第10話『薄っぺらの同盟』
A Flimsy Alliance
CAST
🔷石神千空 Ishigami Senku CV.小林裕介
🔷浅霧幻 Asagiri Gen CV.河西健吾
🔷コハク Kohaku CV.沼倉愛美
🔷クロム Chrome CV.佐藤元
🔷ルリ RURI CV.上田麗奈
🔷金狼 KINRO CV.前野智昭
🔷銀狼 GINRO CV.村瀬歩
🔷スイカ SUIKA CV.高橋花林
🔷コクヨウ CV.金尾哲夫
石神千空「つうかそもそも電気ってなんだよ!」
石神千空「ほ~ん、突きつめると宇宙には4つの力しかねえのか…重力と電磁力…これが電気だな!あと強い力と弱い力?ククク!意味不明すぎて笑えるわ」
浅霧幻「いやあ~石器時代に電気だよ?ジーマーで…ハッ…ね~?司ちゃん」
コハク「というわけだスイカ。その司という男が千空殺人事件の犯人だ」
石神千空「ククク…死んでねえがな」
クロム「相当ヤベーぞそいつはよ!科学発展させねーとかなんとか、そのためなら平気で千空ぶち殺してんだろ!?」
スイカ「だから死んでねえがな」
スイカ「つまり!その司って人はワルい人でゲンはその仲間ってこと?じゃあゲンはワルい人なんだよ!」
スイカ「あれ?でもゲンはマグマからみんなを助けてくれたんだよ?いい人なんだよ?」
石神千空「ククク…いい奴でもワルい奴でもねえよ」
コハク「ひたすらに軽薄なコウモリ男だ」
石神千空「あさぎりゲンが良かろうが悪かろうが、科学王国の仲間にゲットするしかねえんだよ。“司、千空はちゃんと死んでた”って偽情報を流させる。俺らの勝利条件はそれしかねえ」
クロム「電気を!あのヤベー科学の灯をよ!勝ち負けとか知ったことか!司VS千空、どっちが有利とかクッソくらえだ!面白えんだよ!断然科学王国はよ!」
浅霧幻「いや~熱いね~青年の主張。でも残念。俺はそういうのないのよクロムちゃん」
浅霧幻「世界一ペラッペラな男でね。自分の損得しか見てないの」
浅霧幻「何これドッキリ?マネージャーが止めなかった?俺メンタリストなんだから、仕掛け人の仕事しか受けないって言ったんだけどね~」
獅子王司「今日は西暦5739年。でも君は19歳のままだ」
浅霧幻「あれ?たしか…心理マジック特番だっけ」
浅霧幻「一緒に出たよね?」
浅霧幻「そうだ!霊長類最強の高校生、獅子王司ちゃん」
獅子王司「ここには、うん、君を含めて優先的に復活させるべき人間たちの石像を集めているんだ」
獅子王司「君のメンタリストとしての腕を見込んで頼みたい仕事があるんだ」
獅子王司「千空は最初の復活者だ。ここで石化を解く薬を、科学の力で作り上げ俺を復活させた男。そして、全人類、汚れた老人たちまで復活させて科学の武器を生む文明を発展させようとしていた」
獅子王司「俺がこの手で殺めた、世界一切れる男だ」
浅霧幻「だ…れ…なん…で…」
コハク「何の音だ!?」
クロム「おい大丈夫かよゲン!」
コハク「ダメだ…どう見ても即死だ」
スイカ「大変なんだよ」
石神千空「いや待て!」
石神千空「血糊袋のガードだ」
スイカ「あっちこっちに入ってるんだよ!」
クロム「ヤベーぜこいつ!万一に備えて死ぬほど仕込んでやがったのか」
石神千空「ククク…やるじゃねえか」
石神千空「骨の髄までマジシャンだよ、テメーはよ」
コハク「仕込みのガードで防いだとはいえ、怪我が相当ひどいぞ」
クロム「クッソ…絶対犯人捕まえんぞ!」
コハク「しかし、一体誰がこんなむごいことを…」
スイカ「スイカが調べてくるんだよー!」
コハク「いや死んではないぞ?」
石神千空「で?やったのは誰だ?」
スイカ「それは…」
マグマ「ムハハハ!妖術使いを殺した今、最強はこの俺、マグマ様で決まりだな!妖術など赤子の手を捻るのと同じことよ!」
マントル「あい~!存じております!」
石神千空「で?やったのは誰だ?」
スイカ「それは…」
マグマ「ムハハハ!妖術使いを殺した今、最強はこの俺、マグマ様で決まりだな!妖術など赤子の手を捻るのと同じことよ!」
マントル「あい~!存じております!」
