第15話『200万年の結晶』
The Culmination of Two Million Years
CAST
🔷石神千空 Ishigami Senku CV.小林裕介
🔷浅霧幻 Asagiri Gen CV.河西健吾
🔷コハク Kohaku CV.沼倉愛美
🔷クロム Chrome CV.佐藤元
🔷ルリ RURI CV.上田麗奈
🔷金狼 KINRO CV.前野智昭
🔷銀狼 GINRO CV.村瀬歩
🔷スイカ SUIKA CV.高橋花林
🔷カセキ KASEKI CV.麦人
🔷コクヨウ CV.金尾哲夫
🔷ジャスパー JASPER CV.竹内良太
🔷ターコイズ Turquoise CV.大地葉
浅霧幻「俺の方の話はさ、村を完璧に掌握しちゃった後でっつうことでね、千空ちゃん」
石神千空「ああ」
銀狼「ルリちゃ…巫女様は優勝者と結婚しなきゃなんだもんねぇ」
銀狼「大丈夫。あとは千空か僕が決勝で勝ち譲るだけだから。優勝はクロムだよ。見てればわかるよ。ホントはルリちゃんはクロムに優勝して欲しかったんでしょ」
銀狼「大丈夫。あとは千空か僕が決勝で勝ち譲るだけだから。優勝はクロムだよ。見てればわかるよ。ホントはルリちゃんはクロムに優勝して欲しかったんでしょ」
ルリ「いえ、巫女の私にそういった恣意はありません。あくまで神の御前。御前試合の優勝者と」
銀狼「…え?そうなの?」
銀狼「なんだてっきり…じゃじゃじゃあ!別に誰が優勝でもいいってこと!?」
ルリ「え?あ…その…はい」
ジャスパー「(少しは言葉の裏を読め銀狼。ルリ様は立場上そう言わざるを得ないだろうが!)」
銀狼「(村長…銀狼!)」
銀狼「…え?そうなの?」
銀狼「なんだてっきり…じゃじゃじゃあ!別に誰が優勝でもいいってこと!?」
ルリ「え?あ…その…はい」
ジャスパー「(少しは言葉の裏を読め銀狼。ルリ様は立場上そう言わざるを得ないだろうが!)」
銀狼「(村長…銀狼!)」
銀狼「ルリちゃんが!誰でもいいって言うからさあ!これ僕あるんじゃない!?村長!来ちゃったんじゃない僕の時代ー!」
銀狼「僕が長になったらぁ!毎日ラーメン食べ放題!」
銀狼「あとハーレム!とにかくなんかスッゴいいい感じの村にしちゃうよー!」
「(あ…これって…)」
「(銀狼…こいつだけは)」
銀狼「僕が長になったらぁ!毎日ラーメン食べ放題!」
銀狼「あとハーレム!とにかくなんかスッゴいいい感じの村にしちゃうよー!」
「(あ…これって…)」
「(銀狼…こいつだけは)」
石神千空「フッ!しゃあねぇなもう」
銀狼「なんかスッゴい妖術使うつもりでしょ?させないよぉお!」
ジャスパー「勝者、千空!」
「銀狼撃破ー!」
「千空が決勝進出だ!」
スイカ「村のみんなが一つになったんだよ!」
クロム「お…これでカンペキに村が科学王国になって…」
ジャスパー「勝者、千空!」
「銀狼撃破ー!」
「千空が決勝進出だ!」
スイカ「村のみんなが一つになったんだよ!」
クロム「お…これでカンペキに村が科学王国になって…」
石神千空「さあ決勝だ。あとはこれで俺がわざと負けりゃクロム、テメーがルリと結婚して村長だ」
スイカ「えーと…気絶しちゃってるんだよ…」
クロム「ルリ姉が助かるとわかってめっぽう安心したのだろうな」
ジャスパー「新しい村長は…巫女様の夫となる者は」
ジャスパー「御前試合優勝者!千空!」
