🖊原作者(Original Story) : 古舘春一 Furudate Haruichi
TVアニメ『ハイキュー!!』 第1期4話 ネタバレ♦放送日(Airdate) : 2014年4月27日
第1期4話『頂の景色』
"The View From the Summit"
金田一勇太郎「もううんざりなんだよ!」
金田一勇太郎「その自己チューの王様が」
澤村大地「月島達の方には俺が入るから」
日向翔陽「ええっ!キャプテンが!?」
澤村大地「ははは!大丈夫だよ。攻撃力は田中の方が上だから」
月島蛍「聞こえるように言ってんだろうが…冷静さを欠いてくれると有難いなあ」
田中龍之介「そォォらアアア!」
菅原孝支「田中うざい!」
菅原孝支「田中うざい!」
月島蛍「チッ」
影山飛雄「日向!」
日向翔陽「(おれにだって!トスが上がるんだ!記念すべき高校の試合一発目)」
日向翔陽「(ここにも…高い高い壁…)」
月島蛍「この間もビックリしたけど君よく跳ぶねぇ。それであとほォんの30cm身長があればスーパースターだったかもね」
日向翔陽「(デカくたって相手は一人…次は決める!)」
影山飛雄「(コイツ…思った以上にやるな)」
影山飛雄「日向!」
日向翔陽「(おれにだって!トスが上がるんだ!記念すべき高校の試合一発目)」
日向翔陽「(ここにも…高い高い壁…)」
月島蛍「この間もビックリしたけど君よく跳ぶねぇ。それであとほォんの30cm身長があればスーパースターだったかもね」
日向翔陽「(デカくたって相手は一人…次は決める!)」
影山飛雄「(コイツ…思った以上にやるな)」
月島蛍「ほらほらブロックにかかりっぱなしだよ?」
月島蛍「王様のトスやればいいじゃん!敵を置き去りにするトス!ついでに味方も置き去りにしちゃうヤツね」
影山飛雄「速い攻撃なんか使わなくても勝ってやるよ」
日向翔陽「行けー!殺人サーブ!」
影山飛雄「(まとめて点稼いでやる!)」
月島蛍「山口」
山口忠「任せろツッキー!」
田中龍之介「大地さんの武器は安定したレシーブだ。守備力ハンパねぇぞ」
澤村大地「突出した才能はなくても二年分お前らより長く身体に刷り込んできたレシーブだ。簡単に崩せると思うなよ」
月島蛍「ホラ王様、そろそろ本気出した方がいいんじゃない?」
日向翔陽「何だよお前!この間からつっかかりやがって!王様のトスって何だ!」
月島蛍「ハハッ!そう思ってる奴もけっこう居ると思うけどね」
月島蛍「でも噂じゃコート上の王様って異名、北川第一の奴らがつけたらしいじゃん。王様のチームメイトがさ」
月島蛍「意味は自己チューの王様。横暴な独裁者」
月島蛍「噂だけは聞いた事があったけど、あの試合を見て納得いったよ。横暴が行き過ぎてあの決勝ベンチに下げられてたもんね」
金田一勇太郎「フザけんな!無茶すぎんだよお前のトス!打てなきゃ意味無えだろうが!」
影山飛雄「(けどこのブロック振り切らなきゃ勝てねぇだろ!)」
影山飛雄「(ここで終わんのか?負けるのか!?違う!俺は全国へ行く!)」
月島蛍「でも噂じゃコート上の王様って異名、北川第一の奴らがつけたらしいじゃん。王様のチームメイトがさ」
月島蛍「意味は自己チューの王様。横暴な独裁者」
月島蛍「噂だけは聞いた事があったけど、あの試合を見て納得いったよ。横暴が行き過ぎてあの決勝ベンチに下げられてたもんね」
金田一勇太郎「フザけんな!無茶すぎんだよお前のトス!打てなきゃ意味無えだろうが!」
影山飛雄「(けどこのブロック振り切らなきゃ勝てねぇだろ!)」
影山飛雄「(ここで終わんのか?負けるのか!?違う!俺は全国へ行く!)」
影山飛雄「(そして第一セット、相手のセットポイント、トスを上げた先、そこには誰も居なかった)」
影山飛雄「(あれはミスじゃない。あれは拒絶だ。“もうお前について行かない”とあいつらが俺に言った一球だった)」
「影山、お前もうベンチ下がれ」
月島蛍「クイック使わないのもあの決勝のせいでビビってるとか?」
田中龍之介「てめえ、さっきからうるっせんだよ」
澤村大地「田中」
影山飛雄「ああそうだ。トスを上げた先に誰も居ないっつうのは心底怖えよ」
日向翔陽「でもソレ中学のハナシでしょ?おれにはちゃんとトス上がるから別に関係ない」
