📻「次のリクエスト曲はくるみ割り人形より花のワルツです」
プシュキン「おいイワン、司令完了だ。おいイワン?」
イワン「お静かに。チャイコフスキーが聞こえません」
イワン「主様は独力で逃げ切りなさいと」
プシュキン「援護なしかよ。俺が捕まりゃウイルスも消えるぜ」
イワン「私は主様以外を守る気はありません。ああ…幸福です」
プシュキン「へっ!あんたの幸福ヅラが歪む瞬間を集めたいんだがな」
イワン「顔の皮ですか?もし主様が命じればすぐにでも剥いでお渡しいたしましょう」
プシュキン「あんたもしっかりイカレてるぜ」
プシュキン「連中が追ってきた。それじゃあ地上でな」
太宰治「ようやく繋がったか」
中島敦「太宰さん!」
太宰治「ウイルス異能力者を追ってるね?奴のウイルスは傷口から感染し高熱と眩暈で直立すら困難になる。かすり傷でも受けては駄目だ」
太宰治「フョードルは私に任せろ。ウイルス異能力者を絶対逃がすな」
プシュキン「連中が追ってきた。それじゃあ地上でな」
太宰治「ようやく繋がったか」
中島敦「太宰さん!」
太宰治「ウイルス異能力者を追ってるね?奴のウイルスは傷口から感染し高熱と眩暈で直立すら困難になる。かすり傷でも受けては駄目だ」
太宰治「フョードルは私に任せろ。ウイルス異能力者を絶対逃がすな」
芥川龍之介「人虎!」
芥川龍之介「奴より速度を出せ!そして乗り心地が悪い!」
中島敦「うるさい!」
芥川龍之介「左だ!右!」
中島敦「何!?」
芥川龍之介「進め!」
芥川龍之介「思考するな!愚図はただ走れ!」
中島敦「黙って乗ってろ無賃乗車!」
中島敦「もらった!」
芥川龍之介「奴より速度を出せ!そして乗り心地が悪い!」
中島敦「うるさい!」
芥川龍之介「左だ!右!」
中島敦「何!?」
芥川龍之介「進め!」
芥川龍之介「思考するな!愚図はただ走れ!」
中島敦「黙って乗ってろ無賃乗車!」
中島敦「もらった!」
プシュキン「遅ぇよ」
プシュキン「アバヨー!」
イワン「ああ…実に幸福です」
イワン「主様…フョードル様はこのイワンめに護衛より重要な使命を賜られた」
芥川龍之介「心せよ人虎。1分で奴を喰らいトロッコを追う!」
プシュキン「アバヨー!」
イワン「ああ…実に幸福です」
芥川龍之介「心せよ人虎。1分で奴を喰らいトロッコを追う!」
芥川龍之介「人虎!」
イワン「お忘れなきよう。ここは私の異能の腹の中。立つ大地すらあなた達の敵なのです。この一撃を受け切るとはさすがですね。白虎の異能を持つ者よ。これは幸福に至る前に相当な痛みを伴いそうですねぇ」
中島敦「(岩の巨人が倒せない以上、本体を狙うしかないけど、この地面が奴の異能フィールドなら接近すら難しい。ならば…) 芥川」
芥川龍之介「ああ」
中島敦「考えていることは同じか」
芥川龍之介「当然だ。何度貴様と殺し合ったと思っている」
中島敦「病人はそこにいろ」
芥川龍之介「愚図はただ走れ!」
イワン「無駄です!」
イワン「何!?」
イワン「これは…異能の黒布を足場にして大地への接地を避けているのか!」
イワン「動きが読めない!」
イワン「フフフフ…高速回転する礫岩による全方位防御です。攻撃の方向が読めぬのなら全方向を防御するだけのこと」
イワン「無駄です!」
イワン「何!?」
イワン「これは…異能の黒布を足場にして大地への接地を避けているのか!」
イワン「動きが読めない!」
芥川龍之介「囮と承知でつっこんだ輩が何を言う」
中島敦「そりゃあわかるさ。お前と何度殺し合ったと思ってる」
芥川龍之介「人虎!」
芥川龍之介「土人形!擬態か!」
中島敦「これは…ウイルスの!」
イワン「主様は神なきこの世に幸福をもたらすお方。それを阻む者こそ邪悪。傷口からウイルスを感染させました」
芥川龍之介「フン…トロッコを追うぞ人虎。馬になれ」
中島敦「お前その言い方…」
芥川龍之介「人虎!」
芥川龍之介「土人形!擬態か!」
中島敦「これは…ウイルスの!」
イワン「主様は神なきこの世に幸福をもたらすお方。それを阻む者こそ邪悪。傷口からウイルスを感染させました」
太宰治「それだ!全員でその登山客を拘束。森さんの兵も動かせ。大至急だ!」
谷崎潤一郎「太宰さん!違います!手錠と爆弾をはめられたただの登山客でフョードルではありません!」
イワン「あなた達は強い。故にキリがありませんのでこのまま溺れていただくことにします」
中島敦「(体が沈んでいくのに抜け出す力が…)」
