毛利小五郎「昨夜の記憶が全くない!?」
酒匂学「はい…昨日は仕事で大失敗した上、恋人にもフラれて一人でヤケ酒を飲みにどこかへ…今朝自宅で目覚めたら…」
酒匂学「頭にコブこそあるもののそれ以外体に傷はなくて…」
毛利小五郎「つまりこれは…他人の血だと…」
酒匂学「お願いです!昨夜私がどこで何をしたのか調べて下さい!」
毛利小五郎「わかりました。引き受けましょう。しかしなぁ…レシート一枚ないんじゃ…」
コナン「手がかりならあるよ。ほらコレ」
毛利蘭「それって金木犀の花びらね」
コナン「それにおじさんの靴」
毛利小五郎「コンクリートか」
コナン「あとここにも」
毛利小五郎「金ピカの…繊維片?」
コナン「(何だこの匂い)」
秦レイラ「ちょっとあんた達!今掃除中なんだけど何か用?あんた昨日の…」
酒匂学「申し訳ありません!」
秦レイラ「へー全然覚えてないんだ」
酒匂学「では私あなたに危害を加えたりは…?」
秦レイラ「まさか!これアタシのじゃないし、こっちはゴールドで」
毛利蘭「レイラさんのドレスはシルバーですね」
秦レイラ「確かにあんた、昨夜一晩中ウチで飲んでたわよ」
秦レイラ「これが夜11時の写真で」
秦レイラ「次は明け方4時がこれ。ずっと上機嫌で明け方帰ってたわ」
コナン「さっきの写真、11時の酒匂さんの靴にはコンクリートがついてないけど」
コナン「4時の方にはコンクリートがついてるじゃない」
秦レイラ「確かにあんた、昨夜一晩中ウチで飲んでたわよ」
秦レイラ「これが夜11時の写真で」
秦レイラ「次は明け方4時がこれ。ずっと上機嫌で明け方帰ってたわ」
コナン「でもやっぱり変だよ」
秦レイラ「何がよ」
コナン「さっきの写真、11時の酒匂さんの靴にはコンクリートがついてないけど」
コナン「4時の方にはコンクリートがついてるじゃない」
毛利小五郎「これはどういうことですか?」
酒匂学「じゃあ私は…」
秦レイラ「途中で抜けてたわ。正確な時間はわからないけど」
毛利蘭「でもあの午前4時の写真、血が付いてるようには見えなかったけど…」
コナン「酒匂さんはメガネを外してるから割れててもわからないし、照明も暗くてしかも赤。これだと血痕は消えて見えるでしょ?」
コナン「とにかく酒匂さんがコンクリートを踏んだ場所を探そうよ。この近くに工場があるから何かわかるかもしれないよ」
両角鉄夫「あ、あんた!」
酒匂学「申し訳ありません!実は全く覚えてなくて!昨夜私は何を!?」
毛利蘭「でもあの午前4時の写真、血が付いてるようには見えなかったけど…」
コナン「酒匂さんはメガネを外してるから割れててもわからないし、照明も暗くてしかも赤。これだと血痕は消えて見えるでしょ?」
コナン「とにかく酒匂さんがコンクリートを踏んだ場所を探そうよ。この近くに工場があるから何かわかるかもしれないよ」
両角鉄夫「あ、あんた!」
酒匂学「申し訳ありません!実は全く覚えてなくて!昨夜私は何を!?」
両角鉄夫「その2時間後…」
毛利小五郎「昨夜0時から2時に発生した未解決事件は一件、窃盗です。だが現場はここから遠く徒歩圏外。しかも2人組の犯行で流血沙汰にもなっていないと」
毛利小五郎「これがみちこ?」
酒匂学「みちこは元カノの名前でして…」
千野敦「あ、うん」
「!!」
千野敦「知らねぇよ。気付いたらあんた居なくなってて…」
毛利蘭「酒匂さんについてた花はこの金木犀じゃない?」
毛利小五郎「ああ」
高木刑事「被害者は古葉庄吉さん76歳。この近所のアパートで独り暮らしをしていたようです」
目暮警部「被害者を突き飛ばしたと?」
酒匂学「おそらく…」
高木刑事「被害者は柱に頭部を強打。脳挫傷で死亡したと思われます」
高木刑事「よほど強い力で突き飛ばされたんでしょう。胸にアザまでついてます」
高木刑事「被害者の胸付近の衣服から採取された指紋と掌紋が酒匂さんのものと一致しました。酒匂さんの衣服に付着していた血痕もおそらく被害者のものかと…」
高木刑事「被害者は柱に頭部を強打。脳挫傷で死亡したと思われます」
高木刑事「よほど強い力で突き飛ばされたんでしょう。胸にアザまでついてます」
高木刑事「被害者の胸付近の衣服から採取された指紋と掌紋が酒匂さんのものと一致しました。酒匂さんの衣服に付着していた血痕もおそらく被害者のものかと…」
目暮警部「死亡推定時刻は?」
両角鉄夫「仕事戻らねぇと…」
千野敦「もうこんな時間か」
高木刑事「ご協力ありがとうございました」
毛利蘭「なんかレイラさんさっきと雰囲気違うね」
コナン「そりゃさっきは仕事用で…(まさか!)」
小五郎(コナン)「警部殿!帰らせた3人を呼び戻してください」
小五郎(コナン)「酒匂さんがこの廃墟で人を突き飛ばしたのは確かでしょう。だがその相手は被害者の古葉さんじゃない。そんな事はあり得ないんですよ」
