SPY×FAMILY | 第12話『なんでもできるエージェントちち』ネタバレ

SPY×FAMILY

🖌原作(Original Story) : 遠藤達哉(Tatsuya Endo)

TVアニメ『SPY x FAMILY』 第12話 ペンギンパーク

第12話 ペンギンパーク
放送日	2022年6月25日
OPテーマ	ミックスナッツ (歌 : Official髭男dism)
EDテーマ	喜劇 (歌 : 星野源)
CAST
🔷ロイド・フォージャー Loid Forger CV.江口拓也 🔷アーニャ・フォージャー Anya Forger CV.種﨑敦美 🔷ヨル・フォージャー Yor Forger CV.早見沙織

EPISODE GUIDE
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KEY VISUAL

『オスタニア首都バーリント』

『この老婆はウェスタリス情報局WISEの連絡員』


『男の名はロイド・フォージャー』


『またの名をコードネーム黄昏。職業スパイ』

『遂行中の重要任務と並行し新たな任務が与えられたようだ』

WISE連絡員「(この生活ももう十数年。変わらぬ日常。かりそめの平和。私らが必要とされなくなる日は来るのかねぇ)」

ロイド「任務完了」

WISE連絡員「こんにちは、あるいはこんばんは黄昏くん。早々の任務達成ご苦労だった。オペレーションストリクスの進捗は？」

『東西世界の平和を守るべく暗躍する彼に課せられた最重要任務。それは…』

ロイド「順調です。妻も子どもも確保しました」

『敵国の戦争計画を暴くため現地で家族を形成し、とある学校へ潜入せよというもの』

WISE連絡員「よろしい。スパイの鉄則は目立たぬこと。平凡な家族を演じ続けろ」
ロイド「わかってます。ゲホゲホ…」

WISE連絡員「タバコやめた？」

ロイド「子どもいますから」
『そうして無事築かれたフォージャー家だったが…』

ヨル「ロイドさん遅くなるって言ってたし夕飯はお外で食べましょうか」
アーニャ「うぃ」

ヨル「(それにしてもお医者様って多忙なのですね。大変…)」

アーニャ「(ちちほんとうはおいしゃじゃない)」

『孤児院で偶然引き取った娘アーニャは…』

アーニャ「(ちちのおしごとすぱい。きょうはぶきしょうにんたおしにいった)」
『心の読める超能力者』

アーニャ「おさらかたづけ」
ヨル「ありがとうございますアーニャさん」

ヨル「(うーんなかなか落ちませんね…)」

『利害の一致により嫁いできた妻ヨルは』

ヨル「(昨日殺めた方の血の匂いが…)」
『ゴリゴリの殺し屋』

『スパイ、超能力者、殺し屋。己が利のため互いに正体を隠しながら暮らすこととなった3人の』

『全然平凡でない家庭生活は続く』

ロイド「(オペレーションストリクス以外にも日に数件の別任務…組織の人手不足もいよいよ深刻だな…家に帰れば偽りの家族。エージェントのオレに心休まる日はない…)」

「ねぇねぇ向かいの旦那さんヤバくない？休日だってのにまたこんな時間まで仕事ですって」
「小さい子もいるのにほったらかしでかわいそう」

「3人でいるとこほとんど見ないわよ」
「外で浮気でもしてるんじゃない？」
「最低！」

「実はお勤め先クビになってて家に帰りづらいとかね」

ロイド「(不用心だった。別任務に忙殺されて家族の演技の方がおろそかになっていた)」

ロイド「(偽装作戦において周囲の疑念や不信はほんの些細なものでも命取りになる。全力で状況の回復に努めねば！我が家の危機は世界の危機！)」

ロイド「今度の休日出かけるぞ！」

ロイド「3人で仲良くどこに行きたい？」

ロイド「おっ？アーニャそれペンギンか？よーし水族館にでも行くか！」

