毛利小五郎「お待ちしておりました!沖野ヨーコちゃん♡」
沖野ヨーコ「はい!」
毛利小五郎「さーさーどうぞ。今日はお一人でいらしたんですね?」
毛利小五郎「へぇーテレビドラマのロケハンで軽井沢の別荘に…主演のヨーコさんも行ったんですか?」
沖野ヨーコ「はい、プロデューサーと二人で…まぁロケハンと言ってもいくつかの候補の中の一つを選ぶ…下見の下見みいたなものでしたけど…」
沖野ヨーコ「ええ、マネージャーにはこれ以上事件に関わらない方がいいと言われたんですけど、私は気になっちゃって…だから今日はマネージャーに内緒で来たんですが、普段一人で移動しないので道に迷って焦っちゃいました」
毛利小五郎「へぇーテレビドラマのロケハンで軽井沢の別荘に…主演のヨーコさんも行ったんですか?」
沖野ヨーコ「はい、プロデューサーと二人で…まぁロケハンと言ってもいくつかの候補の中の一つを選ぶ…下見の下見みいたなものでしたけど…」
沖野ヨーコ「私初めてダークな役だったので気合入ってて」
毛利蘭「どんな役なんですか?」
沖野ヨーコ「その別荘に棲みつく幽霊の役です」
毛利小五郎「でも何かのインタビューで次は探偵役だって」
沖野ヨーコ「その幽霊が探偵なんです。昔、その別荘で殺された女主人の霊が夜な夜な現れ、別荘を訪れた人が抱えている謎を解く代わりにバラバラにされた自分の骨を一つずつ探してもらうっていう…」
沖野ヨーコ「でもその物語に合う別荘がなかなかなくて…そんな時にそのドラマのプロデューサーの塀島湾也さんに提案されたんです」
塀島湾也「リアルに奥さんが失踪した不気味な別荘があるんだけど行ってみる?」
沖野ヨーコ「実はその別荘…塀島さんのお姉さんが嫁いだ家の別荘で、失踪したっていうのはそのお姉さんだったんですけどね」
沖野ヨーコ「それで塀島さんとその別荘に行ったんですけど、一目見てここしかないと思える程の禍々しい雰囲気が漂うお屋敷で…本当は日帰りするつもりだったんですが、色々見て回りたくて泊まっちゃいました」
毛利小五郎「そのプロデューサーと二人きりで!?」
沖野ヨーコ「その別荘に棲みつく幽霊の役です」
毛利小五郎「でも何かのインタビューで次は探偵役だって」
沖野ヨーコ「その幽霊が探偵なんです。昔、その別荘で殺された女主人の霊が夜な夜な現れ、別荘を訪れた人が抱えている謎を解く代わりにバラバラにされた自分の骨を一つずつ探してもらうっていう…」
沖野ヨーコ「でもその物語に合う別荘がなかなかなくて…そんな時にそのドラマのプロデューサーの塀島湾也さんに提案されたんです」
塀島湾也「リアルに奥さんが失踪した不気味な別荘があるんだけど行ってみる?」
沖野ヨーコ「それで塀島さんとその別荘に行ったんですけど、一目見てここしかないと思える程の禍々しい雰囲気が漂うお屋敷で…本当は日帰りするつもりだったんですが、色々見て回りたくて泊まっちゃいました」
毛利小五郎「そのプロデューサーと二人きりで!?」
沖野ヨーコ「その貫康さんの弟である馬場風悟さん」
沖野ヨーコ「そして弟さんの妻である馬場緋美さんの3人と一緒に」
沖野ヨーコ「そして夕食を御馳走になって床に就き、うとうとし始めた深夜零時頃に事件は起きました」
沖野ヨーコ「誰かのうめき声が聞こえたと思ったら、廊下をドタドタと走る音がしたので」
沖野ヨーコ「気になって廊下に出てみたら」
沖野ヨーコ「はい。あるのはバスルームの扉だけで…もちろん明りをつけて浴槽の中も見ましたけど、誰も居ませんでした」
沖野ヨーコ「そうこうしている内に皆さん私の所に集まって来てどうやら長男の貫康さんの姿が見当たらないから手分けして捜そうって事になったんです」
沖野ヨーコ「まぁ手分けしてって言っても普通に動けるのは私だけでしたから、二手に分かれてでしたけど」
コナン「って事はみんなどこかケガしちゃってたの?」
沖野ヨーコ「あ、そうか、言い忘れてたわね」
毛利小五郎「なるほど…二人一組で長男の貫康さんを捜す事にしたんですな?」
