📺「昨日午後ウェスタリスのブランツ外相一団がバーリント空港に到着しました。今夜から始まる閣僚級協議で東西首脳会談に向けた調整を行う予定です」
ヨル「大丈夫ですか!?」
ロイド「こら、落ち着いて食べろって」
アーニャ「ごちそうさま!ちちもははもはやく!」
ロイド「せわしないな」
ヨル「しょうがないですよ。だって今日は」
アーニャ「いぬさんぴーなつたべる?」
ロイド「あんまりあげない方がいいらしいぞ」
ロイド「(ステラを8つ取って懇親会に出るまではなんとしてもこの子にやる気を維持してもらわねば)」
ロイド「(ここは組織の息がかかった軍用犬販売店。どうせ飼うなら保安上頼りになる番犬をと思ったが…)」
ヨル「大丈夫ですか!?ここで待ってますよ」
アーニャ「ちちのくそくそながいからさきにいったほうがいい」
ヨル「そ…そうですか…わかりました」
ロイド「言葉遣いが汚いぞ (ナイスフォローだが…なんか…うん…)」
ロイド「ちょっと!司令部まで連れていかれるなんて聞いてないですよ!あんまり遅くなると家族に怪しまれる!」
「文句ならハンドラーに言え。緊急の呼び出しだ」
ロイド「ブランツ外相の暗殺計画…?」
アーニャ「ちちのくそくそながいからさきにいったほうがいい」
ヨル「そ…そうですか…わかりました」
ロイド「言葉遣いが汚いぞ (ナイスフォローだが…なんか…うん…)」
「文句ならハンドラーに言え。緊急の呼び出しだ」
ロイド「ブランツ外相の暗殺計画…?」
「今夜の会談を狙ってのものだろう。犯人グループと目されるのはバーリント大に通う排外主義の学生複数名だ。秘密警察の連中もマークしていたらしい」
「大使館付近をうろついていた1人を偶然拘束して現在尋問中だ。だが仲間の居場所も何も吐かない」
ロイド「…でオレが呼ばれたわけですか?」
「パパとエージェント、二足のわらじは大変だな」
ロイド「父親も任務のうちです。それにしても時代ですかね…」
ロイド「こんな子どもまでもがテロリストとは」
「何度来てもしゃべることはないぜ。同志は売らない」
「大使館付近をうろついていた1人を偶然拘束して現在尋問中だ。だが仲間の居場所も何も吐かない」
ロイド「…でオレが呼ばれたわけですか?」
「パパとエージェント、二足のわらじは大変だな」
ロイド「父親も任務のうちです。それにしても時代ですかね…」
ロイド「こんな子どもまでもがテロリストとは」
「何度来てもしゃべることはないぜ。同志は売らない」
ロイド「あんな短いビデオだけで本人を演じろなんてムチャですよ」
ロイド「相手がプロだったら見抜かれてました」
「あと工学部のケビンとキム。オレが知ってるのはそれで全員だ。アジトにしてたのは大学近くの倉庫と11丁目のバーの2階」
ロイド「相手がプロだったら見抜かれてました」
「あと工学部のケビンとキム。オレが知ってるのはそれで全員だ。アジトにしてたのは大学近くの倉庫と11丁目のバーの2階」
ハンドラー「暗殺の具体的な手段は?」
「…犬だ…正確な数は知らないが数頭~十数頭の犬に爆弾をくくりつけて移動中を急襲するつもりらしい」
ハンドラー「爆弾犬…?」
「マズいな…訓練された犬を止めるのは困難だぞ」
ロイド「バカな…軍用犬などの特殊訓練には一頭あたり小型ミサイル並みのコストがかかります。一介の学生たちに用意できるとは思えない」
「…犬だ…正確な数は知らないが数頭~十数頭の犬に爆弾をくくりつけて移動中を急襲するつもりらしい」
ハンドラー「爆弾犬…?」
「マズいな…訓練された犬を止めるのは困難だぞ」
ロイド「バカな…軍用犬などの特殊訓練には一頭あたり小型ミサイル並みのコストがかかります。一介の学生たちに用意できるとは思えない」
ロイド「会議自体を中止には…」
ハンドラー「無理だろうな。東政府のメンツもある。野党連中は喜ぶだろうがね」
ハンドラー「与党内部にはさりげなく情報をリークしとけ。やつらとて無駄なトラブルは避けたいはずだ」
ハンドラー「すまんがおまえももう少しつきあってくれ」
ロイド「わかってます」
ハンドラー「無理だろうな。東政府のメンツもある。野党連中は喜ぶだろうがね」
ハンドラー「与党内部にはさりげなく情報をリークしとけ。やつらとて無駄なトラブルは避けたいはずだ」
ハンドラー「すまんがおまえももう少しつきあってくれ」
ロイド「わかってます」
ハンドラー「薄氷の上の東西関係。暗殺の成否如何に関わらず事が公になるだけで万が一もありうる。なんとしても未然に食い止めるぞ」
「ちょっとコーヒー買ってくる。ここで待ってろ」
「いい子にしてろよワン公ども」
「ハハッ確かに賢い犬たちだ。だいぶ年はいってるみたいだがな」
「走ると転んじゃうよー」
「おいこら!」
「ちょっとなによこの犬!?」
「うわ~食べられる~!」
「いい子にしてろよワン公ども」
「ハハッ確かに賢い犬たちだ。だいぶ年はいってるみたいだがな」
