小鉄「どっか行けよ!何があっても鍵は渡さない!使い方も絶対教えねぇからな!」
竈門炭治郎「(何だろう…もしかして揉めてるのかな?どうしよう…盗み聞きは良くない。だけど揉め事だったら仲裁しないと)」
時透無一郎「ん?その箱変な感じがする。鬼の気配かな?何が入ってるの?」
時透無一郎「ん?」
時透無一郎「拷問の訓練受けてるの?大人だって殆ど耐えられないのに君は無理だよ。度を超えて頭が悪い子みたいだね」
時透無一郎「壊れるから何?また作ったら?君がそうやってくだらないことをぐだぐだぐだぐだ言ってる間に、何人死ぬと思っているわけ?」
時透無一郎「柱の邪魔をするっていうのはそういうことだよ。柱の時間と君たちの時間は全く価値が違う。少し考えればわかるよね?」
時透無一郎「ほら鍵。自分の立場を弁えて行動しなよ。赤ん坊じゃないんだから」
竈門炭治郎「正しいです。あなたの言ってることは概ね正しいんだろうけど、間違ってないんだろうけど」
竈門炭治郎「刀鍛治は重要で大事な仕事です!剣士とは別の凄い技術を持った人たちだ!」
竈門炭治郎「だって実際刀を打ってもらえなかったら俺たち何もできないですよね?」
竈門炭治郎「刀鍛治は重要で大事な仕事です!剣士とは別の凄い技術を持った人たちだ!」
竈門炭治郎「だって実際刀を打ってもらえなかったら俺たち何もできないですよね?」
竈門炭治郎「鋼鐵塚さんいた?今ここにいなかった?」
竈門炭治郎「いや事情もよくわからない俺がゴチャゴチャ言うことじゃないけど…」
小鉄「あれは絡繰人形です。さっきの人に連れていかれました。鍵はあの人形を動く為に必要だったんです」
竈門炭治郎「大切な人形なんだね…でもどうしてそれを柱が?」
小鉄「あれは特別なんです。あの絡繰人形は人間を凌駕する力を持っていて百八つの動きができます。戦闘訓練に利用できるんです」
竈門炭治郎「何だ?」
小鉄「あれが俺の先祖が作った戦闘用絡繰人形“縁壱零式(よりいちぜろしき)”です」
竈門炭治郎「手が六本あるのは何で?」
小鉄「腕ですか?父の話によるとあの人形の原型となったのは実在した剣士だったらしいんですけど、腕を六本にしなければその剣士の動きを再現できなかったからだそうです」
竈門炭治郎「(あの顔…知ってる気がするけど…わからない)」
竈門炭治郎「その剣士って誰?どこで何してた人?」
小鉄「すみません。俺もあまり詳しくは…戦国の世の話なので…」
竈門炭治郎「戦国!?そんな三百年以上昔なんだ?」
小鉄「そう聞いています」
竈門炭治郎「そんな長い間壊れてないの?あの人形」
小鉄「凄い技術なので今の俺たちでも追いつかないんです」
小鉄「壊れてしまったらもう直せない…親父が急に死んじゃって兄弟もいない…俺がちゃんとやらなきゃいけないのに…刀にも絡繰にも才能ないから…」
小鉄「凄い技術なので今の俺たちでも追いつかないんです」
小鉄「壊れてしまったらもう直せない…親父が急に死んじゃって兄弟もいない…俺がちゃんとやらなきゃいけないのに…刀にも絡繰にも才能ないから…」
竈門炭治郎「それであんなに…そうかそうか…」
鎹鴉「ソリャア当然ヨ。アノ子ハ日の呼吸ノ使イ手ノ子孫ダカラネ。アノ子ハ天才ナノヨ。アンタ達トハ次元ガ違ウノヨ!ホホホホ!」
竈門炭治郎「時透君の鴉かい?日の呼吸って始まりの呼吸の…あの子はそんなに凄い人なのか…」
小鉄「いえいえ!」
小鉄「それは記憶の遺伝じゃないですか?うちの里ではよく言われることです。受け継がれていくのは姿形だけではない。生き物は記憶も遺伝する」
小鉄「あなたが見た夢はきっとご先祖様の記憶なんですよ!」
小鉄「それは記憶の遺伝じゃないですか?うちの里ではよく言われることです。受け継がれていくのは姿形だけではない。生き物は記憶も遺伝する」
小鉄「あなたが見た夢はきっとご先祖様の記憶なんですよ!」
鎹鴉「非現実的!非現実的!」
竈門炭治郎「小鉄君!全力で登ってるな小鉄君!」
竈門炭治郎「俺にできることがあれば手伝うよ。人形のこと諦めちゃだめだ。君には未来がある」
