Bungo Stray Dogs |
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原作(Original Story): 朝霧カフカ(Kafka Asagiri)
TVアニメ『文豪ストレイドッグス』 第3話ネタバレ
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第3話 ヨコハマ ギャングスタア パラダヰス
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放送日 | 2016年4月21日 |
OPテーマ | TRASH CANDY (歌 : GRANRODEO) |
EDテーマ | 名前を呼ぶよ (歌 : ラックライフ) |
CAST |
🔸中島敦 Nakajima Atsushi CV.上村祐翔 🔸太宰治 Dazai Osamu CV.宮野真守 🔸国木田独歩 Kunikida Doppo CV.細谷佳正 🔸谷崎潤一郎 Tanizaki Jun'ichirō CV.豊永利行 🔸谷崎ナオミ Tanizaki Naomi CV.小見川千明 🔸芥川龍之介 Akutagawa Ryunosuke CV.小野賢章 🔸樋口一葉 Higuchi Ichiyo CV.瀬戸麻沙美
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TITLE CARD |
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EYECATCHER |
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ENDCARD |
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CHARACTER DESIGN
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谷崎潤一郎「す…すンませんでした!試験の為とはいえ随分と失礼な事を…僕の名前は谷崎潤一郎。探偵社で助手のような仕事をしています」
中島敦「いやいや…気になさらずに…」
国木田独歩「ともかくだ小僧、貴様も今日から武装探偵社が一隅。ゆえに周りに迷惑を振りまき社の看板を汚す真似はするな。俺も他の皆もその事だけは徹底している」
国木田独歩「なあ太宰」
太宰治「か弱く華奢なこの指で、私の首を絞めてくれないか…」
国木田独歩「言ってるそばから社の看板を汚すな!俺のごつい指でお前の首を絞めてやる!」
中島敦「そういえば、お二人は探偵社に入る前は何をしてたんですか?」
太宰治「当ててごらん?定番のゲームなのだよ。新入りは先輩の前の職業を当てるのさ。ま、探偵修行の一環でもある」
太宰治「じゃあ、国木田君は?」
国木田独歩「俺の前職などどうでもいい!」
中島敦「んー公務員?お役所勤めとか?」
太宰治「惜しい。彼は元々教師だよ。数学の先生だ」
国木田独歩〈ここはxの累乗を使うに決まってるだろう!〉
中島敦「なんかものすごく納得」
太宰治「じゃ、私は?」
中島敦「太宰さんは……太宰さんは…太宰さんは…」
国木田独歩「無駄だ小僧。武装探偵社七不思議の一つなのだ。こいつの前職は」
谷崎潤一郎「たしか、最初に当てた人に賞金が出るんですよね?」
中島敦「賞金!?」
太宰治「そうなんだよ。誰も当てられなくて賞金が膨れ上がってる」
中島敦「ち…ちなみにその膨れ上がった賞金というのはいかほどですか?」
太宰治「総額70万」
中島敦「七十万!」
中島敦「あ…当たったら貰えるんですね!?本当に本当ですね!?」
太宰治「自殺主義者に二言はないよ」
中島敦「作家!」
太宰治「ハズレ」
中島敦「サラリーマン!」
太宰治「ハズレ」
中島敦「研究職」
太宰治「違う」
中島敦「弁護士?」
太宰治「NO」
中島敦「新聞記者とか」
太宰治「ブー」
中島敦「大工さんだ」
太宰治「違います」
中島敦「占い師」
太宰治「違ーう」
中島敦「パイロット!」
太宰治「ハズレ」
中島敦「通訳」
太宰治「ノンノン」
中島敦「板前さん」
太宰治「ブー」
中島敦「神主」
太宰治「ハズレー」
中島敦「役者」
太宰治「違ーう」
太宰治「けど…役者はてれるね~」
国木田独歩「どうせ何もせずフラフラしていただけなのだろう?」
太宰治「違うよ。この件で私は嘘はつかない。降参かな敦君?」
太宰治「じゃ、ここの払いはよろしくね」
谷崎潤一郎「はい、谷崎です。はい、わかりました」
国木田独歩「依頼か?」
谷崎潤一郎「はい」
太宰治「さあ仕事の時間だ」
谷崎潤一郎「どのようなご用件でしょうか?」
太宰治「美しい…睡蓮の花のごとき果敢なくそして可憐なお嬢さんだ」
太宰治「どうか私と心中していただけないだろ」
国木田独歩「お騒がせしました」
国木田独歩「気になさらずに。今のは忘れて続けてください」
依頼人「それで依頼のお話なのですが」
中島敦「(すごい…この状態で普通に続きを始めた)」
「実は我が社のビルヂングの裏手に、最近良からぬ輩が屯しているようなのです。ボロを纏った連中のようです。中には、聞きなれない異国の言葉を話す者もいるとか…」
国木田独歩「そいつは、密輸業者の類だろう」
