中原中也「幻像の異能力者か…」
谷崎潤一郎「賢治君が壁を抜いて社長を運び出した。社長も社員もとっくに病院を脱出してる」
芥川龍之介「包囲を欺いて社員を逃がすため命を捨てて囮となったか」
谷崎潤一郎「命は捨ててない。乱歩さんからの伝言を預かってる」
中島敦「ウイルスを作った異能力者を捕らえる?」
江戸川乱歩「そうだ。ポートマフィアと正面からかち合えば必ず死者が出る。それを避けるにはルールを変えるしかない」
江戸川乱歩「ウイルスの異能力者を見つけて殺すか太宰が触れれば全員助かる」
中島敦「でももしその異能力者が遠くに逃げていたら…」
江戸川乱歩「奴はまだ近くにいる。兵器としての毒には必ず解毒剤がいる。だから共喰い実行の時には必ずヨコハマに来ているはずだ」
江戸川乱歩「太宰が言うには黒幕はウイルス能力者のことを“ある犯罪者”と呼んだ。犯罪者は今はこのヨコハマから出られない。表の逃走経路は特務課が、裏はポートマフィアが抑えているからな」
江戸川乱歩「特務課か軍警の異能力犯罪資料を取る。それだけあれば僕なら十分だ!」
国木田独歩「半月前に欧州の異能犯罪収容所から脱走。死の家の鼠の手引きで故郷のこの近辺に潜伏している。それが乱歩さんの推理だ」
中島敦「故郷?海外の異能力者なのに?」
国木田独歩「生まれは海外だが育ちはここだ。異能犯罪者の坩堝(るつぼ)であるこの街では珍しくない」
中島敦「(ここの空気…孤児院を思い出すな…)」
国木田独歩「時間がない。もし俺達が共喰いを止められなければポートマフィア説得に残った谷崎が消される」
「はいよ!」
📞フョードル「連中が来ました」
国木田独歩「気付かれたか…」
中島敦「国木田さん!そこ!」
国木田独歩「奴だ!」
中島敦「(一本道のトンネル…ならば虎の速さで…追いつける!)」
国木田独歩「待て敦!」
国木田独歩「大丈夫か敦!?」
国木田独歩「子供が短機関銃だと!?」
中島敦「あんな小さな体じゃ打ち返したら殺してしまうかも!」
中島敦「国木田さん!そこ!」
国木田独歩「奴だ!」
中島敦「(一本道のトンネル…ならば虎の速さで…追いつける!)」
国木田独歩「待て敦!」
国木田独歩「大丈夫か敦!?」
国木田独歩「子供が短機関銃だと!?」
中島敦「あんな小さな体じゃ打ち返したら殺してしまうかも!」
中島敦「(避けきれない!)」
国木田独歩「地獄か…ここは…」
中島敦「国木田さん!撃たれた子供は!?」
国木田独歩「あの傷なら与謝野先生を呼べば助かる!」
中島敦「あの子はさっきの…国木田さん…ここは何か妙です…てっきり異能力者の迎撃があると思ってたのに…」
国木田独歩「ああ…異能力者ではなく銃で武装した子供達…それに俺達が踏み込むのを予測していたにしては警報装置も逃走経路もひどくお粗末だ…」
国木田独歩「よせ!」
「兄さんを助ける」
国木田独歩「敦、お前は別の経路から奴を追え。ここは俺に任せろ。必ず捕らえろ。行け!」
国木田独歩「よく聞け。君の兄さんは死なない」
国木田独歩「俺が殺させない。絶対にだ」
国木田独歩「地獄か…ここは…」
中島敦「国木田さん!撃たれた子供は!?」
国木田独歩「あの傷なら与謝野先生を呼べば助かる!」
中島敦「あの子はさっきの…国木田さん…ここは何か妙です…てっきり異能力者の迎撃があると思ってたのに…」
国木田独歩「ああ…異能力者ではなく銃で武装した子供達…それに俺達が踏み込むのを予測していたにしては警報装置も逃走経路もひどくお粗末だ…」
国木田独歩「よせ!」
「兄さんを助ける」
国木田独歩「敦、お前は別の経路から奴を追え。ここは俺に任せろ。必ず捕らえろ。行け!」
国木田独歩「よく聞け。君の兄さんは死なない」
国木田独歩「俺が殺させない。絶対にだ」
桂正作「チェロを聞かせるために僕を拉致したのか?」
フョードル「いいえ、ただ我々の共通の知人、武装探偵社の話を伺いたいだけです」
