福沢諭吉「血痕…この血だまりで途切れている」
福沢諭吉「物騒な夜だ」
「異能力者に死を。永遠に目覚めぬ泥土の眠りを」
福沢諭吉「異能力者狩りか。私の他にも標的があるなら逃すわけにはいかんな」
「届かない。あなたは私に届かない。いかな武術の達人でも意識の外からの攻撃は避けられない」
福沢諭吉「(無人の袋小路からの攻撃…)」
「殺気を読まれましたか。ですがこれで十分です。抗えぬ死は至る所にあります」
「たとえば銃、病、孤独、そして毒」
福沢諭吉「待て!」
「フフフ…今宵死ぬには良い月夜です」
国木田独歩「ああ、一命はとりとめたが謎の症状で意識は不明」
国木田独歩「与謝野先生の異能力でも症状は良くならないらしい…」
太宰治「ここ最近似た類の暗殺事件が頻発してるねぇ。人気のない所で異能者が夜襲を受け既に死者も出ている」
国木田独歩「犯人の特徴は?」
太宰治「正体不明の異能力を使うことと仮面をかぶっていることだけ。もっとも私達が走り回る前に犯人は死ぬかもしれないけどね」
太宰治「敦君、街で異能力者殺しが大活躍して一番困る組織はどこだと思う?」
中島敦「……異能特務課?」
太宰治「この街じゃあ逆だ。ポートマフィアだよ」
太宰治「夜の管理者たるポートマフィアの預かり知らぬ暗殺はい能力者所帯である彼らにしてみれば鼻先でナイフを振り回されるような屈辱行為だ」
太宰治「これでもしポートマフィアに犠牲者でも出れば…」
国木田独歩「彼らの威光も地に落ちる…か…だが被害が出る前から動くか?」
太宰治「常に先手が勝つ。森さんの口癖だ。必ず動くさ」
中島敦「……異能特務課?」
太宰治「この街じゃあ逆だ。ポートマフィアだよ」
太宰治「夜の管理者たるポートマフィアの預かり知らぬ暗殺はい能力者所帯である彼らにしてみれば鼻先でナイフを振り回されるような屈辱行為だ」
太宰治「これでもしポートマフィアに犠牲者でも出れば…」
国木田独歩「彼らの威光も地に落ちる…か…だが被害が出る前から動くか?」
太宰治「常に先手が勝つ。森さんの口癖だ。必ず動くさ」
太宰治「今頃は隠れ家くらいは突き止めてるかもしれないね」
広津柳浪「ボス、隠れ家はもぬけの殻です」
森鷗外「追いかけっこは得意というわけか。まぁいい。いかな足自慢でも夜から永遠に逃げ続ける事はできない」
エリス「リンタロウ!お菓子屋さんまだ!?」
森鷗外「もうすぐだよエリスちゃん♡でもその前にもう1軒だけ」
エリス「またお洋服屋さん!?15軒目よ!」
森鷗外「車ですぐだから。来てくれたら私は死んでもいい!」
エリス「行けばいいんでしょ!」
📱広津柳浪「ボス!ボス!」
広津柳浪「ボス、隠れ家はもぬけの殻です」
森鷗外「追いかけっこは得意というわけか。まぁいい。いかな足自慢でも夜から永遠に逃げ続ける事はできない」
エリス「リンタロウ!お菓子屋さんまだ!?」
森鷗外「もうすぐだよエリスちゃん♡でもその前にもう1軒だけ」
エリス「またお洋服屋さん!?15軒目よ!」
森鷗外「車ですぐだから。来てくれたら私は死んでもいい!」
エリス「行けばいいんでしょ!」
📱広津柳浪「ボス!ボス!」
太宰治「なるほどね。犯人がわかった」
エリス「もう…最悪」
森鷗外「ありがとう…エリスちゃん…でも首が苦しい…」
エリス「あっそ」
森鷗外「私だ」
芥川龍之介「ボスの読み通り獲物が網にかかりました」
森鷗外「では強めに噛みついてやりなさい」
森鷗外「常に先手が勝つ」
樋口一葉「車の遠隔爆破信号はCの33エリアから発信されています」
「死を…異能力者に死の眠りを」
芥川龍之介「追われる兎が自ら顔を出すとはな。貴様が異能力者殺しか」
