Detective Conan
第1035話 太閤名人の将棋盤(王手編)
キャスト
🔷江戸川コナン Edogawa Conan CV. 高山みなみ
赤井秀一「久しぶりだな、坊や」🔷江戸川コナン Edogawa Conan CV. 高山みなみ
赤井秀一「この顔で会うのは」
コナン「仕方ないよ。変装してる暇なかっただろうし」
赤井秀一「まぁ、有希子さんは変装させたがっていたがね」
赤井秀一「それで?弟の居場所の目星はついたのかな?」
コナン「多分、犯人の家に監禁されてると思うんだけど…その人、最近引っ越したらしくて、スマホの番号しかわからなかったよ」
コナン「午前中に由美さんがかけた電話には出てたようだから、電話をかけてうまく住所を聞き出そうと思ったんだけど…」
コナン「警戒してるっぽくて全然出てくれないんだ」
コナン「もちろん名人のスマホにもかけてるけど電源が入ってないって」
コナン「警戒してるっぽくて全然出てくれないんだ」
コナン「もちろん名人のスマホにもかけてるけど電源が入ってないって」
赤井秀一「もしかしたら、犯人に捕まることも想定して親しい人達の情報が入ったスマホは持参しなかったかもしれないな」
赤井秀一「兄としてはどうやったら捕まらないかを想定して欲しいんだがな…」
コナン「え…どこにかけるの?」
赤井秀一「兄としてはどうやったら捕まらないかを想定して欲しいんだがな…」
コナン「え…どこにかけるの?」
赤井秀一「弟が持ってるもう一つのスマホだ。俺と弟が内密な話をする時、専用のな」
赤井秀一「俺はどこの高校生探偵と同じく、世間的にはこの世に存在しない身なんでね」
羽田秀吉「(電話!)」
羽田秀吉「(兄さんか…)」
赤井秀一「お!繋がった」
赤井秀一「俺はどこの高校生探偵と同じく、世間的にはこの世に存在しない身なんでね」
羽田秀吉「(電話!)」
羽田秀吉「(兄さんか…)」
赤井秀一「お!繋がった」
犯人「同歩」
羽田秀吉「5五銀」
赤井秀一「ああ、弟なりに何か狙いがあるとは思うが」
コナン「GPS!!」
赤井秀一「容疑者は被害者を部屋に残して買い出しに出たと言っている次の3人」
コナン「ミキサーだよ」
コナン「ミキサーに常温の水を入れて5分程度かき混ぜると水分子同士の摩擦で運動エネルギーが熱エネルギーに変わり、温度が42~43度に上るんだよ」
コナン「で、そのお湯にインスタントコーヒーを入れれば、ちょっとぬるめのコーヒーが出来るってわけさ」
コナン「つまり、犯人は一旦買い物に出たフリをして、忘れ物があったとか言ってすぐに部屋に戻り」
コナン「ミキサーに水を入れてかき混ぜながら、被害者の源田棋士の首を電気コードで絞めて殺害」
コナン「部屋のどこかに隠しておいた脚を2つ切り取った将棋盤を遺体のそばに置いて源田棋士は連続殺人の2人目の被害者だと示し」
コナン「以前買ってとっておいたコーヒーショップのカップにミキサーに温めたぬるま湯を入れてコーヒーを作り」
コナン「そのコーヒーをコーヒーショップの袋に入れてマンションのエントランスまで降りていき、コーヒーを買って来たのに被害者が中に入れてくれないと偽っていた」
コナン「そう、菱沼浩輔が犯人で間違いないよ」
コナン「ミキサーに常温の水を入れて5分程度かき混ぜると水分子同士の摩擦で運動エネルギーが熱エネルギーに変わり、温度が42~43度に上るんだよ」
コナン「で、そのお湯にインスタントコーヒーを入れれば、ちょっとぬるめのコーヒーが出来るってわけさ」
コナン「つまり、犯人は一旦買い物に出たフリをして、忘れ物があったとか言ってすぐに部屋に戻り」
コナン「ミキサーに水を入れてかき混ぜながら、被害者の源田棋士の首を電気コードで絞めて殺害」
コナン「部屋のどこかに隠しておいた脚を2つ切り取った将棋盤を遺体のそばに置いて源田棋士は連続殺人の2人目の被害者だと示し」
