第3話『科学の武器』
Weapons of Science
CAST
🔷石神千空 Ishigami Senku CV.小林裕介
🔷大木大樹 Oki Taiju CV.古川慎
🔷小川杠 Ogawa Yuzuriha CV.市ノ瀬加那
🔷獅子王司 Shishio Tsukasa CV.中村悠一
石神千空「(ククク…相当やべぇぞこいつァ…まァつっても司起こさなきゃライオンで全滅だったんだ。しゃあねぇっちゃしゃあねぇか)」
石神千空「(こいつも若者は助けてんだから石化復活液のレシピを知るまで無茶はできねぇはずだ。洞穴の奇跡の水のことだけは死んでも隠さねぇと)」
大木大樹「おーい!やったぞー!千空!司!」
大木大樹「たまってたぞ!洞穴の奇跡の水が!今度こそ杠を復活させられるぞ!」
獅子王司「その…奇跡の水ってのはなんだい?」
石神千空「ククク…ここでチンタラご丁寧に説明するよりか実際見したほうが100億倍早ぇ」
石神千空「ありがたく拝ませてやるよ。楽しい科学の人類復活ショーだ」
大木大樹「なにィ!早まったか!」
石神千空「司と二人、愉快にシリトリでもしながら待っててやっから、超高速で行ってこいデカブツ」
大木大樹「すまん!今すぐ採ってくる!全速力で行ってくるぞ!」
大木大樹「おおっ!」
獅子王司「なら、一番速い俺が行くよ。だからその奇跡の水の場所を教えてくれないか?」
石神千空「(ククク…当然そう食いつくわな)」
石神千空「(復活液の大元をおさえちまえば、俺の人類全員もれなく助けましょ計画は100億%止められんだからよ!)」
石神千空「行ったか?司は」
大木大樹「すまん!今すぐ採ってくる!全速力で行ってくるぞ!」
大木大樹「おおっ!」
獅子王司「なら、一番速い俺が行くよ。だからその奇跡の水の場所を教えてくれないか?」
石神千空「(ククク…当然そう食いつくわな)」
石神千空「(復活液の大元をおさえちまえば、俺の人類全員もれなく助けましょ計画は100億%止められんだからよ!)」
石神千空「行ったか?司は」
石神千空「諸刃のエサだ。洞穴の場所をバラしてでも杠復活前に司を排除したかった」
大木大樹「なぜ司をハイジョするんだ!善い奴じゃないか!」
石神千空「だから手に負えねぇんだよ」
石神千空「奴のご大層な“ぼくのかんがえたさいきょうのせかい”にこっちは1ミリも興味ねぇんだ。ククク…文明作りゲームのが唆るもんでな」
大木大樹「わかった。説明はいらん。千空、お前がそう言うならそうなんだろう。何かあったんだな!俺のいないときに」
石神千空「ああ、獅子王司は善い奴で…」
石神千空「人殺しだ」
大木大樹「杠、待たせたな。俺は…俺は…俺は…」
石神千空「反応に時間がかかんだよ。こいつは一種のコールドスリープだ」
石神千空「カラダの微量金属元素で作った保護膜みてえなもんで謎原理な元素の位相ズラし石化状態をキープしてる」
大木大樹「むずかしいな!なんだかとてつもなく!」
石神千空「カラダの微量金属元素で作った保護膜みてえなもんで謎原理な元素の位相ズラし石化状態をキープしてる」
大木大樹「むずかしいな!なんだかとてつもなく!」
石神千空「ただの仮説だ。丸一年ガンバリまくった実験からのな」
石神千空「ようはその膜をナイタール液しみしみで一部でもブチ破れりゃ」
石神千空「そっからカスケードを起こして一気に全身に波及。石化が解除される」
大木大樹「杠!わかるか杠!」
小川杠「大樹…くん?」
大木大樹「すまん!3700年も待たせてしまった!すまん!」
小川杠「ふふふ…わかんないよ、なにも、起きたばっかだもん」
小川杠「でも、さてはあれだこれ…大樹くんが…助けてくれたんだね…ワオ、ありがとう」
大木大樹「俺じゃない。全部千空のおかげだ。千空が一年がかりで復活薬を…」
石神千空「ようはその膜をナイタール液しみしみで一部でもブチ破れりゃ」
石神千空「そっからカスケードを起こして一気に全身に波及。石化が解除される」
大木大樹「杠!わかるか杠!」
小川杠「大樹…くん?」
大木大樹「すまん!3700年も待たせてしまった!すまん!」
小川杠「ふふふ…わかんないよ、なにも、起きたばっかだもん」
小川杠「でも、さてはあれだこれ…大樹くんが…助けてくれたんだね…ワオ、ありがとう」
