第2期6話 孤独なホワイティー
Poor, Lonely, Whitey
CAST
🔷影山茂夫 モブ Kageyama Shigeo CV.伊藤節生
🔷郷田武蔵 Goda Musashi CV.関俊彦
🔷志村遼平 Shimura Ryohei CV.綿貫竜之
🔷隈川弘 Yamamura Hideki CV.黒石高大
🔷佐川純 Sagawa Jun CV.山下誠一郎
🔷隈川弘 Kumagawa Hiroshi CV.武内駿輔
🔷暗田トメ Kurata Tome CV.種﨑敦美
🔷犬川豆太 Inukawa Mameta CV.山下誠一郎
🔷猿田尻彦 Saruta Shirihiko CV.濱野大輝
🔷雉子林春人 Kijibayashi Haruto CV.綿貫竜之介
🔷森羅万象丸 Shira Banshomaru CV.楠大典
🔷浄堂麒麟 Jodo Kirin CV.丹沢晃之
霊幻新隆「じゃあここで」
「ありがとうございます」
霊幻新隆「はぁ~ん次は何するかな~とりあえずで借りちゃったからな」
影山茂夫「31…32…33…34…うっ…」
エクボ「(雰囲気も堂々としてきた印象がある)」
暗田トメ「胴上げ楽しそうねモブくん。あーそうだ!よかったらこいつも胴上げしてやってよ。今日誕生日なんだって」
雉子林春人「あ…いやいいよ」
郷田武蔵「雉子林今日誕生日なのか?」
猿田尻彦「よかったら誕生会やりましょうよ。みんなでファミレスなんてどうすか?」
犬川豆太「猿田~ナイスアイデア!」
依頼人「こちらは?」
霊幻新隆「ウユニ塩湖から採取された非常に希少な岩塩で除霊効果に優れて…」
霊幻新隆「おっと失礼。はい霊とか相談所…え?凍った豆腐の霊ですか?聞いたことありますね。お任せください (しっかし最近依頼が絶えないな…)」
「ハッピバースデー♪ハッピバースデー♬おめでとー♬」
志村遼平「ドリンクバー飲んで飲んで飲みまくろうぜ」
猿田尻彦「すぐ逃げ出すと思ってました」
佐川純「影山はなかなか執念深いよ。強い目標みたいなものがあるのかな」
志村遼平「あと半年も頑張れば中学2年の平均値に届くと思うよ」
郷田武蔵「いや、影山の見据える最終地点はその程度じゃないはずだ。俺達もうかうかしてると負けてしまうぞ!」
暗田トメ「好きな子を振り向かせたいだけなのにね」
影山茂夫「最初はそれだけだったけど…今は…」
暗田トメ「ていうかモブくん忘れてないでしょうね?テレパシー能力者探しの事」
影山茂夫「あ、まだ探してたんですか」
暗田トメ「当然でしょ!脳感電波部を何だと思ってるわけ?」
犬川豆太「そんなことより」
暗田トメ「そんなこと!?」
佐川純「影山はなかなか執念深いよ。強い目標みたいなものがあるのかな」
志村遼平「あと半年も頑張れば中学2年の平均値に届くと思うよ」
郷田武蔵「いや、影山の見据える最終地点はその程度じゃないはずだ。俺達もうかうかしてると負けてしまうぞ!」
暗田トメ「好きな子を振り向かせたいだけなのにね」
影山茂夫「最初はそれだけだったけど…今は…」
暗田トメ「ていうかモブくん忘れてないでしょうね?テレパシー能力者探しの事」
影山茂夫「あ、まだ探してたんですか」
暗田トメ「当然でしょ!脳感電波部を何だと思ってるわけ?」
犬川豆太「そんなことより」
暗田トメ「そんなこと!?」
犬川豆太「みんなでカラオケにでも行きませんか?」
影山茂夫「カラオケ…」
犬川豆太「なんだお前行ったことないのか?」
犬川豆太「なんだお前行ったことないのか?」
