憎珀天「黙れあばずれが。わしに命令してよいのはこの世でお一方のみぞ」
甘露寺蜜璃「(あばずれ!?あばっ…あっ…私!?私の事!?)」
甘露寺蜜璃「(信じられない!あの子何て言葉使うのかしら!私の弟とそんな変わらない年格好なのに!)」
甘露寺蜜璃「(あら?でも鬼だと実年齢と見た目は違うわよね)」
甘露寺蜜璃「(それにしたってひどいわ!)」
憎珀天「狂鳴雷殺」
竈門炭治郎「甘露寺さん!」
甘露寺蜜璃「恋の呼吸参ノ型!」
甘露寺蜜璃「恋猫しぐれ!」
甘露寺蜜璃「私怒ってるから!見た目が子供でも許さないわよ!」
竈門炭治郎「もんげー!」
竈門炭治郎「(なんて形の刀なんだ…)」
竈門炭治郎「(速すぎて目で追うのも難しい。あの刀のしなりのおかげなのか?すさまじい弾力だ!)」
竈門炭治郎「(作った刀鍛冶もすごいし扱える甘露寺さんはもっとすごい!)」
甘露寺蜜璃「恋の呼吸弐ノ型」
甘露寺蜜璃「懊悩巡る恋!」
甘露寺蜜璃「陸ノ型、猫足恋風!」
憎珀天「(この速さでもついてくるか…)」
憎珀天「(ならば術で埋め尽くす)」
甘露寺蜜璃「(キャー!広範囲の術!)」
竈門炭治郎「駄目だ!本体が逃げる!」
甘露寺蜜璃「(この数…受けきれるかしら…恋の呼吸、伍ノ型)」
甘露寺蜜璃「揺らめく恋情、乱れ爪!」
甘露寺蜜璃 「(とった)」
竈門炭治郎「(速い!でも駄目だ!) 甘露…」
甘露寺蜜璃「(でも大丈夫!頚を斬れば…)」
憎珀天「(信じ難し!この小娘今の攻撃をくらってなお肉の形を保っているとは…)」
憎珀天「(くらう直前に全身の筋肉を硬直させた?しかしそれで耐えられる代物ではないぞ)」
憎珀天「(解せぬ…いや…そうか…この小娘図体に見合わぬ筋力…特異体質!)」
憎珀天「(これは良い…質の良い肉を喰らう事は強さに直結する。しかしまずは頭蓋と脳みそを殴り潰しておくとするか)」
「甘露寺さん、甘露寺さん」
「君と結婚できるのなんて熊か猪か牛くらいでしょう」
「そのおかしな頭の色も子供に遺伝したらと思うとゾッとします。このお見合いはなかった事に」
「私の事は忘れてください。さようなら」
憎珀天「(くらう直前に全身の筋肉を硬直させた?しかしそれで耐えられる代物ではないぞ)」
憎珀天「(解せぬ…いや…そうか…この小娘図体に見合わぬ筋力…特異体質!)」
憎珀天「(これは良い…質の良い肉を喰らう事は強さに直結する。しかしまずは頭蓋と脳みそを殴り潰しておくとするか)」
「君と結婚できるのなんて熊か猪か牛くらいでしょう」
「そのおかしな頭の色も子供に遺伝したらと思うとゾッとします。このお見合いはなかった事に」
「私の事は忘れてください。さようなら」
『17歳…私のお見合いは破談した』
「ハハハハハハ!」
蜜璃の父「お父さんはすごいだろ!」
蜜璃の母「子供相手に何をやってるんですか」
『私の細い腕に力こぶはできなかったけど、母から何度も何度も聞かされる子供の頃の話がある』
『私が1歳2カ月の頃、ちょうど母が弟を身ごもっていた時の事』
「ハハハハハハ!」
蜜璃の父「お父さんはすごいだろ!」
蜜璃の母「子供相手に何をやってるんですか」
『私の細い腕に力こぶはできなかったけど、母から何度も何度も聞かされる子供の頃の話がある』
「いただきまーす!」
「本当に大丈夫ですか?」
蜜璃の父「全然大丈夫です。思い切りいってもらっていいですよ!」
「まあそう言ってるんだからやってみればいい」
「はっけよい…のこった!」
蜜璃の父「蜜璃の腕は細いけど筋肉の密度が常人とは違うんだろうな」
『でも年齢を重ねるごとに少しずつ私は周囲の女の子と違う事に気付いてきた』
甘露寺蜜璃「お母さん…私お嫁さんになれるのかな?」
蜜璃の母「どうしてそんな事聞くの?」
甘露寺蜜璃「だって私力持ちだし…いっぱい食べるし…髪だって変な色だし…」
蜜璃の父「蜜璃はずーっとうちにいればいいじゃないか」
甘露寺蜜璃「でも、女の人は結婚してお嫁さんに行くんだよね?」
蜜璃の父「ずーっとうちにいればいいじゃないか」
『お見合いが破談した日、これは隠さねばと思った』
『髪は染め粉で黒くした。食べたいのをぐっとこらえた。力も弱いふりをした』
『家族みんなが心配していた』
『そうすると結婚したいという男が現れた』
甘露寺蜜璃「(いいのかな?これいいのかな?私一生こうして生きてくのかな?)」
蜜璃の父「全然大丈夫です。思い切りいってもらっていいですよ!」
