第2期4話『全軍出撃』 Full Assault
CAST
🔷石神千空 Ishigami Senku CV.小林裕介
🔷浅霧幻 Asagiri Gen CV.河西健吾
🔷大木大樹 Oki Taiju CV.古川慎
🔷小川杠 Ogawa Yuzuriha CV.市ノ瀬加那
🔷花田仁姫 Hanada Niki CV.種﨑敦美
🔷クロム Chrome CV.佐藤元
🔷金狼 KINRO CV.前野智昭
🔷銀狼 GINRO CV.村瀬歩
🔷コハク Kohaku CV.沼倉愛美
🔷マグマ MAGMA CV.間宮康弘
花田仁姫「千空!ゲン!あんたたちのさ、歌姫で司軍を寝返らせろ大作戦悪くないよ?悪くないけどね」花田仁姫「肝心の偽者リリアンのソックリ度…」
花田仁姫「55点!」
浅霧幻「ひィ~!採点厳しい」
石神千空「ガチファンのご意見は大事にしねえとな」
花田仁姫「でも任しときな!誰にも見破られないように、ブラッシュアップしてやっからさ」
石神千空「あ~それは超絶おありがてえ」
浅霧幻「ええっ…ドイヒースパルタの悪寒」
花田仁姫「私が味方になったからにはそこは大丈夫。ただね1個だけ大きな問題がある。あんたらもわかってんだろうけどさ、司の強さは…でもそれだけじゃない。周りの連中も相当だ」
花田仁姫「なんかご立派な理想世界があんだろね。あっちこっちからできる連中をかき集めてきてる。そりゃみんながみんな司信者ってわけじゃないさ」
花田仁姫「けどね、司の最強っぷりとカリスマの前じゃ、最後はみんな首を縦に振る。その司の右腕と左腕が…いや司はそんなふうには思ってないね。その2人を最高にできる仲間だと思ってる。1人目はもうあんたらも会ってんだろ」
石神千空「氷月だな」
花田仁姫「ああ、で問題はもう1人だよ」
花田仁姫「この作戦の一番の壁になる男。それは…羽京だ」
大木大樹「あの弓のヤツだな?」
花田仁姫「ああ」
花田仁姫「レコードで歌なんか何度も流してたら、絶対いつか羽京に見つかっちまう。いや耳づかっちまう」
花田仁姫「もし聞かれたら、ヤツの耳だけは電話越しでもだませるか怪しいもんだ」
大木大樹「そうか…歌を何度も流すのはダメか…なら何度も流さなければいいじゃないか!」
花田仁姫「大樹!あんた単純で前向きだね!いいよ!そういうの」
小川杠「ああ…でもそうだね、1人ずつじゃなくて羽京君の隙見てみんな集めて…ならいけるかも」
石神千空「羽京?」
浅霧幻「潜水艦のソナーマンだった人でさ」
マグマ「くっ…クロム…テメーの死は無駄にしねえぜ」
クロム「うるせえ!死んでねえ!てか1本も刺さっちゃいねえよ」
マグマ「ムハハハハ!な~んだ生きてやがった!真っ白になってっからくたばったのかと思ったぜ」
クロム「際どすぎて一瞬放心してただけだ!結局人のこと盾にしやがって」
マグマ「おかげでな、今撃ってきたその矢で羽京の居場所が分かったぜ」
マグマ「ぬああああ!」
クロム「バッカ待てマグマ!(いろんな角度で矢が刺さってんじゃねえか。場所特定されねえように動きながら撃ってんだよ。煙幕を逆に利用されちまった。ヤベーヤツだぜ羽京)」
クロム「(脳筋のマグマじゃ勝負になんねえ)」
マグマ「チッ!あっちか!」
クロム「(脳筋のマグマじゃ勝負になんねえ)」
マグマ「チッ!あっちか!」
クロム「羽京は俺らをブッ殺そうとしてねえ。情報を聞き出せるように、できれば無傷で捕らえてえんだ」
マグマ「ハァ…ハァ…クロムまで…どこにいやがる?あっ!」
マグマ「ぬあっ!クソッ!」