日向翔陽「月島に勝ってちゃっと部活入ってお前は正々堂々セッターやる!そんでおれにトスあげる!それ以外になんかあんのか!?」
月島蛍「そういう…いかにも純粋で真っすぐな感じイラッとする」
月島蛍「気合いで身長差は埋まらない。努力で全部なんとかなると思ったら大間違いなんだよ」
影山飛雄「(どっちに上げる?日向はまだ真っ向勝負で月島に勝てない) 田中さん!」
日向翔陽「でもちゃんとボール来た!中学の事なんか知らねえ!おれにとってはどんなトスだってありがたぁ~いトスなんだ!」
日向翔陽「おれはどこにだってとぶ!どんなボールだって打つ!だからおれにトス、持って来い!」
菅原孝支「(今影山は田中の方に上げようとしてたハズなのに、日向の声と動きに咄嗟に反応してあそこまで正確なトスを…今のところ口の悪さばっか目立っちゃってるけど…やっぱ影山凄い)」
田中龍之介「おいお前ら!クイック使えんのか!?」
日向翔陽「全然。おれポォーンて山なりに上るトスしか打った事ないです」
田中龍之介「でも今やったろ!?」
日向翔陽「おれはどこにだってとぶ!どんなボールだって打つ!だからおれにトス、持って来い!」
菅原孝支「(今影山は田中の方に上げようとしてたハズなのに、日向の声と動きに咄嗟に反応してあそこまで正確なトスを…今のところ口の悪さばっか目立っちゃってるけど…やっぱ影山凄い)」
田中龍之介「おいお前ら!クイック使えんのか!?」
日向翔陽「全然。おれポォーンて山なりに上るトスしか打った事ないです」
田中龍之介「でも今やったろ!?」
日向翔陽「何だお前変!そんな弱気なのきもちわるい変!」
日向翔陽「今打ち抜いてやるから待ってろ!」
月島蛍「まァーた…そんなムキになっちゃってさあ、何でもがむしゃらにやればいいってモンじゃないデショ?人には向き不向きがあるんだからさ。君、明らかにスパスカーに向いてないでしょ?」
日向翔陽「確かに…中学ん時も今も…おれ跳んでも跳んでもブロックに止められばっかだ。だけど」
日向翔陽「あんな風になりたいって思っちゃったんだよ」
日向翔陽「だから不利とか不向きとか関係ないんだ。この身体で戦って勝って勝ってもっといっぱいコートに居たい!」
月島蛍「だからその方法が無いんでしょ?精神論じゃないんだって。キモチで身長差が埋まんの?リベロになるならハナシは別だけど」
影山飛雄「スパイカーの前の壁を切り開く…その為のセッターだ」
影山飛雄「いいか、打てないなら躱すぞ。お前のありったけの運動能力と反射神経で俺のトスを打て」
田中龍之介「はァ!?ソレ速攻の説明かよ!?」
月島蛍「まァーた…そんなムキになっちゃってさあ、何でもがむしゃらにやればいいってモンじゃないデショ?人には向き不向きがあるんだからさ。君、明らかにスパスカーに向いてないでしょ?」
日向翔陽「確かに…中学ん時も今も…おれ跳んでも跳んでもブロックに止められばっかだ。だけど」
日向翔陽「あんな風になりたいって思っちゃったんだよ」
日向翔陽「だから不利とか不向きとか関係ないんだ。この身体で戦って勝って勝ってもっといっぱいコートに居たい!」
月島蛍「だからその方法が無いんでしょ?精神論じゃないんだって。キモチで身長差が埋まんの?リベロになるならハナシは別だけど」
影山飛雄「スパイカーの前の壁を切り開く…その為のセッターだ」
影山飛雄「いいか、打てないなら躱すぞ。お前のありったけの運動能力と反射神経で俺のトスを打て」
田中龍之介「はァ!?ソレ速攻の説明かよ!?」
影山飛雄「凹んでません」
影山飛雄「おい何してる!もっと速…」
月島蛍「出た王様のトス」
田中龍之介「漁業かコラ!」
影山飛雄「お前反応速いんだからもっとこうバッ!っと来いよ!グワッと!」
日向翔陽「バッ!なのかグワッ!なのかどっちだ!」
田中龍之介「重要なのそこじゃねえよ!」
影山飛雄「日向には反射もスビートも…ついでにバネもある。慣れれば速い攻撃だって…」
菅原孝支「日向のそのすばしこさっていう武器、お前のトスが殺しちゃってるんじゃないの?日向には技術も経験も無い」
日向翔陽「菅原さん!?」
日向翔陽「エッ、そんな~天才とか大げさです」
田中龍之介「言ってねーよ」
菅原孝支「お前の腕があったらさ、もっと日向の持ち味っていうか才能っていうかそういうのもっとこう…なんかうまい事使ってやれんじゃないの!?」