「まあそう言ってるんだからやってみればいい」
「はっけよい…のこった!」
蜜璃の父「蜜璃の腕は細いけど筋肉の密度が常人とは違うんだろうな」
『でも年齢を重ねるごとに少しずつ私は周囲の女の子と違う事に気付いてきた』
甘露寺蜜璃「お母さん…私お嫁さんになれるのかな?」
蜜璃の母「どうしてそんな事聞くの?」
甘露寺蜜璃「だって私力持ちだし…いっぱい食べるし…髪だって変な色だし…」
蜜璃の父「蜜璃はずーっとうちにいればいいじゃないか」
甘露寺蜜璃「でも、女の人は結婚してお嫁さんに行くんだよね?」
蜜璃の父「ずーっとうちにいればいいじゃないか」
『髪は染め粉で黒くした。食べたいのをぐっとこらえた。力も弱いふりをした』
『家族みんなが心配していた』
『そうすると結婚したいという男が現れた』
甘露寺蜜璃「(いいのかな?これいいのかな?私一生こうして生きてくのかな?)」
「うおおおおおおお!」
竈門炭治郎「立って立って立って!次の攻撃くるぞ!」
不死川玄弥「わかってるっつうの!」
竈門炭治郎「甘露寺さんを守るんだ!一番可能性のあるこの人が希望の光だ!」
竈門炭治郎「この人さえ生きていてくれたら!絶対勝てる!」
竈門炭治郎「みんなで勝とう!誰も死なない!俺達は!」
憎珀天「何と滑稽な」
不死川玄弥「(ウソだろ…)」
竈門炭治郎「立って立って立って!次の攻撃くるぞ!」
不死川玄弥「わかってるっつうの!」
竈門炭治郎「甘露寺さんを守るんだ!一番可能性のあるこの人が希望の光だ!」
竈門炭治郎「この人さえ生きていてくれたら!絶対勝てる!」
竈門炭治郎「みんなで勝とう!誰も死なない!俺達は!」
憎珀天「何と滑稽な」
不死川玄弥「(ウソだろ…)」
甘露寺蜜璃「みんなありがとぉおお!柱なのにヘマしちゃってごめんね!」
甘露寺蜜璃「仲間は絶対死なせないから!」
甘露寺蜜璃「鬼殺隊は私の大切な居場所なんだから!」
甘露寺蜜璃「上弦だろうが何だろうが関係ないわよ!」
竈門炭治郎「(全部斬った!カッコイイ!)」
甘露寺蜜璃「私悪い奴には絶対負けない!覚悟しなさいよ!本気出すから!」
産屋敷耀哉「素晴らしい。君は神様から特別に愛された人なんだよ、蜜璃」
産屋敷耀哉「自分の強さを誇りなさい。君を悪く言う人はみんな君の才能を恐れ羨ましがっているだけなんだよ」
産屋敷耀哉「うわーーーん!ありがとうございますぅ!…うう…」
『お父さん、お母さん、私を丈夫に生んでくれてありがとう。鬼殺隊ではみんなが私を認めてくれたの』
甘露寺蜜璃「仲間は絶対死なせないから!」
甘露寺蜜璃「鬼殺隊は私の大切な居場所なんだから!」
甘露寺蜜璃「上弦だろうが何だろうが関係ないわよ!」
竈門炭治郎「(全部斬った!カッコイイ!)」
甘露寺蜜璃「私悪い奴には絶対負けない!覚悟しなさいよ!本気出すから!」
産屋敷耀哉「素晴らしい。君は神様から特別に愛された人なんだよ、蜜璃」
産屋敷耀哉「自分の強さを誇りなさい。君を悪く言う人はみんな君の才能を恐れ羨ましがっているだけなんだよ」
産屋敷耀哉「うわーーーん!ありがとうございますぅ!…うう…」
「柱昇進おめでとうございます!」
「おめでとうです!」
甘露寺蜜璃「キャー!ありがとう!私頑張る!」
甘露寺蜜璃「桜餅食べる?少ししかないけど」
『鬼から守った人達はね、涙を流して私にお礼を言ってくれた』
「さすが柱…一撃だ!」
甘露寺蜜璃「悪い鬼は退治したからもう大丈夫。安心して」
「本当にありがとうございます」
「ありがとう」
伊黒小芭内 「ほら」
甘露寺蜜璃「え?え?何?何?伊黒さん何?」
伊黒小芭内 「これやる」
甘露寺蜜璃「私に?」
甘露寺蜜璃「えー!嬉しい!絶対大事にするね」
伊黒小芭内「大事になんてしなくていい」
甘露寺蜜璃「そんな…もったいないよ」
伊黒小芭内「いい。破れたらまた新しいのやる」
甘露寺蜜璃「うん!」
『女の子なのに…こんな強くっていいのかなって…また人間じゃないみたいに言われるんじゃないのかなって…怖くって力を抑えていたけど…もうやめるね』
甘露寺蜜璃「任せといて。みんな私が守るからね!」
甘露寺蜜璃「こっちは私が何とかするから!みんなは先に行って本体を倒して!」
竈門炭治郎「禰豆子!玄弥!」
甘露寺蜜璃「(もっと心拍数を上げなくちゃ!もっと血の巡りを速くして!)」
甘露寺蜜璃「(もっと速く!強く!もっと!)」
甘露寺蜜璃「守るって言ったでしょ」
甘露寺蜜璃「あっちには行かせないんだから!