小五郎(コナン)「あなたはこう証言している。“相手を両手で突き飛ばして踵を返して逃げた”と。しかし突き飛ばした相手が古葉さんだとすると妙なんですよ」
高木刑事「ご協力ありがとうございました」
コナン「そりゃさっきは仕事用で…(まさか!)」
小五郎(コナン)「警部殿!帰らせた3人を呼び戻してください」
小五郎(コナン)「酒匂さんがこの廃墟で人を突き飛ばしたのは確かでしょう。だがその相手は被害者の古葉さんじゃない。そんな事はあり得ないんですよ」
小五郎(コナン)「あなたはこう証言している。“相手を両手で突き飛ばして踵を返して逃げた”と。しかし突き飛ばした相手が古葉さんだとすると妙なんですよ」
小五郎(コナン)「踵を返して逃げてもそこに出口など無いんですよ」
小五郎(コナン)「あなたが突き飛ばしたのは古葉さんではなく、現場に居た第3の人物。つまり真犯人です」
高木刑事「ですが被害者の胸から酒匂さんの指紋が…」
小五郎(コナン)「心臓マッサージだよ。突き飛ばされただけであんなアザが残るのは変だ。だが心臓マッサージの痕だと考えれば説明がつく」
小五郎(コナン)「酒匂さんは古葉さんを殺めたんじゃない。蘇生しようとしたんだ」
小五郎(コナン)「酒匂さんはしばらく経って目覚めた」
小五郎(コナン)「ところが酔っていたのと頭を殴られたせいで前後の記憶が飛んだんでしょう。自分が古葉さんを殺めたと思い込んでしまった」
小五郎(コナン)「だから私が殺したとつぶやきながらEDENに戻って大酒を飲み、今朝起きた時には一晩分の記憶を丸々失っていた」
小五郎(コナン)「レイラさん、あなたは酒匂さんが一晩中店に居たと偽証しましたよね」
秦レイラ「だから頼まれて」
小五郎(コナン)「そう言ってるのはあなただけだ。酒匂さんが一晩中店に居たと証言する事であなた自身のアリバイを作ったんですよ。今日EDENを訪れた際、店には焦げ臭い匂いが残っていました。そしてあなたの体にも黒い煤の汚れがついていました」
小五郎(コナン)「さらにあなたが見せてくれた二つの写真、午後11時に撮った方には映り込んでいた消火器が午前4時の方ではなくなっていた」
小五郎(コナン)「おそらく酒匂さんが居ない時間帯EDENのバックヤードではボヤが発生していたんですよね。ボヤとはいえ発覚したら問題だ」
小五郎(コナン)「さらにあなたが見せてくれた二つの写真、午後11時に撮った方には映り込んでいた消火器が午前4時の方ではなくなっていた」
小五郎(コナン)「それを隠す為にあなたは酒匂さんの記憶がない事を利用し、彼が一晩中EDENに居て何事もなかったと嘘をついた。実際はボヤの後始末に奔走していて酒匂さんの不在にさえ気づいていなかったのでは?」
毛利蘭「確かに広場ではしてましたよね」
小五郎(コナン)「しかし先程はスマホを時計代わりにしていました。何故そんな事」
小五郎(コナン)「しかし先程はスマホを時計代わりにしていました。何故そんな事」
小五郎(コナン)「盗まれたものは?」
目暮警部「それはもう確認したが」
小五郎(コナン)「注目すべきは酒匂さんではなく野次馬の方だったんですよ」
小五郎(コナン)「両角さん、あなたはこう証言している。昨日の夕方5時以降この辺には来ていないと。そのあなたがなぜそこに映っているんですか」
小五郎(コナン)「注目すべきは酒匂さんではなく野次馬の方だったんですよ」
小五郎(コナン)「両角さん、あなたはこう証言している。昨日の夕方5時以降この辺には来ていないと。そのあなたがなぜそこに映っているんですか」
小五郎(コナン)「ですがその防犯カメラの映像に映っていた酒匂さんの姿は顔は不鮮明で服も別だ。あの姿を瞬時に今日の酒匂さんと結びつけるのには無理があります」
小五郎(コナン)「つまりあれはあなたが昨夜どこか別の場所で酒匂さんの顔を見ていたからこそ出た言葉」
小五郎(コナン)「つまりあれはあなたが昨夜どこか別の場所で酒匂さんの顔を見ていたからこそ出た言葉」
両角鉄夫「あ…そうそう思い出した!広場に変な酔っ払いがいるなぁって見てたから覚えてたんだよ」
小五郎(コナン)「それだけですか?もっと別な場所でも顔を合わせたんじゃありませんか?例えば、そう、ここであなたが古葉さんを殺害した時に見たとか」
両角鉄夫「そんな証拠はどこにあるんだよ!」
小五郎(コナン)「ボウズ!酒匂さんの爪に挟まっていた例の繊維片を」
小五郎(コナン)「それだけですか?もっと別な場所でも顔を合わせたんじゃありませんか?例えば、そう、ここであなたが古葉さんを殺害した時に見たとか」
両角鉄夫「そんな証拠はどこにあるんだよ!」
小五郎(コナン)「ボウズ!酒匂さんの爪に挟まっていた例の繊維片を」