幸田文「何で…」
ブラム「勇気の不足でも資質の不足でもない。其方は何も悪くない。重量の不足。ただそれだけである」
幸田文「今のでわかった。皆を助ける方法はある」
福沢諭吉「(無敵のお前を破るには剣を手放させるしかない!)」
福地桜痴「(落ちた懐刀!)」
フョードル「簡単な話ですよ」
フョードル「ヘリの中で打ちますよ」
フョードル「(ぼくに手傷を負わせるとは…やはり太宰君はあの男以来の敵…)」
フョードル「(いや、命を支払い得たのがこの傷一つならば所詮はその程度か…)」
フョードル「ぼくは怪我で操縦桿が握れません。操縦を頼みます」
ゴーゴリ「そういえばシグマ君はどうした?」
フョードル「勇敢でしたよ。もう二度と目覚める事はないでしょう」
ゴーゴリ「君に逆らう者は悉く非業の死を遂げる…か…それなら君自身はここを出たらどうする?」
フョードル「(ぼくに手傷を負わせるとは…やはり太宰君はあの男以来の敵…)」
フョードル「(いや、命を支払い得たのがこの傷一つならば所詮はその程度か…)」
ゴーゴリ「そういえばシグマ君はどうした?」
フョードル「勇敢でしたよ。もう二度と目覚める事はないでしょう」
ゴーゴリ「君に逆らう者は悉く非業の死を遂げる…か…それなら君自身はここを出たらどうする?」
フョードル「今貴方が言いましたよ?」
「?」
フョードル「とりあえず、ぼくを殺そうとした貴方を消します」
ゴーゴリ「いいね…新しいゲームの始まりだ」
ゴーゴリ「おやおや~解毒剤をそんなに粗末に扱っていいのかい?」
ゴーゴリ「フョードル君?」
ゴーゴリ「何故こんな事に!」
太宰治「残念だよ。もう少しで死ねたのに」
太宰治「でもね、君では私を殺せない」
「?」
フョードル「とりあえず、ぼくを殺そうとした貴方を消します」
ゴーゴリ「いいね…新しいゲームの始まりだ」
ゴーゴリ「おやおや~解毒剤をそんなに粗末に扱っていいのかい?」
ゴーゴリ「フョードル君?」
ゴーゴリ「何故こんな事に!」
太宰治「残念だよ。もう少しで死ねたのに」
太宰治「でもね、君では私を殺せない」
江戸川乱歩「終わった全部」
フョードル「太宰君…何故…」
太宰治「万象を掌で操る君と違って私の手札は不確定要素ばかりだったよ。だが君には一つ弱点があった。君は己で操れない者を信じない。仲間だよ」
太宰治「空港でブラムが異能力を取り戻した。そのブラムと乱歩さんが交渉し、ヘリを操縦する吸血種を操って貰った」
太宰治「事前に打ち合わせられる内容じゃない。だが乱歩さんならそうすると信じていた」
太宰治「万象を掌で操る君と違って私の手札は不確定要素ばかりだったよ。だが君には一つ弱点があった。君は己で操れない者を信じない。仲間だよ」
太宰治「空港でブラムが異能力を取り戻した。そのブラムと乱歩さんが交渉し、ヘリを操縦する吸血種を操って貰った」
太宰治「事前に打ち合わせられる内容じゃない。だが乱歩さんならそうすると信じていた」
太宰治「中也は最初から吸血種じゃなかった」
福沢諭吉「(剣を奪い返し過去を変える心算か) させぬ!」
福沢諭吉「無意 無心 無己 無我 立身流之形 二之太刀」
福沢諭吉「(それは私の人生においても二度と放てぬ程、完璧な斬撃であった。故に中途で止めるは不可能であった)」
福沢諭吉「ポオの小冊子!奪われていた?」
中原中也「くそ…取れねぇ」
中原中也「ボスが接着しろって!」
太宰治「全ては演目だよ。そもそも私がエレベーターから脱出できたのも中也が外から重力干渉をしたお陰だ」
太宰治「そして中也が私の頭を撃つ。弾は頭蓋骨で止まる」
太宰治「この手、昔よく使ったねぇ~」
中原中也「ボスが接着しろって!」
太宰治「全ては演目だよ。そもそも私がエレベーターから脱出できたのも中也が外から重力干渉をしたお陰だ」
太宰治「そして中也が私の頭を撃つ。弾は頭蓋骨で止まる」
太宰治「この手、昔よく使ったねぇ~」
フョードル「本当の目的?」
フョードル「ああ…神よ神よ何ぞ我を見捨て給うや(エリ・エリ・ラマ・サバクタニ)」
