「まぁ、本当に利発そうな子ですわね」
「いやぁ、私も子供を授からず落ち込んでいましたが良い子が来てくれて安心です」
「毎日楽しくてね幸せですわ。優しい子なんですよ。使用人にまで気配りしてくれてね。あの年の子とは思えないくらい物腰も柔らかで」
「血の繋がりは無くとも親子の情は通うもの。私の跡はあの子に継がせますよ」
「いやぁ、私も子供を授からず落ち込んでいましたが良い子が来てくれて安心です」
「毎日楽しくてね幸せですわ。優しい子なんですよ。使用人にまで気配りしてくれてね。あの年の子とは思えないくらい物腰も柔らかで」
「血の繋がりは無くとも親子の情は通うもの。私の跡はあの子に継がせますよ」
猗窩座「無惨様の御期待に応えられるようこれからも尽力致します。ご命令通り柱の一人は始末して参りましたので御安心くださいますよう」
鬼舞辻無惨「お前は何か思いちがいをしているようだな、猗窩座」
鬼舞辻無惨「たかが柱、それを始末したから何だと言うのか?鬼が人間に勝つのは当然のことだろう。私の望みは鬼殺隊の殲滅」
鬼舞辻無惨「一人残らず叩き殺して二度と私の視界に入らせないこと。複雑なことではないはずだ。それなのに未だ叶わぬ。どういうことなんだ?」
鬼舞辻無惨「お前は何か思いちがいをしているようだな、猗窩座」
鬼舞辻無惨「たかが柱、それを始末したから何だと言うのか?鬼が人間に勝つのは当然のことだろう。私の望みは鬼殺隊の殲滅」
鬼舞辻無惨「一人残らず叩き殺して二度と私の視界に入らせないこと。複雑なことではないはずだ。それなのに未だ叶わぬ。どういうことなんだ?」
寺内きよ「焦点が大丈夫じゃないです!」
寺内きよ「炭治郎さん傷が治ってないのに鍛錬なさっててしのぶさまもピキピキなさってて…安静にって言われてるのに」
我妻善逸「腹の傷かなり深かったんだよね!?バカなの?」
竈門炭治郎「(煉獄さんの鴉…ありがとう。煉獄さんの意を汲んで案内してくれている…)」
煉󠄁獄千寿郎「兄から?兄のことは既に承知しておりますが…」
煉󠄁獄千寿郎「あの…大丈夫ですか?あなた顔が真っ青ですよ!」
煉󠄁獄槇寿郎「やめろ!どうせくだらんことを言い残しているんだろう」
煉󠄁獄槇寿郎「大した才能もないのに剣士などなるからだ!だから死ぬんだ!くだらない!」
煉󠄁獄槇寿郎「愚かな息子だ杏寿郎は!人間の能力は生まれた時から決まってる…才能のある者はごく一部…あとは有象無象…何の価値もない塵芥だ!」
竈門炭治郎「ちょっと!あまりにも酷い言い方だ。そんな風に言うのはやめてください!」
煉󠄁獄槇寿郎「何だお前は?出ていけ!うちの敷居をまたぐな」
竈門炭治郎「俺は…鬼殺隊の…!」
煉󠄁獄槇寿郎「お前…そうかお前…日の呼吸の使い手だな?そうだろう!」
竈門炭治郎「日の呼吸?何のことですか?」
竈門炭治郎「(速い!素人の動きじゃないぞ!)」
煉󠄁獄槇寿郎「お前…俺達のことをバカにしているだろう!」
竈門炭治郎「どうしてそうなるんだ!何を言ってるのか分からない!言い掛かりだ!」
煉󠄁獄槇寿郎「お前が日の呼吸の使い手だからだ。その耳飾りを俺は知ってる。書いてあった!」
竈門炭治郎「(日の呼吸ってもしかしてヒノカミ神楽のことなのか?)」
煉󠄁獄槇寿郎「始まりの呼吸、一番初めに生まれた呼吸、最強の御技」
煉󠄁獄槇寿郎「そして、全ての呼吸は日の呼吸の派生」
煉󠄁獄槇寿郎「全ての呼吸が日の呼吸の後追いに過ぎない…日の呼吸の猿真似をし、劣化した呼吸だ!火も!水も!風も!全てが!」
煉󠄁獄槇寿郎「日の呼吸の使い手だからと言って調子に乗るなよ小僧!」
竈門炭治郎「乗れるわけないだろうが!今、俺が自分の弱さにどれだけ打ちのめされてると思ってんだ!この糞爺!」
