Bungo Stray Dogs |
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原作(Original Story): 朝霧カフカ(Kafka Asagiri)
TVアニメ『文豪ストレイドッグス』 第19話ネタバレ
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第19話 ウィル・オブ・タイクーン
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CAST |
中島敦 Nakajima Atsushi CV.上村祐翔 太宰治 Dazai Osamu CV.宮野真守 泉鏡花 Izumi Kyoka CV.諸星すみれ 国木田独歩 Kunikida Doppo CV.細谷佳正 谷崎潤一郎 Tanizaki Jun'ichirō CV.豊永利行 谷崎ナオミ Tanizaki Naomi CV.小見川千明 春野綺羅子Haruno Kirako CV.美名 森鴎外 Mori Ogai CV.宮本充 尾崎紅葉 Ozaki Koyo CV.小清水亜美 樋口一葉 Higuchi Ichiyo CV.瀬戸麻沙美 芥川銀 Akutagawa Gin CV.夏川椎菜 夢野久作 Yumeno Kyusaku CV.工藤晴香 フランシス Francis F. CV.櫻井孝宏 ジョン John Steinbeck CV.河西健吾 ラヴクラフト Howard Phillips Lovecraft CV.武内駿輔
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OPENING |
Reason Living | GRANRODEO |
ENDING |
風が吹く街 | ラックライフ |
AIRDATE |
2016年11月11日
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ナオミ「春野さん早く! すぐにギルドの異能力者が来ますわ!」
ラヴクラフト「捕獲方法は?」
ジョン「君の能力だと彼女達の首がもげる。僕の葡萄でいこう」
ジョン「そこか」
ジョン「申し訳ないねぇ、お嬢様方」
ジョン「君達、葡萄をどうやって育てるか知ってる?」
ジョン「葡萄の枝は他の植物と活着する力が強い。だから接ぎ木して育てるんだ」
ジョン「僕の葡萄の木と他の植物を融合していけば、この土地一帯の植物を体の延長として使える」
ジョン「植物と感覚を共有しているから、地中の根で振動をキャッチして逃げる誰かさんを見つけるのも簡単ってわけ」
ジョン「そう怖い顔しないでよ。少し頼みがあるだけさ」
ジョン「故郷に君くらいの歳の妹がいるんだ。大家族でね、夕食は戦争さ」
ジョン「ギルドの仕事は過酷な分払いがいいんだ。もしクビにでもなれば故郷の家族が飢える」
ジョン「妹の為なら、君達がどうなろうと知った事じゃない」
ラヴクラフト「(ん?こんな季節に雪が…)」
谷崎潤一郎「ナオミ逃げるんだ!5分後、麓の線路を旅客列車が通る!1分だけ止まってくれるよう話を付けてある。それに飛び乗れ!さぁ走れ!」
ジョン「こうなる気はしてたよ。信頼できない情報源だったからね」
国木田独歩「(先刻見せた奴の異能力、一度樹木と繋がれば、麓の樹木を操って列車を停止できるだろう。事務員達が逃げるまでの5分間、奴に一度も樹木に触れさせてはならん)」
ジョン「今こう思ったね?彼女達が逃げ切るまで、僕に樹木を触らせなければ勝ちだって」
国木田独歩「ところで貴様は先刻こう思わなかったか?拳銃を叩き落せば、もう攻撃手段はないと」
国木田独歩「独歩吟客!」
ジョン「遅いよラヴクラフト~何ししてたの?」
ラヴクラフト「寝てた。すまん」
国木田独歩「谷崎!細雪で姿を」
ラヴクラフト「こいつらは殺すのか?」
ジョン「どうだろう…とりあえず女の子達を捕まえてから指示を仰ごう」
ジョン「妹さん、借りてくよ」
谷崎潤一郎「ナオミをどうする気だ」
ジョン「担当じゃないから何とも…まぁ監禁か拷問か」
ジョン「(ん?トラック?この状況を見られると厄介だな)」
谷崎潤一郎「僕にとってナオミは違うんだ…道徳観とか悪…モラルやエゴ…そういうものより次元が上で比べられない」
ジョン「あのトラック…こっちに気づいてないのか!?まさか…こちらが道に見えているのか!?」
谷崎潤一郎「それがナオミの為なら、僕は喜んで世界を焼く」
「動くな!」
「本部!通報の誘拐犯らしき二人組を発見しました」
ジョン「事前に通報してあったってわけだね」
中島敦「ナオミさん達が乗ったっていう電車、遅いですね」
太宰治「ポートマフィアの森さんは合理化の権化でねぇ。数式の如き冷徹さで戦況を支配する」
太宰治「だから刺客から逃れて気が緩む今を狙って必ず何か仕掛けて来るよ」
春野綺羅子「あ、ごめんなさい」
夢野久作「こちらこそ、ごめんなさい」
太宰治「敦君…避けられない案件が生じた」
中島敦「どうしました?」
太宰治「トイレに行ってくる!」
太宰治「ここなら人目もない。出てきたら?」
太宰治「やぁ銀ちゃんか。背伸びたね」