霊幻新隆「あモブ?ちょっと悪霊に手こずっててさ、いや俺一人でも余裕なんだが最近立て込んでてな、力の放出は避けたいっていうか…モブ?」
影山茂夫「今日は師匠…一人でやってくれませんか?」
霊幻新隆「は?」
影山茂夫「いきなり呼び出すの…いつもやめてほしいって言ってるじゃないですか」
霊幻新隆「何言ってるんだ?どうせ暇だろ?来れない理由があるのか?こっちには困ってる依頼人がいるんだぜ?待ってるからな。できるだけ早めに頼む」
郷田武蔵「どうした影山?」
暗田トメ「また例の胡散臭い師匠ね」
影山茂夫「急なバイトが入ってカラオケには行けなくなりました。すみません。せっかくの誕生日なのに」
雉子林春人「いやいいよ。俺達の事なんて」
隈川弘「気にするな。十分だ」
郷田武蔵「物事には優先順位がある。仕方ないさ」
依頼人「凍った豆腐の角に頭を打ち付けて死んだ男の霊が出るという噂は本当だったとは…」
悪霊「豆腐を見る度俺を思い出させてやろうかー!」
依頼人「早く除霊してください!」
霊幻新隆「ご安心ください。急いで私の弟子を向かわせています」
霊幻新隆「助かったぜモブ」
霊幻新隆「…ん?どうした?」
影山茂夫「僕にだって学校やプライベートがあるんだからいきなり呼び出すのもうやめてください」
霊幻新隆「プライベートって…せいぜい筋トレの部活ぐらいじゃないのか?それかまたデート詐欺か何かに引っかかったのか?すぐ利用されんだから。成長しねぇなぁ。お前はよぉ」
依頼人「早く除霊してください!」
霊幻新隆「ご安心ください。急いで私の弟子を向かわせています」
霊幻新隆「助かったぜモブ」
影山茂夫「僕にだって学校やプライベートがあるんだからいきなり呼び出すのもうやめてください」
霊幻新隆「プライベートって…せいぜい筋トレの部活ぐらいじゃないのか?それかまたデート詐欺か何かに引っかかったのか?すぐ利用されんだから。成長しねぇなぁ。お前はよぉ」
霊幻新隆「同級生と何やってたか知らんがそいつらはお前の理解者なのか?」
霊幻新隆「こっちは人助けだぞ人助け!お前が俺を手伝う事には大きな意義がある!しかも俺はお前の師匠!お前が自分の力をコントロールできてるのは実は俺のお陰でもある」
霊幻新隆「いいか!関わる相手を選べよモブ!除霊バイトができなくなるくらいだったら片方を切り捨てろ!どうせお前の事なんか大切に思っちゃいねぇよ。弱い人間を内心で馬鹿にして楽しんでんだよ」
影山茂夫「違う」
霊幻新隆「あ…?まぁ…それは言いすぎたかもしれんが…」
霊幻新隆「あ…?まぁ…それは言いすぎたかもしれんが…」
影山茂夫「馬鹿になんてしてない…」
霊幻新隆「お…おう…」
影山茂夫「きっと霊幻師匠の言うことが正しいとは限らないんだ」
霊幻新隆「(あ…ミスった~)」
霊幻新隆「な…何言ってんだモブ…疲れてんだな?ラーメンでも食って帰ろうぜ…」
影山茂夫「僕は馬鹿にされてもないし簡単に利用もされない」
霊幻新隆「モブの野郎…今日は事前に約束してたのに…いよいよバックレやがったか…やはり昨日はちょっと嫌な感じで言いすぎたか…」
霊幻新隆「お…おう…」
影山茂夫「きっと霊幻師匠の言うことが正しいとは限らないんだ」
霊幻新隆「(あ…ミスった~)」
霊幻新隆「な…何言ってんだモブ…疲れてんだな?ラーメンでも食って帰ろうぜ…」
影山茂夫「僕は馬鹿にされてもないし簡単に利用もされない」
霊幻新隆「モブの野郎…今日は事前に約束してたのに…いよいよバックレやがったか…やはり昨日はちょっと嫌な感じで言いすぎたか…」
影山律「あれ?兄さん今日は帰りが早いんだね」
