相楽左之助「まじい」
相楽左之助「ダメだぜ嬢ちゃん、ちゃんと料理の修行もしとかねェと…なんなら俺が教えてやろーか?」
相楽左之助「毎日こうじゃお前もつれぇだろ?剣心」
浦村「実は緋村さんにある兇賊を倒して欲しいのです」
緋村剣心「兇賊?」
浦村「通称“黒笠”。現在、政・財・官界で活躍する元・維新志士を狙い、斬奸状を送りつけて斬り殺す殺人鬼」
浦村「この十年、一度も仕損したことのない凄腕の剣客です」
浦村「黒笠は人斬りを楽しんでいます。栄職についた維新志士を狙えば警察は本腰を入れて警護に動き、また狙われた当人も権力財力を尽くして護衛に力を入れます」
浦村「そうして敷かれた鉄壁の守りをつき崩し、どれだけ人を斬れるか黒笠は楽しんでいるのです!」
浦村「2か月前、奴が静岡に現れた時は当人、警官、護衛合わせて34人が殺され56人が重傷を負わされました」
浦村「どういうわけか拳銃警官は銃を抜く前に全員真っ先に斬られてしまったのです。一命を取りとめた者の話によれば、まるで金縛りの様に体が突然動かなくなったと…」
緋村剣心「二階堂平法“心の一方”か」
緋村剣心「その男、人を斬り続けるあまり、血の色と匂いだけに心を奪われてしまったのでござろうな」
緋村剣心「明治も十年も過ぎたのに、まだその様な者がいようとは…」
浦村「相手はあの黒笠ですぞ!」
谷十三郎「口を慎め!剣林弾雨を駆け抜け維新まで生き着いたこの俺に一介の署長如きが意見する気か!」
谷十三郎「こうして選りすぐりの最強護衛軍団を組んでおるのよ!その助っ人がお前の配下全員合わせたより強いとでもいうのか!?」
浦村「面目もありませんが、その通りです」
緋村剣心「聞いていれば谷さんも随分偉そうになりましたね。剣林弾雨からしょっちゅう守っていた幕末の頃とはまるで別人の様ですよ」
谷十三郎「ゲッ!」
相楽左之助「おいおいどこか選りすぐりの最強だよ。どいつもこいつも一度はブッ飛ばした覚えがあるぜ」
「ゲゲッ!」
緋村剣心「有象無象の護衛ではさぞ心外でしょうけど、今夜一晩は大目に見てやって下さい」
谷十三郎「とんでもない!身にあまる光栄です!」
谷十三郎「こうして選りすぐりの最強護衛軍団を組んでおるのよ!その助っ人がお前の配下全員合わせたより強いとでもいうのか!?」
浦村「面目もありませんが、その通りです」
緋村剣心「聞いていれば谷さんも随分偉そうになりましたね。剣林弾雨からしょっちゅう守っていた幕末の頃とはまるで別人の様ですよ」
谷十三郎「ゲッ!」
相楽左之助「おいおいどこか選りすぐりの最強だよ。どいつもこいつも一度はブッ飛ばした覚えがあるぜ」
「ゲゲッ!」
緋村剣心「有象無象の護衛ではさぞ心外でしょうけど、今夜一晩は大目に見てやって下さい」
谷十三郎「とんでもない!身にあまる光栄です!」
浦村「谷殿、外に警官隊も配置しますがよろしいですね」
谷十三郎「勝手にせい!」
緋村剣心「おろ?」
谷十三郎「ぜひお願いします!」
相楽左之助「斬奸状の予告時間まであと五分…」
相楽左之助「しかし剣心、よくこの一件引き受けたな。なんていうか…こういう抜刀斎としての頼まれ事は好かねぇと思ってたぜ」
緋村剣心「もちろん好かぬよ。しかし放っておくわけにはいかぬでござろう」
相楽左之助「しかし剣心、よくこの一件引き受けたな。なんていうか…こういう抜刀斎としての頼まれ事は好かねぇと思ってたぜ」
緋村剣心「もちろん好かぬよ。しかし放っておくわけにはいかぬでござろう」
相楽左之助「あれが黒笠…成程あの目はヤバすぎるな」
「仕官!」
「よっしゃあ!」
相楽左之助「バカ野郎!欲ボケで命捨てる気かよ!」
鵜堂刃衛「ふわはははは」
鵜堂刃衛「逃さんよ」
浦村「体が動かない!」
相楽左之助「てめぇ…今何しやがった!急に体が重くなりやがったぞ!」
鵜堂刃衛「ホウ…心の一方にかかってもまだ動けるとは」
相楽左之助「(心の一方)」
緋村剣心「二階堂平法“心の一方”またの名を“居縮の術”」
相楽左之助「バカ野郎!欲ボケで命捨てる気かよ!」
鵜堂刃衛「ふわはははは」
鵜堂刃衛「逃さんよ」
浦村「体が動かない!」
鵜堂刃衛「ホウ…心の一方にかかってもまだ動けるとは」
相楽左之助「(心の一方)」
緋村剣心「二階堂平法“心の一方”またの名を“居縮の術”」
緋村剣心「幕末、京都に居た頃、ある男の噂話を聞いた事がある。どの藩閥にも属さずひたすら暗殺稼業を続けた男」
緋村剣心「二階堂平法を極めた剣の達人」