大木大樹「俺じゃない。全部千空のおかげだ。千空が一年がかりで復活薬を…」
石神千空「プランB、全員で戦って司の殺人を止める。文明の武器の力で」
小川杠「うんうん!全然わかんないけど、私もなにか手伝う!」
石神千空「別に優しいお気づかいじゃねぇよ。逃がしといたほうが合理的かもっつう話だ」
大木大樹「司がもし本当に人を殺してるのなら、俺は絶対に…」
獅子王司「殺してるっていうのは、うん、捉え方の問題だね」
獅子王司「間引いているんだ。新しい世界のために」
石神千空「(ククク…大樹や杠の前で自分の殺人を隠す気もねぇ。つまり邪魔だてする奴は…)」
大木大樹「千空、もしものときは杠を頼む。司は俺が止める!」
石神千空「(すぐ側にブチ込んで、ともかく二人の動きを止める!)」
獅子王司「俺の蹴りを受けて倒れなかった人間は初めてだ。うん、それ以前に君は今攻撃できなかったんじゃなくてする気がなかった。どうしてだ?」
大木大樹「俺は人を殴らん!だが俺をいくら殴っても蹴っても構わん!そのかわり!石像を壊すのはやめろ!人を殺すのは悪いことだァ!」
獅子王司「大樹、君の主張を整理すると自分は手を出さず殴られ続ける。よって石像は壊すな。そういうことかい?」
獅子王司「俺の蹴りを受けて倒れなかった人間は初めてだ。うん、それ以前に君は今攻撃できなかったんじゃなくてする気がなかった。どうしてだ?」
大木大樹「俺は人を殴らん!だが俺をいくら殴っても蹴っても構わん!そのかわり!石像を壊すのはやめろ!人を殺すのは悪いことだァ!」
獅子王司「大樹、君の主張を整理すると自分は手を出さず殴られ続ける。よって石像は壊すな。そういうことかい?」
大木大樹「そういうことだ!」
獅子王司「邪魔はさせない」
石神千空「クロスボウの時速200キロ超えてんだぞ」
小川杠「とってたね…バシって…」
石神千空「おら起きろ!」
小川杠「ええっ!?大樹くん何日か寝かせとくって…」
石神千空「司の手前な!あんなんで潰れるタマじゃねぇだろなぁデカブツ!」
大木大樹「ああ!もちろんだ!」
小川杠「うえ!?もう大丈夫なの?」
大木大樹「俺は頑丈にできている。元気があり余ってるくらいだぞ!」
小川杠「よかった」
大木大樹「そうだ司だ!なんとしても人殺しをやめさせねば!」
石神千空「待てデカブツ!」
大木大樹「俺は諦めんぞ!」
石神千空「どんだけアタマが雑だテメーは!たった今無理だってわかったじゃねぇか!」
大木大樹「うむ…しかしだな…」
小川杠「うえ!?もう大丈夫なの?」
大木大樹「俺は頑丈にできている。元気があり余ってるくらいだぞ!」
小川杠「よかった」
大木大樹「そうだ司だ!なんとしても人殺しをやめさせねば!」
石神千空「待てデカブツ!」
大木大樹「俺は諦めんぞ!」
石神千空「どんだけアタマが雑だテメーは!たった今無理だってわかったじゃねぇか!」
大木大樹「うむ…しかしだな…」
石神千空「このストーンワールドでバケモンを止める方法は一つだ。文明を進めて、科学の武器を作る!」
小川杠「もったいない!」
大木大樹「何をしてるんだ?千空」
石神千空「俺らは司にビビって大慌てで食料だけ持って逃げましたっつう感じに見えんだろ!?」
大木大樹「どういうことだ?俺たちは逃げるのか?」
石神千空「ただの演出だ。司が気付かねぇうちに科学の武器を完成しちまえば俺らの勝ち。その前にバレたら俺らの負け。これはそういうレースなんだよ」
石神千空「武器の原料をゲットしに行く!ゴールは箱根!なあに、ほんの80キロちょいの大冒険だ」
大木大樹「フルマラソン2周か!5時間もあれば着くな!」
石神千空「それは体力バカのテメーだけだ」
小川杠「なんか桜の感じ違うね」
石神千空「俺らの知ってる桜、ソメイヨシノは自家受粉できねぇからな」
小川杠「それじゃあ…」
石神千空「ソッコー滅亡しただろうな」
大木大樹「いやあ!いい景色だな!」
小川杠「なんか桜の感じ違うね」
石神千空「俺らの知ってる桜、ソメイヨシノは自家受粉できねぇからな」
小川杠「それじゃあ…」
石神千空「ソッコー滅亡しただろうな」
大木大樹「いやあ!いい景色だな!」
石神千空「ちょうどいい」
大木大樹「おっ!なんだ千空?それは」
石神千空「六分儀」
石神千空「いま日の出から3万5970秒…」