影山茂夫「おかえり律。しばらく師匠の所には行かないことにしたんだ」
影山律「いいと思うけど…急にどうして?」
エクボ「喧嘩だ。もう奴とは決別したのさ」
影山茂夫「そんなんじゃないけど…いろいろ考えて決めた。僕は今まで霊幻師匠の言葉に乗っかり過ぎてた。それで全部がうまくいくような気がしてなんか楽だったんだ」
影山茂夫「でも…それだけじゃよくないことに気付いたから。もう少し自分のやりたいことを考え直してみる」
霊幻新隆「(今まで通り俺は自分の手に負えることだけ要領よくこなしていけばいいんだ)」
霊幻新隆「(霊退治は本物に任せればいいし)」
霊幻新隆「(そうだよ。人件費だって削れるしガキの思春期相談だって聞かずに済む。時間は有限だしな。その分勉強したり見聞を広めるべきだ)」
霊幻新隆「(今頃モブの奴ひどく後悔してるだろうな。意地を張って気まずくなってるのかもな。大人の俺は事情も察するし気にしてないというのに…)」
霊幻新隆「バカな!?あのモブが楽しそうにしている!?あんな友達がいたのかぁ!」
霊幻新隆「バカな!?あのモブが楽しそうにしている!?あんな友達がいたのかぁ!」
エクボ「何隠れてんだテメー?」
霊幻新隆「うわァエクボ!か…隠れてなんかいねぇよ…」
エクボ「モブの方は心配すんなよ。楽しそうだから」
霊幻新隆「あいにくだが心配なんかしてないな…」
エクボ「そりゃよかった。シゲオはお前の事まったく何も気にしてないみたいだしとても平和だな」
霊幻新隆「ええ!」
霊幻新隆「フン…お前はいいのかよ?エクボ」
霊幻新隆「うわァエクボ!か…隠れてなんかいねぇよ…」
エクボ「モブの方は心配すんなよ。楽しそうだから」
霊幻新隆「あいにくだが心配なんかしてないな…」
エクボ「そりゃよかった。シゲオはお前の事まったく何も気にしてないみたいだしとても平和だな」
霊幻新隆「ええ!」
霊幻新隆「フン…お前はいいのかよ?エクボ」
エクボ「何がだ?」
霊幻新隆「俺から遠ざかればモブはますます能力を使わなくなるぞ。お前はただの中学生の金魚のフンをこの先もずっとやっていくのかよ?そりゃ平和だな」
霊幻新隆「モブの力を利用して何かしたかったようだが残念だな!何も起きない日常に身を置くことを選んだモブに利用価値はもうなーい!」
霊幻新隆「モブの力を利用して何かしたかったようだが残念だな!何も起きない日常に身を置くことを選んだモブに利用価値はもうなーい!」
霊幻新隆「ただの中学生に引っ付いてせいぜい楽しく過ごすといい。その間に俺は次のステージに行かせてもらうぜ」
エクボ「ま…相変わらず元気でなにより。そんなギャグが言えるくらいなら心配ねぇな」
エクボ「もう二度と会うこともないかもな」
影山茂夫「あれ?帰らないの?テレパシー能力者探すの今日はもう諦めるって…」
犬川豆太「お前この間バイトで行けなかっただろ?せっかくだし入ろうぜ」
暗田トメ「超能力者が近くにいればセンサー作動するんでしょ?歌いながらでもいいんじゃないの?」
影山茂夫「いやちょっと心の準備が…」
影山茂夫「いやちょっと心の準備が…」
暗田トメ「いいからほら!入った入った」
霊幻新隆「新人アイドルブログ炎上か…ふーん…そういやしばらくフレンドブックチェックしてなかったな。今はSNSでいつでも知人と交流できるから便利な時代だよな」
霊幻新隆「お!メッセージ来てるじゃん。放置してて悪かったな~私生活が忙しくて」
霊幻新隆「誰だろ?あいつかな?高校の時の…」
霊幻新隆「そうか…すっかり忘れてたな」
霊幻新隆「マジかよ」