菅原孝支「俺、お前と同じセッターだから去年の試合…お前見てビビったよ。ズバ抜けたセンスとボールコントロール!そんで何より敵ブロックの動きを冷静に見極める目と判断力」
菅原孝支「俺には全部無いものだ」
田中龍之介「そんな事ないスよスガさ…」
菅原孝支「お前の腕があったらさ、もっと日向の持ち味っていうか才能っていうかそういうのもっとこう…なんかうまい事使ってやれんじゃないの!?」
菅原孝支「俺、お前と同じセッターだから去年の試合…お前見てビビったよ。ズバ抜けたセンスとボールコントロール!そんで何より敵ブロックの動きを冷静に見極める目と判断力」
菅原孝支「俺には全部無いものだ」
田中龍之介「そんな事ないスよスガさ…」
澤村大地「田中、一回聞いとくべ」
菅原孝支「技術があってヤル気もありすぎるくらいあって、何より周りを見る優れた目を持ってるお前に仲間の事が見えないはずがない!」
影山飛雄「(なんかうまい事って何だ!)」
影山飛雄「俺はお前の運動神経が羨ましい!だから宝の持ち腐れのお前が腹立たしい!それならお前の能力俺が全部使ってみせる!」
影山飛雄「お前の一番のスピード、一番のジャンプでとべ!ボールは俺が持っていく!俺のトスは見なくていい!ボールには合わせなくていい!」
日向翔陽「わかった」
影山飛雄「(見ろ…見ろ…)」
影山飛雄「(ブロックの位置は?)」
影山飛雄「(ボールの位置は?)」
影山飛雄「(スパイカーの位置は?次にどう動く?どこに跳ぶ?)」
影山飛雄「(今!この位置!)」
影山飛雄「(このタイミング!この角度で!)」
影山飛雄「よしっ!」
日向翔陽「手に当たったあああ!」
澤村大地「おい…今…日向目ぇ瞑ってたぞ」
「はァ!?」
澤村大地「ジャンプする瞬間からスイングするまでの間日向は目を瞑ってた。つまり影山がボールを全く見ていない日向の掌にピンポイントにトスを上げたんだ。スイングの瞬間に合わせて寸分の狂いも無く」
影山飛雄「オイ!お前ええ!目ぇ瞑ってたって何だ!」
菅原孝支「技術があってヤル気もありすぎるくらいあって、何より周りを見る優れた目を持ってるお前に仲間の事が見えないはずがない!」
影山飛雄「(なんかうまい事って何だ!)」
影山飛雄「俺はお前の運動神経が羨ましい!だから宝の持ち腐れのお前が腹立たしい!それならお前の能力俺が全部使ってみせる!」
影山飛雄「お前の一番のスピード、一番のジャンプでとべ!ボールは俺が持っていく!俺のトスは見なくていい!ボールには合わせなくていい!」
日向翔陽「わかった」
影山飛雄「(見ろ…見ろ…)」
影山飛雄「(ブロックの位置は?)」
影山飛雄「(ボールの位置は?)」
影山飛雄「(スパイカーの位置は?次にどう動く?どこに跳ぶ?)」
影山飛雄「(今!この位置!)」
影山飛雄「(このタイミング!この角度で!)」
影山飛雄「よしっ!」
日向翔陽「手に当たったあああ!」
澤村大地「おい…今…日向目ぇ瞑ってたぞ」
「はァ!?」
澤村大地「ジャンプする瞬間からスイングするまでの間日向は目を瞑ってた。つまり影山がボールを全く見ていない日向の掌にピンポイントにトスを上げたんだ。スイングの瞬間に合わせて寸分の狂いも無く」
影山飛雄「オイ!お前ええ!目ぇ瞑ってたって何だ!」
日向翔陽「お前がボール見るなって言ったんだろ!?目を開けてるとどうしても目が行くから…」
田中龍之介「よっしゃ!」
影山飛雄「(けど…面白い!)」
日向翔陽「何ニヤニヤしてんだよ!ブザけんな!顔面2回目だぞ!」
月島蛍「理解不能。さっきのはマグレだろ。なのに懲りずに何回も…」
澤村大地「確かに理解不能だなよぁ。他人を100%信じるなんてそうできる事じゃないもんな。しかも因縁の相手なのにな」
日向翔陽「くそっ…上手くいかねーっ」
日向翔陽「(でもさっきの手応え…ボールの芯を捉えた時の手に伝わる重み。大好きな感触!もう一回!)」
月島蛍「どうせまたチビに上げて失敗だろ。田中さんだけマークしとけば…」
月島蛍「お前も来い!」
影山飛雄〈いいか、打ち抜けないなら〉
日向翔陽「(てっぺんへ!)」
日向翔陽「(そうすれば、今この瞬間だけ、ここがいちばんたかい場所)」
日向翔陽「(目の前に立ちはだかる高い高い壁。その向こうはどんな眺めだろうか。どんな風に見えるのだろうか)」
日向翔陽「(おれ独りでは決して見る事のできない)」