ヘンリー「諸君、再来週はいよいよ中間考査だ。全4教科で各教科それぞれ学年の首席・欠席にステラが一つ授与される。逆に赤点をとった者には問答無用でトニトだ。みな心して挑むように」
ヘンリー「では先日行った歴史の小テストを返却する」
ベッキー「うぅ~テスト不安だねアーニャちゃん」
アーニャ「(けんきゅうじょのひとはそれのこと“えくりぷす”?とかいってた。つきにいっかいおつきさまがなくなっちゃうひには)」
アーニャ「(アーニャ、こころよむちからもなくなっちゃうのだ。ちょっどてすとがえくりぷすのひ)」
アーニャ「(つまりアーニャ、かんにんぐできなくなる!どうしよう!アーニャしじょうさいだいのぴんち!)」
アーニャ「そうだボンド!てすともんだいよちしてアーニャにみせろ!」
アーニャ「はんばぁーぐ!」
アーニャ「きょうのばんごはんちちのつくるはんばーぐ!」
ロイド「今日は休日だからみっちりつきあうぞ」
ロイド「(中間テストは全4教科。つまり最大で4つのトニトをくらう可能性があるということ。ステラを4つ取る可能性はすでに諦めている)」
ロイド「(学期末テストと合わせれば今学期中のトニと8つも十二分にありえる。懇親会へ潜り込むまで何としても退学だけは阻止しなくては!)」
ロイド「(そのためにはやはり基礎学力の向上を…それを並行して懇親会…)」
アーニャ「(しまった!てすとのひはかんにんぐつかえないからまじめにやらないと!) い…いまのはまぐれ」
ユーリ「え…ああだよな…?ありえない」
ユーリ「ちがう!そうじゃない!飲み込みの悪いやつだな!マジメにやれ!」
ユーリ「ボクは…」
ユーリ「ボクは幼い頃無力な自分が悔しかった。早く姉さんの力になりたかった。そのために勉強をがんばった。一問解くごとに自分の背が1cm伸びたような気分になって歓喜したもんだ」
ユーリ「ボクは国語をがんばった。弁が立てばジャーナリストや弁護士になって姉さんのいるこの世界をより良くできると思ったからだ」
ユーリ「ボクは化学や生物をがんばった。人体や薬学に精通すれば姉さんのケガや病気を治せると思ったから」
ユーリ「ボクは数学や物理をがんばった。それが姉さんの生活の安全や快適さすべてにつながると思ったから」
ユーリ「結局ボクは外交官の道を選んだわけだが、培った力は今でも活かされている。昔の偉い奴は言った。“知は力だ”と。おまえも立派な人間になりたかったら勉強という名の筋トレを欠かすな」
アーニャ「ちわわぢから!?」
ユーリ「違う」
ヘンリー「こらフォージャー、何を笑ってる。罰として課題追加だ」
アーニャ「(せんせえにいじわるされてかえるのおそくなった…おつきさまもちょびっとこんにちわしてる…ん?)」
アーニャ「はっ…!?」
アーニャ「ちちいー!ちち!にしゅうかんごっておつきさまどれくらい?」
ロイド「ん?月齢か?半月後なら新月だな」
アーニャ「はっ…!?」
アーニャ「ちちいー!ちち!にしゅうかんごっておつきさまどれくらい?」
ロイド「ん?月齢か?半月後なら新月だな」
アーニャ「(やっぱり!)」
アーニャ「(せかいをすくったすーぱーちょうのうりょくしゃアーニャ、そんなアーニャにもじゃくてんがある)」
アーニャ「(けんきゅうじょのひとはそれのこと“えくりぷす”?とかいってた。つきにいっかいおつきさまがなくなっちゃうひには)」
アーニャ「(アーニャ、こころよむちからもなくなっちゃうのだ。ちょっどてすとがえくりぷすのひ)」
アーニャ「(つまりアーニャ、かんにんぐできなくなる!どうしよう!アーニャしじょうさいだいのぴんち!)」
アーニャ「はんばぁーぐ!」
アーニャ「きょうのばんごはんちちのつくるはんばーぐ!」
ロイド「だから昨日勉強しようって言っただろ」
ロイド「今日は休日だからみっちりつきあうぞ」
ロイド「(学期末テストと合わせれば今学期中のトニと8つも十二分にありえる。懇親会へ潜り込むまで何としても退学だけは阻止しなくては!)」
ロイド「(そのためにはやはり基礎学力の向上を…それを並行して懇親会…)」
アーニャ「(ちちこころのこえいっぱいすぎてべんきょーにしぅちぅできない)」
ヨル「そうだ!こないだユーリにアーニャさんの家庭教師お願いしてみたら快いお返事頂きましたよ。声かけてみましょうか」
アーニャ「(おじ!)」
ユーリ「やふふーーーう☆来たわ姉さーーーーん!」
ヨル「そうだ!こないだユーリにアーニャさんの家庭教師お願いしてみたら快いお返事頂きましたよ。声かけてみましょうか」
アーニャ「(おじ!)」
ユーリ「え…ああまあ…」
ロイド「(大臣が黄昏だったことは保安局も後に察しただろう。急場とはいえ危ない橋だった)」
ユーリ「(こいつ…テロによる行儀日程の遅延を嘲っているのか!?姉さんの前でボクを下げようってそうはいかないぞ卑劣漢め!)」