小川杠「今なんかすごいことサラッと言った!?」
大木大樹「千空は石化中も1000億秒とか数えてたんだぞ!このくらい飯前だ!」
石神千空「六分儀で時刻から現在地が測れんだが、精度がゴミすぎて話にならねぇ。つってもこのゴミしかナビはねぇんだ。いま鎌倉あたりか?正確な緯度経度が知りてぇ」
大木大樹「目印になる建物とかないのか?」
石神千空「鉄筋が腐ってんだぞ。残っちゃいねぇよ」
小川杠「あっ!」
石神千空「六分儀」
石神千空「いま日の出から3万5970秒…」
小川杠「今なんかすごいことサラッと言った!?」
大木大樹「千空は石化中も1000億秒とか数えてたんだぞ!このくらい飯前だ!」
石神千空「六分儀で時刻から現在地が測れんだが、精度がゴミすぎて話にならねぇ。つってもこのゴミしかナビはねぇんだ。いま鎌倉あたりか?正確な緯度経度が知りてぇ」
大木大樹「目印になる建物とかないのか?」
石神千空「鉄筋が腐ってんだぞ。残っちゃいねぇよ」
小川杠「あっ!」
石神千空「ククク…わかったぞ!現在地は北緯35度19分。東経139度32分だ!」
小川杠「ホントに日本だったんだなあって…ホントに何千年もたっちゃったんだなあって」
小川杠「お母さんや…お父さんや…みんなのこととか急に…」
石神千空「ククク心配するこたぁねぇ。今から俺らで司に勝って全人類助けんだからな」
大木大樹「そうだぞ杠!」
大木大樹「大仏が道を教えてくれたしな!何千年も腐らず無事だとは!さすが神様!仏様か?まぁとにかく!そういうのじゃないか!ハッハッハッハ!」
石神千空「いやまぁ大仏は青銅だからな」
大木大樹「ん?」
石神千空「化学的に腐んねぇっつうだけだが」
石神千空「いやまぁ銅イオンがダダ漏れだからな。大抵の植物には毒だっつうだけだが」
石神千空「とっとと寝ろ。休むのも仕事のうちだデカブツ」
石神千空「クククその無駄な巨体が珍しく火ィ噴いてんな」
大木大樹「ギリギリセーフだ!高さがな!体力は全くギリギリじゃないぞ!安心しろ!」
小川杠「うん、邪魔っちゃ邪魔なんだけど、まあいいかなって…」
石神千空「ねぇよそんなもん。石化が戻る時、細け破損は繋がるっつうだけの話だ」
石神千空「俺らもちょい顔割れてんのに生きてんじゃねぇか」
大木大樹「たしかに!」
石神千空「とっととゴール行くぞ!疲労回復液につかりたきゃな」
石神千空「俺らもちょい顔割れてんのに生きてんじゃねぇか」
大木大樹「たしかに!」
石神千空「とっととゴール行くぞ!疲労回復液につかりたきゃな」
小川杠「もしかして!箱根のゴールって!」
大木大樹「おお!」
獅子王司「(散乱した室内)」
獅子王司「(乱れた足跡…慌て逃げた?) うん、俺にそう思わせようとしてる。なぜなら、干空、君は尻尾を巻いて逃げ出すような男じゃない」
大木大樹「おお!」
獅子王司「(散乱した室内)」
獅子王司「(乱れた足跡…慌て逃げた?) うん、俺にそう思わせようとしてる。なぜなら、干空、君は尻尾を巻いて逃げ出すような男じゃない」
獅子王司「(大樹が動けないとウソをついてまで秘密裏にに西に向かった理由は…決まっている。千空は俺と戦うために科学の武器を作ろうとしている。どこに…)」
石神千空「人類史上最大の発明品」
大木大樹「スマホか!?」
石神千空「好きだなスマホ…違う」
石神千空「銃!つまり火薬を作る!」
石神千空「石器時代が200万年前」
石神千空「火薬の発明はごく最近で、西暦700年頃」
石神千空「つまり俺らはこれから、199万8700年の文明を一気にワープするわけだ。唆るぜ、これは」
獅子王司「(ハッ!箱根だ!火薬が完成すれば俺に勝ち目はない。必ず止める。千空が作り上げるその前に!)」
石神千空「日本はおありがてえことに火山大国でな」
大木大樹「スマホか!?」
石神千空「好きだなスマホ…違う」
石神千空「銃!つまり火薬を作る!」
石神千空「石器時代が200万年前」
石神千空「火薬の発明はごく最近で、西暦700年頃」
石神千空「つまり俺らはこれから、199万8700年の文明を一気にワープするわけだ。唆るぜ、これは」
獅子王司「(ハッ!箱根だ!火薬が完成すれば俺に勝ち目はない。必ず止める。千空が作り上げるその前に!)」
石神千空「日本はおありがてえことに火山大国でな」