煉󠄁獄千寿郎「危ない!父は…」
竈門炭治郎「煉獄さんの悪口言うな!」
竈門炭治郎「乗れるわけないだろうが!今、俺が自分の弱さにどれだけ打ちのめされてると思ってんだ!この糞爺!」
煉󠄁獄千寿郎「危ない!父は…」
竈門炭治郎「煉獄さんの悪口言うな!」
竈門炭治郎「え?」
煉󠄁獄千寿郎「すっきりしました。兄を悪く言われても僕は口答えすらできなかった」
煉󠄁獄千寿郎「そうですか…兄は最期まで立派に…ありがとうございます」
竈門炭治郎「いえ、そんな…力及ばず申し訳ありません」
煉󠄁獄千寿郎「気になさらないでください…兄もきっとそう言いましたよね?」
煉󠄁獄千寿郎「父がよく見ていた書物には心当たりがありまして…これではないかと思うのですが…」
竈門炭治郎「あ…ありがとうございます」
竈門炭治郎「いえ、そんな…力及ばず申し訳ありません」
煉󠄁獄千寿郎「気になさらないでください…兄もきっとそう言いましたよね?」
煉󠄁獄千寿郎「父がよく見ていた書物には心当たりがありまして…これではないかと思うのですが…」
竈門炭治郎「あ…ありがとうございます」
煉󠄁獄千寿郎「いいえ、そんなはずはないです。歴代炎柱の書は大切に保管されているものですから」
煉󠄁獄千寿郎「わざわざ足を運んでいただいたのに…ヒノカミ神楽や父の言っていた日の呼吸について結局何も…」
煉󠄁獄千寿郎「そうなのですか」
竈門炭治郎「全集中の状態でヒノカミ神楽を使うと体が思ったように動かなくなります。俺の問題です。技に体が追いついてない。全集中の常中で体力は向上しましたが、それでも足りない。常中ができれば日一日と体力が上昇してゆくとのことだったけど一瞬で強くはなれないんです」
竈門炭治郎「あの時、俺がもっと強かったら…一瞬で煉獄さんを助けられるくらい強くなれる方法があったら」
竈門炭治郎「あの時、俺がもっと強かったら…一瞬で煉獄さんを助けられるくらい強くなれる方法があったら」
竈門炭治郎「ずっと考えていました…だけどそんな都合のいい方法はない…近道なんてなかった…足掻くしかない…今の自分ができる精一杯で前に進む…どんなに苦しくても悔しくても」
竈門炭治郎「そして俺は…杏寿郎さんのような強い柱に…必ずなります!」
煉󠄁獄千寿郎「兄には継子がいませんでした」
煉󠄁獄千寿郎「本来なら私が継子となり、柱の控えとして実績を積まなければならなかった」
煉󠄁獄千寿郎「でも、私の日輪刀は色が変わりませんでした」
煉󠄁獄千寿郎「ある程度の剣術を身につけないと日輪刀の色は変わらないものですが、どれだけ稽古をつけてもらっても私は駄目だった…剣士になるのは諦めます…それ以外の形で人の役に立てることをします」
煉󠄁獄千寿郎「それはやめた方がいいです」
煉󠄁獄千寿郎「歴代炎柱の書は私が修復します。他の書も調べてみます。父にも聞いてみて、何かわかったら鴉を飛ばします。お話ができて良かった。気をつけてお帰りください」
竈門炭治郎「いいえ、こちらこそありがとうございました」
竈門炭治郎「いただけません!こんな大切なものを…俺は」
煉󠄁獄千寿郎「でも兄上の…」
煉󠄁獄槇寿郎「くだらん…どうせ俺への恨みごとだろう!わかりきってる!さっさと出て行け」
煉󠄁獄槇寿郎「…杏寿郎!」
竈門炭治郎「大丈夫だ禰豆子。もうすぐ蝶屋敷に着くから」
竈門炭治郎「ああ…アオイさん達がなだめてくれなかったら昼まで続いていたと思う…」
神崎アオイ「おかわりいりませんか?」
すみ・きよ・なほ「いりませんか?」
嘴平伊之助「くれー!」
竈門炭治郎「アオイさん昨日はありがとう。すみちゃんきよちゃんなほちゃんも」
神崎アオイ「お安いご用です」
我妻善逸「鋼鐵塚さんは今どうしてるの?」
