フィオナ「(黄昏先輩、あなたは変わってしまった)」
フィオナ「(フォージャー家に身を置くことで不要な感情を持ち、諜報員としての鋭さが欠けてしまった)」
フィオナ「(今のあなたはまるで刃こぼれしたナイフ。そんなあなたを見ると胸が苦しくなる…ああ…穏やかな先輩も素敵)」
フィオナ「(ヨル・フォージャー、あの女から妻の座を奪わなくては!)」
フィオナ「キャビー・キャンベル56歳。エネルギー産業で財を成し古美術の収集家としても名を馳せる資産家です」
フィオナ「彼の所蔵する100万ダルク相当の絵画“日向の貴婦人”それが今回のターゲットです」
ロイド「絵画」
フィオナ「元々の所有者は故エリック・ザカリス大佐」
ロイド「東西戦争時代の東軍情報将校か…終戦の立役者の一人だ」
フィオナ「そうです。その彼が再び戦火を起こす火種となるとしてついぞ公表せず闇に葬ったとされる不都合な機密情報」
フィオナ「通称ザカリス文書。そこに綴られいるのは東による人体実験の記録とも西による捕虜虐殺の真実とも言われるが詳細は不明」
フィオナ「薄氷下の不発弾とも呼ばれその所在も永らく闇の中でした」
ロイド「その隠し場所の手がかりが絵画の中に?」
フィオナ「確かな消息筋の情報です。おそらく暗号などが刻まれているものと。持ち主のキャンベルや東政府が絵画の秘密に気づくのも時間の問題。彼らよりも先にこのザカリス文書を回収せよとのことです」
ロイド「策は?」
ロイド「東西戦争時代の東軍情報将校か…終戦の立役者の一人だ」
フィオナ「そうです。その彼が再び戦火を起こす火種となるとしてついぞ公表せず闇に葬ったとされる不都合な機密情報」
フィオナ「通称ザカリス文書。そこに綴られいるのは東による人体実験の記録とも西による捕虜虐殺の真実とも言われるが詳細は不明」
フィオナ「薄氷下の不発弾とも呼ばれその所在も永らく闇の中でした」
ロイド「その隠し場所の手がかりが絵画の中に?」
フィオナ「確かな消息筋の情報です。おそらく暗号などが刻まれているものと。持ち主のキャンベルや東政府が絵画の秘密に気づくのも時間の問題。彼らよりも先にこのザカリス文書を回収せよとのことです」
ロイド「策は?」
フィオナ「これが一番確実かと」
フィオナ「キャンベルと彼を中心とした闇のテニスクラブの会員たちが主催する地下テニス大会“キャンベルドン”。財界の大物やアングラの住人が集まり巨額が動く非合法イベント」
フィオナ「優勝者は賞品としてキャンベルの美術コレクションから好きなものをひとつ与えられるのです」
フィオナ「試合に勝つだけで任務達成ですからノーリスクです」
「続いて1回戦第4試合。カレッソ・フォニー!トバリーフォニーペア!なんとご夫婦での参加です」
フィオナ「キャンベルと彼を中心とした闇のテニスクラブの会員たちが主催する地下テニス大会“キャンベルドン”。財界の大物やアングラの住人が集まり巨額が動く非合法イベント」
フィオナ「優勝者は賞品としてキャンベルの美術コレクションから好きなものをひとつ与えられるのです」
フィオナ「試合に勝つだけで任務達成ですからノーリスクです」
「続いて1回戦第4試合。カレッソ・フォニー!トバリーフォニーペア!なんとご夫婦での参加です」
フロイド「何でそんな設定にした?」
フィオナ「先輩テニスの経験は?」
ロイド「多少かじった程度だ。一応家で少し練習してきた」
ヨル「じゃみんなでやりましょうか」
フィオナ「ご家族には何と?」
ロイド「医療関係の得意先とテニスコンペがあるとごまかしておいた」
フィオナ「(じきにそんな言い訳も不要になりますよ先輩) まあ安心してください」
フィオナ「先輩は隅でうずくまっていれば結構です(この任務であなたは思い知るの。オペレーションストリクスにおける妻役はこの私こそ適任だと)」
フィオナ「あッ♡」
「ゲームセット!ウォンバイフォニーペア!」
