竈門禰豆子「謝らないでお兄ちゃん」
竈門禰豆子「お兄ちゃん、どうしていつも謝るの?」
竈門禰豆子「貧しかったら不幸なの?綺麗な着物が着れなかったら可哀想なの?」
竈門禰豆子「そんなに誰かのせいにしたいの?お父さんが病気で死んだのも悪いことみたい。精一杯頑張っても駄目だったんだから仕方ないじゃない。人間なんだから」
竈門禰豆子「誰でも何でも思い通りにはいかないわ。幸せかどうかは自分で決める。大切なのは今なんだよ。前を向こう。一緒に頑張ろうよ。戦おう」
竈門禰豆子「謝ったりしないで。お兄ちゃんならわかってよ。私の気持ちをわかってよ」
竈門炭治郎「(昔の夢か…あれ?ここは…俺は…)」
竈門炭治郎「禰豆子は!?」
竈門炭治郎「禰豆子 (ありがとう禰豆子…俺は、俺にできる事を)」
妓夫太郎「可哀想になあ、お前以外の奴は皆もう駄目だろうしなああ」
妓夫太郎「猪は心臓を一突き」
妓夫太郎「黄色い頭は瓦礫に押し潰されて苦しんでるから死ぬまで放置するぜ、虫みたいにモゾモゾしてみっともねえよなああ」
妓夫太郎「柱も弱かったなあ、威勢がいいだけで、毒にやられて心臓も止まって死んじまった、お陀仏だ」
妓夫太郎「みっともねえなあ、みっともねえなあ、お前ら本当にみっともねえなあ、特にお前は格別だ」
妓夫太郎「お前の背負ってる箱からはみ出してるのは血縁だな?わかるぜ、鬼になってても血が近いのは、そりゃあ姉か?妹か?」
竈門炭治郎「(なんで俺を殺さない?なんだ?腕が痺れてる。まだ力が入らない。今頚を狙っても斬れない)」
妓夫太郎「やっぱりそうか、みっともねぇなあ、お前全然守れてねえじゃねえか、まあ仕方ねえか、お前は人間、妹は鬼だしなあ、鬼の妹よりも弱いのは当然だが」
妓夫太郎「お前の額のその汚い傷、いいなあ、愛着が湧くなああ」
妓夫太郎「そうだ!お前も鬼になったらどうだ?妹のためにも!そうだそうだ!それがいい!鬼になったら助けてやるよ!仲間だからなあ!そうじゃなきゃあ妹もぶち殺すぞ、他人の妹なんか心底どうだっていいからなあ」
堕姫「やだ!お兄ちゃんやめてよ!アタシ絶対イヤだからね」
妓夫太郎「鬼になれば一瞬で強くなれるぜ、不自由な肉体とはおさらばだ、なああなああ、どうする?悔しいんだなあ、自分の弱さが、人は嘆く時天を仰ぐんだぜ、涙が溢れねえようになああ」
竈門炭治郎「(俺は運よく人間でいられたけど)」
竈門炭治郎「(クッソ…斬れない硬い!毒で弱体化しているはずなのにまだ力が足りないのか!)」
竈門炭治郎「(あああ!もう少しだったのに!あともう少しでっ)」
竈門炭治郎「(諦めるな!諦めるな!諦めるな!喰らいつけ最後まで!)」
竈門炭治郎「(あああ!もう少しだったのに!あともう少しでっ)」
竈門炭治郎「(諦めるな!諦めるな!諦めるな!喰らいつけ最後まで!)」
宇髄天元「譜面が完成した!勝ちに行くぞォオ!」
宇髄天元「三!七!五!為!巾!」
妓夫太郎「(円斬旋回を全て弾いた!)」
妓夫太郎「遅いんだよ、テメェは鈍間!」
妓夫太郎「どれだけお膳立てされても駄目は奴は駄目だ!お終いだなあ!毒で死ぬぜ!」
竈門炭治郎「(斬れ!頚を斬れ!諦めない!)」
妓夫太郎「(コイツ…まだ刀を振りやがるバカが!さっきだって俺の頚を斬れなかったくせになあ!)」
竈門炭治郎「(腕の力だけじゃ駄目だ!全身の力で斬るんだ!頭の天辺からつま先まで使え!体中の痛みは全て忘れろ!喰らいつけ!渾身の一撃じゃ足りない!)」
堕姫「お兄ちゃん!何とかしてお兄ちゃん!!」
須磨「斬った…斬った!斬った!」
須磨「わー!斬りましたよ雛鶴さん!」
雛鶴「待って!何か様子が変だわ」
竈門炭治郎「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…」
竈門炭治郎「(毒を…何とか呼吸で…少しでも毒が回るのを遅らせ)」
須磨「斬った…斬った!斬った!」
須磨「わー!斬りましたよ雛鶴さん!」
雛鶴「待って!何か様子が変だわ」
竈門炭治郎「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…」
竈門炭治郎「(毒を…何とか呼吸で…少しでも毒が回るのを遅らせ)」
竈門禰豆子「お兄ちゃん大丈夫!?お兄ちゃんダメ!生きて!」
竈門禰豆子「ここで、こんな危機を何度も乗り越えてきたお兄ちゃんのアレについての大正コソコソ噂話です」
竈門禰豆子「お兄ちゃんの石頭はお母さん譲りなんです」
竈門禰豆子「お母さんは私がまだ小さい頃」
竈門禰豆子「いのししを」
竈門禰豆子「頭突きで撃退したこともあるって聞きました!」
竈門禰豆子「次回、最終話 何度生まれ変わっても」
竈門禰豆子「お兄ちゃんならできるよ!お兄ちゃんならきっと勝てる!」
竈門禰豆子「ここで、こんな危機を何度も乗り越えてきたお兄ちゃんのアレについての大正コソコソ噂話です」
竈門禰豆子「お兄ちゃんの石頭はお母さん譲りなんです」
竈門禰豆子「お母さんは私がまだ小さい頃」
竈門禰豆子「いのししを」
竈門禰豆子「頭突きで撃退したこともあるって聞きました!」
竈門禰豆子「次回、最終話 何度生まれ変わっても」
竈門禰豆子「お兄ちゃんならできるよ!お兄ちゃんならきっと勝てる!」