コナン「あ、鐘の音!消防車の鐘の音がするよ。今誘拐犯の車がすれ違ったみたい」
萩原千速「了解した」
萩原千速「横浜690から神奈川本部」
「神奈川本部です。どうぞ」
萩原千速「我々の管轄で消防車が出動している事案はあるか?」
「赤葉区2丁目の湘東ビルと鳩見区5丁目の団地の火事の2件です。どうぞ」
萩原千速「2ヶ所もあるのか」
コナン「もう鎮火している方だと思うよ。鐘の音だけでサイレンの音がしなかったし、カンカン、カンカンって2回ずつ鐘を鳴らしてたから…これって鎮火後に鳴らす鎮火報だよね?」萩原千速「本部、その2件の内、鎮火したのはどっちだ」
「鎮火したのは湘東ビルの方です。どうぞ」
萩原千速「そこから最寄りの消防所に戻っているのなら走っているのは館浜街道。つまりこの道!どうやらこの先に誘拐犯の車はいるようだ」
コナン「あ、また音!歩行者用信号機のカッコーの鳴き声だ。多分どこかで信号待ちしてるんだよ。ウインカーの音もしてるから左右どっちかに曲がろうとしてるみたい」
コナン「あ!音がヒヨコの鳴き声に変わったよ!ずっとヒヨコの音がしてるって事は…右折しようとしているんだ!」
萩原千速「何!?該当する車がまだ引っ掛かってない!?」
「はい。検問を始めてから黄色い車はまだ一台も通っていません」
コナン「ここへ来る途中でコンビニのドアが開く時に鳴るピロロンピロロンって音がしばらく盗聴器から聞こえてたから、多分誘拐犯は少しの間コンビニのそばに車を停めてたんだと思うよ」
「コンビニといえば検問を通した運転手の中に妙な事を言う人がいたなぁ」
萩原千速「妙な事?」
「ええ、検問を終えて去り際に“イベントか何かあるんですか?”と聞かれて“なぜですか?”と聞き返したら」
「“コンビニでペットポトルのお茶を大量に買い込んでる人がいたから”って。しかも、熱いお茶ばかりを20本近く。だからきっと偉い要人が来るイベントの為の検問で…」
「そのお茶はイベントのスタッフ用のお茶だと思ったと…でも買ってたのはお茶だけで、おにぎりやサンドイッチとかの食べ物は買ってなかったから変だなぁと思ったとも言ってました」
ナン「(お茶…熱い…20本…何だ?)」
「そうそうそのお客、傘も買ってたそうです。雨も降ってなく陽もそんなに照ってないのに紺色の傘を」
コナン「(そうか!隠しながら変えたんだ!そのままだと目立つから!犯人が言ってた“いざとなったらかえればOK”っていうのはナンバープレートじゃなく、この事だったのか!)」
コナン「(待ってろよ博士!今助けに行ってやるからよ!)」
萩原千速「サーモペイント?誘拐犯はそれを車のボディーに施していたというのか?」
コナン「うん。ボディーの温度が30度ぐらい上がると色が変わる塗装をね。大量の熱いお茶をボディー全体にかけて車体の色を変えてこの検問を突破したんだよ」
コナン「お茶で色が変わる瞬間を傘で隠して見せなければ、車の汚れを落としているのかなと思うぐらいだからね」
コナン「お茶で色が変わる瞬間を傘で隠して見せなければ、車の汚れを落としているのかなと思うぐらいだからね」
萩原千速「問題は何色に変えたかだが…」
コナン「それなら多分、紺かそれに近い色だと思うよ。紺色の傘で隠してたんだから」
「紺色のセダンなら一台検問を通しましたけど」
コナン「それなら多分、紺かそれに近い色だと思うよ。紺色の傘で隠してたんだから」
「紺色のセダンなら一台検問を通しましたけど」
萩原千速「いつだ?」
「ついさっきです」
萩原千速「その車、時間が経って車体が冷えたら元の色に戻るのか?」
萩原千速「何!?」
コナン「“南條社長が何かやらかして今度は警察に捕まった”と勘違いしてるみたいだ!」
萩原千速「これを誘拐犯が見たら口封じで阿笠さんを殺害し遺体を乗せたまま車を放棄して逃げる場合もあるな」
萩原千速「仕方ない。乗れ少年!」
