第2期1話 ビリビリ ~誰かが見ている~
Ripped Apart ~Someone is Watching~
キCAST
🔷影山茂夫 モブ Kageyama Shigeo CV.伊藤節生
🔷暗田トメ Kurata Tome CV.種﨑敦美
🔷郷田武蔵 Goda Musashi CV.関俊彦
🔷志村遼平 Shimura Ryohei CV.綿貫竜之介
🔷山村秀樹 Yamamura Hideki CV.黒石高大
🔷佐川純 Sagawa Jun CV.山下誠一郎
🔷隈川弘 Kumagawa Hiroshi CV.武内駿輔
🔷鬼瓦天牙 Onigawara Tenga CV.細谷佳正
🔷エミ EMI CV. 松井恵理子
依頼人「元々この土地は何かのいわくつきで格安で買ったんです。そういうのは気にしない性分だったので。畑に異常が起きんのはいつも収穫前なもんで」
依頼人「翌朝農作物は全て枯れ果てていました…」
依頼人「暇潰しに始めた畑ですが3年も立て続けにこんな具合だとさすがに気味悪くて…今度の収穫時期もそろそろですし、そこであなたに電話したんです。ここは霊能力のある方に解決を委ねてみようと…」
霊幻新隆「正しい判断です」
依頼人「しかしちょっとですね…来年がウチの馬鹿息子が高校でしてその…報酬が…」
霊幻新隆「払えそうにないと?」
依頼人「額にもよりますけど…」
霊幻新隆「こちらも商売ですからね。それなりの対価をいただかないことには…」
依頼人「しかしちょっとですね…来年がウチの馬鹿息子が高校でしてその…報酬が…」
霊幻新隆「払えそうにないと?」
依頼人「額にもよりますけど…」
霊幻新隆「こちらも商売ですからね。それなりの対価をいただかないことには…」
依頼人「はい…」
霊幻新隆「俺なりに調べてみたが肥料や土には問題なさそうだ。そうなると俺にはお手上げだからな。どう思う?モブ」
霊幻新隆「終わりか?」
影山茂夫「はい。かかしに入ってただけで害はそんなになかったんじゃないかな」
霊幻新隆「なんだこりゃ!?」
影山茂夫「あ、霊の本体ですね」
霊幻新隆「かかしは囮だったのか!」
霊幻新隆「あー!」
くねくね「ここはわしの土地じゃ。何人にも渡さん」
霊幻新隆「だったら権利書を見せろ!収穫まで育てるのにどれだけの手間がかかると思ってんだ!ひねくれた嫌がらせだな!」
くねくね「実った野菜を無駄にしているわけではない。お主は霊が食事できんと思っとるか?」
霊幻新隆「お前らに栄養は必要ないだろ!」
くねくね「畑で育った野菜の生気を吸い取ることはできる。ちゃんとわしの糧になっとるわ」
霊幻新隆「野菜泥棒め…モブ!吹っ飛ばせ!」
影山茂夫「はい」
くねくね「やるな小僧…じゃがもう一人の方は凡人と見た!二人ともわしの肥料にしてやろう!」
くねくね「ムダじゃ。お主が破壊してるのはわしが操ってる植物のほんの一部に過ぎん。だがそれ以上やってみろ。今すぐこの男をくびり殺してばらばらにしてやる」
影山茂夫「はい。かかしに入ってただけで害はそんなになかったんじゃないかな」
霊幻新隆「なんだこりゃ!?」
影山茂夫「あ、霊の本体ですね」
霊幻新隆「かかしは囮だったのか!」
霊幻新隆「あー!」
くねくね「ここはわしの土地じゃ。何人にも渡さん」
霊幻新隆「だったら権利書を見せろ!収穫まで育てるのにどれだけの手間がかかると思ってんだ!ひねくれた嫌がらせだな!」
くねくね「実った野菜を無駄にしているわけではない。お主は霊が食事できんと思っとるか?」
霊幻新隆「お前らに栄養は必要ないだろ!」
くねくね「畑で育った野菜の生気を吸い取ることはできる。ちゃんとわしの糧になっとるわ」
霊幻新隆「野菜泥棒め…モブ!吹っ飛ばせ!」
影山茂夫「はい」
くねくね「やるな小僧…じゃがもう一人の方は凡人と見た!二人ともわしの肥料にしてやろう!」
くねくね「ムダじゃ。お主が破壊してるのはわしが操ってる植物のほんの一部に過ぎん。だがそれ以上やってみろ。今すぐこの男をくびり殺してばらばらにしてやる」
