第1期5話 OCHIMUSHA ~超能力と僕~
OCHIMUSHA ~Psychic Power and Me~
🔷郷田武蔵 Goda Musashi CV.関俊彦
🔷佐川純 Sagawa Jun CV.山下誠一郎
🔷枝野剛 Edano Tsuyoshi CV.林勇
花沢輝気「馬鹿な…お前ナチュラルか…僕の他にもいたなんて…」
花沢輝気「隣の気色悪い造形のエネルギー体はなんだ?」
エクボ「は!?」
花沢輝気「お前が使役してるのか?」
『モブ爆発まで45%→47%』
エクボ「一応気を付けろシゲオ。いくらお前でも油断してると足をすくわれ…」
影山茂夫「ごめん。聞いてなかった」
花沢輝気「何いッ!?」
影山茂夫「どうして攻撃してくるの?僕は何もしてないよ。仲良く…」
エクボ「ククク…警戒してんな (奴の気持ちもわからんではないがな…おそらく今までずーっと小さな池の主として生きてきたんだ)」
エクボ「一応気を付けろシゲオ。いくらお前でも油断してると足をすくわれ…」
影山茂夫「ごめん。聞いてなかった」
花沢輝気「何いッ!?」
影山茂夫「どうして攻撃してくるの?僕は何もしてないよ。仲良く…」
エクボ「ククク…警戒してんな (奴の気持ちもわからんではないがな…おそらく今までずーっと小さな池の主として生きてきたんだ)」
影山茂夫「念動力だよ。物を浮かせたりするやつ」
エクボ「お前はやらないのか?」
影山茂夫「酔うからやらない」
エクボ「シゲオ、ここは一つわからせてやれよ。上には上がいるって事をよ。ほら、アイツまたなんか内股で何か仕掛けてくるぞ!お前も早くドーンってやり返してやれ」
影山茂夫「嫌だよ。超能力は人に向けていいものじゃないんだ」
エクボ「それに対してお前はどうだ?地味な性格、冴えない日常!超能力のないお前に魅力なんかあると思うか?」
霊幻新隆「いいか…よく聞け。俺達は人とは違う特別な力を生まれ持ったわけだが、決して自分を特別な存在だと勘違いしてはいけない」
霊幻新隆「足が速い人。歌が上手い人。勉強ができる人。話が面白い人。超能力を使える人。これらに優劣などつけられるか?」
霊幻新隆「力に自信を持つのはいいが驕ってはいかんぞ。俺達の力は使い方次第で凶器にもなる。刃物と同じだ。刃物でやっちゃいけないことといえば何だ?」
影山茂夫「とにかく喧嘩には使わない。それに僕は超能力に頼った生き方はしたくない。自分の中の他の魅力を探すんだ。筋トレだって始めたし…僕は変わるんだ」
エクボ「変るったってお前…」
エクボ「シゲオーー!」
花沢輝気「今度はどうだ!?全体重を乗せた念動タックルだ!超能力を使わない生き方だと!?フン!馬鹿だな!」
花沢輝気「わざわざ凡人共に合わせて生きる必要なんてないのに!」
花沢輝気「その他の魅力などクソの役にも立たないよ!筋トレ?勉強?そんなのは凡人にやらせとけ!」
花沢輝気「僕の力の前では腕力も学力も法律すら無力だ!」
花沢輝気「僕は特別な存在!この世界の中心なんだよ!」
エクボ「シゲオーー!」
花沢輝気「今度はどうだ!?全体重を乗せた念動タックルだ!超能力を使わない生き方だと!?フン!馬鹿だな!」
花沢輝気「わざわざ凡人共に合わせて生きる必要なんてないのに!」
花沢輝気「その他の魅力などクソの役にも立たないよ!筋トレ?勉強?そんなのは凡人にやらせとけ!」
花沢輝気「僕の力の前では腕力も学力も法律すら無力だ!」
花沢輝気「僕は特別な存在!この世界の中心なんだよ!」