西園寺羽京「アハハ…もういいや、縄なんか」
クロム「どういうことだ」
西園寺羽京「だって君今逃げる気ないし、さっき白旗上げたのもわざとでしょ?」
西園寺羽京「脳筋君とあともう1人逃げた人、仲間を助けるためにさ、あのまま煙幕晴れたら、僕も脳筋君撃つしかなかったしね」
クロム「(やっぱな…こいつの目的は俺の命じゃなくて情報)」
西園寺羽京「すごい判断だよあんな場面で。実質、君の勝ちだ」
クロム「おっ…おう!そうか?(違う!こいつは俺から情報を聞き出そうとしてんだ。ヤベーヤベー…だまされねえぞ)」
クロム「おっ…おう!そうか?(違う!こいつは俺から情報を聞き出そうとしてんだ。ヤベーヤベー…だまされねえぞ)」
西園寺羽京「さァ、着いたよ」
獅子王司「うん、威勢がいいね。君は千空の仲間かい?」
クロム「おうよクッソ仲間だ!俺の名はクロム!石神村の科学使いだ!」
金狼「誰か来る!」
ルリ「そんな…」
スイカ「クロムが司帝国に捕まっちゃったんだよ!?」
マグマ「ん…どうするヒョロガリ?」
ルリ「コハク!?まさか、1人で助けに…」
カセキ「なんちゅう即断即決」
石神千空「戻れー雌ライオーン」
コハク「雌ライオンじゃない!」
石神千空「1人じゃ無理なら全員で行きゃいいだろが。科学王国、全軍出撃だ」
石神千空「監視のほむらを引っぺがした今もう何も待つもんはねえ」
石神千空「総員大移動で司帝国のそばに陣を敷く」
銀狼「司帝国のそばに行くなんて恐ろしい!あ、あのさ、そんな怖いことしないで、ここで守って待つってのは?」
コハク「あと半月で冬も明ける。ここに座して待てば、司軍が攻めてきて終わりだ」
石神千空「ああ、攻撃だけが最大の防御だな」
銀狼「だよね!僕もそう思ってたよ」
金狼「銀狼、貴様…」
浅霧幻「もしかして科学グッズも全部持ってくの?」
石神千空「それなきゃクロム奪還も、その先の司との決戦も100億%勝ち目ねえだろが」
金狼「さすがに運べないぞ…どうする?」
石神千空「ククク…そこは問題ねえ」
浅霧幻「まさか!」
石神千空「フッ…自動車を作る!」
浅霧幻「出たよジーマーで!?」
浅霧幻「テンション爆上げだねえ千空ちゃん」
石神千空「ククク…そりゃ車作んだからな~ミニ四駆やらプラモやらのでかい版だぞ!」
石神千空「おーしこれでいく。さんざ作ってきたロケット用のブツに比べりゃ、100億倍原始的だが悪くねえ」
石神千空「首振りエンジンだ!ハハハハ…」
石神千空「こいつを熱湯にブチ込んでく。蜂の巣だ」
石神千空「ククク…そりゃ車作んだからな~ミニ四駆やらプラモやらのでかい版だぞ!」
石神千空「おーしこれでいく。さんざ作ってきたロケット用のブツに比べりゃ、100億倍原始的だが悪くねえ」
石神千空「首振りエンジンだ!ハハハハ…」
石神千空「こいつを熱湯にブチ込んでく。蜂の巣だ」
浅霧幻「ああ蜂の巣っていえば…」
浅霧幻「プラスチック作りのときにみんなで採ってきたやつね~大量の蜂に襲われてドイヒーだった」
浅霧幻「みんなアンパンマンになっちゃって。おまけにプラスチック作りに使わないんだから、さらにドイヒー」
石神千空「ククク…どうせハチミツ採るときの副産物だ。携帯の箱は単純な形にしたから使わなかったが、今回の部品は複雑だ。テメーらの頑張りが役に立つ」
石神千空「蜂の巣をじっくり煮詰めて固めりゃ、ミツロウの完成だ」
浅霧幻「プラスチック作りのときにみんなで採ってきたやつね~大量の蜂に襲われてドイヒーだった」
