Bungo Stray Dogs |
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原作(Original Story): 朝霧カフカ(Kafka Asagiri)
TVアニメ『文豪ストレイドッグス』 第9話ネタバレ
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第9話 うつくしき人は寂として石像の如く
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放送日 | 2016年6月2日 |
OPテーマ | TRASH CANDY (歌 : GRANRODEO) |
EDテーマ | 名前を呼ぶよ (歌 : ラックライフ) |
CAST |
🔸中島敦 Nakajima Atsushi CV.上村祐翔 🔸太宰治 Dazai Osamu CV.宮野真守 🔸国木田独歩 Kunikida Doppo CV.細谷佳正 🔸江戸川乱歩 Edogawa Ranpo CV.神谷浩史 🔸与謝野晶子 Yosano Akiko CV.嶋村侑 🔸宮沢賢治 Miyazawa Kenji CV.花倉洸幸 🔸福沢諭吉 Fukuzawa Yukichi CV.小山力也 🔸谷崎潤一郎 Tanizaki Jun'ichirō CV.豊永利行 🔸谷崎ナオミ Tanizaki Naomi CV.小見川千明 🔸中原中也 Nakahara Chuya CV.谷山紀章 🔸芥川龍之介 Akutagawa Ryunosuke CV.小野賢章 🔸泉鏡花 Izumi Kyoka CV.諸星すみれ
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TITLE CARD |
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EYECATCHER |
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ENDCARD |
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CHARACTER DESIGN |
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国木田独歩「また面倒を持ち帰ったな」
国木田独歩「あれは手遅れだ。あの娘は、この界隈では名の通った暗殺者。その幼い容姿で油断させて、敵組織ごと鏖殺する。急速に戦果をあげすぎた。顔が知れて捕まるのは時間の問題だ」
中島敦「そんな…悪いのは彼女の異能力を利用してる奴なのに…」
国木田独歩「異能力がその当人を幸せにするとは限らん。お前なら知っているだろ」
与謝野晶子「目覚めたよ」
中島敦「具合はどう?」
国木田独歩「娘、黒幕の名を吐け」
泉鏡花「橘堂の湯豆腐。美味しい」
国木田独歩「食わせろ…という事か」
泉鏡花「食べたら話す」
中島敦「なーんだ、いいよ、それくらい」
中島敦「国木田さ~~~ん」
国木田独歩「俺は払わんぞ」
中島敦「とほほほ…」
泉鏡花「両親が死んで孤児になった私を、ポートマフィアが拾った。私の異能力“夜叉白雪”を目当てに」
泉鏡花「夜叉白雪は、電話からの声だけに従う」
中島敦「この携帯電話だな。バッテリーは抜いてある。ポートマフィアはお前の異能力を上手く利用して、お前を強力な暗殺者に仕立てたわけだ」
中島敦「こんな携帯電話…なんで捨てなかったの?」
泉鏡花「逆らえば殺される。それにポートマフィアを抜けても行く所がない」
国木田独歩「その電話で夜叉を操っていたのは誰だ?」
泉鏡花「芥川という男」
国木田独歩「そうか。俺は先に社に戻って報告する」
国木田独歩「娘を軍警に引き渡せ。35人殺しなら、まず死罪だな。ポートマフィアに戻っても裏切り者として殺される」
中島敦「でも…」
国木田独歩「なら、お前が助けるか?」
国木田独歩「極刑の手配犯でポートマフィアの裏切り者。その全てを肩代りする覚悟がお前にあるのか?」
中島敦「それは…」
国木田独歩「お前のボートは一人乗りだ。救える者を救って乗せれば、共に沈むぞ」
中島敦「(でも…だとしたら…)」
中島敦「(太宰さんは何故僕を助けてくれたんだ)」
太宰治「ルルルル♪心中は~一人じゃできない~♪でもでも♬二人ならできる~♪」
芥川龍之介「ここに繋がれた者が如何な末路を辿るか、知らぬ貴方ではないハズだが?」
太宰治「懐かしいね。君が新人の頃思い出すよ」
芥川龍之介「貴方の罪は重い。突然の任務放棄、そして失踪。あまつさえ今度は敵としてポートマフィアに盾つく」
芥川龍之介「とても元幹部の所業とは思えぬ」
太宰治「そして、君の元上司の所業とは…かい?」
芥川龍之介「その気になればいつでも殺せる」
太宰治「そうかい…偉くなったね。今だから言うけど、君の教育には難儀したよ。飲み込みは悪いし、独断専行ばかりするし、おまけにあのポンコツな能力だ」
芥川龍之介「貴方の虚勢もあと数日だ。数日の内に探偵社を滅ぼし、人虎を奪う。貴方の処刑はその後だ。自分の組織と部下が滅ぶ報せを切歯扼腕して聞くと良い」
