第20話『動力の時代』
The Age of Energy
CAST
🔷石神千空 Ishigami Senku CV.小林裕介
🔷浅霧幻 Asagiri Gen CV.河西健吾
🔷獅子王司 Shishio Tsukasa CV.中村悠一
🔷氷月 HYOGA CV.石田彰
🔷紅葉ほむら Momiji Homura CV.豊崎愛生
🔷クロム Chrome CV.佐藤元
🔷金狼 KINRO CV.前野智昭
🔷銀狼 GINRO CV.村瀬歩
🔷コハク Kohaku CV.沼倉愛美
🔷ルリ RURI CV.上田麗奈
🔷スイカ SUIKA CV.高橋花林
🔷カセキ KASEKI CV.麦人
🔷コクヨウ KOKUYO CV.金尾哲夫
石神千空「タイムリミットは数ヶ月」
浅霧幻「復活液を牛耳る我々は、時がたつほどマンパワーで有利になる。うん、だが敵は千空だ。猶予を与えすぎれば、火薬の量産を始めてしまう」
石神千空「似すぎだろ…テメーの声帯模写」
獅子王司「万全を期して確実に千空を倒す。これからの冬備えで、我々も相当のマンパワーを割かれるね」
獅子王司「それに氷月、君の情報だと科学王国は水上要塞だ」
氷月「ええ、冬は凍てつくような湖に守られて、籠城されたら攻めるのは困難。包囲戦ではこちらの士気や食糧がもたないでしょう」
クロム「つーかよ!そもそも千空が生きてるって司にバレたら大樹と杠が危ねーんじゃねーのか?」
コハク「殺されたりしないのか?」
クロム「つーかよ!そもそも千空が生きてるって司にバレたら大樹と杠が危ねーんじゃねーのか?」
コハク「殺されたりしないのか?」
石神千空「ああ、そこは問題ねぇ。連中にとっちゃ人質カードだ。粗末にゃしねえよ」
氷月「大樹クンと杠クンは泳がせておいていいんでしょうか」
獅子王司「監視はつける。だが今まで通りに接して悟られないようにしよう。もし大樹と杠が内通者だとしても所詮この世界じゃ、情報の連絡手段もないんだ」
獅子王司「うん、それより警戒すべきは…千空の先制攻撃だ」
氷月「ほむらクンに見張らせています。こちらも連絡手段があるわけではないので情報にタイムラグが出ますが…」
氷月「大樹クンと杠クンは泳がせておいていいんでしょうか」
獅子王司「監視はつける。だが今まで通りに接して悟られないようにしよう。もし大樹と杠が内通者だとしても所詮この世界じゃ、情報の連絡手段もないんだ」
獅子王司「うん、それより警戒すべきは…千空の先制攻撃だ」
氷月「ほむらクンに見張らせています。こちらも連絡手段があるわけではないので情報にタイムラグが出ますが…」
石神千空「ククク…ゲームのルールはシンプルだ。司を先制攻撃でブチ潰すために、俺らはケータイを作り出す!」
獅子王司「つまり決戦は…冬解けの直後」
石神千空「タイムリミットは…春だ」
クロム「おうそうだ!そのケータイとかいう奴!ヤベーほど離れてても話せるっつーヤベー仕組み、教えてくれんだろ早く!」
カセキ「どういう仕組みなんじゃい!優しく教えてちょ」
石神千空「近ぇ近ぇよ!興奮しすぎだろテメーら」
石神千空「いいか?声っつうのは空気の震えだ」
石神千空「その震えを振動板にブチかますと、そのテンポに合わせて超ビミョーな電気がポコポコ流れる」
石神千空「さすがにビミョーすぎっから、ムリヤリググッと膨らます。今回は真空管でな」
石神千空「あとはその電気を一か所にグルグル流しまくると…パワーの波になって周りに溢れ出る」
石神千空「これが電波って奴だ」
石神千空「聞く側はただ真逆の手順踏みゃあいい」
獅子王司「つまり決戦は…冬解けの直後」
石神千空「タイムリミットは…春だ」
クロム「おうそうだ!そのケータイとかいう奴!ヤベーほど離れてても話せるっつーヤベー仕組み、教えてくれんだろ早く!」
カセキ「どういう仕組みなんじゃい!優しく教えてちょ」
石神千空「近ぇ近ぇよ!興奮しすぎだろテメーら」
石神千空「いいか?声っつうのは空気の震えだ」
石神千空「その震えを振動板にブチかますと、そのテンポに合わせて超ビミョーな電気がポコポコ流れる」
石神千空「さすがにビミョーすぎっから、ムリヤリググッと膨らます。今回は真空管でな」
石神千空「あとはその電気を一か所にグルグル流しまくると…パワーの波になって周りに溢れ出る」
石神千空「聞く側はただ真逆の手順踏みゃあいい」
クロム「お…おう…半分くらいはわかったぜ!」