ロイド「(大臣が黄昏だったことは保安局も後に察しただろう。急場とはいえ危ない橋だった)」
ユーリ「(こいつ…テロによる行儀日程の遅延を嘲っているのか!?姉さんの前でボクを下げようってそうはいかないぞ卑劣漢め!)」
ユーリ「(姉さんの頼みだから条件反射で来てしまったが何でボクがこんなアホそうな小娘を相手に…)」
ユーリ「勉強なんかしなくてもいいのでは?」
アーニャ「(しまった!てすとのひはかんにんぐつかえないからまじめにやらないと!) い…いまのはまぐれ」
ユーリ「え…ああだよな…?ありえない」
ユーリ「ちがう!そうじゃない!飲み込みの悪いやつだな!マジメにやれ!」
アーニャ「やってる」
ヨル「ユーリ!もっと優しく教えてあげて。私アーニャさんには退学になってほしくないのです」
アーニャ〈アーニャがっこういきたい〉
ヨル「お願いユーリ。頼りにしているのです。ね?」
ユーリ「(ねねねねねね姉さーーーーーーーん!)」
ユーリ「う…うん…だけど本人の素養が…」
アーニャ「アーニャがんばるます!いんぺらるすっからんになって、えらいひとになって、ははにおいしいものたべさせたいとおもってるます!」
ユーリ「(いい子ッ!何だこのいい子はッ!?インペラルスッカランてなに!)」
アーニャ〈アーニャがっこういきたい〉
ヨル「お願いユーリ。頼りにしているのです。ね?」
ユーリ「(ねねねねねね姉さーーーーーーーん!)」
ユーリ「う…うん…だけど本人の素養が…」
アーニャ「アーニャがんばるます!いんぺらるすっからんになって、えらいひとになって、ははにおいしいものたべさせたいとおもってるます!」
ユーリ「(いい子ッ!何だこのいい子はッ!?インペラルスッカランてなに!)」
ヨル「アーニャさん今お茶菓子用意しますね」
ユーリ「(こんなにも姉さん思いの…いやっ落ち着け!こいはあの姉泥棒の娘なのだ)」
ユーリ「(こんなにも姉さん思いの…いやっ落ち着け!こいはあの姉泥棒の娘なのだ)」
アーニャ「はうっ」
アーニャ「だいきらい。おじはすきなのか?へんたいか?」
ユーリ「叔父と呼ぶな」
ユーリ「ボクは…」
ユーリ「ボクは幼い頃無力な自分が悔しかった。早く姉さんの力になりたかった。そのために勉強をがんばった。一問解くごとに自分の背が1cm伸びたような気分になって歓喜したもんだ」
ユーリ「ボクは国語をがんばった。弁が立てばジャーナリストや弁護士になって姉さんのいるこの世界をより良くできると思ったからだ」
ユーリ「ボクは化学や生物をがんばった。人体や薬学に精通すれば姉さんのケガや病気を治せると思ったから」
ユーリ「ボクは数学や物理をがんばった。それが姉さんの生活の安全や快適さすべてにつながると思ったから」
ユーリ「結局ボクは外交官の道を選んだわけだが、培った力は今でも活かされている。昔の偉い奴は言った。“知は力だ”と。おまえも立派な人間になりたかったら勉強という名の筋トレを欠かすな」
アーニャ「ちわわぢから!?」
ユーリ「違う」
ユーリ「そうだ!」
アーニャ「ろけっともつくれる?」
ユーリ「もちろんだ!」
アーニャ「せかいせいふくもできる!?」
アーニャ「いえっさー!」
ユーリ「その未来で微笑む姉さんの笑顔を見据えろ!」
アーニャ「さー・いえっさー!」
アーニャ・ユーリ「ハァ…ハァ…」
ユーリ「どうだ…この文法はマスターできたか?」
アーニャ「ぶんぽうってなに?」
ユーリ「マジで時間の無駄ァッ!もう帰る!やってられん!」
アーニャ「さー・いえっさー!」
アーニャ・ユーリ「ハァ…ハァ…」
ユーリ「どうだ…この文法はマスターできたか?」
アーニャ「ぶんぽうってなに?」
ユーリ「マジで時間の無駄ァッ!もう帰る!やってられん!」
ヨル「ユーリ!?」
ユーリ「(…そうだ…ボクだって勉強しなくてはまだまだ足りないんだ。ボクに力さえあれば黄昏を捕らえることだってできたはず。西の脅威を排除できたはずなんだ)」
ユーリ「(姉さんを…この国を守るためにはもっと力を!) ゴメンよ姉さん。ボク行かなくちゃ」
ヨル「んもうっ、相変わらず気の短い子ですね。せっかくがんばって手作りお菓子に挑戦したのに…」
ユーリ「うままブロロエーーーーーーッ!」
アーニャ「(あのときアーニャがとけいよめてたら)」
ユーリ「(…そうだ…ボクだって勉強しなくてはまだまだ足りないんだ。ボクに力さえあれば黄昏を捕らえることだってできたはず。西の脅威を排除できたはずなんだ)」
ユーリ「(姉さんを…この国を守るためにはもっと力を!) ゴメンよ姉さん。ボク行かなくちゃ」
ユーリ「うままブロロエーーーーーーッ!」
アーニャ「(あのときアーニャがとけいよめてたら)」
アーニャ「アーニャへやでじしぅしてくる」
ヨル「承知いたしました」
ボンド「ボッ!」
アーニャ「ふふふ…アーニャのいまのちわわぢからしったらベッキーこしぬかす」