マントル「コハクの女だてらにあの異常な強さ!間違いなく妖術の力でしょうなぁ」
マグマ「フン!だが仲間の強力な妖術使いを消した今、コハクもこれでただの小娘だ。ムハハハ!泣いて詫びるのなら、ルリと一緒に俺の女にしてやらんでもないがな」
マグマ「フン!だが仲間の強力な妖術使いを消した今、コハクもこれでただの小娘だ。ムハハハ!泣いて詫びるのなら、ルリと一緒に俺の女にしてやらんでもないがな」
マントル「あい~!姉妹でマグマ様の物になれるとはなんという果報者!」
スイカ「(大変なこと、聞いちゃったんだよ!)」
クロム「マグマか…あんのヤロー!」
コハク「そうか、あさぎりゲンはマグマたちの目の前で花束を消した。確かにマグマ視点だと、ゲンこそが私の連れてきた噂のよそ者妖術使いに見える」
クロム「マグマか…あんのヤロー!」
コハク「そうか、あさぎりゲンはマグマたちの目の前で花束を消した。確かにマグマ視点だと、ゲンこそが私の連れてきた噂のよそ者妖術使いに見える」
クロム「じゃあ、マグマは千空と間違えてゲンをブッ刺したっつうことか」
コハク「ハ!しかしマグマが私の強さを妖術によるものだと勘違いしているとはな」
クロム「コハクは素でゴリナ並の強さの素ゴリラだぞ」
石神千空「で、なんでマグマの奴はあわよくばコハクをブチ殺そうと企んでる?」
コハク「理由はおそらく、いや間違いなく、御前試合。村では代々、一世代に一度だけ大きな武術大会、御前試合が行われる」
石神千空「あの奥の島にある武舞台みてえなのはそれか」コハク「遡ること数か月前。村の巫女、つまりルリ姉が成人となる誕生日」
「勝者、マグマ!」
コクヨウ「ルリ!」
ルリ「ゴホッ…ゴホッ…」
クロム「おい、大丈夫かよルリ!」
ターコイズ「待ちな。軽々しく巫女様に近づくんじゃないよ」
マグマ「ルリか…まぁもって一年だな。看病はごめんだぜ。早めにくたばってくれりゃ長の座だけいただけるんだが…むしろいっそのこと、病を儚んで身を投げたってことにして…」
マグマ「まいった!」
「御前試合優勝者はコハク!」
マグマ「ルリか…まぁもって一年だな。看病はごめんだぜ。早めにくたばってくれりゃ長の座だけいただけるんだが…むしろいっそのこと、病を儚んで身を投げたってことにして…」
マグマ「まいった!」
「御前試合優勝者はコハク!」
コハク「マグマ!貴様のような男にだけはルリ姉を渡すわけにいかないのでな!」
マグマ「(コハクこいつ…最初からそのためだけに御前試合に…)」
スイカ「あれ?どうなるんだよこれ…優勝した選手がルリ姉と結婚する決まりだから…」
マグマ「(コハクこいつ…最初からそのためだけに御前試合に…)」
スイカ「あれ?どうなるんだよこれ…優勝した選手がルリ姉と結婚する決まりだから…」
銀狼「ルリちゃんとコハクちゃんが!?姉妹で結婚ってこと!?」
ターコイズ「なわけないでしょ!あ~あ、どうすんのよこれ…ルリ様の結婚相手」
石神千空「ククク…それでコハクテメー、長の親父に勘当されてんのか」
コハク「いや…まぁそれが最後の引き金ではあったがな…」
クロム「いっろいろやんちゃやらかしてんだよ!コハクは昔っから」
コハク「むろん御前試合は仕切り直し。ちょうど来月行われる」
クロム「マグマの奴、午前試合で優勝するためにゲンを殺したってことかよ!」
ターコイズ「なわけないでしょ!あ~あ、どうすんのよこれ…ルリ様の結婚相手」
石神千空「ククク…それでコハクテメー、長の親父に勘当されてんのか」
コハク「いや…まぁそれが最後の引き金ではあったがな…」
クロム「いっろいろやんちゃやらかしてんだよ!コハクは昔っから」
コハク「むろん御前試合は仕切り直し。ちょうど来月行われる」
クロム「マグマの奴、午前試合で優勝するためにゲンを殺したってことかよ!」
クロム「でもよ、んな奴が長とかヤバすぎんじゃねえか!」
石神千空「ああ…マグマが長にでもなったらよ、万能薬作ってもルリに飲ませんのすら厳しくなるな」
コハク「金狼銀狼、君たちに聞きたいことがある。ルリ姉のことをどう思っている」
コハク「妻として娶りたいと思うか!」