「我が愛し君の復活のため死の契約を執行する」
芥川龍之介「誰かのために人を殺す…それが目的か…美しくないとは言わぬ…が力無くば獣の遠吠えだ!」
芥川龍之介「ほぉ貴様が異能力者殺しの正体か」
芥川龍之介「ギルドのナサニエル!」
芥川龍之介「追われる兎が自ら顔を出すとはな。貴様が異能力者殺しか」
「我が愛し君の復活のため死の契約を執行する」
芥川龍之介「誰かのために人を殺す…それが目的か…美しくないとは言わぬ…が力無くば獣の遠吠えだ!」
芥川龍之介「ほぉ貴様が異能力者殺しの正体か」
芥川龍之介「ギルドのナサニエル!」
森鷗外「う~んすごい野次馬だ。少し目立ち過ぎだね」
「大丈夫ですか!?車が爆発したとの通報が」
森鷗外「いやぁおまわりさんご心配なく。うちの子が燃料タンクにオレンジジュースを混ぜただけです」
エリス「はあ!?」
森鷗外「車さんにも飲ませてあげたかったと…ね?エリスちゃん」
「事故…ですか…服が焦げてるようですがお怪我は?」
森鷗外「平気です。この通りピンピンしてます」
「大丈夫ですか!?車が爆発したとの通報が」
森鷗外「いやぁおまわりさんご心配なく。うちの子が燃料タンクにオレンジジュースを混ぜただけです」
エリス「はあ!?」
森鷗外「車さんにも飲ませてあげたかったと…ね?エリスちゃん」
「事故…ですか…服が焦げてるようですがお怪我は?」
森鷗外「平気です。この通りピンピンしてます」
エリス「見失った…」
森鷗外「多すぎる野次馬も彼の仕込み…か」
芥川龍之介「貴様の異能力・緋文字は血液を操る。虚空に固定した緋文字を踏み空中歩行を可能にしたわけか」
芥川龍之介「そして…無人攻撃の正体はこれか。血だまりからの文字射出。堅物宗教家が随分陰湿な技を覚えたものだ」
芥川龍之介「愛し君の復活のためと言ったな。つまり全てはあの女のためというわけか。港での死闘でやつがれが倒したあの女の」
ナサニエル「あなたは…あなたは…誰です?」
フョードル「帽子がない…」
太宰治「探し物はこれかい?」
太宰治「やぁ魔人フョードルくん」
フョードル「あなたですか。骸砦以来ですね」
太宰治「仮面の男すら囮にした二重の暗殺。君ならそれくらいはするだろうと思ったよ。だから逃亡経路を読んで待ち伏せさせてもらった。似合う?」
フョードル「それでご用件は?」
太宰治「社長に盛った毒の正体を教えてもらおうか」
太宰治「君の目的はわかっている。本を得るためにはヨコハマの異能力者を根絶やしにする必要がある。けど君達鼠にはギルドのように街ごと焼き払う兵力がない。だから暗殺で探偵社とポートマフィアのトップを落とそうとした」
フョードル「なぜそう思うのです?」
太宰治「私ならそうするからさ」
フョードル「似た者同士…ということですか。いいでしょう。教えて差し上げます」
フョードル「私が盛った毒は…共喰いの異能です」
フョードル「ある犯罪者の持つウイルス型の異能です。ごく小型の異能生物が48時間かけて成長し宿主二人の体を喰い破ります」
フョードル「ただしその前に宿主のどちらかが死ねば異能は停止します」
太宰治「つまり社長を救うにはもう一人の宿主である森さんを殺すしかない」
フョードル「異能力無効化は諦めてください。重要臓器内に隠れたウイルスを探し直接触れようとするのは自殺行為です。どうします?ポートマフィアと相談でもしますか?」
中原中也「くそったれ!二日だと!?」
太宰治「社長に盛った毒の正体を教えてもらおうか」
フョードル「なぜそう思うのです?」
太宰治「私ならそうするからさ」