沖野ヨーコ「あ、でも捜そうとした矢先にその貫康さんから弟の風悟さんのスマホに」
沖野ヨーコ「こんな奇妙な画像が届いて…」
毛利蘭「トランプ」
毛利小五郎「ポーカーやブラックジャックの手か何かか?」
コナン「でも同じカードが何枚も入ってる束があるから、それはないんじゃない?」
毛利小五郎「確かに…」
コナン「メールを受け取った弟さんもわからなかったの?」
沖野ヨーコ「ええ、だから貫康さんを捜しながらみんなで考えてみようって…私のスマホにも転送して貰ったんだけど結局誰も解けなくて…」
毛利小五郎「貫康さんに電話やメールはしてみたんですよね?」
沖野ヨーコ「はい…風悟さんが何度も…でも何度かけても電源が入ってないっぽくて」
コナン「別荘の外とかも捜したの?」
沖野ヨーコ「私も塀島さんも放って帰るワケにもいかず、仕事も色々キャンセルしてそのまま別荘に留まって捜してたんですけど、捜し始めて4日目の朝、風悟さんが」
沖野ヨーコ「“そういえば子供の頃、屋根裏部屋で兄とトランプをしてた”と思い出されて」
沖野ヨーコ「ええ、外を歩き回れる風悟さんと私が別荘の周りの森の中も捜したけど見つからなかったわ」
沖野ヨーコ「私も塀島さんも放って帰るワケにもいかず、仕事も色々キャンセルしてそのまま別荘に留まって捜してたんですけど、捜し始めて4日目の朝、風悟さんが」
沖野ヨーコ「“そういえば子供の頃、屋根裏部屋で兄とトランプをしてた”と思い出されて」
毛利小五郎「何で屋根裏部屋で?」
沖野ヨーコ「オモチャの類いはほぼ勝ってくれない厳しい親だったそうで、別荘に連れて来られた時は、いつも二人で親の目を盗んで屋根裏部屋で遊んでいたから、もしかしたら兄はそこにいるかもしれないって…」
沖野ヨーコ「でも屋根裏部屋に登る為の階段が内側から鍵が掛っているようで降りて来ず」
沖野ヨーコ「警察の方を呼んで屋根裏部屋の窓を破って中に入ってもらったら」
毛利小五郎「ちょっと待ってください!窓を破って入ったって事は窓には鍵がかかっていたんじゃ…」
沖野ヨーコ「はい」
毛利小五郎「って事は…つまりそいつは」
コナン「密室殺人」
コナン「だよね?小五郎おじさん」
毛利小五郎「あ…ああ…(俺が言おうと思ったのに)」
沖野ヨーコ「ボーガン自体は森を捜した時に別荘のそばに落ちてたのを見つけたんですが、犯人はどうやって屋根裏部屋に貫康さんを閉じ込めたのかとか…」
沖野ヨーコ「弟さんに送ったあの奇妙なトランプ画像は何なのかとか…そもそもそんな画像を送れたのならなぜ警察に通報しなかったのかとか…色々わからなくて」
沖野ヨーコ「お願いします毛利さん!この謎を解き明かしてください!私気になって眠れないんです!」
毛利小五郎「お任せください。この毛利小五郎が名探偵の名に懸けて」
沖野ヨーコ「どうかされましたか?」
毛利小五郎「ちょ…ちょっとトイレに…」
脇田兼則「悪いとは思いやしたけど、話を聞かせて貰いやした」
脇田兼則「密室殺人…面白そうでやんすねぇ」
脇田兼則「まあ今回は密室殺人といっても廊下に垂れた血や足音の事を踏まえると」
沖野ヨーコ「お願いします毛利さん!この謎を解き明かしてください!私気になって眠れないんです!」
毛利小五郎「お任せください。この毛利小五郎が名探偵の名に懸けて」
沖野ヨーコ「どうかされましたか?」
毛利小五郎「ちょ…ちょっとトイレに…」
脇田兼則「密室殺人…面白そうでやんすねぇ」
脇田兼則「まあ今回は密室殺人といっても廊下に垂れた血や足音の事を踏まえると」
脇田兼則「長男が廊下でボーガンの矢を犯人に撃たれて屋根裏部屋に逃げ込んだのは明らか。つまり、なぜ助けを呼ばず屋根裏部屋に閉じこもらなきゃならなかったのかを解かなきゃならねぇようですねぇ」
沖野ヨーコ「あのあなたは一体…」
沖野ヨーコ「あのあなたは一体…」
脇田兼則「申し遅れやした。ここの隣の“いろは寿司”で店長をやってる脇田って者で、小五郎師匠から昨夜店に電話があったんでさァ」
脇田兼則「もしかしたら今日のお昼に“特上2人前”頼むかもしれねぇから生きの良いネタを用意しといてくれってね」