ヨル「あの…お疲れのご様子ですしごゆっくりされては…」

ロイド「ヨルさん、ボクたちの偽装結婚を続けるためには率先して普通の家族っぽく振る舞わねば」

ロイド「てなわけで週末を楽しみにしてろ」
アーニャ「わくわくっ」

ロイド「(それまでに残りの別任務をすべて処理しとかねば)」

ロイド「おぉ…さあ行こうか」

ヨル「ロイドさん、やはりお休みになられた方が…」

ロイド「問題ない」

「あらフォージャーさん家族そろって珍しい」
ロイド「ハハハ、これから３人で仲良く水族館に行くんですよ。楽しみだなアーニャ」

ロイド「(万が一にもニセモノの家族だと疑われぬようご近所さんには円満で平凡な家だとアピールアピール)」

アーニャ「あそびにつれてってくれるちちもちちにやさしいははもとってもいいひとです！アーニャんちはとってもふつうだとおもいます！」

ロイド「(何やら説明くさいが良しとしよう)」

ロイド「ではそういうことで失敬」
アーニャ「まってーいいひとでふつうのちちー！」

ロイド「(また接触要請か。嫌な予感が…)」


ロイド「ちょっと飲み物買ってくる」

WISE連絡員「エージェント黄昏、本日また新たな別任務が」

ロイド「無理です」

WISE連絡員「これはWISE本部からの…」
ロイド「無理です。今日はオペレーションストリクスにとって大切な日なのです」

アーニャ「ちちーはやくしないとすいぞくかんつぶれるー」
ロイド「リニューアルしたばかりだから安心しろ。待ってなさい」

ロイド「そういうわけなので。えーとコーヒー一つとジュース…」
WISE連絡員「待て！水族館だと！？」

WISE連絡員「さすがだエージェント黄昏。任務の行き先はまさにそのバーリント水族館！すでに手を回していたとは恐れ入った」
ロイド「いえ違います。たまたまです。早くコーヒーとジュースをください」

WISE連絡員「その水族館でとある情報の受け渡しが…」
ロイド「コーヒーとジュースをください」
WISE連絡員「聞け黄昏！情報とは他国から持ち込まれた新型化学兵器の製造法！」

WISE連絡員「これがテロリスト共の手に渡れば我が国の人間が何万と命を落とすことになるのだ」

アーニャ「おさかなーーっ！」

ヨル「ロイドさん顔色が…大丈夫ですか！？」
ロイド「(結局任務を引き受けてしまった。いやしかしご近所さんに家族仲を見せつける条件はすでに果たした。あとはこの別任務さえ乗り切れば)」

「あら、お向かいのフォージャーさんじゃないの。偶然！」
ロイド「(なん…だと！？)」

ロイド「(これで気が抜けなくなった。いやこいつらを追い払ってから…)」

ヨル「よかったらご一緒に回りませんか？」
ロイド「(ヨルさーん！)」

アーニャ「(ちちゆかい)」

ヨル「(普通っぽく振る舞うにはご近所づきあいも大切ですよね)」

ロイド「(くっ…仕方ない。即行で任務を片づけ休日モードに戻る！)」

WISE連絡員「情報によれば奴らはフィルムの入ったカプセルを１羽のペンギンに飲み込ませて密輸したとのことだ。搬入されたのが昨日未明。受け手はまだ現れていない。なんとしても敵組織より先にブツを回収せよ」

ロイド「目玉のペンギンコーナーへ行ってみませんか？」
アーニャ「ぺんぎんすき！みる！」

「世界最大のペンギンパークへようこそ！」

アーニャ「ぺぺぺぺんぎーん！」

「当館イチオシ！200羽のペンギンたちの織り成す」
ロイド「(どのペンギンがターゲットの子ですか？こんなの一匹一匹チェックしてる余裕はないぞ)」

ロイド「(テロリストがフィルムを回収しに来たところを押さえた方が確実に…いや受け手がいつどのタイミングで現れるのかわからん以上それも難しい。オレ一人で常時すべてのペンギンを監視することは不可能だ)」