浅霧幻「みんなアンパンマンになっちゃって。おまけにプラスチック作りに使わないんだから、さらにドイヒー」
石神千空「ククク…どうせハチミツ採るときの副産物だ。携帯の箱は単純な形にしたから使わなかったが、今回の部品は複雑だ。テメーらの頑張りが役に立つ」
石神千空「水車の旋盤、つまり回転カッターだ。精密部品はこいつで作る」
石神千空「その先に、カセキ、テメーが旋盤で削った部品を取り付けっと、熱風で下に押される。まあポンプの逆だな」
石神千空「その逆ポンプを円盤につなぎゃあ、押して回って戻る。こいつが首振りエンジンだ」
カセキ「オッホーッ!」
石神千空「ヒヒヒヒッ」
浅霧幻「もはや楽しんでるでしょ千空ちゃんたち」
石神千空「ククク…心配すんな。司軍にしてみりゃクロムなんぞただのヒョロガリの雑魚村人だ。人質としてご丁寧に幽閉されてんだろうよ。余計な口たたきさえしなけりゃ安全だ」
浅霧幻「もはや楽しんでるでしょ千空ちゃんたち」
石神千空「ククク…心配すんな。司軍にしてみりゃクロムなんぞただのヒョロガリの雑魚村人だ。人質としてご丁寧に幽閉されてんだろうよ。余計な口たたきさえしなけりゃ安全だ」
獅子王司「君はどうして自ら科学者だと名乗ったんだい?千空から現況を聞いていれば、消されるリスクを恐れるのが普通だ」
クロム「おうよ司!科学絶対殺すマンのテメーに俺ががっつり教えてやりに来たのよ!科学が!どんだけ面白えかをな!いいかよく聞け。まずは」
クロム「炎色反応!」
クロム「(ヤベー…しくった完全に…せめてラーメンやわたあめからだった)」
氷月「科学者の君がここに来た目的を教えてくれますか?まあ口を割らなければこのまま死ぬだけですが」
クロム「(携帯持ってきたとか言えるわけねえだろが。つまりマジで死ぬぞこれ…ヤベー)」
獅子王司「クロム、俺は科学文明全てを否定してるわけじゃないんだ。現にここでも炎や道具を使っている。それだって立派な科学だよ」
獅子王司「だが既得権益者たちが全てを牛耳る旧世界が、どれだけ科学武器で汚れきっていたか、君は知らない。歯止めが必要なんだ」
獅子王司「千空は何者かの意思で浄化されたこの美しい世界を、また汚そうとしている」
氷月「この際です。我々につきませんかクロム君」
クロム「お…おう、悪くねえな、死ぬよりは」
クロム「…って言うとでも思ったのか?落とせよ。とっとと」
氷月「そうですか」
獅子王司「(落下時の死を眼前に…覚悟がまるで変わらなかった)」
クロム「(あ…橋)」
獅子王司「これ以上責めても無意味だね。彼はアメでもムチでも裏切らないよ」
氷月「ここに来た目的は推測するしかないですね。羽京君、発見した場所は?」
クロム「(おおそうだ!羽京は俺らが墓場で何かしてたのを知ってる!がっつり調べられたら携帯なんて秒で見つかっちまう!クッソ!ヤベー!チクショウどうしようも!クッソ!)」
西園寺羽京「まあ狙いは硝酸かな?」
クロム「(どういうことだ…いや…助かったけどよ…なんで司や氷月にウソつく?)」
クロム「(ヤベー…何なんだこの羽京っつうヤツ…革命でも起こそうとしてんのか?この司帝国でよ)」
石神千空「あとはもうプラモだ。溶けた鉄やはんだ使って合体させる」
カセキ「ウハー!」
マグマ「なっ…何だこりゃ!?」
浅霧幻「アハハ…生命体ねえ」
石神千空「単体で動く物体初めて見たら、そう思うわな」
浅霧幻「出ちゃったこれついに!」
浅霧幻「産業革命!」
石神千空「科学王国鉄道、蒸気機関車の行き先は…司帝国だ」