霊幻新隆「ん?メール…」
犬川豆太「楽しいか?」
影山茂夫「多分…」
暗田トメ「モブくんリズム感ないのね」
霊幻新隆「新人アイドルブログ炎上か…ふーん…そういやしばらくフレンドブックチェックしてなかったな。今はSNSでいつでも知人と交流できるから便利な時代だよな」
霊幻新隆「お!メッセージ来てるじゃん。放置してて悪かったな~私生活が忙しくて」
霊幻新隆「誰だろ?あいつかな?高校の時の…」
霊幻新隆「そうか…すっかり忘れてたな」
霊幻新隆「マジかよ」
霊幻新隆「ん?メール…」
犬川豆太「楽しいか?」
影山茂夫「多分…」
暗田トメ「モブくんリズム感ないのね」
霊幻新隆「ああ」
霊幻新隆「(ここの常連はマルチ商法やエセ宗教などに引っかかりやすい体質の者ばかり。そういった類の悩みや愚痴を誰かに聞いてもらいたい連中がここでストレスを吐き出していく)」
霊幻新隆「(俺みたいな業者にとっては格好の釣り堀。弱い人間のたまり場だ)」
「聞いてくれ霊幻さん!この前キレイなねえちゃんに話しかけられてついて行ったら絵画の展示しててさ」
霊幻新隆「(ここの常連はマルチ商法やエセ宗教などに引っかかりやすい体質の者ばかり。そういった類の悩みや愚痴を誰かに聞いてもらいたい連中がここでストレスを吐き出していく)」
霊幻新隆「(俺みたいな業者にとっては格好の釣り堀。弱い人間のたまり場だ)」
「聞いてくれ霊幻さん!この前キレイなねえちゃんに話しかけられてついて行ったら絵画の展示しててさ」
霊幻新隆「名画のコピーの展覧会に連れていかれたんだろ。デート商法だ」
霊幻新隆「(俺もなるしかない…何者かに!)」
『単独になり吹っ切れた霊幻は明確な変化を起こした』
霊幻新隆「その依頼、この霊幻新隆が引き受けた!」
『町の清掃活動を始めたり』
『除霊の様子をネット公開したり』
『無料講座や』
『人生相談を始めたりして活躍の場を広めつつも』
『今まで通り依頼も精力的こなしていった』
『中でも超有名オンラインゲーム・ファンタジー地獄のプレイヤーキラーは正体が幽霊と噂されており多くの霊能力者が断念した難問依頼』
森羅万象丸「聞いたことあるがやめておけ。我々の手に負えるものじゃない」
森羅万象丸「システムの中にまで霊能力は届かない。だろ?」
『つまりモブですら除霊する手段を持たない事案だったのだ』
霊幻新隆「霊能力者ですから…」
霊幻新隆「(課金しすぎて赤字か…)」
『この成功をきっかけに事務所の名前はどんどん話題になっていった』
『誰かが霊幻を調味市の兄などと呼び始めるとその知名度は加速し』
『雑誌からのインタビューを受けるまでになった』
『さらにその数日後…』
霊幻新隆「テ…テレビ!?」
霊幻新隆「そんなに注目されてるのか!?俺は」
「霊幻先生の噂をたまたま耳にしたプロデューサーが是非番組にと」
霊幻新隆「全国放送か…」
「うまくテレビで人気を得られれば一気に霊能界の大物ですよ」
司会「怪奇探偵~霊能力は実在するのかスペシャール!生放送でお送りしてます!」
霊幻新隆「(すげー!俺テレビに出てるよ。トントン拍子に盛り上がってる感じだ)」
司会「今回は悪い霊に取り憑かれたという人物をスタジオに招待!先生方には生放送中に除霊をしていただきます!」
霊幻新隆「(おいおい…もし全国放送でかっこよく決めちゃったらファンとかできちゃうんじゃないの~?よし緊張するけどここは気合の入れ所だな…)」
浄堂麒麟「(“気合の入れ所だな”とか思ってるだろ!今のうちにせいぜい浮かれてろ!バカめ!)」
浄堂麒麟「(この私だ!)」