『ヒーローインターン。それは仮免許を取得したヒーロー科の学生が実際にプロヒーローの事務所に出向いて働く体験型校外活動だ』
『以前やった職場体験、”ヒーロー殺しステイン”と戦った時は仮免がなかったけど、今回は違う』
『プロの指導のもと個性の使用が許可され、災害現場への出動やヴィランとの戦いに加わることができる』
『それにインターンで活躍すれば出向先のプロからサイドキック、相棒に誘われたり』
『名だたるプロヒーローから直接スカウトされたりもする。僕、緑谷出久はヒーローインターンの出向先にかつてオールマイトのサイドキックをしていたサー・ナイトアイの事務所を選んだ』
ナイトアイ「貴様、その顔はなんだ?」
ナイトアイ「何のつもりだ?」
緑谷出久「あっ、いっ、その…」
ナイトアイ「私をオールマイトの元サイドキックと知っての狼藉か?」
ナイトアイ「オールマイトにこんなシワはない」
ナイトアイ「目元のシワは通常フェイスにて約0.6cm。シルバーエイジからは約0.8cm」
ナイトアイ「今時ノンライセンスグッズでも何時代のオールマイトか識別できるよう作られる。そんなことすらわからないのか?」
ナイトアイ「オールマイトにこんなシワはない」
ナイトアイ「目元のシワは通常フェイスにて約0.6cm。シルバーエイジからは約0.8cm」
ナイトアイ「今時ノンライセンスグッズでも何時代のオールマイトか識別できるよう作られる。そんなことすらわからないのか?」
緑谷出久「溺れた中学生はパニックで川をお酢に変えてしまい、オールマイトはそこに飛び込み 目をやられてしまった。救出直後のインタビューで見せた」
緑谷出久「目をすぼめた笑顔!」
緑谷出久「それデスそれデス!ヴィランもいないし他の活躍に比べて地味なんでファンサイトでも滅多に上がらないんですけど僕好きでして…!特に中学生が感謝を述べた後のセリフなんかすごくウィットに富んでて!」
オールマイト「HAHAHA!こちらこそ君のおかげで…」
ナイトアイ「”お肌10歳若返ったよ”」
緑谷出久「それです!”お肌”ってのがまた!」
ナイトアイ「貴様、試したのか?」
緑谷出久「あ、いや!学校だと御本人がいることもあって骨太な話がしづらくて…テンション上がってつい…」
ナイトアイ「あの事件の肝は中学生の家庭環境だ」
緑谷出久「そうなんです!それを知ると知らないとじゃ言葉の重みが違うんです!」
バブルガール「ミリオくん…あの子なに?」
通形ミリオ「後輩ですよね」
通形ミリオ「(サーを笑わせは出来なかったものの結果的にいい入りじゃないか、緑谷くん)」
バブルガール「ミリオくん…あの子なに?」
通形ミリオ「後輩ですよね」
通形ミリオ「(サーを笑わせは出来なかったものの結果的にいい入りじゃないか、緑谷くん)」
ナイトアイ「学校から契約書は…」
緑谷出久「もちろん持ってきてます!」
ナイトアイ「話を遮る喋りはしないこと」
緑谷出久「あ、はい!」
ナイトアイ「その契約書に私の印鑑を押せばインターン契約成立となる」
緑谷出久「はい!」
ナイトアイ「ヒーローインターンは一般企業に見られる一週間程度の気軽なインターンシップとは違う。最低でも一ヶ月以上の就労。もちろん有償だ。まだ授業の多い1年生であれば公欠も増える。クラスの皆とも一律には歩めん」
緑谷出久「あの…外しましたよ?」
ナイトアイ「押す気が無いからな」
ナイトアイ「貴様がここで働くメリットは承知した。だが私が貴様を雇用するメリットは?サイドキック2名・インターン生1名で滞りないこの事務所に貴様を入れてどんな旨味があるんだ?」
ナイトアイ「社会に対し自分はどう貢献できるのか?他者に対し自分がどう有益であるか認めてもらう為にはそれを示さねばならない」
ナイトアイ「オールマイトはパワーとユーモアを用いて示した。犯罪に怯える人々に希望を与えた。だから人々は彼を受け入れた」
緑谷出久「僕が社会にどう役立てるのか…」