石神千空「あ~めんどくせえことになりやがった。ともかく俺がルリと結婚すりゃ村まるごとゲットできんだな」
石神千空「じゃあするわ」
スイカ「千空が結婚したんだよ!」
コクヨウ「そもそも千空!貴様はどこから来た?認めぬぞ!よそ者が長など!」
石神千空「おやおや~これは先代長様じゃねぇか。テメーの認めねえに1ミリたりとも興味ねえな」
石神千空「ともかく優勝したんだから酒だ!酒よこしやがれ!」
コハク「ルリ姉!」
コクヨウ「ルリ!」
ルリ「大丈夫です」
コクヨウ「ルリ!」
ルリ「大丈夫です」
石神千空「(もうマジでタイムリミットだなこりゃ…ククク…大会直後だっつうのによ。休んでるヒマもありゃしねえ)」
石神千空「とっとと戻ってサルファ剤を飲ま…」
玄式「おーっと!主役がどこ行くというのだ」
ウンモ「まぁまぁ1杯」
玄式「今日はこれから夜通し飲み明かす婚礼の儀!」
石神千空「ほ~そっか」
石神千空「ほ~そっか」
スイカ「川の水で竹がクルクル回ってるんだよ」
カセキ「ホホー!一発で上手くいっちゃったわい。さすがワシ!女子たちは惚れちゃってもいいぞい」
石神千空「やるじゃねえか。俺の工作だとたいがい何度かしくるからな」
カセキ「千空!主は惚れんでいいぞい」
カセキ「そう、そこがワシにもさっぱりわからんの」
石神千空「ククク…まぁ明日のお楽しみだ」
カセキ「ワシは当分見張っとるわ。我が子が流木とかで壊れたら泣いちゃうからの」
カセキ「これ!か弱い老人を一人ぼっちで見張らせる気か?主とかヒマそうなら手伝わんか」
浅霧幻「ええ!カンベンしてよじいちゃん」
浅霧幻「あの…はい…手伝います (か弱い老人?)」
石神千空「アンモニアの素敵な目覚ましだ。おら!とっとと起きて加勢しろ科学チーム!」
石神千空「あとは素材組み合わせるだけで完成だ。明日までに仕上げるぞ!万能薬サルファ剤!」
『たのしいサルファ剤の作り方ステップ1』
石神千空「ククク…まぁ明日のお楽しみだ」
カセキ「ワシは当分見張っとるわ。我が子が流木とかで壊れたら泣いちゃうからの」
カセキ「これ!か弱い老人を一人ぼっちで見張らせる気か?主とかヒマそうなら手伝わんか」
浅霧幻「ええ!カンベンしてよじいちゃん」
浅霧幻「あの…はい…手伝います (か弱い老人?)」
石神千空「アンモニアの素敵な目覚ましだ。おら!とっとと起きて加勢しろ科学チーム!」
石神千空「あとは素材組み合わせるだけで完成だ。明日までに仕上げるぞ!万能薬サルファ剤!」
『たのしいサルファ剤の作り方ステップ1』
石神千空「まずは石炭っつう燃える石から作る」
石神千空「ククク…心配するな。テメーが集めたようなザコ石炭なら、その辺の山でも拾えんだよ」
石神千空「まず塩酸で洗ってから酒と詐で作った酢酸エチルぶっかけりゃアニリンゲーット!」
クロム「待て待て待て!早くもわかんねえもんだらけだぜ!これでステップ1?こんなややこいのをよステップいくつまでやんだよ?明日までに」
浅霧幻「(いやまあそんなお優しいタマじゃあないとは思うけどね~?)」
浅霧幻「千空ちゃーん、この炭酸ってなんに…」
石神千空「ククク…あーまあ大したことはやっちゃいねえよ」
石神千空「酢を焼いた貝にかけて、硫酸で追い出した氷酢酸を鉄パイプでケテンにしてから戻せば無水酢酸ができる」
浅霧幻「へ…へ~そうなんだ」
石神千空「その無水酢酸をアニリンに垂らそうとして一気にブッかけすぎてドカーンだ」
浅霧幻「それがこの残骸ね」