芥川龍之介「人虎、先般の問いに答えよ。貴様は何故戦う?」
中島敦「なんだって今そんな話を!」
芥川龍之介「脱出する方法はある。最後の手段だな。だがその前に答えよ!貴様は何故戦う!」
中島敦「お前はその答えを知ってる」
院長「誰も救わぬ者に生きる価値などない!」
芥川龍之介「貴様は幼少の記憶から逃れ生きる許可を得るために戦っている!だが貴様の幼少の師は死んだと聞いたぞ!」
中島敦「死んでないよ。今もお前の後ろに立ってる」
中島敦「もうあの人は頭の中に住んでるんだ。正しい事を成せと呪いの言葉を吐き続ける。死んだ相手には復讐もできない!」
芥川龍之介「フン…何の事もない。やつがれの師より余程過酷ではないか」
中島敦「おい!」
芥川龍之介「やつがれが禍犬なら貴様は迷い犬だ。これが解決方法だ!」
芥川龍之介「貴様なりに足掻いて答えを出してみろ!それで負けたら…承知せぬぞ!」
イワン「一人いない!?地面が空間ごと削り取られている!」
イワン「(瞬間跳躍!?異能力で空間を削り移動したのか!)」
中島敦「お前はその答えを知ってる」
院長「誰も救わぬ者に生きる価値などない!」
芥川龍之介「貴様は幼少の記憶から逃れ生きる許可を得るために戦っている!だが貴様の幼少の師は死んだと聞いたぞ!」
中島敦「死んでないよ。今もお前の後ろに立ってる」
芥川龍之介「フン…何の事もない。やつがれの師より余程過酷ではないか」
中島敦「おい!」
芥川龍之介「やつがれが禍犬なら貴様は迷い犬だ。これが解決方法だ!」
芥川龍之介「貴様なりに足掻いて答えを出してみろ!それで負けたら…承知せぬぞ!」
イワン「一人いない!?地面が空間ごと削り取られている!」
イワン「(瞬間跳躍!?異能力で空間を削り移動したのか!)」
芥川龍之介「かつてやつがれの羅生門を裂いたようにその切断空間をやつがれの異能力で伸長すれば!」
イワン「うわああああああ」
中島敦「いくぞ芥川!」
芥川龍之介「消し飛ばせ人虎!」
敦・芥川「月下獣羅生門!」
敦・芥川「黒虎絶爪!」
プシュキン「へへ…逃げ切った!俺の勝ちだ!フョードルも死の鼠も全部娯楽ための道具だ。俺みたいな弱い人間は何をしたって許される!持てる者共はみんなゲロ顔で死ね!」
森鷗外「ふ~ん、ならば問題ありませんね」
福沢諭吉「ああ、許すか」
プシュキン「ホ💨」
福沢・森「そんなわけあるかァ!」
中島敦「あ…ウイルスが消えた。みんなの作戦が成功したんだ。でも…」
国木田独歩「フョードルがいない?」
中島敦「ええ…どこにも…」
イワン「ククク…」
芥川龍之介「何がおかしい?」
イワン「幸福だからです。私は不幸を感じる部位を主様に削除していただいてますから。このアジトを制圧すれば主様を捕らえられると誰か一度でも保証しましたか?」
福沢諭吉「ああ、許すか」
プシュキン「ホ💨」
福沢・森「そんなわけあるかァ!」
国木田独歩「フョードルがいない?」
中島敦「ええ…どこにも…」
イワン「ククク…」
芥川龍之介「何がおかしい?」
イワン「幸福だからです。私は不幸を感じる部位を主様に削除していただいてますから。このアジトを制圧すれば主様を捕らえられると誰か一度でも保証しましたか?」
芥川龍之介「何!?」
「おかわりはいかがですか?」
フョードル「結構です。ありがとう」
芥川龍之介「最初から…ここを訪れてすらいないだと!?」
芥川龍之介「有り得ぬ。ここには外への回線がない」
芥川龍之介「携帯電話の通信もハッキング能力で監視中だ。外からではここの指揮をすることはできぬ!」
イワン「この音楽ですよ。ありふれたラジオ番組へのリクエストが命令の符丁となっているのです。空中を飛び交うラジオ短波を使った我々の対話を読むのはいかなるハッキングでも不可能」
イワン「あなた方は初めから負けていたのです!ハハハハハハ!」
中島敦「国木田さん…鼠は既に穴倉の外です」
フョードル「バッハのマタイ受難曲…そろそろ潮時ですね。密輸船で一旦街を離れますか」
フョードル「思ったより容易な相手でした。次手で消却出来そうです」
太宰治「やぁいいカフェだね」
太宰治「さすがに驚いた顔だ。なぜここがわかったのか?そう聞きたいのだろう?」
太宰治「実際極限の一手だったよ。かの魔人を欺くためのこれが私の一手だ」
フランシス「フン…久しいな…鼠」
フランシス「ああ…素晴らしい!アイズオブゴッドですね!」