ナイトアイ「貴様が我が社にどう利益となるか言葉ではなく行動で示してみるといい」
ナイトアイ「3分、3分以内に私から印鑑を取ってみよ。私のもとでヒーロー活動を行いたいのなら貴様が自分で判を押せ」
ナイトアイ「押す気が無いからな」
ナイトアイ「貴様がここで働くメリットは承知した。だが私が貴様を雇用するメリットは?サイドキック2名・インターン生1名で滞りないこの事務所に貴様を入れてどんな旨味があるんだ?」
ナイトアイ「社会に対し自分はどう貢献できるのか?他者に対し自分がどう有益であるか認めてもらう為にはそれを示さねばならない」
ナイトアイ「オールマイトはパワーとユーモアを用いて示した。犯罪に怯える人々に希望を与えた。だから人々は彼を受け入れた」
緑谷出久「僕が社会にどう役立てるのか…」
ナイトアイ「貴様が我が社にどう利益となるか言葉ではなく行動で示してみるといい」
ナイトアイ「3分、3分以内に私から印鑑を取ってみよ。私のもとでヒーロー活動を行いたいのなら貴様が自分で判を押せ」
バブルガール「気に入られてんだよね、まったくもう」
通形ミリオ「タッハ~!」
通形ミリオ「タッハ~!」
ナイトアイ「私からは一切手を出さないし、私にどんな攻撃を仕掛けても構わん。この室内がどうなってもいい。奪ってみよ」
『サー・ナイトアイ、個性“予知”。対象人物の一部に触れ、目線を合わせることで1時間の間その人物の取りうる行動を先に見ることができる』
緑谷出久「(手数じゃ対策にならない!全て見られてる!予知を掻い潜る策…ないか!?)」
ナイトアイ「貴様がどんなものか幾ばくか期待していたのだがな」
緑谷出久「ワン・フォー・オール…通形先輩!?」
ナイトアイ「私はオールマイトを今でも敬愛している。だが後継の件だけは意思を計り兼ねる」
緑谷出久「(やはり…ナイトアイは確かにそう言った。通形先輩がワン・フォー・オールの後継者候補だったってこと!?先輩は知ってるのか!?ナイトアイとオールマイトはどういう経緯で先輩を!?っていうかオールマイトは全部知っているのか!?知ってたら何で僕に黙って…)」
ナイトアイ「私はオールマイトを今でも敬愛している。だが後継の件だけは意思を計り兼ねる」
緑谷出久「(やはり…ナイトアイは確かにそう言った。通形先輩がワン・フォー・オールの後継者候補だったってこと!?先輩は知ってるのか!?ナイトアイとオールマイトはどういう経緯で先輩を!?っていうかオールマイトは全部知っているのか!?知ってたら何で僕に黙って…)」
ナイトアイ「長考する余裕があるのかね?それとも疲れたか?策がないか?ミリオに貴様を紹介すると言われた時、私は驚いたよ。そろそろハッキリ言おうか。ワン・フォー・オールを受け継ぐにはもっと相応しい人物がいる。私は貴様を認められん」
緑谷出久「(あの日貰った言葉!)」
オールマイト「君はヒーローになれる」
緑谷出久「印鑑は押させて貰います!絶対認めさせてみせます!」
緑谷出久「(ナイトアイの個性”予知”!どこまで見えるのかわからないけど、わからないなら今まで以上の手数とスピードで予知を見てから動くまでの暇を与えない!)」
緑谷出久「なれると言ってもらいました!」
ナイトアイ「有象無象の1人にか?」
緑谷出久「(”僕がどこで何を” その言い方が引っかかった!ナイトアイは何を見てる?”未来の事情”全てか、はたまた”定めた対象” つまり僕の行動か)」
緑谷出久「まだ」
ナイトアイ「終わりだ。3分経過した」
ナイトアイ「オールマイトの弟子だと?聞いて呆れる。策が一つ通じなかっただけで何とも無様。気が抜けたか?」
緑谷出久「気が抜けたわけじゃないです」
ナイトアイ「ならばミスか」
緑谷出久「”オールマイト、ヒーロー活動10周年記念の非売品タペストリー”踏むとこでした」
ナイトアイ「(まさか…)」
ナイトアイ「終わりだ。3分経過した」
緑谷出久「気が抜けたわけじゃないです」
ナイトアイ「ならばミスか」
