半天狗「ヒィイイイイ」
不死川玄弥「足速ェ!何なんだアイツ!クソがァ!追いつけねェ!」
竈門炭治郎「(夜明けが近づいて来てる)」
竈門炭治郎「(甘露寺さんは大技連発で体力が長く持たないだろ。そして夜が明けたら鬼は逃げる。急がなければ!)」
竈門炭治郎「(くそっ!延々と逃げ続ける気だな!)」
竈門炭治郎「(夜が明ける前に!甘露寺さんが潰れるまで!そんな事させない!俺達が!)」
竈門炭治郎「(あああダメた!踏ん張りがひかない!左足をやられていなければ!ダメだ!このままじゃダメだ!)」
我妻善逸〈炭治郎、雷の呼吸って一番足に意識を集中させるんだよな〉
我妻善逸〈自分の体の寸法とか筋肉の一つ一つの形ってさ、案外きちんと把握できてないからさ〉
我妻善逸〈“それら全てを認識できてこそ本物の全集中なり”〉
我妻善逸〈って俺の育てのじいちゃんがよく言ってたな〉
竈門炭治郎「(筋肉の線一本一本、血管の一筋一筋まで空気を巡らせる)」
竈門炭治郎「(力を足だけに溜めて…溜めて)」
竈門炭治郎「(一息に爆発させる)」
竈門炭治郎「(空気を切り裂く雷鳴みたいに)」
竈門炭治郎「(見えた!逃がさない!)」
不死川玄弥「足速ェ!何なんだアイツ!クソがァ!追いつけねェ!」
竈門炭治郎「(夜明けが近づいて来てる)」
竈門炭治郎「(甘露寺さんは大技連発で体力が長く持たないだろ。そして夜が明けたら鬼は逃げる。急がなければ!)」
竈門炭治郎「(くそっ!延々と逃げ続ける気だな!)」
竈門炭治郎「(夜が明ける前に!甘露寺さんが潰れるまで!そんな事させない!俺達が!)」
竈門炭治郎「(あああダメた!踏ん張りがひかない!左足をやられていなければ!ダメだ!このままじゃダメだ!)」
我妻善逸〈自分の体の寸法とか筋肉の一つ一つの形ってさ、案外きちんと把握できてないからさ〉
我妻善逸〈“それら全てを認識できてこそ本物の全集中なり”〉
我妻善逸〈って俺の育てのじいちゃんがよく言ってたな〉
竈門炭治郎「(筋肉の線一本一本、血管の一筋一筋まで空気を巡らせる)」
竈門炭治郎「(力を足だけに溜めて…溜めて)」
竈門炭治郎「(一息に爆発させる)」
竈門炭治郎「(空気を切り裂く雷鳴みたいに)」
竈門炭治郎「(見えた!逃がさない!)」
不死川玄弥「炭治郎!禰豆子!」
半天狗「(まずい。再生が遅くなってきた。増拍天が力を使いすぎている。人間の血肉を補給せねば…)」
半天狗「(近くに人間の気配がする…するぞ)」
竈門炭治郎「待て。逃がさないぞ。地獄の果てまで逃げても追いかけて頚を斬るからな!」
半天狗「(この儂に脅しだと!?)」
半天狗「(いた!食い物だ)」
半天狗「(童三人の内、一人は鬼で厄介じゃ。悉く邪魔される)」
半天狗「(結局あの童の刀は儂の頚に食い込むだけで斬れはせん)」
半天狗「(まず先にあの人間を喰って補給してから)」
竈門炭治郎「禰豆子…」
竈門炭治郎「(急げ。早くしろ)」
竈門炭治郎「(もう一度だ。もう一度地面を全集中で蹴れ!)」
時透無一郎「炭治郎!炭治郎!」
半天狗「(童三人の内、一人は鬼で厄介じゃ。悉く邪魔される)」
半天狗「(結局あの童の刀は儂の頚に食い込むだけで斬れはせん)」
