明神弥彦「ああー!やめろ!」
緋村剣心「ん?」
明神弥彦「人が素振りしてる横で薪割りなんかすんな!調子狂うじゃねぇか!」
緋村剣心「そう言われてもでござる」
明神弥彦「やるんならせめて斧でやれ!それに何だこの切り口!達人技を家事手伝いに使うな!俺には教えてくれないくせに!」
神谷薫「ケンカはやめて!もう争う必要はないの。これからは安心して暮らせるのよ」
神谷薫「押入れを整理してたらこれが出て来たのよ。お祖父ちゃんが描いた水墨画。ウチのお祖父ちゃん剣術家であると同時にちょっとした水墨画家だったの」
神谷薫「これを売ればお金になるわ。あ~ありがとうお祖父ちゃん。と言うわけでお昼は牛鍋でパーッとやりましょう!」
緋村剣心「そう言われてもでござる」
明神弥彦「やるんならせめて斧でやれ!それに何だこの切り口!達人技を家事手伝いに使うな!俺には教えてくれないくせに!」
神谷薫「ケンカはやめて!もう争う必要はないの。これからは安心して暮らせるのよ」
神谷薫「押入れを整理してたらこれが出て来たのよ。お祖父ちゃんが描いた水墨画。ウチのお祖父ちゃん剣術家であると同時にちょっとした水墨画家だったの」
神谷薫「これを売ればお金になるわ。あ~ありがとうお祖父ちゃん。と言うわけでお昼は牛鍋でパーッとやりましょう!」
「元気そうで何よりだよ。こちらのおにーさんは恋人?」
神谷薫「卑怯!寸鉄を隠し持つなんて!」
緋村剣心「効果はないな」
相楽左之助「ちっ…寸鉄使ってこんなもんかよ」
「お前…その右手!」
「あああああああああ!貴様何をした!?」
相楽左之助「別に何もしてねぇよ」
相楽左之助「全力出したら弱い者イジメになっちまう。指一本で相手してやらあ」
相楽左之助「つまらねぇ喧嘩売っちまったぜ」
「くそっ!」
緋村剣心「酔った上での乱行なれば大目に見ていたが」
緋村剣心「そのものを抜くつもりなら、拙者も容赦せんよ。自由民権大いに結構」
緋村剣心「しかしお前達の場合政府を正す前にまず己を正すべきでござるな。勘定払ってとっとと帰れ」
「ありがとうございます」
「くそっ!」
緋村剣心「酔った上での乱行なれば大目に見ていたが」
緋村剣心「そのものを抜くつもりなら、拙者も容赦せんよ。自由民権大いに結構」
緋村剣心「しかしお前達の場合政府を正す前にまず己を正すべきでござるな。勘定払ってとっとと帰れ」
緋村剣心「ああ、大した事はござらぬ」
相楽左之助「だろうな。わざと避けねぇで大怪我こいたら恰好つかねぇもんな」
神谷薫「え?」
相楽左之助「あん時あんたが避けていたら、その嬢ちゃんの顔は今頃血みどろだ。だからあえて逃げず自分の頭を盾にした」
相楽左之助「だろうな。わざと避けねぇで大怪我こいたら恰好つかねぇもんな」
神谷薫「え?」
相楽左之助「あん時あんたが避けていたら、その嬢ちゃんの顔は今頃血みどろだ。だからあえて逃げず自分の頭を盾にした」
相楽左之助「謙遜するね。気に入ったぜあんた!俺の喧嘩買わねぇか?」
緋村剣心「遠慮するでござるよ」
相楽左之助「そうか。まあ気が向いたらいつでも買ってくれや。俺は町外れの破落戸長屋に居っからよ。じゃあな」
緋村剣心「遠慮するでござるよ」
相楽左之助「そうか。まあ気が向いたらいつでも買ってくれや。俺は町外れの破落戸長屋に居っからよ。じゃあな」
相楽左之助「ふーん、それで俺にその男を倒してほしいってわけかい」
喜兵衛「あなたなら始末できると思います」
相楽左之助「本当かよ」
神谷薫「ちょっと剣心どうしたの?」
相楽左之助「喧嘩しにきたぜ」
緋村剣心「やはりお主か。喧嘩は遠慮すると言った筈でござるよ」
相楽左之助「これは喧嘩屋としての喧嘩。まして相手が維新志士緋村抜刀斎なら尚更な」
相楽左之助「長州派維新志士緋村抜刀斎。使う剣は古流剣術“飛天御剣流”」
相楽左之助「働いたのは14~19歳の五年間。前半分は人斬り。闇に蠢く非情の暗殺者」
緋村剣心「やはりお主か。喧嘩は遠慮すると言った筈でござるよ」
相楽左之助「これは喧嘩屋としての喧嘩。まして相手が維新志士緋村抜刀斎なら尚更な」
相楽左之助「働いたのは14~19歳の五年間。前半分は人斬り。闇に蠢く非情の暗殺者」