太宰治「そうだ。街中の監視映像を統合する無謬の目。その力でここを見つけ出した。君がアジトに気を取られてる隙にね」
太宰治「力を借りる条件は君達がかすめ取ったギルドの隠し資産を取り戻すこと」
フランシス「手離れした金に興味はないが鼠に盗まれたままでは小癪でな」
坂口安吾「後は我々が引き受けましょう。よろしいですね?」
太宰治「いいよ。そのために呼びつけたんだ」
坂口安吾「両手を見える所へ」
太宰治「待て!そいつに触れるな!」
坂口安吾「妙な動きがあれば即射殺します」
フョードル「思ったより容易な相手でした。次手で消却出来そうです」
太宰治「やぁいいカフェだね」
太宰治「さすがに驚いた顔だ。なぜここがわかったのか?そう聞きたいのだろう?」
太宰治「実際極限の一手だったよ。かの魔人を欺くためのこれが私の一手だ」
フランシス「フン…久しいな…鼠」
フランシス「ああ…素晴らしい!アイズオブゴッドですね!」
太宰治「そうだ。街中の監視映像を統合する無謬の目。その力でここを見つけ出した。君がアジトに気を取られてる隙にね」
太宰治「力を借りる条件は君達がかすめ取ったギルドの隠し資産を取り戻すこと」
フランシス「手離れした金に興味はないが鼠に盗まれたままでは小癪でな」
太宰治「いいよ。そのために呼びつけたんだ」
坂口安吾「両手を見える所へ」
太宰治「待て!そいつに触れるな!」
坂口安吾「妙な動きがあれば即射殺します」
太宰治「…いいや、わからん」
谷崎潤一郎「乱歩さん!推理小説から脱出できたんですね!」
江戸川乱歩「当然だ。500人の犯人を全員弁別した。素敵帽子君はまだ中だよ。推理勝負は諦めて全員張り倒してたな」
国木田独歩「いかなる処分も謹んで承ります」
谷崎潤一郎「乱歩さん!推理小説から脱出できたんですね!」
江戸川乱歩「当然だ。500人の犯人を全員弁別した。素敵帽子君はまだ中だよ。推理勝負は諦めて全員張り倒してたな」
国木田独歩「いかなる処分も謹んで承ります」
福沢諭吉「懲罰内容は追って沙汰する」
福沢諭吉「だが今回の諸君の働きには深く感謝する」
福沢諭吉「皆、よくやってくれた」
中島敦「本当に豪華な宴会場ですね」
太宰治「ああ、素敵な船だね。敦君、芥川と組んでどうだった?」
福沢諭吉「だが今回の諸君の働きには深く感謝する」
福沢諭吉「皆、よくやってくれた」
中島敦「本当に豪華な宴会場ですね」
太宰治「ああ、素敵な船だね。敦君、芥川と組んでどうだった?」
中島敦「最悪です。二度と組みたくありません」
太宰治「フフ…なぜ?」
中島敦「合わないんです。根本的に…短絡的だし…それに…」
芥川龍之介「6か月後、貴様を殺す!十全に備えよ!」
芥川龍之介「最初は戦場での戦いの時、やつがれは恵まれし貴様がただ憎かった。だが今は少し違う。貴様を否めぬ限りやつがれは一歩も前に進めぬ。故に、殺す!」
中島敦「わかった。でも条件がある。6か月間お前は誰も殺すな。そうすれば単純な事実に気付くはずだ。太宰さんに認められるために必要なもの、弱さと強さは見た目通りじゃないこと」
中島敦「本当はお前の方が僕の前にいることに」
芥川龍之介「いいだろう」
中島敦「(強くなろう。国木田さんに格闘を習おう。異能力を使いこなす訓練も。6か月後、芥川の強さを否定するために)」
中島敦「(そうすれば…あの人のくびきからも自由に…)」
太宰治「君ならそう言うと思ったよ」
太宰治「殺さずのマフィア…か…君も芥川君も足掻く者だね。私達と同じだ」
太宰治「フフ…なぜ?」
中島敦「合わないんです。根本的に…短絡的だし…それに…」
芥川龍之介「6か月後、貴様を殺す!十全に備えよ!」
芥川龍之介「最初は戦場での戦いの時、やつがれは恵まれし貴様がただ憎かった。だが今は少し違う。貴様を否めぬ限りやつがれは一歩も前に進めぬ。故に、殺す!」
中島敦「わかった。でも条件がある。6か月間お前は誰も殺すな。そうすれば単純な事実に気付くはずだ。太宰さんに認められるために必要なもの、弱さと強さは見た目通りじゃないこと」
中島敦「本当はお前の方が僕の前にいることに」
芥川龍之介「いいだろう」
中島敦「(強くなろう。国木田さんに格闘を習おう。異能力を使いこなす訓練も。6か月後、芥川の強さを否定するために)」
中島敦「(そうすれば…あの人のくびきからも自由に…)」
太宰治「君ならそう言うと思ったよ」
太宰治「殺さずのマフィア…か…君も芥川君も足掻く者だね。私達と同じだ」