半天狗「(まず先にあの人間を喰って補給してから)」
竈門炭治郎「禰豆子…」
竈門炭治郎「(急げ。早くしろ)」
竈門炭治郎「(もう一度だ。もう一度地面を全集中で蹴れ!)」
小鉄「時透さん!?」
鋼鐵塚蛍「なっ!俺は何もしていない!」
時透無一郎「(受け取れ…炭治郎…)」
竈門炭治郎「(円舞一閃)」
竈門炭治郎「(やった!本体の頚を斬ったぞ!)」
竈門炭治郎「(夜が明ける!)」
竈門炭治郎「(この開けた場所はまずい!禰豆子逃げろ!)」
竈門炭治郎「うっ!(声が出ない)」
竈門炭治郎「(違う!禰豆子こっちに来なくていい!お前だ!危ないのは)」
竈門炭治郎「(陽が射すから!陽にあたるとお前は死んでしまう!)」
竈門炭治郎「禰豆子!逃げろ!」
竈門炭治郎「(夜が明ける!)」
竈門炭治郎「(この開けた場所はまずい!禰豆子逃げろ!)」
竈門炭治郎「うっ!(声が出ない)」
竈門炭治郎「(違う!禰豆子こっちに来なくていい!お前だ!危ないのは)」
竈門炭治郎「(陽が射すから!陽にあたるとお前は死んでしまう!)」
竈門炭治郎「禰豆子!逃げろ!」
竈門禰豆子「ううっ!ううう」
「死んでない!頚を斬られたのに!」
竈門炭治郎「(舌に“恨み”!?)」
竈門炭治郎「(本体は“怯え”だったハズ!)」
竈門炭治郎「(舌の文字が違う!)」
竈門炭治郎「しくじった!止めなければ…アイツに止めを」
竈門炭治郎「(舌に“恨み”!?)」
竈門炭治郎「(本体は“怯え”だったハズ!)」
竈門炭治郎「(舌の文字が違う!)」
「わあああああああ」
竈門炭治郎「(まずい!誰か…)」
竈門炭治郎「(玄弥!)」
竈門炭治郎「(時透君!)」
竈門炭治郎「(無理に決まってる…崖の上からここまで…禰豆子を抱えての移動じゃ間に合わない)」
竈門炭治郎「(ああ…駄目だ…決断できない…ああ…決断…)」
竈門炭治郎「(まずい!誰か…)」
竈門炭治郎「(玄弥!)」
竈門炭治郎「(時透君!)」
竈門炭治郎「(ああ…駄目だ…決断できない…ああ…決断…)」
竈門炭治郎「(本体がいきなり遠くへ離れたなら匂いで気づいたはず。近くにいる)」
竈門炭治郎「(そこか。もっと鮮明に!もっと!)」
竈門炭治郎「(見つけた!心臓の中!)」
半天狗〈儂が悪いのではない!この手が悪いのだ。この手が勝手に!〉
半天狗〈滅相もない。儂には無理でございます。このように目も…〉
〈貴様は目が見えているだろう!以前この白州の場へ来た按摩は私が話始めるまで塀の方を向いていたぞ〉
〈手が悪いと申すか!ならばその両腕を斬り落とす!〉
鬼舞辻󠄀無慘〈明日打ち首とは可哀想に。私が助けてやろう〉
〈その薄汚い命をもって罪を償う時が必ず来る!〉
半天狗「(走馬灯か)」
竈門炭治郎「(勝った…禰豆子を犠牲にして…日の光に焼かれて禰豆子は骨も残らない)」
「竈門殿…竈門殿…」
竈門禰豆子「よ…よかった…だい…だいじょうぶ」
竈門禰豆子「よかったね…ねぇ」
竈門炭治郎「うわあああ!よかった!兄ちゃん死んじゃったかと思ったじゃないか!よかった禰豆子!無事でよかった!」
竈門禰豆子「よかったねぇ」
不死川玄弥「よかったな…炭治郎…禰豆子」
「うおおおお!」
「唐突に限界がきた!」
「竈門少年しっかりするのだ!」