相楽左之助「あと半分は幕府方の剣客集団から仲間を守る遊撃剣士として」
相楽左之助「あんたが今日有名なのはこっちの働きの為だな。ところが鳥羽伏見の役に勝利した後に失踪。そして今は流浪人緋村剣心として生きている」
相楽左之助「本当の喧嘩ってのは相手を知る事から始まる。知った上で闘い方を決める。わざわざ京都に出向いて調べたんだ」
緋村剣心「それで闘い方は決まったでござるか」
相楽左之助「そこよ問題は!わかったのは大まかな経歴だけ。飛天御剣流ってのはどんな剣術かとか、非情の人斬りが不殺の流浪人になった経緯とか肝心の所は一切わからねェ」
相楽左之助「わからねぇからこうして正々堂々真っ向勝負に出たってわけさ」
緋村剣心「拙者もわからぬ。弱い者イジメを見るのもするのも嫌うお主が何故に喧嘩屋なんて理不尽な生業をする?」
緋村剣心「何故にこれ見よがしに悪一文字などを背負ったりする?性根は真っ直ぐな筈なのに。今のお主はひどく歪んでしまっている」
相楽左之助「わからねぇからこうして正々堂々真っ向勝負に出たってわけさ」
緋村剣心「拙者もわからぬ。弱い者イジメを見るのもするのも嫌うお主が何故に喧嘩屋なんて理不尽な生業をする?」
緋村剣心「何故にこれ見よがしに悪一文字などを背負ったりする?性根は真っ直ぐな筈なのに。今のお主はひどく歪んでしまっている」
緋村剣心「何がお主をそのように歪ませたでござるか?」
相楽左之助「何がって…」
相楽左之助「どうしても知りてぇってんなら闘って俺に勝ちな。ただこれだけは言っておく。俺は維新志士なんてのは全て俺の大嫌えな偽善野郎だと思ってる」
相楽左之助「正義の名の下に好き勝手。邪魔者は真実を歪めてまでして堕しめて叩き潰す。四民平等なんて笑っちまう程にうそっぱちだ」
相楽左之助「そんな維新志士共の中で最強と謳われる伝説の人斬りを俺は心底ブッ倒してみてえのよ!」
緋村剣心「わかった。受けてたとう。だがその前に一つ答えろ。この喧嘩の仕掛け主は比留間兄弟でござるな」
相楽左之助「何がって…」
相楽左之助「どうしても知りてぇってんなら闘って俺に勝ちな。ただこれだけは言っておく。俺は維新志士なんてのは全て俺の大嫌えな偽善野郎だと思ってる」
相楽左之助「正義の名の下に好き勝手。邪魔者は真実を歪めてまでして堕しめて叩き潰す。四民平等なんて笑っちまう程にうそっぱちだ」
相楽左之助「そんな維新志士共の中で最強と謳われる伝説の人斬りを俺は心底ブッ倒してみてえのよ!」
緋村剣心「わかった。受けてたとう。だがその前に一つ答えろ。この喧嘩の仕掛け主は比留間兄弟でござるな」
相楽左之助「御名答。よくわかったな」
緋村剣心「この町で拙者の素性を知る者は限られている。それにそこの門の影に奴らの薄汚い殺気が漂っている。隠れてないで出て来い」
緋村剣心「出て来いって言ってるんだ」
相楽左之助「さァ出しな」
緋村剣心「この町で拙者の素性を知る者は限られている。それにそこの門の影に奴らの薄汚い殺気が漂っている。隠れてないで出て来い」
緋村剣心「出て来いって言ってるんだ」
相楽左之助「さァ出しな」
喜兵衛「は?」
相楽左之助「は?じゃねーよ!」
相楽左之助「やっぱりな。てめぇの様な下衆の考えることぐらいはお見通しだぜ」
相楽左之助「いいか!この喧嘩の売り手はお前らだが、買った以上は俺の喧嘩だ。ふざけた横槍は」
相楽左之助「絶対に許さねぇぜ」
神谷薫「喜兵衛…」
喜兵衛「この土地屋敷は必ず頂くぞ小娘!」
相楽左之助「俺の相棒にゃあ道場はちょっと狭え。河原にでも出ようぜ」
緋村剣心「弥彦」
相楽左之助「いいか!この喧嘩の売り手はお前らだが、買った以上は俺の喧嘩だ。ふざけた横槍は」
相楽左之助「絶対に許さねぇぜ」
神谷薫「喜兵衛…」
喜兵衛「この土地屋敷は必ず頂くぞ小娘!」
相楽左之助「俺の相棒にゃあ道場はちょっと狭え。河原にでも出ようぜ」
緋村剣心「弥彦」
明神弥彦「あ?」
緋村剣心「やっぱり驚いたでござるか」
明神弥彦「まーな。けどピンと来ねぇよ。全然怖かねーし…むしろお前が鬼の様に強くても当然だって妙に納得しちまったって感じだな」