脇田兼則「もしかしたら今日のお昼に“特上2人前”頼むかもしれねぇから生きの良いネタを用意しといてくれってね」
脇田兼則「その別荘に泊まった人達の写真とかありやせんかねぇ…言葉だけじゃイメージってヤツが出来なくて…」
沖野ヨーコ「確か皆を撮った写真が…あ、あった!」
沖野ヨーコ「これがその時別荘に来られていた方々を撮った写真です。私が撮ったので私は写ってませんけど」
沖野ヨーコ「日売TVのプロデューサー、塀島湾也さん」
沖野ヨーコ「今回亡くなられた馬場貫康さん」
沖野ヨーコ「貫康さんの弟の馬場風悟さん」
沖野ヨーコ「風悟さんの奥さんの馬場緋美さんです」
コナン「ねぇ、貫康さんが弟に送ったトランプの写真って同じカードが何枚も写ってたけど、どうしてか言ってた?」
沖野ヨーコ「ええ、夏になると子供の頃から兄弟揃ってその別荘に避暑で連れて来られていたらしいんだけど」
沖野ヨーコ「親の目を盗んで2人でトランプで遊んでいたのがパレないようにトランプは帰りの荷物に入れずにそのまま屋根裏部屋に隠していて別荘に行く度に念の為新しいトランプを買い足していたから、屋根裏部屋には5、6組は溜まっていたみたい」
馬場風悟「子供の頃から体が大きくてよくキャッチャーはやらされてたけど、生まれてこの方ピッチャーだけはやった事ないよ」
脇田兼則「どうやらそこにトランプの暗号を解くカギがありそうですが…さっぱりわかりやせんねぇ」
コナン「じゃあさ、いなくなったっていう奥さんってどんな人だったの?」
沖野ヨーコ「ああ、塀島プロデューサーのお姉さんね。会った事ないけど、事件の事を毛利さんに話してるって塀島さんに言ったら写真を送ってくれたわ」
沖野ヨーコ「確か皆を撮った写真が…あ、あった!」
沖野ヨーコ「これがその時別荘に来られていた方々を撮った写真です。私が撮ったので私は写ってませんけど」
沖野ヨーコ「日売TVのプロデューサー、塀島湾也さん」
沖野ヨーコ「今回亡くなられた馬場貫康さん」
沖野ヨーコ「貫康さんの弟の馬場風悟さん」
沖野ヨーコ「風悟さんの奥さんの馬場緋美さんです」
コナン「ねぇ、貫康さんが弟に送ったトランプの写真って同じカードが何枚も写ってたけど、どうしてか言ってた?」
沖野ヨーコ「ええ、夏になると子供の頃から兄弟揃ってその別荘に避暑で連れて来られていたらしいんだけど」
沖野ヨーコ「親の目を盗んで2人でトランプで遊んでいたのがパレないようにトランプは帰りの荷物に入れずにそのまま屋根裏部屋に隠していて別荘に行く度に念の為新しいトランプを買い足していたから、屋根裏部屋には5、6組は溜まっていたみたい」
沖野ヨーコ「トランプっていえば亡くなった貫康さん、弟さんの事妙な呼び方してたのよね」
毛利蘭「なんて?」
沖野ヨーコ「エースって…」
馬場貫康「どうした?エース…その腕」
馬場風悟「ちょっと草野球でやっちゃってね」
毛利蘭「じゃあ野球のピッチャーをされてたとか?」
沖野ヨーコ「私もそう思って聞いたんだけど、大笑いされて…」
馬場風悟「子供の頃から体が大きくてよくキャッチャーはやらされてたけど、生まれてこの方ピッチャーだけはやった事ないよ」
脇田兼則「どうやらそこにトランプの暗号を解くカギがありそうですが…さっぱりわかりやせんねぇ」
コナン「じゃあさ、いなくなったっていう奥さんってどんな人だったの?」
沖野ヨーコ「ああ、塀島プロデューサーのお姉さんね。会った事ないけど、事件の事を毛利さんに話してるって塀島さんに言ったら写真を送ってくれたわ」
コナン「サングラスよくかける人だったの?」
沖野ヨーコ「ええ、失踪する前はハマったって言ってよくかけてたと塀島さんが…大学生の頃はかけた所なんて見た事ないって弟さん夫婦は言われてたけど」
毛利蘭「大学生の頃はっていうと…」
沖野ヨーコ「そう、その奥さんと弟さん夫婦は同じ大学どころか小中高も一緒だったらしいわ」
沖野ヨーコ「風悟さんの初恋の相手がその宝華さんで彼女と緋美さんは大親友」