竈門炭治郎「十年後二十年後の自分のためにも今頑張らないと…今できないこともいつかできるようになるから!」
小鉄「(音もなく来てた。これが剣士)」
小鉄「俺…人形が壊れるの見たくなかったけど決心つけるよ。戦闘訓練は夜までかかるはずだから、心の準備して見届ける…ちゃんと…」
「!?」
竈門炭治郎「終わったんですか!?」
時透無一郎「終わった。いい修行になったよ。誰だっけ…あそうか、俺の刀折れちゃったから」
時透無一郎「この刀貰って行くね」
時透無一郎「それ処分しといて」
竈門炭治郎「(悪意の匂いがしない。わざとやってるわけじゃないんだろうな…でもなぁ…)」
鎹鴉「フン!」
竈門炭治郎「(てもなぁ、あの鴉は全力で悪意あるな。すごい下に見てる、俺を)」
竈門炭治郎「小鉄くん確認しよう。まだ動くかどうか」
竈門炭治郎「(悪意の匂いがしない。わざとやってるわけじゃないんだろうな…でもなぁ…)」
鎹鴉「フン!」
竈門炭治郎「(てもなぁ、あの鴉は全力で悪意あるな。すごい下に見てる、俺を)」
竈門炭治郎「小鉄くん確認しよう。まだ動くかどうか」
小鉄「打首獄門の方がいいですかね」
竈門炭治郎「いや違う!そこまでは言えない!」
小鉄「言うんです!言ってくださいよ!ねぇええ」
竈門炭治郎「(それは言わないにしても時透君は凄かった。俺よりも小柄で年下の子なのに…負けてられないぞ。俺ももっと強くならないと!)」
小鉄「炭治郎さん!この程度で死んでるようじゃカスですよ!頑張ってください!もう一度言います。顔上げて」
小鉄「癖で動いてるんですよ炭治郎さんアナタ!相手の動きを見てから判断して動いてるんじゃないんだ。だから駄目なんですよ。わかります?」
小鉄「要は基礎がなってない。本当に今までよく生きてこられましたね鬼殺隊で。ギリギリですよ。全てが。俺はあなたの弱い所を徹底的に叩きますから、俺の言ったことができるようになるまで食べ物あげませんから!」
小鉄「言うんです!言ってくださいよ!ねぇええ」
小鉄「炭治郎さん!この程度で死んでるようじゃカスですよ!頑張ってください!もう一度言います。顔上げて」
小鉄「癖で動いてるんですよ炭治郎さんアナタ!相手の動きを見てから判断して動いてるんじゃないんだ。だから駄目なんですよ。わかります?」
小鉄「要は基礎がなってない。本当に今までよく生きてこられましたね鬼殺隊で。ギリギリですよ。全てが。俺はあなたの弱い所を徹底的に叩きますから、俺の言ったことができるようになるまで食べ物あげませんから!」
竈門炭治郎「はい…」
竈門炭治郎「いや素振り棒でも死ぬよ!これしっ死ねる」
小鉄「今日も飯抜きです!」
竈門炭治郎「(ああ…分析力高めの小鉄さん)」
竈門炭治郎「(しかし剣術の教え手としてはド素人。どのくらいが人間の命の限界かご存じないため、訓練がエグかった)」
小鉄「今日も飯抜きです!」
竈門炭治郎「(ああ…分析力高めの小鉄さん)」
竈門炭治郎「うめぇええ!」
竈門炭治郎「(前よりずっとわかる!体力も戻ってついていけてる!)」
竈門炭治郎「(匂いで相手が狙ってくる場所がわかるようになった!)」
竈門炭治郎「(この匂いは隙の糸よりも早い段階でくる)」
小鉄「斬って!壊れてもいい!絶対俺が直すから!」
小鉄「(炭治郎さん人が良すぎる。ダメだよそこで躊躇ったら。でも俺はそんな炭治郎さんだからこそ死なないで欲しい!誰よりも強くなって欲しい!)」
竈門炭治郎「ごめん…借りた刀折れちゃった」
竈門炭治郎「似合ってるぞ禰豆子」
竈門禰豆子「んー♪んー♪」
竈門炭治郎「気に入ったんだな」
竈門禰豆子「んー!」
竈門炭治郎「ここで大正コソコソ噂話。刀鍛冶見習いの小鉄君、お面の下の顔はお面とあまりにも似すぎている為、みんなに“お面を被る必要がないのでは?”と言われているそうですよ」
「!!」
小鉄「修行始めますよ!ちょっとうまくいったからといってサボったら元の木阿弥!」
小鉄「石の上にも三年!蟻とキリギリス!牛の歩みも千里ですよ!炭治郎さん!どこですか!」
竈門炭治郎「禰豆子逃げよう!」