『ムルソー 地下第四層』
太宰治「今から三十分で」フョードル「どちらかが死ぬ」
ゴーゴリ「さあて…さてさてさて」
ゴーゴリ「さて!今更だが説明しよう!」
ゴーゴリ「君達が先程収監されていたのは最下層!危険異能力者収容の為の異能空間」
ゴーゴリ「通称“無限賽室(ハッピーボール)”!今いるのはその上、通常監房の地下第四層だ」
ゴーゴリ「それでも地上までの脱出経路には世界最高峰の警備機構が待ち構える」
ゴーゴリ「さて!今更だが説明しよう!」
ゴーゴリ「君達が先程収監されていたのは最下層!危険異能力者収容の為の異能空間」
ゴーゴリ「通称“無限賽室(ハッピーボール)”!今いるのはその上、通常監房の地下第四層だ」
ゴーゴリ「それでも地上までの脱出経路には世界最高峰の警備機構が待ち構える」
ゴーゴリ「まず各層の廊下は数十もの“セル”と呼ばれる区画で区切られて、通り抜けるには十二桁の暗証番号が必要となる」
ゴーゴリ「隔壁の解除番号は六時間ごとに変更され、入力を一度でも間違えば二度と開かない」
ゴーゴリ「隔壁の厚さは扉も壁も驚異の120センチ!しかも耐異能性特殊金属で破壊は不可能」
ゴーゴリ「隔壁を抜けても更に厄介な昇降装置がある!」
ゴーゴリ「上層階には、この昇降装置で上るしかないが、動かすには掌紋・声紋・網膜・遺伝子認証がすべて必要だ」
シグマ「誰が助手だ💢」
ゴーゴリ「この中から各々一つだけ持ち出しを許可する」
ゴーゴリ「まずは巡回警備兵が使う無線機」
ゴーゴリ「警備の動きを読むにはこれに頼るしかない」
ゴーゴリ「二つ目は、最高警備長級認可の開扉カード」
ゴーゴリ「洋上ヘリポートへの扉はこのカードでしか開かない」
ゴーゴリ「三つ目は硬貨爆弾。火薬増量型。ここに侵入する時に使った残りだ」
ゴーゴリ「四つ目は衛星通信電話機。電波の通じる第一層まで行けばこれで世界中の協力者に応援を要請できる。ある意味で最強の武器だ」
太宰治「成程…勝負は既に」
ゴーゴリ「まずは巡回警備兵が使う無線機」
ゴーゴリ「警備の動きを読むにはこれに頼るしかない」
ゴーゴリ「二つ目は、最高警備長級認可の開扉カード」
ゴーゴリ「洋上ヘリポートへの扉はこのカードでしか開かない」
ゴーゴリ「三つ目は硬貨爆弾。火薬増量型。ここに侵入する時に使った残りだ」
ゴーゴリ「四つ目は衛星通信電話機。電波の通じる第一層まで行けばこれで世界中の協力者に応援を要請できる。ある意味で最強の武器だ」
太宰治「成程…勝負は既に」
ゴーゴリ「成程!いいだろう」
シグマ「(あの開扉カードは出口に至る為…つまり勝利に絶対必要。フョードルの行動は不可解で幽鬼めいているが、その実、誰よりも合理的で冷徹)」
ゴーゴリ「さぁ太宰君、君は何を?」
シグマ「(あの開扉カードは出口に至る為…つまり勝利に絶対必要。フョードルの行動は不可解で幽鬼めいているが、その実、誰よりも合理的で冷徹)」
ゴーゴリ「さぁ太宰君、君は何を?」
太宰君「そうだな…」
太宰治「私はこれがいいね」
シグマ「え!?私!?」
ゴーゴリ「ハハハハハ!いいよ君!最高だ」
フョードル「一体何を」
シグマ「(考えてる!?)」
幸田文「一応聞くけど、ブラちゃんてあの警備員に命令できへんの?」
太宰治「私はこれがいいね」
シグマ「え!?私!?」
ゴーゴリ「ハハハハハ!いいよ君!最高だ」
フョードル「一体何を」
シグマ「(考えてる!?)」
幸田文「一応聞くけど、ブラちゃんてあの警備員に命令できへんの?」
ブラちゃん「無理である」
幸田文「かけっこは学級で一番やけど…何で?」
ブラム「走れ!」
シグマ「うわっ!」
シグマ「私を何に利用する気だ!フョードルをどう倒す?」
シグマ「止まれ!」
太宰治「止まったよ?」
シグマ「お前…少しは真面目になれ!この時間もフョードルは出口に近づいているんだぞ!」
太宰治「それはどうかな…」
宮沢賢治「こうすればいいんです」
宮沢賢治「乱歩さんの指示で助けに来ました」
太宰治「あ~楽しいな~♬自由っていいな~♬」
シグマ「おい、いつまで踊ってる!?勝負を忘れるなよ」
太宰治「ちょっと監獄観光してく?滅多に来られる場所じゃないし」
宮沢賢治「乱歩さんの指示で助けに来ました」
シグマ「おい、いつまで踊ってる!?勝負を忘れるなよ」
太宰治「ちょっと監獄観光してく?滅多に来られる場所じゃないし」
シグマ「(そういえばこういう奴だった)」
シグマ「家…」