ロイド「(どうする？いや何かあるはずだ。奴らが個体を判別するための目印が)」

アーニャ「(ちちこまってる)」
ヨル「(フフッロイドさん夢中になって…子どもっぽいとこあるのですね)」

ペンギン「(あーあの魚うまそー)」

ペンギン「(うちの子どこ行った？)」
ペンギン「(彼女機嫌直してくれないなー)」

ペンギン「(サカナタベル)」

アーニャ「(ぺんぎんさんのこころよむのむずかしい…)」

ペンギン「ゲヘーッゲヘーッ」

アーニャ「ちち、あのペンギンさんくるしそう」

ロイド「(やたらと水を飲んでは吐き出してる…何かが喉につかえてる可能性があるな。調べる価値はありそうだ)」

ロイド「すまん、ちょっと飲み物買ってくる」

ヨル「(ロイドさんお疲れで喉が渇いてるんですね…)」

チーフ飼育員「おい今日入る新人はどうした！？初日から遅刻か？」

ロイド「すみません！遅くなりました」
チーフ飼育員「ったく最近の若いもんは！エサのやり方教えてやるからついてこい！」

ロイド「(騒ぎを起こさずターゲットのペンギンを捕まえるには飼育員になりすますのが手っとり早い)」


チーフ飼育員「新人がまず覚えにゃいかんのはペンギンたちの顔と名前だ。名簿はちゃんと熟読してきたか？」
ロイド「はい。先ほど控え室でザッと目を通しました」

チーフ飼育員「ザッとだとバカ野郎！このオレですら200羽すべてを見分けて覚えるのに２年は…」
ロイド「あっチーフ、後ろのペチルダちゃん踏んじゃいますよ」

チーフ飼育員「こいつは確かにペチルダ」

ロイド「こっちの子はペーマスくんとペスカーくんですよね？」
チーフ飼育員「くっ…なぜわかる！？新人よ」

ロイド「え？だって模様が全然違いますし、顔や身長も」

チーフ飼育員「(オレだっていまだに間違えることあるのにッ！なんという観察眼と記憶力！)」

チーフ飼育員「いいだろ。ではエサやりだ。こっちこい」
ロイド「(先ほど外から確認した個体は…)」

ロイド「うおっ！？」

チーフ飼育員「食いしん坊に偏食家。一羽一羽食べ方に特徴があるからよく見とけ」
ロイド「(そんな悠長にしてられん！早く戻らねば怪しまれる！) チーフ！ボクにやらせてください」