カセキ「オホー…ワシは0」
浅霧幻「話の知能指数高いと頭痛くなっちゃうよ。ぶっちゃけまず何から作ってくの?」
石神千空「あぁ、特大科学プロジェクト。まず最初に作るのは…」
石神千空「わたあめ機」
カセキ「オホー…ワシは0」
浅霧幻「話の知能指数高いと頭痛くなっちゃうよ。ぶっちゃけまず何から作ってくの?」
石神千空「あぁ、特大科学プロジェクト。まず最初に作るのは…」
石神千空「わたあめ機」
浅霧幻「(うん…いきなり話の知能指数ドカンと100くらい下がったけど…大丈夫?)」
紅葉ほむら「何か作ってる。新しい武器?」
石神千空「ククク…こいつに砂糖の結晶を入れてブン回すと…」
石神千空「遠心力で小せえ穴から溶けた砂糖が飛び出てくる。ヒョロヒョロっと細い糸になってな。つまりこれがわたあめだ。じゃあ砂糖の代わりに金をブチ込んだらどうなると思う?」
クロム「金の糸ができる!」
石神千空「ククク…正解100億点だ」
浅霧幻「あ~電子機器の配線的な奴ね。下がりきった話の知能指数がやっと戻ってきた」
石神千空「いや、金は貴重だ。失敗できねえ。わたあめで一応な、テストはしねえとな」
浅霧幻「あ~!だね、味見じゃない。テストはしないとね」
サガン「ほむらとかいう輩の女に点けられた火事でな、芋酒も完成前のみりんもかなりやられちまった。ずっと燃えとったからな。ホレ見ろ」
ガンエン「やっべ…いい匂い!」
浅霧幻「みんなこれまでまともなお菓子とか食べたことないんだもんね~」
石神千空「ああ、ただの綿菓子でも初めて食ったら脳が吹っ飛ぶ快楽物質だろうな」
浅霧幻「わざわざ火事で材料作ってくれちゃったほむらちゃんにも、感謝だね~」
石神千空「ゲン、ほむらっつうのはどういうタイプの女か…わかるか?」
銀狼「なにー?千空でも女の子の事気になっちゃったりするのぉー?へー?ああいう小柄な子がタイプ~?」
石神千空「監視されてんだよ。俺ら全員、あのほむらっつう女にな」
浅霧幻「だろうね。氷月ちゃんが信用してんの、あの子だけだから」
銀狼「うえ!?今もずっと!?」
石神千空「そりゃそうだろ。大きな動きがあったらソッコーわかるくらいの距離でだ。万が一俺ら全員でどっかに逃げても追えるようにな」
銀狼「(ひぃー…いざとなったら逃げればいいって思ってたのに…)」
コハク「老人を置いて逃げればいいなどという臆病者は、この村にはいない!」
銀狼「ギクッ!うんいない!いるわけないよ!」
銀狼「うえ!?今もずっと!?」
石神千空「そりゃそうだろ。大きな動きがあったらソッコーわかるくらいの距離でだ。万が一俺ら全員でどっかに逃げても追えるようにな」
銀狼「(ひぃー…いざとなったら逃げればいいって思ってたのに…)」
コハク「老人を置いて逃げればいいなどという臆病者は、この村にはいない!」
銀狼「ギクッ!うんいない!いるわけないよ!」
浅霧幻「まぁ…ほむらちゃんは氷月様超絶リスペクトだから、監視って言われたら絶対守るタイプだね。だからほっといても悪さはしないけど、裏切らせるとかはさすがにリームーかな」
石神千空「心配すんな。毒とかねーよ。気になんなら先に半分動物にでもくれてやれ」
石神千空「ほむらが監視役なら、わたあめの話も司帝国に伝わんだろ?甘味の誘惑ってのはハンパねえ。心揺らぐ奴が出るかもしんねえだろーが」
浅霧幻「千空ちゃん相変わらずゲスいね~いや褒めてんだけどもコレ」
ルリ「もちろん…戦略的な意味もあるのでしょうけれど、千空さんはそれとは別に、ただ、一人の女の子にお菓子をおすそわけしたかった…ただそれだけなんじゃないかなって思います」
ルリ「もちろん…戦略的な意味もあるのでしょうけれど、千空さんはそれとは別に、ただ、一人の女の子にお菓子をおすそわけしたかった…ただそれだけなんじゃないかなって思います」
紅葉ほむら「(一舐め即死?流石にあり得ない)」
紅葉ほむら「甘…」
銀狼「よよ…よろしくお願いします」
石神千空「この綿飴は…」
石神千空「舌で溶けるフワフワ感。それでいて舌触りには適度なザラ目」
浅霧幻「だがな!綿にあるムラが味の調和を崩してるね~!」
銀狼「くう!次はもっとがんばるよう!」
銀狼「じゃないよ!ノリツッコミしちゃったよう!勢いにつられて!どうでもいいよわたあめの味の調和とか!」
浅霧幻「ノリツッコミって言葉伝わってんだ…百物語にあったってこと?」
石神千空「ふざけてやがんな~あの親父」