コナン「以前買ってとっておいたコーヒーショップのカップにミキサーに温めたぬるま湯を入れてコーヒーを作り」
コナン「そのコーヒーをコーヒーショップの袋に入れてマンションのエントランスまで降りていき、コーヒーを買って来たのに被害者が中に入れてくれないと偽っていた」
コナン「そう、菱沼浩輔が犯人で間違いないよ」
コナン「脚が3つ切り取られた将棋盤が置いてあったのは、犯人の順番を錯覚させるため」
コナン「岸本棋士を殺害したのは第2の現場、勉強会のある米花町のマンションに行く前」
コナン「殺害した後でエアコンの温度を37度に設定した部屋に放置して」
コナン「何らかの方法で源田棋士殺害が発見されてから、自動的に火事になるようにしておけば」
コナン「直腸温度があまり下がっていない遺体が火事場から発見される。もちろん焼死体だから死亡推定時刻にはかなり幅ができるけど」
コナン「将棋盤の脚の数で第2の殺人の後の犯行だろうと思わせられる」
赤井秀一「なるほど…つまり」
赤井秀一「最初に殺害した錦戸棋士のそばに脚を1つ切り取った将棋盤を置いたのは」
赤井秀一「2番目に殺害した岸本棋士を3番目に殺害した源田棋士の後に殺害されたように見せかける為の布石だったということだな」
コナン「うん」
コナン「あ!見えたよ!」
コナン「問題は名人がどの部屋に監禁されているかだけど…」
赤井秀一「ああ、恐らくそれを知らせる為の目隠し将棋なのだろう」
羽田秀吉「(このクラクションの鳴らし方は兄さん!来てくれたんだね)」
菱沼浩輔「どうしました?名人」
菱沼浩輔「長考ですか?」
コナン「あ!見えたよ!」
コナン「問題は名人がどの部屋に監禁されているかだけど…」
赤井秀一「ああ、恐らくそれを知らせる為の目隠し将棋なのだろう」
羽田秀吉「(このクラクションの鳴らし方は兄さん!来てくれたんだね)」
菱沼浩輔「どうしました?名人」
菱沼浩輔「長考ですか?」
コナン「(ん?8三角成が香車に捕まってしまう?)」
コナン「(8三角成ってことは…右から8番目で上から3段目のマス目…ってことは屋上から3階下のフロアの右から8番目の部屋…それに成ったってことは裏返ったってこと…つまり、マンションの裏から見てその位置にある部屋に太閤名人はいる!)」
コナン「赤井さん!」
コナン「(8三角成ってことは…右から8番目で上から3段目のマス目…ってことは屋上から3階下のフロアの右から8番目の部屋…それに成ったってことは裏返ったってこと…つまり、マンションの裏から見てその位置にある部屋に太閤名人はいる!)」
コナン「赤井さん!」
菱沼浩輔「羽田名人ともあろう者が」
菱沼浩輔「あんな悪手を指すわけないと思ったけど、やっぱり俺を騙して誰かにここを教えてたんですね!例の告白文を警察が見つけ、あんたが俺のことを黙っていてくれるなら」
菱沼浩輔「あんたを解放して俺は姿をくらますつもりだったけど」
菱沼浩輔「殺すしかないようだな!」
コナン「やっぱりリビングに捕まってる」
コナン「香車は英語表現だとランスのL。リビングのLだから…」
菱沼浩輔「あんな悪手を指すわけないと思ったけど、やっぱり俺を騙して誰かにここを教えてたんですね!例の告白文を警察が見つけ、あんたが俺のことを黙っていてくれるなら」
菱沼浩輔「あんたを解放して俺は姿をくらますつもりだったけど」
菱沼浩輔「殺すしかないようだな!」
コナン「やっぱりリビングに捕まってる」
コナン「香車は英語表現だとランスのL。リビングのLだから…」
コナン「でもどうやって助ければ…」
赤井秀一「ん?坊や」
赤井秀一「見えるか?あの部屋のベランダにある物干し台のパイプ」
コナン「見えるよ。あのパイプがどうしたの?」
赤井秀一「あれの角度を坊やの例のボールで変えられないか?」
コナン「できなくはないと思うけど…」
赤井秀一「じゃあこれから言う俺の作戦に乗ってくれ」
