第3期8話 通信中② ~未知との遭遇~
Transmission 2 ~Close Encounters of the Third Kind~
Transmission 2 ~Close Encounters of the Third Kind~
キャスト
🔷影山茂夫 モブ Kageyama Shigeo CV.伊藤節生
🔷霊幻新隆 Reigen Arataka CV.櫻井孝宏
🔷暗田トメ Kurata Tome CV.種﨑敦美
🔷犬川豆太 Inukawa Mameta CV.山下誠一郎
🔷猿田尻彦 Saruta Shirihiko CV.濱野大輝
🔷雉子林春人 Kijibayashi Haruto CV.綿貫竜之介
🔷竹中 Takenaka CV.河西健吾
霊幻新隆「モ…モブ!?」
竹中「歩くなら戻るより進みませんか?」
霊幻新隆「いやダメだ。素人が知らない山のケモノ道を進むもんじゃない」
猿田尻彦「あの…すいません。ちょっと立ちションしてきます」
犬川豆太「戻って来ないな…」
雉子林春人「迷ったか…ちょっと俺見てくる」
霊幻新隆「待て。一人で行くのは危険だ。一緒に行くぞ」
犬川豆太「これで日が暮れたらヤバイのでは…げ…下山しますか…」
霊幻新隆「山で遭難した場合は焦って下ろうとするより、とりあえず上へ登る方が危険が少ないと聞いた事がある。見晴らしの良い場所まで出られればルートも見直せるハズだ (目印をもっと目立つようにつけるべきだった)」
猿田尻彦「素人なのに知識だけはあるな」
犬川豆太「これで日が暮れたらヤバイのでは…げ…下山しますか…」
霊幻新隆「山で遭難した場合は焦って下ろうとするより、とりあえず上へ登る方が危険が少ないと聞いた事がある。見晴らしの良い場所まで出られればルートも見直せるハズだ (目印をもっと目立つようにつけるべきだった)」
猿田尻彦「素人なのに知識だけはあるな」
犬川豆太「あ!ヤベェ!本車に置いてきた!」
雉子林春人「えっウソ!」
猿田尻彦「UFOの召喚儀式の呪文とか書いてあるのに!?」
猿田尻彦「ここまで来たんだからちゃんとUFO呼びましょうよ」
暗田トメ「いやムリでしょもう…朝から失敗続きじゃない」
雉子林春人「暗田なぁ…犬川も猿田も誰のためを思ってこの計画を立てたと思ってんだ!?」
暗田トメ「え?何それ…元をたどれば私のせいだって言いたい訳!?今までアンタ達が何もやる気を示さなかったから脳電部は解散したのよ!今日だってそうよ!行くかどうかずっと悩んでたのよ!」
暗田トメ「いやムリでしょもう…朝から失敗続きじゃない」
雉子林春人「暗田なぁ…犬川も猿田も誰のためを思ってこの計画を立てたと思ってんだ!?」
暗田トメ「え?何それ…元をたどれば私のせいだって言いたい訳!?今までアンタ達が何もやる気を示さなかったから脳電部は解散したのよ!今日だってそうよ!行くかどうかずっと悩んでたのよ!」
暗田トメ「こうなるのが嫌で…アンタ達がテレパシスト見つけたって言うから信じて来てみたのに…最後に私を騙すってどういうことよ!」
暗田トメ「真剣な気持ちを踏みにじられた私の気持ちなんてアンタ達にはわからないのよ!わからないのよッ!」
暗田トメ「一人で帰るのでみなさんは先に進んでください」
霊幻新隆「あ~高い高い!16時19分か…」
犬川豆太「えっと…資料によると大晦日の17時頃にUFOが現れるそうなのでUFO呼ぶ準備をしましょう」
暗田トメ「何してんの竹中」
竹中「ゴホンッ…ドファストゥトゥアヤアバガヤリ…プルハコオモヒバカエ~」
竹中「石を8の形に並べて輪の中に片足ずつ入れた状態で目を閉じて南西を向いて唱える」
竹中「手はこの形」
竹中「部長だって覚えてるくせに…」
竹中「真剣になってどうしても気になって夜通し色々調べてたら朝になったんだ…」
犬川豆太「えっと…資料によると大晦日の17時頃にUFOが現れるそうなのでUFO呼ぶ準備をしましょう」
暗田トメ「何してんの竹中」