石神千空「ククク…心配すんな。クソ真面目な話してんだ」
浅霧幻「わたあめにボコボコのムラができるなら、肝心の金の細糸作りでもそうなっちゃうってことね」
クロム「おうそういうことか!ヤベー、わたあめでテストしといて良かったな!」
石神千空「ああ、金ブチ込む本番前にムラの原因突き止めねえとな」
カセキ「相変わらずワシらギリギリのトライ&エラーだの」
クロム「はっ!そこだー!」
石神千空「ああ、ヒモ引いて回す向きが反転する瞬間、回転力が落ちてどうしてもムラができんだな」
カセキ「そこの発電機みたく手でクルクル回すとかどうなの?」
石神千空「スピードが足んねえよ」
金狼「皆で交代制ならなんとか…」
コクヨウ「しかし人手の問題もある。これから冬備えだ。科学作業にばかりマンパワーは当てられんぞ?」
浅霧幻「結局そこだよね~こっちは復活液で人数増やすとかリームーだし…」
石神千空「ククク…なら作るっきゃねえな。ちーと手間だが、スゴ腕職人カセキ様がいりゃいけんだろ」
石神千空「おお!都合良くコハクの盾!歯車の材料に100億%ピッタシの形じゃねぇか!」
カセキ「オホー!それ使っちゃうの?」
銀狼「長が優勝記念の盾を娘にって…コハクちゃんに贈ったやつでしょ?」
「御前試合優勝、コクヨウ!」
コクヨウ「よーし、コハクにあげよう」
コハク「ありがとう父上~!」
コクヨウ「いや…ワシは別にあれなんだが…父がくれた大事なとかのあれでな…コハクがよしとするかどうか」
コハク「いや、みじんもかまわないが」
銀狼「うわあ!スゴいよこれ!楽チン!これなら1人で1方向にゆっくりでいいし、1人でずーっと回してられるよぉ!」
クロム「やっべぇ!閃いたァー!」
カセキ「ほれ!さっさと行くぞい!」
コハク「怪しいな!クロムの奴一体何を…」
石神千空「あー何か企んでんだろ。ほっとけ」
浅霧幻「少年がイタズラ準備中は完成まで見ないのがルールだよ~」
石神千空「ククク…人に構ってる場合じゃねえぞ。これからテメーら全員地獄の作業が待ってんだ」
石神千空「この金のわたあめをこよりこよりして、コイルに巻く極細線を作る」
コハク「それをどのくらいの長さ作ればいいのだ?」
コハク「いや、みじんもかまわないが」
銀狼「うわあ!スゴいよこれ!楽チン!これなら1人で1方向にゆっくりでいいし、1人でずーっと回してられるよぉ!」
クロム「やっべぇ!閃いたァー!」
カセキ「ほれ!さっさと行くぞい!」
コハク「怪しいな!クロムの奴一体何を…」
石神千空「あー何か企んでんだろ。ほっとけ」
浅霧幻「少年がイタズラ準備中は完成まで見ないのがルールだよ~」
石神千空「ククク…人に構ってる場合じゃねえぞ。これからテメーら全員地獄の作業が待ってんだ」
石神千空「この金のわたあめをこよりこよりして、コイルに巻く極細線を作る」
コハク「それをどのくらいの長さ作ればいいのだ?」
石神千空「これは!」
カセキ「オホー!ワシもすごいけど、すごいのう科学の刃!この鉄の刃物がなきゃ、さすがに無理ゲーじゃったわい!こんなもん!」
クロム「どうだ千空!ヤベーだろ俺の発明!」
クロム「磁石ん時はズデーンとさせられたリベンジだぜ!」
クロム「やっぱ知ってんのかよクソー!」
金狼「水…車?」
カセキ「名前まで決めてたのにワシ!ずっとグルグルわたあめ機!」
銀狼「水車のがいいと思う」
石神千空「あー!十分驚いてるわ!知識ゼロからよくぞこんなもん作りやがったな!」
石神千空「自動わたあめ機とか…そんなレベルの話じゃねえ。もっと他にあんだろ。金狼銀狼が必死こいて回してたもんがよ!」
浅霧幻「まさ…か…」
石神千空「ギアと水車ができりゃ人力の時代は終了だ。燃料いらずの無限装置で」
石神千空「ついに自然様の力をイタダく!」
石神千空「マンパワーをブッチぎる…動力の時代だ!」
金狼「水…車?」
カセキ「名前まで決めてたのにワシ!ずっとグルグルわたあめ機!」
銀狼「水車のがいいと思う」
石神千空「あー!十分驚いてるわ!知識ゼロからよくぞこんなもん作りやがったな!」
石神千空「自動わたあめ機とか…そんなレベルの話じゃねえ。もっと他にあんだろ。金狼銀狼が必死こいて回してたもんがよ!」
浅霧幻「まさ…か…」
石神千空「ギアと水車ができりゃ人力の時代は終了だ。燃料いらずの無限装置で」
石神千空「ついに自然様の力をイタダく!」
石神千空「マンパワーをブッチぎる…動力の時代だ!」