第16話『幾千年物語』
A Tale for the Ages
CAST
🔷石神千空 Ishigami Senku CV.小林裕介
🔷千空(幼少期) Ishigami Senku CV.小松未可子
🔷大樹(幼少期) Oki Taiju CV.田村睦心
🔷石神百夜 Ishigami Byakuya CV.藤原啓治
🔷シャミール Shamil Volkov CV.森久保祥太郎
🔷リリアン Lillian Weinberg CV.Lynn
🔷コニー・リー Connie Lee CV. 金元寿子
🔷ヤコフ Yakov Nikitin CV.山本兼平
🔷ダリヤ Darya Nikitina CV.田中理恵
石神千空「地球上の人類が全部石化したなら、最初にこの村を作ったのは誰なのか…コハクやルリたちにどう見ても海外の血が混じってんのは何でか、一気に全部謎が解けた」
コハク「いや…すまない。私には何一つわからないぞ」
クロム「おう…村と千空の名前が偶然一緒とかありえねえだろ。てか、ルリは千空のこと知ってたのかよ?」
石神千空「ククク…おおかた巫女の伝承話に出てくんだろ…俺が」
ルリ「はい」
クロム「伝承話って例の…ゴリラが出てくる桃太郎とかの…」
石神白夜「ははは千空!お月様はお前のことが好きなんじゃねーか?」
石神千空「あァ?そういうのいらねえから今。科学のマジ話してんだよ」
石神白夜「(どういう保育園児だお前…)」
石神白夜「月がついてくるように見えんのはめちゃめちゃ遠いからだな!夢だった宇宙飛行士採用試験に余裕で落ちた俺にとっては、そういう意味でもめちゃめちゃ遠いな」
石神千空「後半の切ないポエムもいらねえから今」
石神白夜「着衣水泳の試験で思っきし足つってな、もともと水泳苦手なのにありゃキツかった」
石神千空「次の宇宙飛行士募集はいつだよ?」
石神白夜「さぁな…10年に一度とかだからな」
石神千空「宇宙に行く」
先生「宇宙飛行士!お~いい夢ですね。では大人になったら…」
石神千空「いや、今すぐソッコーで行く」
石神白夜「同じ宇宙好きでも千空は自分で考え自分で創る」
石神白夜「科学の面白さの方にズンズンハマっていった」
石神白夜「JAXA宇宙飛行士候補生…10年ぶりの募集…へへ」
石神白夜「この…怪しいスーツは?」
石神千空「着衣水泳が試験最大の弱点なんだろ?電極スパルタスーツだ。動きを筋肉に覚えさせる」
石神白夜「泳げるかこんなもん!」
「そんなわけのわからんスーツを小5で…」
「実際役に立った?」
石神白夜「わけないでしょう」
「ですよね」
石神白夜「でも…」
石神白夜「千空が俺のためにあんなものまで作ってくれたんだ」
石神白夜「そんなもん…死んでも泳ぎきるしかねー。結果現に私は今、着衣水泳をクリアしてこうして面接までたどりついている」
石神白夜「私は宇宙飛行士として必ず宇宙へ行く!そして科学の力になる!今私が千空に返せることは、それだけです」
「石神百夜さん!?です!」
石神白夜「千空!お前のことだ。どうせ中継なんか見てもねーだろうが一応な」
石神白夜「山ほど科学の土産、持って帰ってやっからな!」
石神白夜「待ってろよ!」
石神千空「あー…うるせえよ」
「えーなに?石神くんのお父さん?」
「見せて見せて」
「皆さん授業中ですよ!」
ダリヤ「そこで一番ビビってたウドの大木が亭主のヤコフね」
ヤコフ「オホホホ…心臓飛び出しかけちゃったわい。ワシもダリアも元お医者さんだかんね。体調になんかあったら、すぐ相談してね」
リリアン「心強いわ、ありがとう」
石神白夜「ヤコフは頼りんなるぜ!なんせもう宇宙2度目だしな。気は小せえが大ベテラン様だ」
ダリヤ「なんであんたが偉そうなのよ」
シャミール「慎みなよ、おじさん」
石神白夜「ほれ!」
石神白夜「特注で作ってもらったラーメンでな、息子の千空と通いつめた超人気店の味だぞ!」
シャミール「オジサンの食道楽を否定はしないけど、過保護だね、宇宙局の連中は。仕事で来てるんだ。人間、楽しみなんかなくたって死にはしない」
石神千空「着衣水泳が試験最大の弱点なんだろ?電極スパルタスーツだ。動きを筋肉に覚えさせる」
石神白夜「泳げるかこんなもん!」
「そんなわけのわからんスーツを小5で…」
「実際役に立った?」
石神白夜「わけないでしょう」