国木田独歩「軍警がいくら取り締まっても船蟲のように湧いて来る。港湾都市の宿業だな」
「ええ…無法の輩という証拠さえあれば、軍警にかけ合えます。ですから…」
国木田独歩「現場を張って証拠を掴め…か」
国木田独歩「小僧、お前がいけ」
中島敦「えええーー!?」
国木田独歩「ただ見張るだけの簡単な仕事だ。それに密輸業者は、大抵逃げ足だけが取り柄の無害な連中だ。お前の初仕事には丁度良い。谷崎、一緒に行ってやれ」
国木田独歩「おい小僧、この街で生き残るコツを一つだけ教えてやる」
国木田独歩「こいつには会うな。会ったら逃げろ」
中島敦「この人は…」
太宰治「マフィアだよ。もっとも他に呼び方がないから、そう呼んでるだけだけどね」
国木田独歩「港を縄張りにする凶悪な犯罪組織、奴らは“ポートマフィア”と呼ばれている」
国木田独歩「この街の黒社会で最も危険な連中だ」
国木田独歩「中でもその写真の男は、この探偵社のメンバーでも手に負えない危険な奴だ」
中島敦「なぜ危険なんですか」
国木田独歩「そいつが異能力者だからだ。しかも殺戮に特化したすこぶる残忍な異能力で、軍警でも手に負えん」
中島敦「この男の名は?」
国木田独歩「芥川だ」
「ゴホゴホッ…」
「道に鞄が落ちていました。遺失物かと」
「ああ落とし物ですね」
「…おや?あんたどっかで…」
「さすが…もう看破なされたか」
「まさかこいつ手配書の!?」
「動くな!」
「やはりこの街の軍警はすこぶる優秀だ」
「ゴホゴホッ」
「あの道をお尋ね…」
芥川龍之介「終わった。次は?」
太宰治「心中は♪一人ではできない~♪」
国木田独歩「おい太宰、仕事はどうした」
太宰治「天の啓示待ち」
太宰治「二人ならできる~♬」
「着きました。こちらです」
谷崎潤一郎「おかしいな…本当にここなんですか?えっと…」
樋口一葉「樋口です」
谷崎潤一郎「樋口さん、密輸業者というのは臆病な連中です。だから必ず逃げ道を用意します。ここ袋小路ですよね?」
谷崎潤一郎「捕り方がそっちから来たら逃げ場がない」
樋口一葉「その通りです」
樋口一葉「失礼とは存じますが、嵌めさせて頂きました」
樋口一葉「私の目的はあなた方です」
樋口一葉「芥川先輩」
敦・谷崎「芥川!?」
樋口一葉「予定通り捕らえました」
樋口一葉「何!?」
谷崎潤一郎「僕の細雪は、雪の降る空間全てをスクリーンに変える。僕の姿の上に背後の風景を上書きした。もうお前に僕の姿は見えない!」
樋口一葉「姿は見えずとも弾は当たる!」
樋口一葉「うっ!」
谷崎潤一郎「死んでしまえ!」
芥川龍之介「お初にお目にかかる」
芥川龍之介「やつがれは芥川。そこの小娘と同じく卑しきポートマフィアの狗…ゴホゴホッ」
樋口一葉「芥川先輩、ここは私一人でも…」
芥川龍之介「人虎は生け捕りとの命のハズ!片端から撃ち殺してどうする!この役立たずめ!下がっていろ!」
樋口一葉「すみません…」
中島敦「人虎は生け捕り?あんた達は一体…」
芥川龍之介「元よりやつがれの目的は貴様一人なのだ人虎。そこに転がるお仲間はいわば貴様の巻き添え」
中島敦「僕のせいでみんなが…」
芥川龍之介「然り。それが貴様の業だ。貴様は生きているだけで周囲の人間を損なう」
芥川龍之介「異能力」
芥川龍之介「羅生門」
芥川龍之介「勿論今のはわざと外した。だがやつがれの羅生門は悪食。あらゆるものを喰らう」
芥川龍之介「生け捕りが目的だが抵抗するならば、次はお前の足を奪う」
中島敦「うおおおおおおお!」
芥川龍之介「今の動きは中々よかった。だが所詮は愚者の蛮勇。言っただろう?」
芥川龍之介「やつがれの黒獣は悪食…あらゆる物を喰らう」
芥川龍之介「銃弾が飛来し着弾するまでの空間そのものを喰い削った。槍も炎も空間が断絶していればやつがれまでは届かぬ道理」
中島敦「(そんなの攻撃のしようがないじゃないか…)」
芥川龍之介「そしてやつがれ…約束は守る!」
院長〈泣くのをやめろガキめ!詮無く泣いて許されるのは負ってくれる親のある子のみ!親にも捨てられたような者に、泣く資格などない!〉
中島敦「(そうだ…僕はずっと見捨てられながら生きてきた…それでも僕は)」
樋口一葉「おのれ!」
太宰治「美人さんの行動は気になっちゃうタチでね。こっそり聞かせてもらった」
樋口一葉「まさか!」
樋口一葉「あの時に…」
樋口一葉「では最初から私の計画を見抜いて!」
太宰治「ほらほら起きなさいよ~敦君~3人も負ぶって帰るのいやだよ私~」
樋口一葉「生きて帰すと思っているのか!」
芥川龍之介「ふふふ…やめろ樋口。お前では勝てぬ」
樋口一葉「芥川先輩でも…」
芥川龍之介「太宰さん、今回は引きましょう。しかし人虎の身柄は必ずやつがれらポートマフィアが頂く」
太宰治「何で?」
芥川龍之介「簡単な事…その人虎には闇市で懸賞金がかかっている。賞金の額は70億」
太宰治「それはずいぶんと景気のいい話だね」
芥川龍之介「探偵社にはいずれまた伺います。ポートマフィアは必ずその70憶を奪う」
太宰治「では、武装探偵社と戦争かい?やってみたまえよ。やれるものなら」
樋口一葉「零細企業ごときが!我々はこの街の暗部そのもの!この街の政治・経済ことごとくに根を張る!たかが十数人の探偵社ごとき、3日と待たず事務所ごと灰と消える!我々に逆らって生き残った者などいないのだぞ!」
太宰治「知ってるよそのくらい」
芥川龍之介「然り。他の誰より、あなたはそれを承知している」
芥川龍之介「元ポートマフィアの太宰さん」