第2話『King of the Stone World』
CAST
🔷石神千空 Ishigami Senku CV.小林裕介
🔷大木大樹 Oki Taiju CV.古川慎
🔷獅子王司 Shishio Tsukasa CV.中村悠一
大木大樹「それで千空、誰から復活させるんだ」
石神千空「あァ?どうせ全員叩き起こすんだ。誰からでもいいわそんなもん。ククク、いきなり殺人鬼みてぇなやつを起こすのはアレだがな…」
大木大樹「そうか…」
石神千空「最初の人間決めんのめんどくせぇなァ。大樹、テメーが選べ」
大木大樹「ありがとう千空!」
大木大樹「答えは…もちろん決まっている!」
大木大樹「ついに来たぞ!この時が!その水をかければ!石化が解けて復活するんだな?」
石神千空「ああ、そのはずだ」
石神千空「試しにバラバラ石像にぶっかけたら、ちゃんと死体に戻った」
大木大樹「なんとバチ当たりなやつだ!」
石神千空「一応全部ひっつけてから試したんだがな…でもやっぱすでに死んでる奴は助けてやれねぇ。尊い犠牲だ。念仏でもあげとけ」
大木大樹「おおっ!ナンマンダブナンマンダブー!」
大木大樹「(3700年も待たせてすまん…杠…今!生き返らせてやるからな)」
大木大樹「キャンプに連れ帰って服を着せてからだ」
石神千空「いや、何キロあんだその石像」
大木大樹「杠はデブではない!」
石神千空「論点そこじゃねぇ。大体、杠ここで叩き起こして歩かせた方が100億倍早いじゃねぇか。どんだけテメーは非合理的だ」
石神千空「待て!デカブツ!」
石神千空「んなもん!出所は動物園しかありえねぇだろ!飼育員が鍵開けたまま石化しちまったとかな!」
石神千空「人間不在で逃げ出しゃ園内の草食獣は全部エサ!街に出りゃペットは食い放題!」
石神千空「んで文字通り百獣の王になった!このストーンワールドじゃ食物連鎖の頂点はもう人間様じゃねぇってことだ!」
大木大樹「しかし、どうして襲ってこないんだ?やつらは」
石神千空「ククク…連中にしてみりゃ俺らは初めて見るキメェ二足歩行生物だかんな」
大木大樹「この世界に人間は俺たちだけ」
石神千空「やつらも警戒してる。だがもう時間の問題だ!超絶ラッキーではるばるキャンプまで戻れても、槍で戦うくらいしか手がねぇ。初めからほぼ詰んでんだよこのゲームはよ!」
石神千空「やつらも警戒してる。だがもう時間の問題だ!超絶ラッキーではるばるキャンプまで戻れても、槍で戦うくらいしか手がねぇ。初めからほぼ詰んでんだよこのゲームはよ!」
大木大樹「うおおおおおお!」
大木大樹「千空だけは死なすわけにいかん!科学知識をもった人類最後の砦!いざとなれば俺が盾となって!」
獅子王司「OK」
獅子王司「詳しい説明は、うん、ゆっくり聞くよ」
獅子王司「ただ一つ約束する。君らにはもう二度と危険って奴は訪れない。これからはこの俺が闘うからだ」
大木大樹「うおおおおおー!すごいぞ千空!これで人類は知力!体力!武力!の三銃士がそろったってことだ!」
石神千空「ククク…そうなんだが、いくらなんでも強すぎんぞ獅子王って男」
大木大樹「強すぎちゃダメか?むしろ頼もしいじゃないか」
石神千空「じゃあもし奴が欲望モロ出しの悪代官だったらどうする?素手でライオンブッ倒すチート武力の男だぞ。銃もねぇこの世界じゃ100億%止めようがねえ」
獅子王司「近う寄れ、杠」
獅子王司「詳しい説明は、うん、ゆっくり聞くよ」
獅子王司「ただ一つ約束する。君らにはもう二度と危険って奴は訪れない。これからはこの俺が闘うからだ」
大木大樹「うおおおおおー!すごいぞ千空!これで人類は知力!体力!武力!の三銃士がそろったってことだ!」
石神千空「ククク…そうなんだが、いくらなんでも強すぎんぞ獅子王って男」
大木大樹「強すぎちゃダメか?むしろ頼もしいじゃないか」
石神千空「じゃあもし奴が欲望モロ出しの悪代官だったらどうする?素手でライオンブッ倒すチート武力の男だぞ。銃もねぇこの世界じゃ100億%止めようがねえ」
獅子王司「近う寄れ、杠」
大木大樹「食うのか?ライオンを…食えるのか!?」
石神千空「ククク…毒はねぇよ。アンモニア臭ぇわ硬ぇわで死ぬほどマズいがな」
大木大樹「食ったことあるのか千空!」
石神千空「エボラの調査でアフリカに行った時な」
大木大樹「どういう高校生だ!?」