石神千空「やっとできたアセトアニリドにクロロ硫酸を混ぜりゃ、P-アセトアミドベンゼンクロロスルホン酸で、そこにアンモニアブチ込んだP-アセトアミドベンゼンスルホン酸アミドを塩酸煮た料理がアレな」
浅霧幻「よく噛まずに言えるね千空ちゃん…それ」
石神千空「やっとできたアセトアニリドにクロロ硫酸を混ぜりゃ、P-アセトアミドベンゼンクロロスルホン酸で、そこにアンモニアブチ込んだP-アセトアミドベンゼンスルホン酸アミドを塩酸煮た料理がアレな」
浅霧幻「よく噛まずに言えるね千空ちゃん…それ」
石神千空「最後にその炭酸だ!」
浅霧幻「そうそう千空ちゃん、これってまさかとは思うけど…」
浅霧幻「そうそう千空ちゃん、これってまさかとは思うけど…」
石神千空「ああ…炭酸と言やあ」
浅霧幻「炭酸と言えば?」
石神千空「水酸化ナトリウムと混ぜて重曹にする!」
浅霧幻「だよね~そうそう、重曹、俺もそう思ってた」
石神千空「ステップ25、最後にこの料理を重曹で洗えば、あとは待つだけだ」
浅霧幻「残念~俺は村に入れないからルリちゃんが飲む記念シーンは立ち会えないよ」
スイカ「ゲンだっていっぱいいっぱい活躍してくれたのに可哀想なんだよ…」
浅霧幻「こういうのはコウモリ男の宿命だね~」
コハク「食べるのか?」
浅霧幻「え!即そういう発想になるのがすごいね…」
コハク「いや、私だってネズミは食べないぞ?」
浅霧幻「ああ良かった」
コハク「普段は」
浅霧幻「ああ…普段は…ね」
石神千空「ククク…貴重なタンパク源だからな。ただ残念ながら今は食わねえ。検死だ」
石神千空「(肺全体に赤い炎症…細菌が原因で間違いねえ。ネズミにも伝染してやがる)」
石神千空「問題は菌の種類だ」
石神千空「万能薬っつっても限度がある。菌ならなんでも100億%ブチ殺せるっつうわけじゃねえ」
浅霧幻「え!即そういう発想になるのがすごいね…」
コハク「いや、私だってネズミは食べないぞ?」
浅霧幻「ああ良かった」
コハク「普段は」
浅霧幻「ああ…普段は…ね」
石神千空「ククク…貴重なタンパク源だからな。ただ残念ながら今は食わねえ。検死だ」
石神千空「(肺全体に赤い炎症…細菌が原因で間違いねえ。ネズミにも伝染してやがる)」
石神千空「問題は菌の種類だ」
石神千空「万能薬っつっても限度がある。菌ならなんでも100億%ブチ殺せるっつうわけじゃねえ」
コクヨウ「起きなくていい!横になれ!ゆっくり呼吸しろ!」
ジャスパー「こんなに酷いのは初めてです!危険な状態かもしれません!」
コクヨウ「千空貴様!あの薬のせいだ!でなければルリが!ルリがこんなにも急変するわけがない!」
石神千空「ああ…かもな」
コクヨウ「やはり」
石神千空「菌がいきなり本気出してきやがった。周りの無害な菌にまで毒の遺伝子ブチ込んでお仲間増やしまくるっつう技でな。肺炎レンサ球菌様のスペシャル技だ。つまりルリの病名は…肺炎」
石神千空「正体がわかりゃもう敵じゃねえ!あとはガンガンサルファ剤ブチ込むだけだ!」
コクヨウ「まだ言うか貴様!」
コハク「父上、これは妖術などというまやかしではない!」
コハク「科学という人類の英知の結晶なのだ!私は科学を、そして千空を信じている!」
クロム「おうよ!俺らもだぜ!」
カセキ「ワシもまあ…なんとなくはの」
石神千空「ククク…ルリの奴、むしろよくぞ18歳まで生きてたもんだ」
ルリ「あなたの名前は…石神千空」