樋口一葉「監視はお見通しという事ですか」
太宰治「ポートマフィアの監視術を創始したのは私だからね。で、用件は?」
樋口一葉「この銃が用件だとは思いませんか?」
太宰治「思わないね。暗殺部隊にしては人選が半端だ。銀ちゃん、危ないからこれ下げてくれる?」
樋口一葉「確かに用件は別です。ボスより伝言を預かってきました。伝言はこうです」
森鷗外〈太宰君、ポートマフィアの幹部に戻る気はないかね?〉
太宰治「ハハハハ!実におめでたいお誘いだ」
樋口一葉「あなたの記録を見ました。あなたの血はマフィアの黒です。この国の誰よりも…」
太宰治「人は変わるものだ。現にそこの銀ちゃんだって、昔はこーんなに小さくて可憐な少女だったのだよ」
芥川銀「話をすり替えないでください」
中島敦「春野さん、ナオミさん、ご無事でしたか」
太宰治「しかし腑に落ちないねぇ。森さんがこんな茶番に人員をさくとは…」
樋口一葉「あなたを守る為です。ボスはQを座敷牢から解き放ちました」
ナオミ「そうだ、紹介しますわ。列車内で知り合ったのですけれども…」
中島敦「(なんだ?カミソリをテープで腕に巻きつけている。あれじゃ軽くぶつかっただけでカミソリが腕を傷つける)」
夢野久作「さぁ遊ぼう!」
太宰治「バカな!何を解き放ったかわかっているのか?Qは敵も味方も全て滅ぼす歩く厄災だ」
樋口一葉「闘争を征する為ならば、ポートマフィアは手段を選びません」
太宰治「なぜQが座敷牢に封印されたと思う?異能力の中でも最も忌み嫌われる精神操作の異能力者だからだよ」
中島敦「(敵の異能力攻撃…僕がみんなを守らないと…)」
〈貴様には何も守れん。貴様ごときが何を守れる?〉
中島敦〈僕には力がある!〉
太宰治「Qの呪いが発動した者は、幻覚に精神を冒され周囲を無差別に襲う。呪いを発動させる契機は、呪いの根源たる人形が破壊される事だ」
太宰治「ただし人形が破壊された時、呪いを受けるのは受信者のみ。受信者になる条件はQを傷つける事」
太宰治「受信者の体には誰から掴まれたような痣が浮かび上がるから判別は容易だ」
太宰治「ここに来た時、私を守る為と言ったね?」
樋口一葉「………」
太宰治「しまった!」
太宰治「やめるんだ敦君!よく見ろ!」
〈全て貴様のせいだ。力にのまれ、他者を害するその本質は一生変わらぬ〉
芥川龍之介〈これでわかったか?己が何者か〉
太宰治「消えろ!異能力、人間失格!」
夢野久作「太宰さんの新しいお友達って壊れやすいんだねぇ。でもいいんだ!太宰さんを壊す楽しみが残っているもの」
夢野久作「僕を閉じ込めたお礼に、いっぱい苦しめて壊してあげるね!」
太宰治「次は封印などしない。心臓をくり抜く」
太宰治「行くよ敦君。立つんだ」
中島敦「僕はダメだ!僕はいちゃいけなかったんだ」
太宰治「聞きたまえ敦君」
太宰治「たまには先輩らしい助言でもしよう。自分を憐れむな。自分を憐れめば、人生は終わりなき悪夢だよ」
太宰治「さて、私達も手段を選んでいる場合ではなくなった」
太宰治「敵がその気なら、こちらも鬼札を切ろう」
フランシス「また作戦書かね。その大長編はどうかならんのか?」
ルイーザ「えっと…すみません。出直します」
フランシス「移動中に読む。次の作戦エリアは?」
ルイーザ「き…危険です。拠点の客船が落ちた今、フランシス様には屋内で大人しくして頂かないと…」
フランシス「俺がいる場所がギルドの拠点だ。違うか?」
尾崎紅葉「おやわっぱ…一人かえ?わっちは太宰と取引をしたのじゃ。行方不明の鏡花を救うなら、それを大人しくここで待つ…とのう」
尾崎紅葉「わっぱは良いのか?太宰の側におらんでも」
中島敦「太宰さんは…政府のエージェントとの交渉に向かった」
坂口安吾「何年ぶりですかね太宰君。連絡をもらった時には驚きましたよ」
太宰治「やぁ安吾!元気そうじゃないか!」
太宰治「よく来たね安吾。どうして思ったんだい?私がもう君を許していると…」
太宰治「なんてね。どうせこれも弾を抜いてあるのだろ?」
坂口安吾「ご用件は?」
尾崎紅葉「成程のう…異能特務課と言えば国内最高峰の秘密異能組織じゃ。味方とすれば探偵社最大の切り札となるじゃろうなぁ」
中島敦「そうすれば、遠からず鏡花ちゃんも探偵社に戻ってこられる」
尾崎紅葉「どうかのう…のうわっぱ、幾月かばかり稽古を受けただけの14の娘が、35人も殺しおおせると本気で思うのか?才能じゃよ。才能が鏡花の魂に黒く絡みついている以上、あの子は闇から抜け出せぬ。かつての私と同じようにのう」
尾崎紅葉「わっぱ…鏡花を頼む」
太宰治「異能力犯罪組織を取り締まるのが特務課のお役でしょ~?職務怠慢はよくないな~」
坂口安吾「ギルドの行動は我々も把握しています」
太宰治「知ってて放置したって事かな?」
坂口安吾「連中は外交筋から圧力をかけ、構成員に外交官同等の権限を付与させました。もはや彼らは法の外の存在。法執行機関はギルドを拘留すらできません」
坂口安吾「太宰君、逃げてください!今すぐ!そして伝えてください!あなたの部下に危険が迫っていま…」
太宰治「安吾…」
フランシス「我々が君に賭けた懸賞金は70億。その程度では買えんな」
フランシス「だが落ち込む事はない。君の価値は別の所にある。さぁ一緒に来てもらおう」