飯田天哉「先程雄英バリアの真価と仰いましたが、我々も緑谷くんの気持ちは理解して来ています。連れ戻すのであれば相応のエビデンスを要します。避難されている方の安心と安全に関わります」
根津「もちろん感情論じゃないさ。緑谷くんは今やヒーロー側の貴重な最高戦力。情勢を踏まえても半端な施設で保護するのはリスキーさ。雄英には国の最新防衛技術が卸されている。レベルで言えばタルタロスと同等の防御力を誇るのさ」
八百万百「そのタルタロスが死柄木に容易く破られていますが」
根津「去年雄英も破られた。死柄木の脅威には私も目をつけていた。そこで雄英バリアの強化時雄英のシステムに私独自の改修を加えた」
根津「結論から言えば、今この瞬間ヴィランの侵略が始まろうと避難民及び生徒に毒牙が掛かることはなく侵入を許す事はない」
根津「今雄英バリアは単なる防壁に留まらない。雄英は動く」
根津「敷地を碁盤状に分割し、それぞれに駆動機構を備えつけた」
根津「その仕組み自体が崩されれば元も子もないさ。なので周辺地下には計三千層の強化プレート、それらが異常を感知すると」
根津「迎撃システムが発動。また支柱がアンロックされ防壁も独立可動。どんな攻撃でも到達を遅らせられる」
根津「その間にシェルターは安全なルートを辿り雄英と同等の警備システムを持ち入れ替わり事件を契機に連携を強化した士傑高校を筆頭にいくつものヒーロー科高校へと逃げられる」
瀬呂範太「士傑!?どれだけ長距離だよ」
爆豪勝己「東の雄英、西の士傑」
爆豪・轟「そういや言ってたよな」
常闇踏陰「死柄木弔の伝播する崩壊対策と見受けられますが、文化祭時点ではまだその個性は判らなかったハズでしょう?」
根津「それこそ何のエビデンスも無い私の勘だよ。だから費用は私の持出さ」
常闇踏陰「死柄木弔の伝播する崩壊対策と見受けられますが、文化祭時点ではまだその個性は判らなかったハズでしょう?」
根津「それこそ何のエビデンスも無い私の勘だよ。だから費用は私の持出さ」
上鳴電気「憶とかじゃ済まなさそうなんですが!」
エンデヴァー「校長は個性道徳教育に多大な貢献をし世界的偉人となられた。いま尚ご尽力されているのだ」
根津「不理解・不寛容…いずれもあと一歩近寄る事のできなかった人々の歩み動き犇めき合う中、その一歩が如何に困難な道であるか」
根津「ともかく彼がここに居ていい理由も理屈も在るよ。君たちはただ全力でぶつかっていけばいい」
「その少年を雄英に入れないでくれー!」
エンデヴァー「校長は個性道徳教育に多大な貢献をし世界的偉人となられた。いま尚ご尽力されているのだ」
根津「不理解・不寛容…いずれもあと一歩近寄る事のできなかった人々の歩み動き犇めき合う中、その一歩が如何に困難な道であるか」
根津「ともかく彼がここに居ていい理由も理屈も在るよ。君たちはただ全力でぶつかっていけばいい」
「死柄木が来る」
ベストジーニスト「聞き入れ難い話だろう。こと教員からでは。提言したのは私だ」
「ジーニスト!私達はあなたの言葉を信じてでここへ来た!」
ジーニスト「ああ、校長から説明があったようにここは今最も安全な場所であり、あなた方の命を第一に考えている。我々は先手を打つべく緑谷出久を囮にヴィランの居場所をつきとめる作戦を取った」
ジーニスト「だが充分な捜査網を敷けず成果はごく僅かしか得られなかった。緑谷出久はヴィランの狙いであると同時にこちらの最高戦力の一角。これ以上の磨耗は致命的な損失になる」
ジーニスト「確かに最善ではない。次善に他ならない。不安因子を快く思わない事は承知の上でこの最も安全な場所で彼を休ませてほしい」
ジーニスト「いつでも戦えるように彼には万全でいてもらわねばならないのです」
「何言ってだよ…あんたら失敗したから…そもそも今日本は無法になっちまったんだぞ。んでまた失敗したからしわ寄せを受け入れろって…あんたそう言ってんだぞ!? ふざけるな!」
「それでヒーローのつもりなのか!」
「勘弁してくれ!俺たちはただ安心して眠らせてほしいだけだ!」
「だからそんな奴が休みたいからってここに来るなよって話だろうが」
麗日お茶子「違う!迷惑かけないよう雄英を出て行ったんです!連れ戻したのは私たちです!」
麗日お茶子「彼の力はあの特別でオール・フォー・ワンに討ち勝つ為の力です!だから狙われる!だから行かなきゃいけない!そうやって出て行った彼が今どんな姿か見えていますか!?」
麗日お茶子「彼の力はあの特別でオール・フォー・ワンに討ち勝つ為の力です!だから狙われる!だから行かなきゃいけない!そうやって出て行った彼が今どんな姿か見えていますか!?」
「私を助けてくれた子だ」