くねくね「やはり童か。甘い。どうせ死ぬというのに」
影山茂夫「(蔓を切っても本体にダメージがないってことは憑依してるわけでもないんだ。生き物をラジコンみたいに操作してる。そんなの考えたこともなかった)」
影山茂夫「(僕にもできる?悪霊と…同じこと)」
霊幻新隆「植物が動きを止めた?」
影山茂夫「(蔓を切っても本体にダメージがないってことは憑依してるわけでもないんだ。生き物をラジコンみたいに操作してる。そんなの考えたこともなかった)」
影山茂夫「(僕にもできる?悪霊と…同じこと)」
霊幻新隆「植物が動きを止めた?」
影山茂夫「植物に命令してみたんです」
影山茂夫「悪霊よりも強い念波を送り込んでみたら操ることができました」
霊幻新隆「それが正解だ。よく気付いたな」
くねくね「くそ…小僧!植物への支配を上書きしおって!」
くねくね「おのれ許さん!死ねぇ!」
影山茂夫「なんですかそれ?」
霊幻新隆「家庭菜園を初めてみた。うまくいけば食費の節約になるだろ」
霊幻新隆「報酬の収穫野菜は木端微塵になってしまったが代わりに土や肥料や野菜の種をもらい受けた」
霊幻新隆「お前にもほら、前回のバイト代だ。ブロッコリーの種」
影山茂夫「悪霊よりも強い念波を送り込んでみたら操ることができました」
霊幻新隆「それが正解だ。よく気付いたな」
くねくね「くそ…小僧!植物への支配を上書きしおって!」
くねくね「おのれ許さん!死ねぇ!」
影山茂夫「なんですかそれ?」
霊幻新隆「家庭菜園を初めてみた。うまくいけば食費の節約になるだろ」
霊幻新隆「報酬の収穫野菜は木端微塵になってしまったが代わりに土や肥料や野菜の種をもらい受けた」
霊幻新隆「お前にもほら、前回のバイト代だ。ブロッコリーの種」
霊幻新隆「ああそうだ!こっちにミニトマトの種を植えたんだが試しにこれにエネルギーを送って野菜成長させてみろよ」
霊幻新隆「おおおおおスゲー!」
霊幻新隆「これは新たなビジネスの予感!」
霊幻新隆「どれどれ…」
霊幻新隆「マズィ…このミニトマト持って帰っていいぞ」
影山茂夫「え…」
「その前にちょっといいですか?教祖様の行方について捜索活動に進展はあったのですか?」
「まだ見つかってていません」
米里イチ「何人かの男が教祖を名乗り出てはいますが、どれも偽物でした」
米里イチ「カッコワライの集会所にて一番近くで彼を見ていた私が確認しているので間違いありません」
米里イチ「ですが、そう遠くないうちに必ず教祖様を連れてきますよ」
米里イチ「何人かの男が教祖を名乗り出てはいますが、どれも偽物でした」
米里イチ「カッコワライの集会所にて一番近くで彼を見ていた私が確認しているので間違いありません」
米里イチ「ですが、そう遠くないうちに必ず教祖様を連れてきますよ」
「おおー!」
米里イチ「(なーんちゃって。最初から正体は知り合いなんだけどね~)」
米里イチ「(でも問題は当の本人…今のままじゃ人の上に立つなんて絶対無理!)」
米里イチ「(彼にはもっと成長してもらわないと!何かないかしら…モブ君が成長できるようなイベントは…)」
神室真司「えー私神室真司は本日をもって生徒会長を辞任いたします。私の独断ででっち上げの噂を流し、一部生徒に無実の罪を着せた責任を負っての判断です。従って近日中に次期生徒会長選を開催します」
米里イチ「(あったわ!これよこれ!モブ君の成長イベント!あ…でもモブ君に出馬する動機が何もない…どうしたら…!)」
「次の会長どうなるんだろうね」
高嶺ツボミ「ねーでもとりあえずまともな人がいいよね~」
影山茂夫「(あ…ツボミちゃんだ。今日もかわいいな)」
影山茂夫「米里さん!」
米里イチ「ふ~ん、やっぱり高嶺さんのこと好きなんだ~」
米里イチ「ふ~ん、やっぱり高嶺さんのこと好きなんだ~」
影山茂夫「なんそ知って…うあああああああ」
米里イチ「しっかしモブ君、あんな学校のアイドルに惚れるなんて意外と俗っぽい所があるのね~(正直どこがいいのか全然共感できないけど)」
米里イチ「幼馴染がどうしてここまで差がついたのか…普通ならモブ君が彼女とうまくいくなんてありえないんだけど」