太宰治「できるかなぁ君に…私の新しい部下は君なんかよりよっぽど優秀だよ」
中島敦「足りてよかった…」
中島敦「行こう」
泉鏡花「どこへ?私をどこへ連れて行くの?」
中島敦「も…もちろん君が行きたい所だよ!行きたい所とかない?例えば…デートスポット…みたいな?」
泉鏡花「デート?あなたと?」
中島敦「あ!特に深い意味があるわけでは!」
泉鏡花「行こう」
泉鏡花「ヨコハマスタジアム」
泉鏡花「ヨコハマ市開港記念館」
泉鏡花「ヨコハマ税関本館庁舎」
中島敦「なんでも知ってるね」
泉鏡花「地図と建物の構造は全部頭の中に入ってる」
中島敦「あ!ここは僕も知ってる。赤レンガ倉庫だよね?」
中島敦「評判らしいよ?美味しいクレープのお店だってナオミさんが言ってた」
泉鏡花「地図には乗ってない。食べたい」
泉鏡花「もう一つだけ、行きたい所がある」
中島敦「はいはい (すごい行動力だ)」
泉鏡花「あそこ」
泉鏡花「もう十分楽しんだから」
中島敦「でも捕まれば君は…」
泉鏡花「たぶん死罪。35人殺した私は、生きている事が罪だから。それにポートマフィアに戻っても私は処刑される」
谷崎潤一郎「はい。目撃情報によると白昼の路上で襲われてトラックに押し込められて、その後の行方は杳として…」
谷崎潤一郎「何とか助けないと…このままでは…」
江戸川乱歩「助ける?何で?彼がさらわれたのは人虎とか懸賞金とか、つまり個人的な問題でしょう?うちは彼の養護施設じゃないし、彼も守って貰う為にうちに入ったんじゃない」
谷崎潤一郎「でも!敦君は探偵社の一員で…」
国木田独歩「いや、乱歩さんの言う通りだ。俺達が動くのは筋が違う」
ナオミ「皆さんの大好きな筋とかべきとかで議論していたら、100年経っても何も決まらなそうなので、この方をお呼びしました」
国木田独歩「申し訳ありません。業務が終了次第、谷崎と情報を集めて…」
福沢諭吉「必要ない。全員聞け。新人が拐かされた。全員追躡に当たれ。無事連れ戻すまで現業務は凍結とする」
江戸川乱歩「社長、ホントにいいの?」
福沢諭吉「何がだ乱歩」
江戸川乱歩「理屈で言えば…」
福沢諭吉「仲間が窮地。助けねばならん。それ以上に重い理屈がこの世にあるのか?」
福沢諭吉「国木田、三時間で連れ戻せ」
国木田独歩「はっ!」
太宰治「予想通りならあっちも…頃合いかな」
「相変わらずの悪巧みかァ?」
太宰治「その声は…」
中原中也「いいねこりゃぁ。最高の眺めだ。100億の名画にも勝るぜ」
太宰治「最悪…うわっ最悪…」
中原中也「いい反応してくれるじゃねぇか。縊り殺したくなる」
太宰治「全然変わらないね中也」
中原中也「はあ!?どういう意味だ💢」
太宰治「前から疑問だったのだけれど、その恥ずかしい帽子はどこで買うの?」
中原中也「言ってろよバカボンド!いい歳こいてまだ自殺がどうとか言ってんだろ?どうせ」
太宰治「うん」
中原中也「少しは否定する気配くらいは見せろよ」
中原中也「だが今やてめぇは悲しき虜囚。泣けるなあ太宰。いや、それを通り越して少し怪しいぜ。丁稚の芥川は騙せても俺ぁ騙せねェ」
中原中也「何しろ俺はてめぇの元相棒…だからな」
中原中也「何するつもりだ」
太宰治「何って、見たままだよ。捕まって処刑待ち」
中原中也「あの太宰が不運と過怠で捕まるハズがねぇ。そんなグズなら、俺がとっくに殺してる」
太宰治「考えすぎだよ。そもそも君、何しに来たの?」
中原中也「嫌がらせだよ」
中原中也「あの頃のてめぇには散々弄ばれたんだ。だが…」
中原中也「そういうのは大抵、あとで10倍で返される」
中原中也「てめぇが何を企んでるか知らねぇが、俺と戦え太宰。てめぇの腹の計画ごと叩き潰してやる」
太宰治「中也」
中原中也「いつでも逃げられたってか?」
太宰治「君は私の計画を阻止?冗談だろ?」
中原中也「いい展開になってきたじゃねぇか!」
福沢諭吉「ありふれたタイプだ」
国木田独歩「はい。ナンバーも偽造でした。しかしヨコハマでこの手の偽造業者となると限られます。心当たりの修理業者に賢治が当たった所、快く教えてもらえました」
宮沢賢治「トラックの所有者はカルマトランジットです」
福沢諭吉「そいつらに聞けば、輸送先がわかる…か」
国木田独歩「現在、谷崎が現場で待機中。いつでも踏み込めます」
谷崎潤一郎「これから潜入します」
国木田独歩「様子は?」
谷崎潤一郎「湖の底みたいに静かです。人の気配が全くなく…まさか!」
谷崎潤一郎「先手を打たれました!」
谷崎潤一郎「口封じに…全員殺されてます」
国木田独歩「芥川だ…」
福沢諭吉「乱歩、出番だ」
江戸川乱歩「やんないとダメ?」
福沢諭吉「乱歩、もし恙なく新人を連れ戻せたら…」
江戸川乱歩「特別ボーナス?昇進?結構ですよ」
福沢諭吉「褒めてやる」
江戸川乱歩「そ…そこまで言われちゃしょうがないなぁ!」
江戸川乱歩「異能力!超推理!」
江戸川乱歩「なるほど…敦君の居場所はここだ。速度は20ノット。公海に向けて進んでいる 」
江戸川乱歩「死んではいないよ…今はね」
国木田独歩「海か…」
福沢諭吉「輸送先は外国か」
国木田独歩「まずい…国外に運ばれたら手の出しようがない」
福沢諭吉「国木田、使え」
福沢諭吉「港にある社の高速艇だ」
福沢諭吉「必ず連れて戻れ」