不死川玄弥「炭治郎!本体の入ってる玉はどこだ!?わかるか!?」
竈門炭治郎「わかる!」
竈門炭治郎「(見つけた!)」
竈門炭治郎「(甘露寺さんがあの子供の鬼を何とかしてくれている間に一刻も早く本体の鬼を斬らなければ!)」
憎珀天「(この小娘…先刻よりも動きが速い!)」
憎珀天「(何をした?何をしている?いったい何を…)」
憎珀天「(痣…?初めからあったか?あれは…)」
憎珀天「(鬼の紋様と似ている)」
不死川玄弥「炭治郎!本体の入ってる玉はどこだ!?わかるか!?」
竈門炭治郎「わかる!」
竈門炭治郎「(見つけた!)」
竈門炭治郎「(甘露寺さんがあの子供の鬼を何とかしてくれている間に一刻も早く本体の鬼を斬らなければ!)」
憎珀天「(何をした?何をしている?いったい何を…)」
憎珀天「(痣…?初めからあったか?あれは…)」
憎珀天「(鬼の紋様と似ている)」
不死川玄弥「(俺は鬼を食う事で一時的だが鬼の体質になれる!)」
竈門炭治郎「(倒れた!今だ!)」
竈門炭治郎「(まだ鬼には当たってない!本体の頚を斬るまでは終わらない!)」
不死川玄弥「やれ!炭治郎!」
竈門炭治郎「(いない!)」
竈門炭治郎「(また逃げた!どこだ!?どこにいる!?まだそんなに遠くには行ってない!)」
半天狗「ヒィィィ」
竈門炭治郎「貴様ぁあ!逃げるなぁあ!!責任から逃げるなあ!」
竈門炭治郎「お前が今まで犯した罪!悪業!その全ての責任は必ず取らせる!絶対に逃がさない!」
『貴様のした事は他の誰でもない!貴様が責任を取れ!この二枚舌の大嘘つきめ!』
半天狗「わしは生まれてから一度たりとも嘘などついた事がない…善良な弱者だ…」
半天狗「これほどかわいそうなのに…誰も同情しない…わしは…わしは…嘘をついてない…」
竈門炭治郎「(また逃げた!どこだ!?どこにいる!?まだそんなに遠くには行ってない!)」
半天狗「ヒィィィ」
竈門炭治郎「貴様ぁあ!逃げるなぁあ!!責任から逃げるなあ!」
竈門炭治郎「お前が今まで犯した罪!悪業!その全ての責任は必ず取らせる!絶対に逃がさない!」
『貴様のした事は他の誰でもない!貴様が責任を取れ!この二枚舌の大嘘つきめ!』
半天狗「わしは生まれてから一度たりとも嘘などついた事がない…善良な弱者だ…」
半天狗「これほどかわいそうなのに…誰も同情しない…わしは…わしは…嘘をついてない…」
不死川玄弥「いいかげんにしろ!このバカたれ!」
次回予告
竈門炭治郎「甘露寺さん、守ってくれてありがとうございました。俺たちで必ず上弦を倒して見せます」竈門炭治郎「ここで大正コソコソ噂話。甘露寺さんは一日百七十個の桜餅を八か月食べ続けたら、髪と目の色が今の色に変わったんだって」
時透無一郎「それ本当かな?」
竈門炭治郎「甘露寺さんならあり得るかも…」
時透無一郎「大体そんなにたくさんの桜餅を毎日食べる事なんてできっこ」
甘露寺蜜璃「はい無一郎くん!」
竈門炭治郎「甘露寺さん!」
甘露寺蜜璃「炭治郎くんも一緒に食べようよ」
時透無一郎「大体そんなにたくさんの桜餅を毎日食べる事なんてできっこ」
甘露寺蜜璃「はい無一郎くん!」
竈門炭治郎「甘露寺さん!」
甘露寺蜜璃「炭治郎くんも一緒に食べようよ」
甘露寺蜜璃「頑張るぞー!」