神崎アオイ「鋼鐵塚さんなら縁側でみたらし団子を食べていらっしゃいますよ」
寺内きよ「何とか機嫌も直ったようですよ」
竈門炭治郎「よかった…」
中原すみ「みたらし団子は鋼鐵塚さんの大好物なんです」
高田なほ「怒りだしたら買いに行くといいですよ」
嘴平伊之助「俺も食いてー!」
高田なほ「怒りだしたら買いに行くといいですよ」
嘴平伊之助「俺も食いてー!」
我妻善逸「禰豆子ちゃんの髪を一房くれ…頑張るから…」
嘴平伊之助「骨が砕けるまで走り込みだー!来い!お前ら!」
竈門禰豆子「んーんー」
竈門炭治郎「この辺りに鬼がいるはずなんだ…」
竈門炭治郎「禰豆子!行くぞ!」
鬼「く…くそ…ありゃいったいどういう鬼狩りなんだ!鬼をけしかけてきやがった!」
竈門炭治郎「ここまでだ。覚悟してくれ。申し訳ないけど」
鬼「ナメるなよ…小僧!」
竈門炭治郎「この辺りに鬼がいるはずなんだ…」
竈門炭治郎「禰豆子!行くぞ!」
鬼「く…くそ…ありゃいったいどういう鬼狩りなんだ!鬼をけしかけてきやがった!」
竈門炭治郎「ここまでだ。覚悟してくれ。申し訳ないけど」
鬼「ナメるなよ…小僧!」
神崎アオイ「イヤー!放してください!私…この子は…」
竈門炭治郎「ん?」
神崎アオイ「お願いします!」
宇髄天元「うるせえな。黙っとけ」
寺内きよ「やめてくださーい!」
中原すみ「放してくださーい!」
神崎アオイ「カ…カナヲ!」
栗花落カナヲ「(任務…命令…しのぶ…上官…アオイ…なほ…柱…銅貨…命令…銅貨…銅貨!銅貨を投げて決める…)」
竈門炭治郎「ん?」
神崎アオイ「お願いします!」
宇髄天元「うるせえな。黙っとけ」
寺内きよ「やめてくださーい!」
中原すみ「放してくださーい!」
神崎アオイ「カ…カナヲ!」
栗花落カナヲ「(任務…命令…しのぶ…上官…アオイ…なほ…柱…銅貨…命令…銅貨…銅貨!銅貨を投げて決める…)」
寺内きよ「キャーッ!」
寺内きよ「と…突撃ー!」
中原すみ「突撃ー!」
宇髄天元「ちょっ…てめェら!いいかげんにしやがれ!」
竈門炭治郎「女の子に何してんるだ!手を放せ!」
竈門炭治郎「(いや…群がられている?捕まっ…どっちだ?)」
寺内きよ「と…突撃ー!」
中原すみ「突撃ー!」
宇髄天元「ちょっ…てめェら!いいかげんにしやがれ!」
竈門炭治郎「女の子に何してんるだ!手を放せ!」
竈門炭治郎「(いや…群がられている?捕まっ…どっちだ?)」
宇髄天元「てめェの鼻くそみたいな頭突きを喰らうと思うか」
竈門炭治郎「アオイさんたちを放せ!この人さらいめ!一体どういうつもりだ!」
宇髄天元「てめーらコラ、誰に口効いてんだコラ!俺は上官、柱だぞこの野郎!」
竈門炭治郎「お前を柱とは認めない!」
宇髄天元「むんじゃねーよ、お前が認めないから何なんだよ!?こんの下っぱが!脳味噌爆発してんのか!?」
宇髄天元「俺は任務で女の隊員が要るからコイツら連れて行くんだよ!継子じゃねぇ奴は胡蝶の許可をとる必要もない!」
寺内きよ「なほちゃんは隊員じゃないです!隊服来てないでしょ!?」
高田なほ「えーん!落とされました~!」
宇髄天元「とりあえずコイツは任務に連れて行く。役に立ちそうもねぇがこんなのでも一応隊員だしな」
竈門炭治郎「人には人の事情があるんだから無神経に色々つつき回さないでいただきたい!アオイさんを返せ!」
宇髄天元「とりあえずコイツは任務に連れて行く。役に立ちそうもねぇがこんなのでも一応隊員だしな」
竈門炭治郎「人には人の事情があるんだから無神経に色々つつき回さないでいただきたい!アオイさんを返せ!」
宇髄天元「何だてめェら、何が言いたい!?」