「ですよね」
石神白夜「でも…」
石神白夜「千空が俺のためにあんなものまで作ってくれたんだ」
石神白夜「そんなもん…死んでも泳ぎきるしかねー。結果現に私は今、着衣水泳をクリアしてこうして面接までたどりついている」
『5年後』
「今、クルーたちが乗り込みを開始しました!宇宙船ソユーズ!いよいよ打ち上げです!日本からも一人!国際宇宙ステーションへ長期滞在予定の飛行士…」
「今、クルーたちが乗り込みを開始しました!宇宙船ソユーズ!いよいよ打ち上げです!日本からも一人!国際宇宙ステーションへ長期滞在予定の飛行士…」
「石神百夜さん!?です!」
石神白夜「千空!お前のことだ。どうせ中継なんか見てもねーだろうが一応な」
石神白夜「山ほど科学の土産、持って帰ってやっからな!」
石神白夜「待ってろよ!」
石神千空「あー…うるせえよ」
「えーなに?石神くんのお父さん?」
「見せて見せて」
「皆さん授業中ですよ!」
リリアン「ハァ!?なんなのこの狭い通路!」
石神白夜「ぷーっ!ひひひひひ!」
リリアン「なんで笑うのよ百夜!もうちょっとひっぱれたのにこれ、もう!」
石神白夜「悪ぃ。だってもうコテコテすぎて…んな奴いねーよ!」
シャミール「着くなりこれだ。笑ってないで止めなよ。オジサンもさ」
リリアン「ごめんなさい!皆さんホント…リリアン・ワインバーグです。1週間よろしくね。先輩たちの足をひっぱらないようにがんばります」
ヤコフ「ホ~1週間地獄になるかと思ったよ」
ダリヤ「ハ!かましてくれるじゃん?いきなり…マジだったらあと1分でブッ殺してるとこだったよ、あんたのこと。あたしはダリア。よろしくね」
リリアン「なんで笑うのよ百夜!もうちょっとひっぱれたのにこれ、もう!」
石神白夜「悪ぃ。だってもうコテコテすぎて…んな奴いねーよ!」
シャミール「着くなりこれだ。笑ってないで止めなよ。オジサンもさ」
リリアン「ごめんなさい!皆さんホント…リリアン・ワインバーグです。1週間よろしくね。先輩たちの足をひっぱらないようにがんばります」
ヤコフ「ホ~1週間地獄になるかと思ったよ」
ダリヤ「ハ!かましてくれるじゃん?いきなり…マジだったらあと1分でブッ殺してるとこだったよ、あんたのこと。あたしはダリア。よろしくね」
ダリヤ「そこで一番ビビってたウドの大木が亭主のヤコフね」
ヤコフ「オホホホ…心臓飛び出しかけちゃったわい。ワシもダリアも元お医者さんだかんね。体調になんかあったら、すぐ相談してね」
リリアン「心強いわ、ありがとう」
石神白夜「ヤコフは頼りんなるぜ!なんせもう宇宙2度目だしな。気は小せえが大ベテラン様だ」
ダリヤ「なんであんたが偉そうなのよ」
シャミール「慎みなよ、おじさん」
ダリヤ「ハハッ!コニー!あんたいきなり何言い出すかと思ったら」
コニー「あの…それだけです…」
ヤコフ「オホー!なーにコニーちゃん!そういうときは図々しくサインねだったらいいのに、ほらほら」
コニー「あ、サイン…くだ…さい」
リリアン「はい!もちろん!」
コニー「あの…それだけです…」
ヤコフ「オホー!なーにコニーちゃん!そういうときは図々しくサインねだったらいいのに、ほらほら」
コニー「あ、サイン…くだ…さい」
リリアン「はい!もちろん!」
コニー「ありがとうございます!」
ヤコフ「オホー!ワシナイスアシストしちゃったなぁ!」
石神白夜「んじゃあ、そろそろ5000万ドルも払って旅行に来た歌姫リリアン様を出迎える態度にしてやろうぜ?」
ダリヤ「ん?」
石神白夜「今日からここのBGMはこいつだ!」
コニー「賛成です!」
ダリヤ「1日100回はかけましょ」
リリアン「やああ!やだやめてやめて!恥ずかしい!ごめんなさいホントにー!」
リリアン「以上!宇宙からプチライブでした。飛行士の仲間の前で生歌とか羞恥プレーすぎるからこのくらいで許して。またね、ファンのみんな!」
リリアン「シャミールと百夜は使わないの?回線。家族に連絡とか」
ヤコフ「オホー!ワシナイスアシストしちゃったなぁ!」
石神白夜「んじゃあ、そろそろ5000万ドルも払って旅行に来た歌姫リリアン様を出迎える態度にしてやろうぜ?」
ダリヤ「ん?」
石神白夜「今日からここのBGMはこいつだ!」
コニー「賛成です!」
ダリヤ「1日100回はかけましょ」