竹中「ゴホンッ…ドファストゥトゥアヤアバガヤリ…プルハコオモヒバカエ~」
竹中「石を8の形に並べて輪の中に片足ずつ入れた状態で目を閉じて南西を向いて唱える」
竹中「手はこの形」
竹中「部長だって覚えてるくせに…」
竹中「真剣になってどうしても気になって夜通し色々調べてたら朝になったんだ…」
暗田トメ「…でも」
竹中「“そうは言っても失敗が怖い。幻想を追いかけるだけに留めておいた方がいい気がする。真剣にならなくても楽しければそれでよかったのかも”」
竹中「“皆との他の思い出までただの滑稽なものに変ってしまいそう。私の妄想につきあわせたせいで遭難しかけた。これ以上現実に近づきたくない”」
竹中「…だってさ」
竹中「“そうは言っても失敗が怖い。幻想を追いかけるだけに留めておいた方がいい気がする。真剣にならなくても楽しければそれでよかったのかも”」
竹中「“皆との他の思い出までただの滑稽なものに変ってしまいそう。私の妄想につきあわせたせいで遭難しかけた。これ以上現実に近づきたくない”」
竹中「…だってさ」
猿田尻彦「そんな!妄想につきあわされてるなんて思っちゃいないですよ!」
犬川豆太「これは俺達がやりたかった事です!」
霊幻新隆「ネットで一晩中調べたと言ったな?実は他にも何か知ってるんじゃないのか?」
竹中「あの本の内容だって何の取材にも基づいてない。この呪文も儀式もデマ…黙っててすみません…脳電部のみんなで力を合わせることに意味があると思って…」
霊幻新隆「その通りだ。ベストを尽くす事に価値がある。自分達で情報を集めて行動に移したんだ。大したもんだよ。この思い出はきっとこの先の青春の一ページとして残り続ける」
霊幻新隆「それはお前達の人生における貴重な財産になるだろ」
霊幻新隆「誇りに思っていいと思うぞ」
竹中「いや、それは本当にあったらしい」
霊幻新隆「無理に動くな」
暗田トメ「頑張りすぎたの!?」
影山茂夫「だ…大丈夫です…ハァ…ハァ…」
霊幻新隆「こ…これが宇宙人の姿か…」
暗田トメ「細い手足」
暗田トメ「大きく発達した頭部、ツルツルの肌」
暗田トメ「光り輝く大きな目!間違いないわ!本物よ!」
暗田トメ「え!?私!?光栄だわ!地球人を体表して最初に挨拶できるなんて」
竹中「宇宙船の中を見せてくれるようです」
暗田トメ「いいわね!やり方教えてあげましょう!」
霊幻新隆「年明けか…こんな状況なのに年越しの事やレンタカーの延滞料考えちまうんだなぁ…」
雉子林春人「あ、もう朝になる。そろそろ帰らないと」
竹中「彼ら曰く友好の証だそうです」
暗田トメ「じゃあ私はこのマフラーをあげるわ」
雉子林春人「俺はこのメモ帳を…」
竹中「腕時計…安物だけど」
猿田尻彦「ガムあげます」
犬川豆太「じゃあ地球のゲーム機を」
影山茂夫「何も持ってない。念動力を見せてあげるっていうのはどうかな」
霊幻新隆「年明けか…こんな状況なのに年越しの事やレンタカーの延滞料考えちまうんだなぁ…」
雉子林春人「あ、もう朝になる。そろそろ帰らないと」
竹中「彼ら曰く友好の証だそうです」
暗田トメ「じゃあ私はこのマフラーをあげるわ」
竹中「腕時計…安物だけど」
猿田尻彦「ガムあげます」
犬川豆太「じゃあ地球のゲーム機を」
影山茂夫「何も持ってない。念動力を見せてあげるっていうのはどうかな」
暗田トメ「喜んでるみたいよ」
竹中「喜んでます」
暗田トメ「会いに来てくれてありがとう」
暗田トメ「じゃあ私達行くわ!いつかまた会いましょう!」
霊幻新隆「初日の出だ」
暗田トメ「(私は今日を一生忘れない。みんなもきっと…きっと…)」
暗田トメ「あれ?犬川は?」
『大晦日、俺はUFOに連れ去られた』
暗田トメ「じゃあ私達行くわ!いつかまた会いましょう!」
暗田トメ「(私は今日を一生忘れない。みんなもきっと…きっと…)」
暗田トメ「あれ?犬川は?」
『大晦日、俺はUFOに連れ去られた』
『孤独の境地に達した犬川は』