影山茂夫「どういうこと?」
米里イチ「生徒会長の椅子が空いてるじゃない!今のモブ君じゃ高嶺さんと釣り合わないけど、もしモブ君が生徒会長だったらどう思う?箔が付くと思わない?」
米里イチ「あの学校のアイドルと距離を縮められるかもしれないわよ!」
米里イチ「出馬するなら協力してあげてもいいわよ。ただし貸しにしとくけどね」
『その日からモブの猛特訓が始まった』
『そして1週間後…』
「それではこれより次期生徒会長選を始めたいと思います。候補者は全部で4名です…」
「続きまして3年4組、神室真司君」
「あれ?何でまた」
「あれ?何でまた」
徳川光「辞めるなんて責任をとったことにならん。これ以上逃げてどうする。もう一度立候補しろ。もし当選したらその時こそ…」
神室真司「(ああ、反省を生かす時だ…)」
『そしてついにモブに出番が回ってきた』
影山律「兄さん!」
暗田トメ「アイツ何やってんの」
高嶺ツボミ「え?モブくん?」
米里イチ「(演説の練習は重ねたし私の用意した文言もある。勝てるわよ!)」
郷田武蔵「影山!気合いだぁあああ!」
鬼瓦天牙「(さすが白Tポイズン…表からもこの学校を牛耳る気か…)」
影山律「(神室会長を支持するつもりだったけど…こうなったら話は別だ)」
「2年1組、影山茂夫君、それではどうぞ」
米里イチ「(終わった…)」
『一人5分間の与えられたスピーチの時間一言も発さずに終わるのは前代未聞のことであった』
米里イチ「は~あ…これじゃまだ教祖にはなれないわね。もっと立派になってくれないと」
影山茂夫「余計なことしなきゃよかった…」
志村遼平「影山…今回は堪えてるな…」
隈川弘「全然動かん…」
郷田武蔵「今日はもう帰れ…な?」
エミ「影山君、一緒に帰ろ」
雉子林春人「どういうことだ…怪奇現象か?」
エミ「どんな?」
影山茂夫「え…幽れ…あ!本屋さん…みたいな感じ」
エミ「え!影山君って本屋でアルバイトしてるの?すごーい!」
影山茂夫「え…幽れ…あ!本屋さん…みたいな感じ」
エミ「え!影山君って本屋でアルバイトしてるの?すごーい!」
影山茂夫「いや…別に…そのすごくはないよ。ホント簡単な手伝いだけだから」
エミ「顔色悪いよ。大丈夫?」
影山茂夫「うん、あのエミさんは本が好きなの?」
エミ「うん…本好き…ハハハ…影山君なら言ってもいいかな…私ね小説書いてるの」
影山茂夫「え?へーすごいね」
エミ「何がすごいの?興味なかった?ごめんね」
影山茂夫「いや、ほんとにすごいと思ったんだけど、他に感想が思いつかなくて…」
エミ「今度読んでもらおうかな~見せるの初めてだし、相当恥ずかしいんだけど、これも練習」
影山茂夫「うん、あのエミさんは本が好きなの?」
エミ「うん…本好き…ハハハ…影山君なら言ってもいいかな…私ね小説書いてるの」
影山茂夫「え?へーすごいね」
エミ「何がすごいの?興味なかった?ごめんね」
影山茂夫「いや、ほんとにすごいと思ったんだけど、他に感想が思いつかなくて…」
エミ「今度読んでもらおうかな~見せるの初めてだし、相当恥ずかしいんだけど、これも練習」
影山茂夫「うん、読むよ」
影山茂夫「除霊終わったんで先帰ります…」
霊幻新隆「え…?え?」
影山茂夫「おかわり」
モブり母「あら珍しい。シゲがおかわりなんて」
モブの父「どうした茂夫。超能力でも使いすぎたか?」
影山律「(兄さん、この前の選挙で落ち込んでると思ったけど、なんか元気そうでよかった)」
『一週間後』
エミ「そろそろ読み終わった?どうかな?」
影山茂夫「面白い…ような気がする。いろんな言葉知ってるんだね」
エミ「わからないならわからないって言いなよ」
影山茂夫「あ…ごめん。違うんだ。適当に読んだわけじゃなくて…」
エミ「ねぇ影山君、私が影山君に告白してから今日で1週間だけど、どうして断ったのに一緒に帰ってくれるの?私の事可哀想だと思ったから?」
影山茂夫「いや…そういうあれじゃなくて…」