エクボ「…ったくしょうがねぇな」
エクボ「なぁ坊や、今回は引き分けで納得してくれねぇか?」
花沢輝気「断る。あんな奴と引き分けなんて僕の人生の汚点になる」
エクボ「こっちとしてもシゲオをここで壊されるわけにはいかねぇんだわ。反撃の意志がないからこのままじゃ負ける。そりゃ困る」
影山茂夫「エクボ!?」
エクボ「シゲオに霊力をほとんど消されて今は残りカスみたいなもんだが、それでも自惚れたガキ一匹教育するくらいわけねぇと思うぜ」
エクボ「シゲオは神になれる男だ。テメーみたいな二流を相手に…」
影山茂夫「エクボ!」
花沢輝気「僕のサイコウェーブで消し飛ばした。一欠片も残さず根本から…ね」
『モブ爆発まで47%→50%』
エクボ「へぇ…ツボミちゃんか…いいケツしてんじゃん」
エクボ「誰がテントウ虫だコラ!お前の師匠入院させてやろうか!?」
エクボ「俺様がお前を人気者にしてやるよ」
エクボ「一瞬でいいからさ、試しに身体を乗っ取らせてくれねぇか?」
花沢輝気「どうした?ペットを消されたのがそんなにショックか?」
影山茂夫「…そうでもない」
花沢輝気「チッ…まぁそうだろうな。元から何の意味もない存在だからな。それはお前も同じだがな。僕の前では所詮三流。小物でしかない」
エクボ「お前は大物になるぜ!俺様が保証する!」
花沢輝気「こう言っておかないと勘違いする馬鹿がいるんだ。こんな自分でも努力すれば何かになれるってね!」
エクボ「もっと自信を持てシゲオ!主役はお前だぜ!」
花沢輝気「何だよお前…その顔は」
影山茂夫「あのさ、なんで小物とか凡人とか、いちいち他人を下げなきゃいけないのかな」
花沢輝気「は?」
影山茂夫「いや、彼は意外といい奴だったのかもと気付いただけ…あんたと比べてみて」
花沢輝気「どうした!守ってばかりか!」
影山茂夫「包丁は危ないよ。人に向けちゃ…」
花沢輝気「僕に指図するな。早死にするぞお前 (もちろん殺す気なんてないがな、これで反撃する気になるだろう)」
影山茂夫「あ!」
花沢輝気「お前…ッ今“より一層落ち武者っぽくなった”とか思っただろ」
影山茂夫「え!?言ってない!」
花沢輝気「思ったんだな。いや、いい、わかってる…認めよう…この醜態…この事実!そして認めるよ…お前の事も。名前は何て言うんだい?」
影山茂夫「影山…影山茂夫」
花沢輝気「影山…僕は花沢だ。花沢輝気」
影山茂夫「花沢くん…どうも。よろしく」
花沢輝気「違うよ。友ではない。敵として認めるんだ。そうすることでより本気になれる!」
影山茂夫「も…もうやめようよ…」
花沢輝気「お前…ッ今“より一層落ち武者っぽくなった”とか思っただろ」
影山茂夫「え!?言ってない!」
花沢輝気「思ったんだな。いや、いい、わかってる…認めよう…この醜態…この事実!そして認めるよ…お前の事も。名前は何て言うんだい?」
影山茂夫「影山…影山茂夫」
花沢輝気「影山…僕は花沢だ。花沢輝気」
影山茂夫「花沢くん…どうも。よろしく」
花沢輝気「違うよ。友ではない。敵として認めるんだ。そうすることでより本気になれる!」
影山茂夫「も…もうやめようよ…」
花沢輝気「終わらせたければ打ち負かして見ろ!ほら!ほら!どうした!反撃しないと大怪我するぞ!相手は僕なんだ!」
花沢輝気「僕は人気者で!世界の主役!全ては僕を中心に回ってるんだ!花沢輝気は選ばれた存在なんだ!」
花沢輝気「僕は人気者で!世界の主役!全ては僕を中心に回ってるんだ!花沢輝気は選ばれた存在なんだ!」