キャンベル「はっはっは!あっぱれだねぇ。金になりそうな展開じゃない!」
「フン…しょせんは凡人相手の試合さ。彼らの次の相手はウチのボリック兄弟だ。まぐれはない」
「今日は一味違いますよ。来たる東西競技祭に向けて政府と合同開発中のドーピング剤OSO-R、そいつを使わせてもらいます」
ロイド「ドバリーくん、ノーリスクって言ったよね?」
「ゲームセット!ウォンバイフォニーペア!」
キャンベル「はっはっは!あっぱれだねぇ。金になりそうな展開じゃない!」
「フン…しょせんは凡人相手の試合さ。彼らの次の相手はウチのボリック兄弟だ。まぐれはない」
「今日は一味違いますよ。来たる東西競技祭に向けて政府と合同開発中のドーピング剤OSO-R、そいつを使わせてもらいます」
ロイド「ドバリーくん、ノーリスクって言ったよね?」
ヨル「ああごめんなさいアーニャさん」
アーニャ「ははうえのそら?」
ヨル「そ…そんなことないですよ」
ヨル「(お仕事仲間とテニス大会ってことはもしかしたらあの方も…?)」
ヨル「(ロイドさんとはどういったご関係なのかしら…ああ…万が一またユーリに心配させるような生活に逆戻りしたらどうしましょう)」
アーニャ「ぼーる…」
ヨル「(そうなるくらいならいっそあの方を…)」
ヨル「(いえいえいけません!そんなことを考えてはバチが当たりますよヨル!)」
アーニャ「ははだいじょうぶ!しんぱいない!」
「兄者コイツ頭悪ス。語彙力無ス」
「ア~確カニ脳ミソ無サソウナ顔シテンナ!何モ考エズ平和ニ生キテキタンダロナ~」
「ゲームセット!ウォンバイフォニーペアァ!」
ロイド「何もあんなにスマッシュをぶつけなくても…」
フィオナ「つい手が滑って (万死)」
『その後、夜帷による必要以上の大技・魅せプレイによってフォニーペアは快進撃を続け』
『無事決勝までコマを進めた』
ロイド「決勝戦の相手はキャンベルの息子と娘だそうだ」
ロイド「二人共まだ高校生だが幼少からテニスの英才教育を叩きこまれてきた。親が主催者だけに裏工作があることも視野に入れて慎重にいこう」
ロイド「夜帷」
フィオナ「先輩!?(えっウソ!早速こんな所で!?)」
ロイド「無茶をするな。ボロボロじゃないか。敵も一筋縄じゃない。焦る気持ちもわかるが抑えろ」
フィオナ「大丈夫ですこれしき…それより任務を」
ロイド「そうやって死んだ仲間を何人も見てきた。スパイは冷静さを欠いたらおしまいだ。口を酸っぱくして教えたはずだぞ」
フィオナ「わかりました (先輩…昔は我々スパイは消耗品だなんて言ってたのに…なのに私の心配を…)」
フィオナ「(ずるいです先輩!なんて罪な男!)」
フィオナ「(ああクソ…手をふりほどいてしまった!先輩のぬくもりの余韻がぴりぴりと…)」
フィオナ「(ぴりぴり?)」
フィオナ「先輩」
ロイド「息を止めて目を閉じろ夜帷。無色無臭…非致死性の化学剤だろう」
ロイド「(外から鍵が…開けるのは容易いが見張りが立っている可能性がある。罠にかかったフリをしてやるか)」
キャンベル「息子達に一千万!(ボロ勝ちしてやるぜ!10分どっぷりとガス漬けにしてやったからな。くくく顔色が悪いぞ。大丈夫か?)」
ロイド「具合は?」
「ゲームキャンベル」
ロイド「なるほど…コート内にある36か所の溝…気になっていたがそういうことか」
フィオナ「おそらく他にも仕掛けがあるでしょうね。厄介だわ…」
ロイド「夜帷くんは周囲を観察しサポートを頼む」
フィオナ「(そんな先輩に憧れたから追いつきたくて横に並びたくて…尊敬は恋心に彼の夢は私の夢になって…つまり…)」
フィオナ「寝呆けないでください先輩。私も一緒にぶちかまします」
フィオナ「(そんな先輩に憧れたから追いつきたくて横に並びたくて…尊敬は恋心に彼の夢は私の夢になって…つまり…)」
フィオナ「寝呆けないでください先輩。私も一緒にぶちかまします」