獅子王司「身を護るためとはいえ俺がこの手で殺たんだ。うん、すべてを糧にすることで自然の輪廻に感謝したい。それだけだよ」
大木大樹「うおおお!立派だァ!良かったな千空!悪代官なんかじゃないぞ!めちゃめちゃ善い奴じゃないかー!」
石神千空「だといいがな」
石神千空「まァ感謝とかなんとかは1ミリも興味ねぇが、肉を無駄にしねぇのは大賛成だ」
石神千空「ククク…毒はねぇよ。アンモニア臭ぇわ硬ぇわで死ぬほどマズいがな」
大木大樹「食ったことあるのか千空!」
石神千空「エボラの調査でアフリカに行った時な」
大木大樹「どういう高校生だ!?」
獅子王司「身を護るためとはいえ俺がこの手で殺たんだ。うん、すべてを糧にすることで自然の輪廻に感謝したい。それだけだよ」
大木大樹「うおおお!立派だァ!良かったな千空!悪代官なんかじゃないぞ!めちゃめちゃ善い奴じゃないかー!」
石神千空「だといいがな」
石神千空「まァ感謝とかなんとかは1ミリも興味ねぇが、肉を無駄にしねぇのは大賛成だ」
獅子王司「これを…君たち二人だけで?」
石神千空「まあな」
大木大樹「少しだけ待ってくれ杠。奇跡の水、ナントカ酸がたまったらすぐ助けるからな!」
獅子王司「研究室?」
獅子王司「あらためて獅子王司だ。司で構わないよ」
石神千空「この世界じゃ苗字も意味ねぇわなぁ。アタマがマトモな科学担当千空とアタマが雑な体力担当大樹だ」
大木大樹「アタマが雑な大樹だ。よろしく。考えることは全部千空に聞いてくれ」
獅子王司「普段の食事は何を?」
石神千空「基本は山菜とキノコだ。肉はたまに獲れるウサギくらいだな」
大木大樹「俺は最近、肉をたらふく食う夢ばかり見るぞ!ハッハッハッハ!」
石神千空「まあな」
大木大樹「少しだけ待ってくれ杠。奇跡の水、ナントカ酸がたまったらすぐ助けるからな!」
獅子王司「研究室?」
獅子王司「あらためて獅子王司だ。司で構わないよ」
大木大樹「アタマが雑な大樹だ。よろしく。考えることは全部千空に聞いてくれ」
獅子王司「普段の食事は何を?」
石神千空「基本は山菜とキノコだ。肉はたまに獲れるウサギくらいだな」
大木大樹「俺は最近、肉をたらふく食う夢ばかり見るぞ!ハッハッハッハ!」
獅子王司「俺は武力。狩猟担当だね」
大木大樹「うおおお!すごすぎる!」
獅子王司「俺が仲間になったからには、二度と獲物に不自由はさせない」
大木大樹「なるほど!すぐ焼けば冷蔵庫なしでも腐らないわけだな」
石神千空「焼いてんじゃねぇ。煙のアルデヒドで微生物をブチ殺してんだよ。アタマが雑でもわかる言い方で言うと…燻製だ」
獅子王司「俺と千空のタッグなら、保存食は心配ないね」
石神千空「ああ、これでやっと文明の一歩目に進めるな」
大木大樹「まだゼロ歩だったのか!?」
大木大樹「おい司、どうした?」
獅子王司「驚かしてすまない。うん、この人が岩の下敷きになってたんだ」
大木大樹「うおおお!すごすぎる!」
獅子王司「俺が仲間になったからには、二度と獲物に不自由はさせない」
大木大樹「なるほど!すぐ焼けば冷蔵庫なしでも腐らないわけだな」
石神千空「焼いてんじゃねぇ。煙のアルデヒドで微生物をブチ殺してんだよ。アタマが雑でもわかる言い方で言うと…燻製だ」
獅子王司「俺と千空のタッグなら、保存食は心配ないね」
石神千空「ああ、これでやっと文明の一歩目に進めるな」
大木大樹「まだゼロ歩だったのか!?」
獅子王司「驚かしてすまない。うん、この人が岩の下敷きになってたんだ」
大木大樹「やっぱ司はいい奴だ!」
石神千空「クッ!もはやスーパーヒーロー様だな」
大木大樹「いやあ~たらふく食ったな~」
石神千空「さァて楽しいクイズの時間だぞ。科学文明にまず欲しい一番重要なモンはなんだ?正解者は100億点な」
大木大樹「ん~~科学文明…一番重要…まず欲しい…」
大木大樹「スマホか!?」
石神千空「いいな!スマホ!うん欲しいけどな!スマホ!」
石神千空「何百万年ワープしてんだデカブツ!」
獅子王司「鉄…かい?」
石神千空「鉄も欲しいがまだ先だ。もっと便利なもんがある。炭酸カルシウム」
大木大樹「なるほど!例によって全然わからん!」
獅子王司「石灰か」
石神千空「ああ、そこの雑アタマでもわかる言い方で言うとそれな。グラウンドの白線引きだ」
大木大樹「つまりその炭酸ナントカゲットのために体育倉庫を探すんだな?」