嘴平伊之助「今帰った所だが、俺は力が有り余ってる!行ってやってもいいぜ!」
我妻善逸「アアアアアオイちゃんを話してもらおうか!たとえアンタが筋肉の化け物でも俺はいいい一歩もひひひ引かないぜ」
宇髄天元「あっそォ、じゃあ一緒に来ていただこうかね。ただし!絶対俺に逆らうなよお前ら」
嘴平伊之助「今帰った所だが、俺は力が有り余ってる!行ってやってもいいぜ!」
我妻善逸「アアアアアオイちゃんを話してもらおうか!たとえアンタが筋肉の化け物でも俺はいいい一歩もひひひ引かないぜ」
宇髄天元「あっそォ、じゃあ一緒に来ていただこうかね。ただし!絶対俺に逆らうなよお前ら」
宇髄天元「鬼の棲む遊郭だよ」
次回予告
宇髄天元「いよいよ始まりやがったぜ。ていうかお前達で今回の任務本当に大丈夫なんだろうな?俺はお前達のことをよく知らねえ。ちょっとそこで自己紹介やってみろ」
竈門炭治郎「じゃあ俺から!名は竈門炭治郎。好きな物はタラの芽」
竈門炭治郎「こっちは妹の禰豆子。好きな物はコンペイトーです」
我妻善逸「俺の名前は我妻善逸。好きな物は甘い物。高級なうなぎなんかも…」
宇髄天元「だあああ!!」
宇髄天元「そんなこと聞いてんじゃねえ!鬼と戦うにあたって何ができんだって聞いてんだ!」
竈門炭治郎「じゃあ俺から!名は竈門炭治郎。好きな物はタラの芽」
竈門炭治郎「こっちは妹の禰豆子。好きな物はコンペイトーです」
我妻善逸「俺の名前は我妻善逸。好きな物は甘い物。高級なうなぎなんかも…」
宇髄天元「だあああ!!」
宇髄天元「そんなこと聞いてんじゃねえ!鬼と戦うにあたって何ができんだって聞いてんだ!」
宇髄天元「遊郭に潜む鬼は強えぞ」
我妻善逸「死にたくない!死にたくないよー!やだー!」
宇髄天元「死なねえように戦えばいいだろ」
我妻善逸「強い鬼にも会いたくない!まだ禰豆子ちゃんと何もしてないのにそんなの無理ー!」
宇髄天元「少し黙ってろ!」
嘴平伊之助「俺は嘴平伊之助だ!俺の話が聞きたきゃ俺を倒してからにするんだな!」
宇髄天元「何こいつ偉そうに言ってやがんだ」
嘴平伊之助「何だと!」
宇髄天元「今日はここで大正コソコソ噂話。俺の自己紹介を聞かせてやろう。俺は忍の家系に生まれた。だから幼い頃は忍として陰に隠れ地味に生きてきたんだ」
竈門炭治郎「え~嘘だ~」
嘴平伊之助「嘘はよくねえぞ」
宇髄天元「嘘じゃねえ!!」
宇髄天元「そん時の不満が爆発して今はこう派手になったわけだが、ま、元々その素質があったってことかもなぁ。お前らも任務では派手な活躍を見せんだぞ」
竈門炭治郎「(この人からは責任感の強いにおいがする…信頼できる人だ)」
我妻善逸「死にたくない!死にたくないよー!やだー!」
宇髄天元「死なねえように戦えばいいだろ」
我妻善逸「強い鬼にも会いたくない!まだ禰豆子ちゃんと何もしてないのにそんなの無理ー!」
宇髄天元「少し黙ってろ!」
嘴平伊之助「俺は嘴平伊之助だ!俺の話が聞きたきゃ俺を倒してからにするんだな!」
宇髄天元「何こいつ偉そうに言ってやがんだ」
嘴平伊之助「何だと!」
宇髄天元「今日はここで大正コソコソ噂話。俺の自己紹介を聞かせてやろう。俺は忍の家系に生まれた。だから幼い頃は忍として陰に隠れ地味に生きてきたんだ」
竈門炭治郎「え~嘘だ~」
嘴平伊之助「嘘はよくねえぞ」
宇髄天元「嘘じゃねえ!!」
宇髄天元「そん時の不満が爆発して今はこう派手になったわけだが、ま、元々その素質があったってことかもなぁ。お前らも任務では派手な活躍を見せんだぞ」
竈門炭治郎「(この人からは責任感の強いにおいがする…信頼できる人だ)」
宇髄天元「何ニヤニヤしてんだお前」
宇髄天元「次回、第二話 遊郭潜入。お前らちゃんと仕事すんだぞ!」