フョードル「桂さん、国木田という探偵社員への復讐のためあなたはかつて少女に爆弾を仕掛けた。そして彼は身命を賭してその少女を助けた。そうですね?」
桂正作「それを知ってどうする!あの人の理想は本物だ!あの人の魂は誰にも折れない!」
中島敦「ひき逃げ事件?」
中島敦「痩身のロシア人?」
「そうだ。その親切なロシア人が言ってた。刺客にこれを見せれば命だけは助かると」
「そうだ。その親切なロシア人が言ってた。刺客にこれを見せれば命だけは助かると」
広津柳浪「これほど殺気立ったポートマフィアは何年ぶりかな」
広津柳浪「約束の刻限だ。探偵諸君はウイルス使いを得損ねたようだな」
谷崎潤一郎「連絡がないのはそれが最善だと乱歩さんが判断したからだ!何も問題ない!」
谷崎潤一郎「僕にスパイになれっていうのか!どんな脅しを受けようと…」
広津柳浪「貴君には妹がいたな」
広津柳浪「そこに控える銀は暗殺屋だ」
広津柳浪「貴君が従わねば大事な妹を…」
谷崎潤一郎「ナオミに手を出せば全員…殺すぞ!」
立原道造「大した殺気だぜ…」
谷崎潤一郎「お前ら三下が何万発撃とうが当たらない」
広津柳浪「そこに控える銀は暗殺屋だ」
広津柳浪「貴君が従わねば大事な妹を…」
谷崎潤一郎「ナオミに手を出せば全員…殺すぞ!」
立原道造「大した殺気だぜ…」
谷崎潤一郎「お前ら三下が何万発撃とうが当たらない」
立原道造「脅しだと思うのか?」
広津柳浪「撃つな立原。撃っても当たらん」
立原道造「くそ…閉じ込められちまった」
広津柳浪「幻像の異能力者…これほどとは…(厄介に過ぎるな。何より奴の異能は恐ろしく暗殺に向いている)」
立原道造「どうするじいさん」
立原道造「くそ…閉じ込められちまった」
広津柳浪「幻像の異能力者…これほどとは…(厄介に過ぎるな。何より奴の異能は恐ろしく暗殺に向いている)」
立原道造「どうするじいさん」
「敵が侵入したらしい。エレベーターホールを固めるぞ!この階に誰も入れるな!」
谷崎潤一郎「戦いを終わらせるには…」
谷崎潤一郎「これしかない!」
ルーシー「あら?目覚めた?すごい熱なんだから動いちゃ駄目よ」
福沢諭吉「ここは…」
ルーシー「アンの部屋よ。最高に安全な所。お宅の虎猫ちゃんが泣いて頼むから断れなくてね」
谷崎潤一郎「戦いを終わらせるには…」
谷崎潤一郎「これしかない!」
福沢諭吉「ここは…」
ルーシー「アンの部屋よ。最高に安全な所。お宅の虎猫ちゃんが泣いて頼むから断れなくてね」
福沢諭吉「ポートマフィアと…戦ってはならぬ!私の命より…街の均衡と…平穏を…守れ!」
尾崎紅葉「許せ童。その男が死ねばわっちが居ぬ昔のポートマフィアに逆戻りするでのう」
尾崎紅葉「姿を消すか…だが姿は見えずとも恐るべき殺気よ」
尾崎紅葉「金色夜叉」
谷崎潤一郎「(空間を埋め尽くす斬撃!)」
谷崎潤一郎「(近づくどころか逃げ場がない!)」
谷崎潤一郎「(ナオミ…ごめん…)」
<
谷崎潤一郎「夜叉白雪!」
谷崎潤一郎「鏡花ちゃん!」
尾崎紅葉「鏡花!」
尾崎紅葉「許せ童。その男が死ねばわっちが居ぬ昔のポートマフィアに逆戻りするでのう」
尾崎紅葉「姿を消すか…だが姿は見えずとも恐るべき殺気よ」
尾崎紅葉「金色夜叉」
谷崎潤一郎「(空間を埋め尽くす斬撃!)」
谷崎潤一郎「(近づくどころか逃げ場がない!)」
谷崎潤一郎「(ナオミ…ごめん…)」
<
谷崎潤一郎「夜叉白雪!」
谷崎潤一郎「鏡花ちゃん!」
尾崎紅葉「鏡花!」
尾崎紅葉「なるほどのう」
尾崎紅葉「待て鏡花!」
尾崎紅葉「やめよ!」
尾崎紅葉「鏡花に当たるではないか…」
中島敦「乗って!」
谷崎潤一郎「すみません…乱歩さん…失敗しました…」
江戸川乱歩「まぁいいさ。ポートマフィアの様子は?」
宮沢賢治「どうやらボスを地下避難室に移動させてるみたいです」
泉鏡花「あそこには忍び込めない」
江戸川乱歩「正面から強行突破するしかないな」
フョードル「フッ…」