シグマ「(その言葉が自分でも驚く程心を揺さぶった。この世の誰もが生まれた家を持つ。私以外は)」
シグマ「(私は無から生まれ、それから常に誰かに利用され続けた。フョードル…ニコライ…)」
シグマ「(そして…太宰)」
シグマ「(フョードルを倒す。そして誰にも手出しできない私だけの家を手に入れる。これ以上誰も私を利用させない)」
シグマ「(その言葉が自分でも驚く程心を揺さぶった。この世の誰もが生まれた家を持つ。私以外は)」
シグマ「(私は無から生まれ、それから常に誰かに利用され続けた。フョードル…ニコライ…)」
シグマ「(フョードルを倒す。そして誰にも手出しできない私だけの家を手に入れる。これ以上誰も私を利用させない)」
太宰治「侵入者だ」
太宰治「ひとつしか有り得ないだろう?」
太宰治「成程…侵入者が誰かわかった」
「侵入者は」
幸田文「ええと…探偵社のお兄さん?何でここに?」
宮沢賢治「勿論乱歩さんの推理です。急な空港封鎖、誰かを探し始めた吸血種、更に放置された棺と無数の刀傷。それだけ揃えば、誰かが福地から逃げていると推理するのは乱歩さんには簡単です」
ブラム「其方…その装具…土の臭い…」
ブラム「農民か?余の領地を開墾する気はないか?」
宮沢賢治「勿論乱歩さんの推理です。急な空港封鎖、誰かを探し始めた吸血種、更に放置された棺と無数の刀傷。それだけ揃えば、誰かが福地から逃げていると推理するのは乱歩さんには簡単です」
ブラム「其方…その装具…土の臭い…」
ブラム「農民か?余の領地を開墾する気はないか?」
幸田文「スカウトしとる場合か!あんた今、領地あれへんやろ!」
宮沢賢治「ありがとうございます。でも僕はもう探偵社員として農業のついでに探偵業をしておりますので」
幸田文「(ついでなん?)」
宮沢賢治「首のお兄さん、貴方の領地に狼は来ますか?」
宮沢賢治「ありがとうございます。でも僕はもう探偵社員として農業のついでに探偵業をしておりますので」
幸田文「(ついでなん?)」
宮沢賢治「首のお兄さん、貴方の領地に狼は来ますか?」
ブラム「狼?ああ来る。牧場の羊を食い荒らす厄介な獣だ」
宮沢賢治「それなら今の状況もわかりますね」
宮沢賢治「狼が来ました」
末広鉄腸「悪邪即滅」
宮沢賢治「僕は羊を守らなくてはなりません」
中島敦「(あの女の子…まさか)」
中島敦「どうしたの?大丈夫?」
宮沢賢治「それなら今の状況もわかりますね」
宮沢賢治「狼が来ました」
末広鉄腸「悪邪即滅」
宮沢賢治「僕は羊を守らなくてはなりません」
中島敦「(あの女の子…まさか)」
中島敦「どうしたの?大丈夫?」
「大事な人とはぐれたの…でもいいの…もう会えたから」
幸田文「行くぞブラちゃん!」
末広鉄腸「当然だ。俺が用があるのはお前だ。探偵社」
宮沢賢治「僕に?」
末広鉄腸「そうだ」
宮沢賢治「でも本当に知りませんよ」
大倉燁子「仲間と連絡を取る気じゃったか?」
「!!」
📱立原道造「燁子さん、これを見てるって事は俺は死んだか、それより酷い目に遭ってるって事でしょう」
中島敦「僕を捜してたって?違う。僕が貴女を捜してた。それを見せる為に」
📱立原道造「本望とは言いません。自分が死ぬと考えただけでヒデェ気分だ。でも、無駄死にはもっと御免だ。だから調査結果を伝えます。探偵社は無実でした」
「!!」
📱立原道造「燁子さん、これを見てるって事は俺は死んだか、それより酷い目に遭ってるって事でしょう」
中島敦「僕を捜してたって?違う。僕が貴女を捜してた。それを見せる為に」
📱立原道造「本望とは言いません。自分が死ぬと考えただけでヒデェ気分だ。でも、無駄死にはもっと御免だ。だから調査結果を伝えます。探偵社は無実でした」
中島敦「そう思いたければ思えばいい」
📱立原道造「俺行きます。決着をつけに…命を懸けて使命をどうのなんて柄じゃ到底ねぇけど」
📱立原道造「俺もちったあ、そそる絵になる男になって来ましたかね」
「!!」
大倉燁子〈立原!正義の味方が傷を負いながら世界を救いに行く!そそる絵になってきたと思わんか〉
中島敦「このあと彼は消息を絶った。多分黒幕に…」
📱立原道造「俺行きます。決着をつけに…命を懸けて使命をどうのなんて柄じゃ到底ねぇけど」
「!!」
大倉燁子〈立原!正義の味方が傷を負いながら世界を救いに行く!そそる絵になってきたと思わんか〉
中島敦「このあと彼は消息を絶った。多分黒幕に…」
大倉燁子「それで?探偵社の作戦は?」
中島敦「乱歩さんに!?」
末広鉄腸「俺は猟犬だ!」