緑谷出久「”オールマイト、ヒーロー活動10周年記念の非売品タペストリー”踏むとこでした」
ナイトアイ「(まさか…)」
ナイトアイ「採用だミリオ」
通形ミリオ「やったー!」
通形ミリオ「やったー!」
緑谷出久「えっ!?なぜですか?まったく達成できてないですけど!」
ナイトアイ「印鑑を取り、自分で押せとは言ったが、できなければ不採用とは言っていない」
緑谷出久「そんな…」
通形ミリオ「緑谷くんやったね!サー、笑ってましたね」
ナイトアイ「印鑑を取り、自分で押せとは言ったが、できなければ不採用とは言っていない」
緑谷出久「そんな…」
通形ミリオ「緑谷くんやったね!サー、笑ってましたね」
ナイトアイ「貴様が来ると聞いた時点で採用は決定していた。貴様が使えぬ人材ではないこともわかった」
『それを認めないサー・ナイトアイ』
『そしてサー・ナイトアイが選んだ通形先輩』
『奇妙な関係に戸惑いつつも、それでも…それでも僕は…』
緑谷出久「よろしくお願いします!」
飯田天哉「おめでとう緑谷君!」
緑谷出久「ありがとう」
飯田天哉「俺もうかうかしてられないな」
上鳴電気「けどホントすげぇよ緑谷」
瀬呂範太「なんたってあのサー・ナイトアイの事務所だもんな」
切島鋭児郎「通形先輩の推薦だって!?」
砂藤力道「よくやったな!」
緑谷出久「(僕にワン・フォー・オールを諦めさせる為の採用だなんて言えないや)」
『そしてサー・ナイトアイが選んだ通形先輩』
『奇妙な関係に戸惑いつつも、それでも…それでも僕は…』
緑谷出久「よろしくお願いします!」
緑谷出久「ありがとう」
飯田天哉「俺もうかうかしてられないな」
上鳴電気「けどホントすげぇよ緑谷」
瀬呂範太「なんたってあのサー・ナイトアイの事務所だもんな」
切島鋭児郎「通形先輩の推薦だって!?」
砂藤力道「よくやったな!」
緑谷出久「(僕にワン・フォー・オールを諦めさせる為の採用だなんて言えないや)」
轟焦凍「また差広げられちまったな…早く追いつかねえと」
上鳴電気「相澤先生」
相澤消太「リスクを承知の上でインターンを受け入れるプロこそ本物」
相澤消太「常闇、その本物からインターンへの誘いが来てる。九州で活動するホークスだ」
上鳴電気「ホークス!?」
瀬呂範太「ヒーローランキング3位の!?」
瀬呂範太「すげぇ!」
砂藤力道「さすがだな!」
相澤消太「どうする?常闇」
相澤消太「わかった。後でインターン手続き用の書類を渡す。九州に行く日が決まったら教えろ。公欠扱いにしておく」
轟焦凍「早く追いつかねえと」
爆豪勝己「何度も言うな!」
相澤消太「それから切島、ビッグ3の天喰がおまえに会いたいそうだ」
轟焦凍「早く追いつかねえと」
爆豪勝己「何度も言うな!」
相澤消太「それから切島、ビッグ3の天喰がおまえに会いたいそうだ」
切島鋭児郎「俺っスか?」
相澤消太「麗日と蛙吹にも波動から話があるらしい。明日にでも会って話を聞いてこい。以上だ」
切島鋭児郎「明日まで待てねえ!俺、今から3年の寮行ってくる!」
轟焦凍「早く追いつか…」
爆豪勝己「黙ってろ!」
ナイトアイ「本日はパトロール兼監視、私とバブルガール、ミリオと緑谷の二手にわかれて行う」
緑谷出久「監視…」
バブルガール「ナイトアイ事務所は今、秘密の捜査中なんだよ」
ナイトアイ「死穢八斎會という小さな指定ヴィラン団体だ。ここの若頭、いわゆるNo.2である治崎という男が妙な動きを見せ始めた」
ナイトアイ「ペストマスクがトレードマークだ」
緑谷出久「マスク怖っ!」
緑谷出久「でも指定ヴィラン団体って警察の監視下にあるから大人しいイメージがありますけど…」
バブルガール「過去に大解体されてるからね。でもこの治崎って奴はそんな連中をどういうわけか集め始めてる。最近あのヴィラン連合とも接触を図ったわ。顛末は不明だけど」
ナイトアイ「ただ奴が何か悪事を企んでいるという証拠を掴めない。その為に八斎會は黒に近いグレー。ヴィラン扱いができない」
ミリオ・緑谷・バブルガール「イエッサー!」