ロイド「(ベテランの動きを観察して悟った。重要なのは各ペンギンの食べ方！)」

ロイド「(誰が何をどれだけ食べたか？)」

ロイド「(そして各集団の配置！それさえ把握してしまえば…)」



ロイド「(群衆をコントロールすることなど造作もない！)」

チーフ飼育員「どえらい新人きよったぁ～～！」

ロイド「おや？ペャールズくんの食欲がないようです。病気かもしれないので処置室に連れていきますね」

ロイド「ちょっとごめんよー」

ロイド「(ビンゴだ。喉の奥に何か引っかかってる)」

ロイド「(よく見れば足の裏にも目印らしきものが…) 待ってろ。今取ってやるからな」

「おいキミ、そのペンギンどうするつもりだね？」

ロイド「具合が悪いようなので処置室へ」

「そうか、では私が運んでおこう」
ロイド「すみません。関係者以外には許可なく触らせない決まりでして…」

「失礼した。私はバーリント大の海洋生物研究室の教授でね、ここの生き物たちの管理を任されてる」




ロイド「このID偽物ですね。粗い作りだ」

「うおっ！キサマどこの」


ロイド「逃がすか！…コラ大人しくしてろ！」

チーフ飼育員「おい新人！ペンギン持ってどこ行くつもりだ？処置室はあっちだぞ！」

ロイド「(くっ…敵が何人いるかわからん状況ではうかつにこいつを手放せん！最優先事項はフィルムの確保。奴を追うのは諦めるしかない…)」

ヨル「あれれ？アーニャさんまでどこへ？」

「外にいる仲間に知らせて奴を殺しフィルムを奪還…」

「ん？」

「なんだおまえ！？」
アーニャ「ははー！ゆうかいされるー！」


ヨル「ウチの子に…」


ヨル「何するんですかッ！！」

アーニャ「わお」

ヨル「大丈夫てすか？(しまったついやりすぎてしまいました。死んでないかしら)」

『こうして無事フィルムを回収し捕まえた奴からテロ組織の情報を聞き出せた』

「それにしてもあなたの旦那全然帰ってこないわね。やっぱ浮気よ浮気！」
「最低！」
ヨル「そんなことは…」

ロイド「すまん、遅くなった」

ロイド「じゃーーん！」

アーニャ「ぺんぎん！」
ヨル「わぁ大きなぬいぐるみ！どうしたんです？」

ロイド「向こうでやってたペンギンの名前当てチャレンジの景品だ。どうしてもアーニャにあげたくて何度も何度も挑戦してしまって…」

ロイド「いやぁ難しかった」
アーニャ「(ちちうそつき。ほんとうはいっぱつでくりあした)」

ヨル「(ふふっ…ムキになっちゃってかわいいですね)」

「あなた意外といいお父さんしてるじゃない。見直したわ」
ロイド「いえとんでもない」

ロイド「平穏な家庭を守るために右往左往しているだけの…普通の父親です」

「あなたよく見るとイケメンね」

ロイド「(こっちもなんとか体裁を取り繕えそうだ)」

ロイド「(しかしこんな過重労働はもううんざりだ。本部に苦情を入れて長い休暇を申請し…)」

ロイド「(…いや…)」

ロイド「(子どもが泣かない世界を…戦争のない世界を維持するのがオレの使命。立ち止まってる暇などないな)」

アーニャ「ちちーいるかしょーはじまるー！」
ロイド「すまん、少しゆっくり歩いてくれ…」

新人飼育員「えっボクがチーフ！？なんで！？」
チーフ飼育員「おまえにはもう教えることは何もない」

きめらちょうかん「わたしがひみつそしき“ぴーつー”のぼす、きめらちょうかんだ。きみがあたらしくはいったしんじんくんだね」

ぺんぎんマン「すいぞくかんからきたぺんぎんともうするます。よろろすおねがいするます」


きめらちょうかん「えーじぇんとアーニャくんれいのものを」

アーニャ「うぃ！」


きめらちょうかん「はんぶんこしたぴーなつをおたがいたべるぎしき。それをやるとせいしきにわがそしきのいちいんとみとめられるのだ！」



きめらちょうかん「きょうからきみはえーじぇんとぺんぎんマンだ。へいわのためにがんばりたまえ」

ぺんぎんマン「うぃ」

きめらちょうかん「えーじぇんとアーニャくん、このしんじんくんにわがあじとをあんないしてやりたまえ」

アーニャ「おーきーどーきー」

アーニャ「ここがあじとのしれいしつだ。このきかいでまいにちじょうほうをあつめている」

アーニャ「こいつはえーじぇんと“ちち”。なんでもできるすーぱーえりーとだ」
ロイド「(なんだ？スパイごっこか？)」

アーニャ「こいつはえーじぇんと“はは”。つよいけどあとはだめだ」
ヨル「そんなにだめですか！？」

アーニャ「ふたりともアーニャのりっぱなこぶんだ。よしつぎへいくぞ！」

ヨル「アーニャさんあのぬいぐるみ気に入ってくれたみたいですね♡」

アーニャ「ここがばするーむだ。たたかいのきずをかいふくしたりできる」

アーニャ「アーニャのへやだ。ここでまいにちとれーにんぐをしている」



アーニャ「そして…わがそしきさいだいのひみつのばしょ…ちちのへやとははのへや！こころしてかかれ。このへやのひみつをしったらいきてはかえれない」

アーニャ「(さいきょうのナイフやさいきょうのばくだんがあるかもしれない！) では」

ロイド「コラ！何してるッ！」

ロイド「勝手に入ったらだめだとあれほど言ったろ！」

アーニャ「びゃ～～～～っ！」
ロイド「あ、いや、ハサミとかストーブとか危険なものがだな (本当はもっと危険なものが…)」

ヨル「そうですよ、ダメですよ (私の部屋にも毒針などが…)」

アーニャ「ちちもははもきらいー！アーニャいえでするー！」

ロイド「(マズいぞ…このままではオペレーションストリクスが瓦解してしまう…！どうする！？)」

ぺんぎんマン「せ…先輩！世界平和のためには泣いてる場合じゃないですよ！」

ぺんぎんマン「ア…アジトの案内はこれくらいにして次の任務に向かいましょう！」
ヨル「そ…そうです。悪い奴らをやっつけにいきましょう」

アーニャ「よしついてこいおまえら！にばんがいのおかしやさんがわるものにのっとられた。たすけにいくぞ！」

アーニャ「きをつけろ。てきのわながしかけられてるかもしれない」
ぺんぎんマン「さ…さすがっす先輩」

ロイド「(…スパイは目立ってはいけない…)」

『その後お菓子を買ってもらったアーニャは機嫌を直しフォージャー家は事なきを得た』

 

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