緋村剣心「浮浪人斬り“鵜堂刃衛”」
鵜堂刃衛「俺もお前を知っいるぞ。古流剣術“飛天御剣流”を使う長州派維新志士」
鵜堂刃衛「人斬り緋村抜刀斎!」
緋村剣心「二階堂平法を極めた剣の達人」
緋村剣心「浮浪人斬り“鵜堂刃衛”」
鵜堂刃衛「人斬り緋村抜刀斎!」
鵜堂刃衛「これは面白い。こんなに面白いのは幕末以来だよ。標的変更。次の獲物はお前だ」
緋村剣心「刃衛がいつどこで二階堂平法を極めたかは知らないが、初めて幕末の京都に現れた時、奴は新選組隊士だったそうだ」
緋村剣心「実際、奴は何人もの維新志士達を斬った。だがそれ以上に不要な殺人を繰り返し、その挙句、隊内で粛清されそうになった所を逆に返り討って新選組を逃走。それから数か月の後、今度は人斬りとして維新志士側に登場したでござるよ」
緋村剣心「奴の狙いは拙者一人。相手は拙者だけでするでござる」
緋村剣心「その代わりと言ってはなんだが一つ頼まれて欲しいでござるよ」
相楽左之助「だらしねェ顔しちゃってまあ、年頃の娘がヨダレ垂らして寝るなよなあ」
明神弥彦「昨晩一睡もできなかったみてぇだぜ」
明神弥彦「昨晩一睡もできなかったみてぇだぜ」
相楽左之助「…オウ…タダイマ」
相楽左之助「つーわけで今度は剣心が狙われる事になっちまってな…で、留守の間は俺が預かるよう頼まれた」
相楽左之助「おいおいどこ行く」
神谷薫「決まってるわ!剣心を探すのよ!」
相楽左之助「つーわけで今度は剣心が狙われる事になっちまってな…で、留守の間は俺が預かるよう頼まれた」
相楽左之助「おいおいどこ行く」
神谷薫「決まってるわ!剣心を探すのよ!」
相楽左之助「バカ言うねェ!あんたが行ってもかえって足手まといになるだけだ」
神谷薫「じゃ刃衛と戦った後、そのまま剣心が帰らないでまた旅に出ちゃったらどうするのよ!」
神谷薫「また独りぼっちなるくらいなら危険な目に遭う方がずっといいわ!」
相楽左之助「剣心と離れるのが不安でたまらないってか…にしても独りぼっちだとよ。お前完全に忘れられてたぜ」
神谷薫「じゃ刃衛と戦った後、そのまま剣心が帰らないでまた旅に出ちゃったらどうするのよ!」
神谷薫「また独りぼっちなるくらいなら危険な目に遭う方がずっといいわ!」
相楽左之助「剣心と離れるのが不安でたまらないってか…にしても独りぼっちだとよ。お前完全に忘れられてたぜ」
明神弥彦「仕方ねぇさ。相手は剣心。日本一の男だぜ」
明神弥彦「ちなみに日本二は俺だぞ。いいな」
相楽左之助「てェと俺は日本三かい?じゃあ俺は風呂入って寝るから後よろしくな」
明神弥彦「剣心に頼まれたんだろ!?もっと責任もてよ!」
明神弥彦「ちなみに日本二は俺だぞ。いいな」
相楽左之助「てェと俺は日本三かい?じゃあ俺は風呂入って寝るから後よろしくな」
明神弥彦「剣心に頼まれたんだろ!?もっと責任もてよ!」
緋村剣心「(来た)」
神谷薫「ケーンシーン見ィーつけたあ」
緋村剣心「(おろ…刃衛よりおっかないでござるな)」
神谷薫「左之助に聞いたわ。私も道場に帰らない。一緒にここにいるわ」
緋村剣心「刃衛の事は聞いたでござろう」
神谷薫「聞いたわ。けど帰らない」
緋村剣心「誰かを守りながらの闘いとなると刃衛には到底勝てない」
神谷薫「一番気に入ってる藍色のリボン、剣心に貸すわ」
神谷薫「あくまで貸すだけだからね。ちゃんと返すのよ」
神谷薫「刃衛と戦った後…忘れてそのまま旅に出たら絶対に許されないからね」
緋村剣心「わかった。必ず返しに帰るから安心して道場で待つでござるよ」
緋村剣心「薫殿!」
鵜堂刃衛「見たぞ見たぞ抜刀斎!この小娘、お前の女と見た!」
緋村剣心「刃衛貴様ァ!」
神谷薫「ケーンシーン見ィーつけたあ」
緋村剣心「(おろ…刃衛よりおっかないでござるな)」
神谷薫「左之助に聞いたわ。私も道場に帰らない。一緒にここにいるわ」
緋村剣心「刃衛の事は聞いたでござろう」
神谷薫「聞いたわ。けど帰らない」
緋村剣心「誰かを守りながらの闘いとなると刃衛には到底勝てない」
神谷薫「一番気に入ってる藍色のリボン、剣心に貸すわ」
神谷薫「あくまで貸すだけだからね。ちゃんと返すのよ」
神谷薫「刃衛と戦った後…忘れてそのまま旅に出たら絶対に許されないからね」
緋村剣心「わかった。必ず返しに帰るから安心して道場で待つでござるよ」
緋村剣心「薫殿!」
鵜堂刃衛「見たぞ見たぞ抜刀斎!この小娘、お前の女と見た!」
緋村剣心「刃衛貴様ァ!」