影山茂夫「嫌だよ…」
花沢輝気「どうしてだ!僕がいいと言ってるんだぞ!」
花沢輝気「どうしてだ!僕がいいと言ってるんだぞ!」
影山茂夫「だって大怪我をさせたくない…」
花沢輝気「は?ははははは!面白い冗談だ!僕と凡人共と一緒にするなよ!僕と奴らでは生物としてのレベルが違う!」
花沢輝気「なんだと!?」
影山茂夫「あれっ?わかった。なんでそんなに僕に敵意を向けるのか。これはどーぞく嫌悪だ。花沢くんは僕に少し似てる。超能力を持ってる所じゃなくて自分に全然自信がない所」
影山茂夫「自分から超能力を取ったら何も残らない。空っぽなんだ。それに気づくのが怖いんだ」
影山茂夫「友達も少ない。目立たなくて何の記憶も残せない脇役の凡人」
影山茂夫「それが僕…花沢くんの正体も僕と同じなんだ。超能力が無いと何も出来ないって事を認めたくないんだと思う」
花沢輝気「だーまーれー!」
影山茂夫「(超能力が…こもってない)」
影山茂夫「(超能力が…こもってない)」
花沢輝気「(僕は何をしている…なぜこうなった!くそ!お前だ!お前のせいだ!)」
花沢輝気「何だよそれ…どこまで僕を否定する気だ!なぁ影山、筋トレを始めたと言っていたな、努力しても所詮その程度だということだ」
影山律「痛いよ…兄さん…」
影山茂夫「(変わる…使わない…僕は変わるんだ)」
花沢輝気「おい…影山?おい起きろよ!待て!僕を置いていくな!影山…」
『影山茂夫と花沢輝気。超能力者同士の対決はついに決着がつかなかった』
『互いの拠り所を拒絶し合った結果、そこに勝者はなく虚無感のみが両者の胸に深く刻まれる結果となった』
花沢輝気「クククク…使ったな!影山…我慢できずに超能力を使いやがった!」
花沢輝気「はははは!テメェも人に向けて使ってんじゃねぇか!結局お前も…ん?」
花沢輝気「(こいつ…意識がないのか?じゃあ何だよ…この力…僕の力が影山に吸い込まれて…)」
花沢輝気「はははは!テメェも人に向けて使ってんじゃねぇか!結局お前も…ん?」
花沢輝気「(こいつ…意識がないのか?じゃあ何だよ…この力…僕の力が影山に吸い込まれて…)」
『テルはそこに触れてはいけない何かを感じていた。異質。正体不明』
花沢輝気「ああ…僕って…凡人…だったんだな」
『モブはすぐに悟った。自分は変わることができなかった。また超能力で事故を起こしてしまった』
『感情をぶつける先が見つからない。矛盾をはらむ無力感に飲まれる』
『どうしても自分に勝てないという…悲しみ』
「ああテルさんだ!いたぞあそこ…」
枝野剛「何だアレ」
影山茂夫「ただいま」
影山律「兄さん、おかえり。風邪ひくよ」
影山律「兄さん、おかえり。風邪ひくよ」
影山律「今日は遅かったね。ご飯は?」
影山茂夫「いいや。もう寝るよ」
影山律「何か元気ないね。どうかした?何かあったら相談に乗るからね。おやすみ」
影山律「何か元気ないね。どうかした?何かあったら相談に乗るからね。おやすみ」
影山茂夫「律、あの時はごめんね」
影山律「あの時?兄さんが車に酔って僕のパーカーのフードに吐いた時?」
影山茂夫「いや…まぁその時もごめん。超能力の事故の時…どうしても思い出せないんだ。あの時、僕は律に何をしたんだろう…」
影山律「あの時?兄さんが車に酔って僕のパーカーのフードに吐いた時?」
影山茂夫「いや…まぁその時もごめん。超能力の事故の時…どうしても思い出せないんだ。あの時、僕は律に何をしたんだろう…」