フョードル「似た者同士…ということですか。いいでしょう。教えて差し上げます」
フョードル「私が盛った毒は…共喰いの異能です」
フョードル「ある犯罪者の持つウイルス型の異能です。ごく小型の異能生物が48時間かけて成長し宿主二人の体を喰い破ります」
フョードル「ただしその前に宿主のどちらかが死ねば異能は停止します」
太宰治「つまり社長を救うにはもう一人の宿主である森さんを殺すしかない」
フョードル「異能力無効化は諦めてください。重要臓器内に隠れたウイルスを探し直接触れようとするのは自殺行為です。どうします?ポートマフィアと相談でもしますか?」
中原中也「くそったれ!二日だと!?」
尾崎紅葉「武装探偵社とポートマフィアを潰し合わせる奸計か」
中原中也「姐さん…」
尾崎紅葉「探偵社とやる気かい?黒幕の思う壺になるぞ」
中原中也「黒幕はブッ潰します!それでも…二日じゃ時間が足りねぇ!」
フョードル「人は罪深く愚かです。策謀と知っていながら殺し合うことをやめられない。誰かがその罪を浄化せねばなりません。故に私は本を求めるのです」
フョードル「こんな風に」
中原中也「姐さん…」
尾崎紅葉「探偵社とやる気かい?黒幕の思う壺になるぞ」
中原中也「黒幕はブッ潰します!それでも…二日じゃ時間が足りねぇ!」
フョードル「人は罪深く愚かです。策謀と知っていながら殺し合うことをやめられない。誰かがその罪を浄化せねばなりません。故に私は本を求めるのです」
太宰治「君と私は同類だと言ったね…確かに同類だが一点だけ…考え方が違う…確かに人は皆罪深くて愚かだ…だからいいんじゃないか」
フョードル「ではいずれ約定の地で」
与謝野晶子「社長の検査終わったよ。おおむね敵さんの申告通りだね。異能に生命力を吸われてる。意識が戻るかどうか微妙なとこだよ」
谷崎潤一郎「社長を助けましょう国木田さん!ポートマフィアのボスを殺すんです!それしかありません!」
国木田独歩「確かに社長の死は絶対に避けねばならん (だが…太宰は別の病院で狙撃の傷を手術中…太宰抜きで対ポートマフィア戦など考えられんぞ)」
中島敦「大変です!ポートマフィアに建物を包囲されています!」
中原中也「悪ぃな探偵社。今日は私怨は抜きだ」
中原中也「社長の首を出せ。そうすりゃ死なずに済む」
中島敦「正門と裏口も固められてます!」
与謝野晶子「さすがに奇襲と殺しの本職だねぇ。こっちはどうする?」
国木田独歩「(どうする…おそらく敵は万全の構え。しかも犠牲を厭わず突貫してくる。その上こっちの異能力はバレている。無策でカチ会えば人死には避けられん!だが…この土壇場で策など…)」
江戸川乱歩「焦るな!国木田!それでも社長の弟子か?」
与謝野晶子「乱歩さん!大丈夫なのかい?」
江戸川乱歩「社長にしっかりしろって言われた」
江戸川乱歩「社長にしっかりしろって言われた」
与謝野晶子「意識が戻ったのかい!?」
江戸川乱歩「いや…でも聞こえたんだ」
江戸川乱歩「指示を出せ社長代理!必要な情報は僕が全て読み切ってやる!」
樋口一葉「探偵社社長の病室前に護衛の異能力者を確認。金髪の子供です」
中原中也「(チッ…あの時の小僧か…奴には打撃攻撃がほとんど通らねぇ。いきなり鬼札を切ってきやがったな)」
江戸川乱歩「いや…でも聞こえたんだ」
江戸川乱歩「指示を出せ社長代理!必要な情報は僕が全て読み切ってやる!」
樋口一葉「探偵社社長の病室前に護衛の異能力者を確認。金髪の子供です」
中原中也「(チッ…あの時の小僧か…奴には打撃攻撃がほとんど通らねぇ。いきなり鬼札を切ってきやがったな)」
中原中也「(大方社長を逃がすための時間稼ぎだろうが…)」