福沢諭吉「ポオの小説空間だ」
福地桜痴「為すべき事はみな為した」
福沢諭吉「ああ、お前の勝だ源一郎」
福沢諭吉「ああ、お前の勝だ源一郎」
福沢諭吉「お前の目的は世界から戦争を無くす事」
中島敦「気をつけて下さい。まだ薬剤が体に残っています」
中島敦「傷は既に治療されています。この装置の電源を切れば、無傷で賦活するよう設定されていたんです」
中島敦「凡ての始まりは三十六年の時間の重み…」」
福地桜痴「多国間紛争が火種となり、発達した無人兵器と生物兵器が2憶1千万の人命を奪うと…福沢…お前ならどうする?」
中原中也「で?貧血野郎は死んだのか?」
ゴーゴリ「ああ、その通りだ」
ゴーゴリ「いや違う…いや…その通りだ…フョードル君と交わした言葉は決して多くない」
ゴーゴリ「だが、彼と会って以降の時間はそれまでとは全く別の人生の様に感じられる」
ゴーゴリ「フョードル君の言う通り、自分を見失う為に戦って来た。今は…ただ…」
中原中也「いつもみてぇに皮肉は言わねぇのか?」
太宰治「いや、今日はやめておこう。解毒剤も手に入ったしね」
ゴーゴリ「いや違う…いや…その通りだ…フョードル君と交わした言葉は決して多くない」
ゴーゴリ「だが、彼と会って以降の時間はそれまでとは全く別の人生の様に感じられる」
ゴーゴリ「フョードル君の言う通り、自分を見失う為に戦って来た。今は…ただ…」
中原中也「いつもみてぇに皮肉は言わねぇのか?」
太宰治「いや、今日はやめておこう。解毒剤も手に入ったしね」
福地桜痴「福沢、戦争は何故起こる?」
福沢諭吉「戦争が起こる理由?」
福地桜痴「ああ、嘗て戦国のようこの国では藩と藩が戦争をし殺し合っていた。だが今日、県と県が殺し合う可能性はあるか?」
福沢諭吉「有り得ぬ」
福地桜痴「昔、藩と藩は主権の異なる別の集団、即ち“かれら”であった。だが交流も容易な隣県は同一集団、即ち“われら”となって」
福沢諭吉「戦争は“われら”と“かれら”の間でしか起こらない…か」
福地桜痴「故に遠い未来、通信・交通の進歩で“かれら”は自然と“われら”になり、放っておいても戦争は消滅するだろう。だが儂はそんなに待てぬ。一年でも早く戦争を“あの地獄”をこの世から消し去りたい。故に儂は人類を皆“われら”にしようと考えた」
福沢諭吉「あれはお前が金団を盗んで来た時だな」
福地桜痴「お前も一緒に食ったから同罪だ」
福沢諭吉「卑怯者め…焙じ茶を供に出されて抗えるか」
福地桜痴「ならば訊くが福沢、国家とは何だ?大雑把に言えば国家とは暴力の権利を持つものだ。“必要な暴力”は須く国がこれを認可する」
福沢諭吉「その為のテロ計画か!全ては人類軍とワンオーダーを手にする為」
福地桜痴「今後世界は人類軍総帥を頂点とした超国家人類連邦を樹立する。そこまでお膳立てが揃えば頁がきく。現実が改変され人類は統一されて当然と誰もが思う…戦争は無くなる…永久に…」
福沢諭吉《全軍に命令する。侵攻を中止せよ!》
福地桜痴「今回のテロ計画に儂は一つの条件を課した。犠牲にする命は500人以下。それが平和の対価。立案したのはフョードル。奴以外は不可能だ」
福地桜痴「だから監獄に閉じこもって貰った。さしもの奴も地球の裏側から茶々は入れられまい。福沢、儂を斬れ!お前が人類軍の総帥となるのだ。他に探偵社を救う道はない!儂の命か!探偵社か選べ!」
福沢諭吉「それだ。奴の邪悪さを知らぬ貴様ではあるまい」
福地桜痴「だから監獄に閉じこもって貰った。さしもの奴も地球の裏側から茶々は入れられまい。福沢、儂を斬れ!お前が人類軍の総帥となるのだ。他に探偵社を救う道はない!儂の命か!探偵社か選べ!」
福沢諭吉「済まぬ…斬れぬ」
福地桜痴「済まぬな…燁子君」
福地桜痴「少し疲れた…」
江戸川乱歩「これをどうするかは社長が決めるべきだ」
福沢諭吉「ぬあああああああああああ」
江戸川乱歩「(そう…貴方にそれは壊せない)」
江戸川乱歩「(それはおじさんが…福沢さんが貴方にかけた呪いだ)」
中島敦「芥川!」