コナン「じゃあ赤井さん、変声機を拡声器バージョンにしといたから30秒後に頼んだよ!」
赤井秀一「フッ、了解」
コナン「見えるよ。あのパイプがどうしたの?」
赤井秀一「あれの角度を坊やの例のボールで変えられないか?」
コナン「できなくはないと思うけど…」
赤井秀一「じゃあこれから言う俺の作戦に乗ってくれ」
コナン「じゃあ赤井さん、変声機を拡声器バージョンにしといたから30秒後に頼んだよ!」
赤井秀一「フッ、了解」
赤井秀一「速やかに武器を捨て投降しろ!」
菱沼浩輔「め…名人の命がどうなってもいいのか!?」
赤井秀一「(やはりそうくるか…ならば)」
赤井秀一「今のは威嚇射撃だ!現在我々の別動隊がそちらへ向かっている」
赤井秀一「それまでそこでおとなしく待っているんだな!」
コナン「(ふぅ…なんとか麻酔銃間に合った)」
コナン「でもさ、何で犯人の菱沼さんはさっさと逃げずにここにいたんだろ?」
羽田秀吉「待っていたんだよ。告白文を警察が見つけてくれるのをね。4人の棋士が不正をやっていたっていうことを懺悔する手紙だよ」
羽田秀吉「錦戸公春、源田安清、岸本雄平、瓜生欣二の4人の棋士は」
羽田秀吉「胸ポケットに小型カメラ内臓のペンをさし」
羽田秀吉「それぞれ対局中の映像を仲間のスマホに送り、仲間がネットで次の妙手を検索」
羽田秀吉「それをトイレや廊下ですれ違った時に、さりげなく教えて勝ちまくっていたんだよ」
羽田秀吉「錦戸棋士はうまくバレずに昇級できたけど」
羽田秀吉「瓜生棋士はトイレに立つ回数が多すぎると、将棋連盟の人に呼び出しをくらってしまって」
羽田秀吉「他の3人の仲間にどうしようと泣きついたら」
羽田秀吉「冷たく言われたそうだよ」
羽田秀吉「“クチナシの掟”に従って死んでくれってね」
羽田秀吉「将棋盤の脚はクチナシの実をかたどっているんだよ。対局中に横から口を出すなという戒めからね」
羽田秀吉「そのクチナシになぞられて4人で約束事を決めたそうなんだ」
羽田秀吉「バレそうになったら他言無用、死んで仲間を守れ…とね。そのせいで瓜生棋士は自殺に追い込まれ」
羽田秀吉「それを不審に思った彼が4人の不正を突き止めて最初に殺害した錦戸棋士に自白させ、親友だった瓜生棋士の敵を討つ為に3人を殺害」
羽田秀吉「その現場にクチナシを切り取った将棋盤を置いたんだよ」
羽田秀吉「実は目隠し将棋を始める前に“訳を話すから黙っていてくれ”と彼が僕に話してくれたんだ」
羽田秀吉「特に錦戸棋士はその不正を利用して八百長までやっていた、棋士の風上にも置けない男だったと…」
羽田秀吉「まぁ告白文は火事場から遺体で見つかった岸本棋士に罪をかぶせる為に自分達がやっていた」
羽田秀吉「不正の罪を償いたいから他の2人の棋士を殺害し自分も自殺するって書かれてたそうだよ」
コナン「でも、何でその告白文警察は見つけてないんだろ…」
羽田秀吉「ああ、それは僕が先回りしてくすねちゃったからだよ」
羽田秀吉「あの時、連続殺人は菱沼棋士の犯行だとわかっていたし、岸本棋士の家の火事も菱沼棋士の仕業かもしれない。だとするともしかしたら岸本棋士が自宅に火をつけて」
羽田秀吉「自殺する前に源田棋士を殺害しにマンションに来たという筋書きを決定づける告白文か何かをマンションのポストに入れるハズだと思ってね」
コナン「(そういえば由美さん言ってたな…名人はマンションから出る時に一度戻ったって…告白文をくすねたのはその時か…)」
コナン「(にしても…さすが太閤名人だな)」
赤井秀一「ああ、キャメルか?俺が殺人犯を警察まで車で運んでいる間に後始末してほしいことがあるんだが」
赤井秀一「ああ…割れた窓ガラス1枚と壁にめり込んだ弾丸だよ」
赤井秀一「じゃあすまないが頼んだぞキャメル」
羽田秀吉「ねぇ兄さん、母さんのことなんだけど」
赤井秀一「母さんがどうかしたか?」
羽田秀吉「ああ…」