エミ「帰った後で部活に戻ってるの知ってたよ。私に気を遣ってばかり…同情かな…なんか惨めな気持ち」
影山茂夫「ご…ごめん!そんなつもりじゃないよ…」
エミ「謝ってばっかり…影山君の気持ち全然わかんないよ」
影山茂夫「面白い…ような気がする。いろんな言葉知ってるんだね」
エミ「わからないならわからないって言いなよ」
影山茂夫「あ…ごめん。違うんだ。適当に読んだわけじゃなくて…」
エミ「ねぇ影山君、私が影山君に告白してから今日で1週間だけど、どうして断ったのに一緒に帰ってくれるの?私の事可哀想だと思ったから?」
影山茂夫「いや…そういうあれじゃなくて…」
エミ「帰った後で部活に戻ってるの知ってたよ。私に気を遣ってばかり…同情かな…なんか惨めな気持ち」
影山茂夫「ご…ごめん!そんなつもりじゃないよ…」
エミ「謝ってばっかり…影山君の気持ち全然わかんないよ」
エミ「それかもしかして…自分の気持ち持ってないの?自分の意見とかさ、ガチガチに緊張してた選挙スピーチもさ、立候補したのも誰かに言われてやった事なんじゃないの?」
エミ「あのね…実は私もそういうとこあるんだ」
エミ「告白したのもホントは罰ゲームなんだ。無言スピーチを見て面白がって友達とジャンケンして負けたの。ふられたら逆に私がすっごい笑いものにされるから怖かったけど、一緒に帰ってくれたからふられたのばれなかった」
エミ「ありがとう。もうそろそろ時間が経ったから言わなきゃと思って…一週間も騙しててゴメンね」
「何小説とか!マジウケんだけどこいつさ~ハハハ!読ましてみ!うわっ超書いてるじゃん何これ~」
エミ「ハハハちょっと、勝手に広げないでよ。マジ恥ずかしいから」
「ふーん…エミこれ本気で書いてんの?」
エミ「違う違う。ちょっと暇だったから」
「どんだけ暇なんだよ。いつもこんなの書いてんならゲーセン付き合えよ」
「ん?誰?」
「あ!コイツあれじゃん。スピーチで地藏みたいになってた奴」
「喋れたんだ」
「なんなんだよテメーはよ!罰ゲームでエミに告られたのまだマジにとってんの?」
影山茂夫「頑張って書いた小説を破くなんてひどいよ」
「なんなんだよ勘違い男。テメーどっか行けよ。聞こえねぇの?行けって!」
影山茂夫「僕はこれがゴミだなんて思わない。捨てるくらいなら僕が貰う」
影山茂夫「自分の気持ちは…大事にすることにしたから。大事なものは…拾うんだ」
「エミ!?」
エミ「いいから、先帰ってて」
「…あっそ」
エミ「あーあ何やってんだろ。追いかける?ハハ…」
エミ「でもありがとうね。もういいよ。また書けばいいからさ」
影山茂夫「僕…超能力者なんだ」
エミ「あ…ありがとう、影山君」
高嶺ツボミ「やるじゃん」
エクボ「おいおいマジか!そんな面白そうなことあったなら呼べよ!自分から他人に力のお披露目するなんて珍しいじゃねーかよ。で、その子どうなんだよ?」
影山茂夫「何が?」
エクボ「そのエミちゃんとやらお前の力見て態度変ったとか♡」
エクボ「ほんとに好きになっちゃった~とかよ♡」
「なんなんだよテメーはよ!罰ゲームでエミに告られたのまだマジにとってんの?」
影山茂夫「頑張って書いた小説を破くなんてひどいよ」
「なんなんだよ勘違い男。テメーどっか行けよ。聞こえねぇの?行けって!」
影山茂夫「僕はこれがゴミだなんて思わない。捨てるくらいなら僕が貰う」
影山茂夫「自分の気持ちは…大事にすることにしたから。大事なものは…拾うんだ」
エミ「いいから、先帰ってて」
「…あっそ」
エミ「あーあ何やってんだろ。追いかける?ハハ…」
エミ「でもありがとうね。もういいよ。また書けばいいからさ」
影山茂夫「僕…超能力者なんだ」
エミ「あ…ありがとう、影山君」
高嶺ツボミ「やるじゃん」
エクボ「おいおいマジか!そんな面白そうなことあったなら呼べよ!自分から他人に力のお披露目するなんて珍しいじゃねーかよ。で、その子どうなんだよ?」
影山茂夫「何が?」
エクボ「そのエミちゃんとやらお前の力見て態度変ったとか♡」
エクボ「ほんとに好きになっちゃった~とかよ♡」
エクボ「一緒にいてやっからな!」