爆豪勝己「こいつらの命を守るシステムがある。でも不安は残っちまう。てめーが拭えねーもんはこっちで拭う」
根津「(その一歩がどれ程困難なモノか…私は思う。この困難な一歩を道と成した時、そこにオールマイトをも超える最高のヒーローが誕生するのだと)」
「弱そう」
「戦ってたんだ。私を助けてくれた後もずっと戦ってたんだ」
「見たら何だよ!?あんな風にボロボロになれって!?俺たちまで泥に塗れろってのかぁ!?」
麗日お茶子「泥に塗れるのはヒーローだけです!泥を払う暇を下さい!」
飯田天哉「緑谷くん、麗日くんは今戦っている。君を含めた全ての人の笑顔の為に」
「戦ってたんだ。私を助けてくれた後もずっと戦ってたんだ」
「見たら何だよ!?あんな風にボロボロになれって!?俺たちまで泥に塗れろってのかぁ!?」
麗日お茶子「泥に塗れるのはヒーローだけです!泥を払う暇を下さい!」
飯田天哉「緑谷くん、麗日くんは今戦っている。君を含めた全ての人の笑顔の為に」
緑谷出久「麗日さん」
麗日お茶子「今この場で安心させる事はごめんなさいっ!できません!私たちも不安だからです!皆さんと同じ隣人なんです!」
麗日お茶子「(余裕がなくて必死に助ける彼を見てきたから思う。ヒーローが辛い時、ヒーローたちが辛い時、ヒーローを守るのはきっと)」
麗日お茶子「だからっ力を貸して下さい!共に明日を笑えるように!皆さんの力でどうか彼が隣でっ休んで備えることを許してくれませんか!」
麗日お茶子「今この場で安心させる事はごめんなさいっ!できません!私たちも不安だからです!皆さんと同じ隣人なんです!」
麗日お茶子「(余裕がなくて必死に助ける彼を見てきたから思う。ヒーローが辛い時、ヒーローたちが辛い時、ヒーローを守るのはきっと)」
麗日お茶子「だからっ力を貸して下さい!共に明日を笑えるように!皆さんの力でどうか彼が隣でっ休んで備えることを許してくれませんか!」
出水洸汰〈アレ!絶対アレがいい!〉
出水洸汰〈赤がいい!〉
緑谷出久「(これは僕が最高のヒーローになるまでの物語。そしてみんなが最高のヒーローになるまでの物語だ)」
出水洸汰「緑谷兄ちゃん!ごめんね!僕っ怖くて動けなかったんだ!ごめんよごめん!」
出水洸汰「でもあのお姉ちゃんが頑張って話してて僕行かなきゃって!兄ちゃんみたいにならなきゃって!」
「物資も人材も足りねぇ今兄ちゃんがすり減る事なく休めるのがここしかねぇってこったろ!? 」
「そういう説明だったよなヒーローさんよ!?」
根津「ええ」
「そしたら士傑で同じ事が…」
「俺ぁよう、こうなるまで気付かんかったよ。俺は客でヒーローたちは舞台の上の演者だった」
「かつてオールマイトっつう不世出の男がヒーローを示したよ。皆そいつをなぞった囃し立てた。そうしてく内にいつの間にか皆そこに込められた魂を忘れちまってたんだ」
「だが舞台は取っ払われちまった。失敗を重ねて金も名誉も望めねぇ。ヒーローと呼ばれた大勢の人間が投げ出した。そン中で今残って戦う連中は何の為に戦ってるんだ?今戦ってる連中まで排斥していって俺たちに何が残る!? どうやってこれまで通り暮らす!?辛ぇのはわかる。けど冷静になろうや!俺たちいつまで客でいるつもりだ?」
「複数の個性を操るボロ切れのような男が噂になってる。ヴィランの扇動役とも真のヒーローとも言われてる。 答えろよ。おまえがここで休んだら俺たち元の暮らしに戻るのかよ?」
緑谷出久「取り戻します。皆が一緒にいてくれるから…全部取り戻します」
エンデヴァー「結局俺たちはデクに辛い想いをさせただけだった。何も進展のない遠回りをさせただけだ」
ホークス「進展ならありますよ。ここにあったんだ。ワン・フォー・オールは人々の心が紡いできた力の結晶」
ホークス「オールマイトが緑谷くんに繋いだ。緑谷くんをA組が繋いだ。ウラビティが人々と緑谷くんを繋いだ」
ホークス「進展ならありますよ。ここにあったんだ。ワン・フォー・オールは人々の心が紡いできた力の結晶」
ホークス「オールマイトが緑谷くんに繋いだ。緑谷くんをA組が繋いだ。ウラビティが人々と緑谷くんを繋いだ」
ホークス「きっとそこは ヒーローが暇を持て余す笑っちまうくらい明るい未来です」
轟焦凍「親父…一緒にだ」
エンデヴァー「あぁ」
相澤消太「委員長によくやったと伝えて下さい」
根津「脚の調子は?」
根津「彼の個性のコピーはミルコが潰した。もしあのまま白雲くんの意思を取り戻してなければ、どこも砦にはなり得なかった」
根津「か細く朧気でも逆転の糸は紡がれている」
相澤消太「トガの対策は引き続き?」
根津「ああ、彼女の血液摂取で変身時間の制限を割り出した。避難民は一定期間の隔離を経てから雄英に入っている」