銀狼「あ、いや、考えたこともなかったけど…そりゃルリちゃ…ルリ様は可愛いし…あ、いや顔は、コハクちゃんとほぼ一緒なんだけども…おっぱ…おしとやかで可愛いし、目もクリッとして…」
コハク「妻として娶りたいと思うか!」
銀狼「あ、いや、考えたこともなかったけど…そりゃルリちゃ…ルリ様は可愛いし…あ、いや顔は、コハクちゃんとほぼ一緒なんだけども…おっぱ…おしとやかで可愛いし、目もクリッとして…」
金狼「顔のことのみじゃないか!女子の外見しか見ていないのか!最低すぎるぞ、銀狼貴様!」
銀狼「なっ…なんだよう!おしとやかってのも言ったじゃんよ!」
金狼「俺の答えはシンプルだ。門番は問答しない。ルールはルールだ。だが、勝手なつぶやきを聞くだけなら、ルール違反ではない。もうわかっている。千空が悪ではないことは。いつものように説明は省いて構わん。目的は何だ?」
コハク「私は姉者の…命を救いたいんだ」
金狼「わかった」
コハク「クロム、本当は君にこそ稽古をつけたいのだ。だが、マグマを倒せる可能性があるのは金狼銀狼だけでな。すまない」
石神千空「クロム!テメーがルリに惚れてっから金狼か銀狼がルリと結婚しちまう作戦をメンゴメンゴっつってんだよ!」
コハク「ズバズバ行くな…いつもながら君は…」
ルリ「大丈夫…」
クロム「またいつものやつが出たのか」
ルリ「クロム、私の病気は治らないんだって。大人になるまでは生きられないって」
クロム「俺にまかせろよルリ!なんでも探しまくってよ…俺がいつか…絶対治してやっからよ!」
石神千空「クロム!テメーがルリに惚れてっから金狼か銀狼がルリと結婚しちまう作戦をメンゴメンゴっつってんだよ!」
コハク「ズバズバ行くな…いつもながら君は…」
クロム「またいつものやつが出たのか」
ルリ「クロム、私の病気は治らないんだって。大人になるまでは生きられないって」
クロム「俺にまかせろよルリ!なんでも探しまくってよ…俺がいつか…絶対治してやっからよ!」
石神千空「ククク…妖術使いか科学使いにジョブチェンジだ」
クロム「ああ、もう妖術は名乗らねー!」
石神千空「御前試合はバトルチームに任して、俺ら化学チームはサルファ剤作りに専念すんぞ」
クロム「おうよ!」
コハク「御前試合には私も出るつもりだ。金狼・銀狼・私の科学王国チームで、なんとしてもマグマの優勝は阻止するぞ」
クロム「おう!おいゲン、大丈夫か!」
コハク「この状態では回復まで当分かかりそうだな…」
クロム「つうことは…」
石神千空「ああ…司が俺を殺しに来るタイムリミットまでそう長くねぇ」
銀狼「まだ眠いよぉ…」
金狼「目を覚ませ銀狼!警備の交代時間まで朝練すると決めたばかりだろう!」
クロム「ヤベー!」
クロム「つうことは…」
石神千空「ああ…司が俺を殺しに来るタイムリミットまでそう長くねぇ」
金狼「目を覚ませ銀狼!警備の交代時間まで朝練すると決めたばかりだろう!」
クロム「ヤベー!」
浅霧幻「ハァ…ハァ…司ちゃん!原始的な村があったよ!その連中とモメてちょ~っとケガしちゃったんだけどねぇ」
浅霧幻「で、そこに千空ちゃんは!」
石神千空「ククク…奴はほっといて問題ねぇ。そもそもゲンが科学に1ミリも興味持たねえ男なら、最初から協力すらしねえだろ。俺が電気作った時点で、もうゲンのやつは決めてたんだ。どっちにつくか…ただ、軽薄男にも軽薄男なりのカッコのつけ方っつうのがあんだよ」
浅霧幻「で、そこに千空ちゃんは!」
石神千空「ククク…奴はほっといて問題ねぇ。そもそもゲンが科学に1ミリも興味持たねえ男なら、最初から協力すらしねえだろ。俺が電気作った時点で、もうゲンのやつは決めてたんだ。どっちにつくか…ただ、軽薄男にも軽薄男なりのカッコのつけ方っつうのがあんだよ」
浅霧幻「コーラを…一本…」
石神千空「ああ作れる。俺ならな」
浅霧幻「千空ちゃんは…影も形もいなかった」
浅霧幻「死んでるよ~!間違いなくね!」
クロム「じゃあゲンは科学王国に!」
石神千空「ああ、そのうちしれっと戻ってくんじゃねぇか?」
コハク「ハ!司帝国VS科学王国初戦、あさぎりゲンゲット戦争は科学王国の勝利だな!」