ!?」
オールマイト「入学まで三週間、ひたすらイメージを続けなさい。一朝一夕にはいかないかもしれんが、君なら出来る!いつか必ずね」
緑谷出久「(卵が爆発しないイメージ…)」
瀬呂範太「すげー!540kgってあんたゴリラ!?」
緑谷出久「(ダメだこれ…すぐ出来るような簡単な話じゃない…皆一つは大記録を出してるのに…残りはこれと持久走、上体起こし、長座体前屈)」
爆豪勝己「あァ!ったりめぇだ!無個性の雑魚だぞ」
飯田天哉「無個性!?彼が入試時に何を成したか知らんのか?」
緑谷出久「(な、今確かに使おうって)」
緑谷出久「個性を消した?あのゴーグル!そうか!」
オールマイト「どういうつもりでも、周りはそうせざるをえなくなるって話だ」
オールマイト「昔、暑苦しいヒーローが大災害から一人で千人以上を救い出すという伝説を創った」
オールマイト「同じ蛮勇でもおまえのは一人を救けて木偶の坊になるだけ。緑谷出久、おまえの力じゃヒーローにはなれないよ」
オールマイト「おまえの個性は戻した。ボール投げは2回だ。とっとと済ませな」
飯田天哉「指導を受けていたようだが」
オールマイト「同じ蛮勇でもおまえのは一人を救けて木偶の坊になるだけ。緑谷出久、おまえの力じゃヒーローにはなれないよ」
オールマイト「おまえの個性は戻した。ボール投げは2回だ。とっとと済ませな」
飯田天哉「指導を受けていたようだが」
爆豪勝己「除籍宣告だろ」
相澤消太「見込みゼロ」
オールマイト「(心配になっちゃって来たけど、なんだよ少年!力の調整はまだ出来ない、行動不能になるわけにもいかない!)」