「走ると転んじゃうよー」
「おいこら!」
「ちょっとなによこの犬!?」
「うわ~食べられる~!」
「ボフ」
ヨル「これが譲渡会ですか!大規模ですね!」
ヨル「ロイドさんなぜ最初からこちらに来なかったのでしょう?」
アーニャ「ちっこいいぬさん!」
アーニャ「ねこさん!」
アーニャ「うさぎさん!」
ヨル「あっダメですよアーニャさん!迷子になっちゃいますよ!」
ヨル「いいですか?このワンちゃんエリアから勝手に出てはいけません」
アーニャ「…わかった」
ヨル「わ~ダックスフントかわいいですねー♡足短いです♡」
アーニャ「たんそくでもかわいい?アーニャもかわいい…?」
アーニャ「はすはすはすはす」
「ワンちゃんをお探しですか?」
アーニャ「(でっかいいぬさん…!)」
アーニャ「おみせ?」
アーニャ「いぬさん…!」
アーニャ「おまえなにもの…?」
キース「目立つようなマネしてねえだろうな?」
「だ…大丈夫!譲渡会のおかげであちこち犬連ればっかだったし」
キース「栄光のオスタニアを取り戻すためブランツ外相には開戦の狼煙となっていただこう!思い上がった西の豚どもに鉄槌を!」
「まじかおい誰だそいつ!」
「え…ど…どうする!?」
キース「どうするってそりゃ…始末するしかねえだろ」
「おいよせキース!まだほんのガキだぞ!」
キース「親にチクられでもしたら計画が台なしだろ」
「ヴォフ!ヴォフ!」
「え…ど…どうする!?」
キース「どうするってそりゃ…始末するしかねえだろ」
「おいよせキース!まだほんのガキだぞ!」
キース「親にチクられでもしたら計画が台なしだろ」
「ヴォフ!ヴォフ!」
アーニャ「いぬさん…!」
「こいつまた勝手に…」
「ハズレ個体なんじゃねえのか?」
「ほえる相手間違ってんだよ。黙らせてやる」
「こいつ…」
キース「やめろ。道具を傷つけるな」
ヨル「アーニャさーん!?どこですかー!?」
ヨル「あのすみません!こんな感じの小さい子見ませんでしたか?」
「さぁ」
「見てないわねぇ」
「こいつまた勝手に…」
「ハズレ個体なんじゃねえのか?」
「ほえる相手間違ってんだよ。黙らせてやる」
「こいつ…」
キース「やめろ。道具を傷つけるな」
ヨル「アーニャさーん!?どこですかー!?」
ヨル「あのすみません!こんな感じの小さい子見ませんでしたか?」
「さぁ」
「見てないわねぇ」
ヨル「(いない…会場のどこにも…!)」
ヨル「(だとするとまさか…誘拐!?)」
📺「中央アリアンでは若い女性を誘拐して強制的に結婚させる事件が頻発し」
「グヘヘ…オレの嫁にしてやる」
「もぎぃ~」
ヨル「(どどどどうしましょうアーニャさんが結婚させられてしまいます!ロイドさんもいないこんなときに…ああどうしましょう!私ってばどうしましょう!早くトイレから戻ってきてくださいロイドさん!)」
ハンドラー「やつが自供したアジト2か所は空振りだった。そちらはどうだ?」
ロイド「ビンゴです。メンバーの1人ケビン・ノールズの名義で白のワゴンを2台借りています。ナンバーは」
ハンドラー「でかした。至急捜索させる。ああそれと犬の入手ルートについてだがきな臭い線がひとつ浮上してきた。おまえも耳にしたことくらいあるだろう」
ハンドラー「プロジェクト“アップル”。オスタニア旧政権下軍事目的でIQの恐ろしく高い動物を生み出そうとしていた研究だ」
ロイド「知ってます。結構ムチャな実験を繰り返していたらしいが研究半ばで政権が崩壊して計画は頓挫。目標には遠く及ばない半端な成果に終わったと…」
ハンドラー「そう…それで用済みになった犬やらが処分もされずに闇に流されたと噂になっていた」
ロイド「それをテロリストたちが手に入れたと?」
ハンドラー「可能性はある。失敗した実験の生き残りとはいえそれなりに知能もあり訓練も施されたであろう犬たちだ。用心しろ。想定外の事態も起こりうるぞ」
アーニャ「(アーニャとおなじちょーのーりょくしゃ…?)」
「それどころじゃないしもういいだろ!計画に移ろうぜ」
キース「バカ野郎!顔見られてんだぞ!おいカート来い!犬も1匹借りてくぞ!」
キース「バカ野郎!顔見られてんだぞ!おいカート来い!犬も1匹借りてくぞ!」
「追うのかよ!?」
キース「壁の地図剥がしとけ!このアジトも放棄する!おまえらは先に所定ポイントに散開しとけ!」
アーニャ「いぬとまれ!おろせ!」
アーニャ「だれかたすけて~!アーニャわるものにおわれてる~!」
「なにあれかわいい」
「鬼ごっこかしら?」
アーニャ「(いぬさんのかけっこはやい…!)」
キース「壁の地図剥がしとけ!このアジトも放棄する!おまえらは先に所定ポイントに散開しとけ!」
アーニャ「いぬとまれ!おろせ!」
アーニャ「だれかたすけて~!アーニャわるものにおわれてる~!」
「なにあれかわいい」
「鬼ごっこかしら?」
アーニャ「(いぬさんのかけっこはやい…!)」
キース「やれ。手早くな」