リリアン「やああ!やだやめてやめて!恥ずかしい!ごめんなさいホントにー!」
リリアン「以上!宇宙からプチライブでした。飛行士の仲間の前で生歌とか羞恥プレーすぎるからこのくらいで許して。またね、ファンのみんな!」
リリアン「シャミールと百夜は使わないの?回線。家族に連絡とか」
シャミール「必要ないな。僕は独り身だ」
リリアン「百夜は?」
石神白夜「あー俺はな、千空っつう息子がいんだけど、そこのシャミールみたくこまっしゃくれた奴でさ、連絡なんか興味もねって」
石神白夜「どうせ今頃なんかの研究に没頭してるわ。たぶん」
石神千空「(ククク…世界中にいきなり沸いたツバメの石像発見の書き込み数が)」
石神千空「(リアルツバメの分布と比例してやがる)」
石神千空「(統計有意性もまあオーバーキルだ。つまりこの石像は…石化した本物のツバメ)」
石神千空「(全世界でツバメが石化?意味不明すぎて笑えるな) 唆るじゃねえか」
リリアン「百夜は?」
石神白夜「あー俺はな、千空っつう息子がいんだけど、そこのシャミールみたくこまっしゃくれた奴でさ、連絡なんか興味もねって」
石神白夜「どうせ今頃なんかの研究に没頭してるわ。たぶん」
石神千空「(リアルツバメの分布と比例してやがる)」
石神千空「(統計有意性もまあオーバーキルだ。つまりこの石像は…石化した本物のツバメ)」
石神千空「(全世界でツバメが石化?意味不明すぎて笑えるな) 唆るじゃねえか」
石神白夜「眠れねぇの?」
リリアン「あ、ごめん。うるさかった?」
リリアン「あ、ごめん。うるさかった?」
石神白夜「うわー!うるさくて鼓膜やぶれたあ~ハハッ…すまんすまん。しかしホント好きな、歌」
リリアン「ずっと歌ってきたから」
石神白夜「ちっちゃい頃から?」
リリアン「ある日ね、ゴミ捨て場でレコードを拾ったの。それからもう毎日毎日、ずーっと歌ばっか聴いてた。そしたらね、壊れちゃったの、プレイヤーが」
リリアン「それからは自分で歌うようになった。歌うことがとっても楽しかったの」
リリアン「もっと世界中の、いろんな国のいろんな人に聴いてもらいたい。それでちょっとでも世界って楽しい、生まれてきてよかったって思ってくれたら嬉しい。あの頃の私がそうだったように…」
リリアン「ええ!?」
石神白夜「悪ぃ悪ぃ」
リリアン「超ハズいんですけどこれ」
リリアン「ずっと歌ってきたから」
石神白夜「ちっちゃい頃から?」
リリアン「ある日ね、ゴミ捨て場でレコードを拾ったの。それからもう毎日毎日、ずーっと歌ばっか聴いてた。そしたらね、壊れちゃったの、プレイヤーが」
リリアン「それからは自分で歌うようになった。歌うことがとっても楽しかったの」
リリアン「もっと世界中の、いろんな国のいろんな人に聴いてもらいたい。それでちょっとでも世界って楽しい、生まれてきてよかったって思ってくれたら嬉しい。あの頃の私がそうだったように…」
リリアン「ええ!?」
石神白夜「悪ぃ悪ぃ」
リリアン「超ハズいんですけどこれ」
シャミール「僕はこの栄養ゼリーで十分だよ」
石神白夜「毎食それ!?飽きねー?」
石神白夜「ほれ!」
石神白夜「特注で作ってもらったラーメンでな、息子の千空と通いつめた超人気店の味だぞ!」
シャミール「オジサンの食道楽を否定はしないけど、過保護だね、宇宙局の連中は。仕事で来てるんだ。人間、楽しみなんかなくたって死にはしない」
石神白夜「いいから食ってみろって。ビビるから」
石神白夜「なー?ビビるほどうめーだろ?」
シャミール「違う…見てくれ…窓の外を…地球を」
石神白夜「千空!」
シャミール「どうしてだ!NASAもロスコスモスも全く連絡がとれない!」
リリアン「壊れたの?」
石神白夜「いや!誰も出ねーんだ」
コニー「アマチュア無線でも、一人も応答しません!」
ダリヤ「さっきの光…なんかあったんだよ地上で…とんでもないことが!」
石神白夜「なー?ビビるほどうめーだろ?」
シャミール「違う…見てくれ…窓の外を…地球を」
石神白夜「千空!」
シャミール「どうしてだ!NASAもロスコスモスも全く連絡がとれない!」
リリアン「壊れたの?」
石神白夜「いや!誰も出ねーんだ」
ダリヤ「さっきの光…なんかあったんだよ地上で…とんでもないことが!」
石神白夜「ダメだ…世界中の書き込みが一斉に止まってる。そうだ定点カメラだ!」