石神千空「おおそれな!体育倉庫な!」
石神千空「あったらいいなー!3700年後のこの世界になー!」
石神千空「デカブツ、テメーのおヒゲのケアに大活躍してた貝殻だが、ボッコボコの粉々にするだけで、その炭酸ナントカのできあがりだ」
石神千空「クッ!もはやスーパーヒーロー様だな」
大木大樹「いやあ~たらふく食ったな~」
石神千空「さァて楽しいクイズの時間だぞ。科学文明にまず欲しい一番重要なモンはなんだ?正解者は100億点な」
大木大樹「ん~~科学文明…一番重要…まず欲しい…」
大木大樹「スマホか!?」
石神千空「いいな!スマホ!うん欲しいけどな!スマホ!」
石神千空「何百万年ワープしてんだデカブツ!」
獅子王司「鉄…かい?」
石神千空「鉄も欲しいがまだ先だ。もっと便利なもんがある。炭酸カルシウム」
大木大樹「なるほど!例によって全然わからん!」
獅子王司「石灰か」
石神千空「ああ、そこの雑アタマでもわかる言い方で言うとそれな。グラウンドの白線引きだ」
大木大樹「つまりその炭酸ナントカゲットのために体育倉庫を探すんだな?」
石神千空「おおそれな!体育倉庫な!」
石神千空「あったらいいなー!3700年後のこの世界になー!」
石神千空「その二、建築、焼いて砂と混ぜりゃモルタルの完成だ」
石神千空「モルタルはセメントの子供だな。デケえかまどや家が建つ」
石神千空「その三、石けん、海藻からゲットした炭酸ナトリウムに油を混ぜて反応させりゃ完成だ」
石神千空「病気=ゲームオーバーのこの世界じゃ、バイ菌浄化するこの小せえ塊が医者代わりの命の石。ドクターストーンだ」
獅子王司「千空、君は素晴らしい男だ」
石神千空「ん?」
獅子王司「俺の復活直後もそうだ。とっさに冷静な現状伝達。君より切れる男を見たことがない。尊敬するよ。心から」
石神千空「目の前で男を褒める男は、下心だらけの腹黒ダヌキって100億年前から決まってんだ」
石神千空「何が言いてぇ」
獅子王司「困ったな。そんなに深い意図はないよ。君なら本当にゼロから近代文明を作れてしまうかもしれない。うん。ただそう思っただけだ」
大木大樹「いやあ~文明ってのはこうやってできあがっていくんだな~」
石神千空「ああ、一歩一歩な、じわじわ迫ってんぜ、近代文明に」
大木大樹「で、4つ目はなんだ?貝殻の重要な使い道は4つもあるって言ってたよな!?」
石神千空「いや3つだ。3つって言わなかったか!?」
大木大樹「あれ、そうか!?記憶も雑だな俺は!ハハハハハハ!」
石神千空「何が言いてぇ」
大木大樹「いやあ~文明ってのはこうやってできあがっていくんだな~」
石神千空「ああ、一歩一歩な、じわじわ迫ってんぜ、近代文明に」
大木大樹「で、4つ目はなんだ?貝殻の重要な使い道は4つもあるって言ってたよな!?」
石神千空「いや3つだ。3つって言わなかったか!?」
大木大樹「あれ、そうか!?記憶も雑だな俺は!ハハハハハハ!」
大木大樹「貝!貝!貝!貝!貝!貝!」
獅子王司「このストーンワールドは…自由だ」
獅子王司「貝なんて元々誰の物でもない」
獅子王司「海だって、土地だって」
獅子王司「昔、一人の貧しい少年が手術をする妹のために貝の首飾りを作ろうとした。妹は人魚姫が大好きだったんだ」
獅子王司「貝を集めていた…いや、その男が言うには貝を盗んでいた少年は顔が変わるほど殴られたよ」
獅子王司「最期まで…妹を人魚姫にはしてあげられなかった…」
石神千空「わかってやってんだろうな司。テメーは今人間1人ブチ殺したんだぞ」
獅子王司「わかってるさ、もちろん、千空、君は心の汚れた年寄りたちまで全員助けるつもりかい?うん、彼らも最初はしおらしく感謝するだろうね」
獅子王司「だが、文明が戻れば必ず老いた金持ちや権力者たちが、そこは俺の土地だった、家賃をよこせ、税を払えと、また貧しい若者から未来を奪い取るだろう。もうそんな世界に戻しちゃいけない」
獅子王司「ここはストーンワールド。まだなんの汚れもない楽園だ」
獅子王司「純粋な若者だけを復活させて、このまま誰のものでもない自然と共に生きていく」
獅子王司「人類を浄化するチャンスなんだ。君もそう思わないか?千空」
石神千空「俺はメカやら宇宙やらドラえもんやらに唆りまくりのテクノロジー大好き少年なもんでな」
石神千空「科学の力で人類全員、もれなく助けてやるよ」