毛利蘭「ええっ!?あの白バイ隊員の千速さん、コナン君の事知ってるんですか!?」
コナン「“南條社長が何かやらかして今度は警察に捕まった”と勘違いしてるみたいだ!」
萩原千速「これを誘拐犯が見たら口封じで阿笠さんを殺害し遺体を乗せたまま車を放棄して逃げる場合もあるな」
萩原千速「仕方ない。乗れ少年!」
毛利蘭「はい」
横溝重悟「あの爆弾犯に7年前千速の弟は殺害されてんだ」
横溝重悟「警視庁の爆発物処理班に所属していた千速の弟の研二は、その爆弾犯が作った爆弾の解体中」
横溝重悟「停止させたはずの爆弾のタイマーが再び動き出し、そのまま逃げ出す事ができずに爆死」
横溝重悟「更にその4年後、研二の親友で研二の仇を討つ為に爆発物処理班から捜査一課に移動していた松田って刑事が」
横溝重悟「またもその爆弾犯が作った爆弾を解体中に爆死」
横溝重悟「その二人でも止められなかった爆弾を今年あの眼鏡のボウズが止めやがったんだ」
毛利小五郎「そういえばあのガキ、テレビに大写しされてたな」
横溝重悟「千速の奴いつも言ってたんだよ。あの少年に会って弟の無念を晴らしてくれた恩返しができるなら…」
萩原千速〈この命を懸ける価値は十分にある〉
萩原研二〈あれ?姉ちゃん、今日はダチとライブだったんじゃねぇの?〉
萩原千速〈やめだやめ!松田のバカが私のスマホ分解しやがったんたよ〉
萩原研二〈成程…だから陳平ちゃん顔腫らして黙々と何か作ってたワケか〉
萩原研二〈でも何でそれでライブ行かねぇんだ?〉
横溝重悟「警視庁の爆発物処理班に所属していた千速の弟の研二は、その爆弾犯が作った爆弾の解体中」
横溝重悟「停止させたはずの爆弾のタイマーが再び動き出し、そのまま逃げ出す事ができずに爆死」
横溝重悟「更にその4年後、研二の親友で研二の仇を討つ為に爆発物処理班から捜査一課に移動していた松田って刑事が」
横溝重悟「またもその爆弾犯が作った爆弾を解体中に爆死」
横溝重悟「その二人でも止められなかった爆弾を今年あの眼鏡のボウズが止めやがったんだ」
毛利小五郎「そういえばあのガキ、テレビに大写しされてたな」
横溝重悟「千速の奴いつも言ってたんだよ。あの少年に会って弟の無念を晴らしてくれた恩返しができるなら…」
萩原千速〈この命を懸ける価値は十分にある〉
萩原研二〈あれ?姉ちゃん、今日はダチとライブだったんじゃねぇの?〉
萩原千速〈やめだやめ!松田のバカが私のスマホ分解しやがったんたよ〉
萩原研二〈成程…だから陳平ちゃん顔腫らして黙々と何か作ってたワケか〉
萩原研二〈でも何でそれでライブ行かねぇんだ?〉
萩原千速〈忍との待ち合わせライブ会場だぞ。あんな人混みの中スマホなしで会えるワケないじゃん〉
萩原研二〈とにかく行こう。諦めるにはまだ早いって〉
萩原研二〈おーい!萩原千速はここにいるぞ!大江忍って人いねぇか!?萩原千速はここだぞー!〉
〈千速!やっと会えた!さっき千速のスマホからメール来たよ。多分ノッポの男が大声あげて捜してるから見つけてくれって〉
萩原研二「(何とか間に合ったな松田)」
コナン「ねぇ、ストッピーってできる?」
萩原千速「そう来たか」
萩原千速「じゃあ行くぞ少年」
知苑大哉「おいマジかこれ!ネットに流れてんだよ!南條社長がさっきあのレストランからパトカーに乗せられてる写真がよ!」
知苑禄江「え!?じゃ誰なんだ?私達が攫ったあの老人は!」
知苑禄江「え!?じゃ誰なんだ?私達が攫ったあの老人は!」
知苑大哉「さぁ…南條社長となぜか服を取り換えた…どっかのバカなジジイってか!?」
知苑禄江「別人なら必死こいて運ぶ必要はない!路地裏に入ってジジイを始末した後、車を捨てて逃げるよ!」
萩原千速「そこの黄色と紺のまだら模様の車!速やかにスピードを落として路肩に止まりなさい!」
知苑大哉「どうやらスピード違反で止められるワケじゃなさそうだな」
知苑大哉「サンルーフを開けろ」
知苑禄江「別人なら必死こいて運ぶ必要はない!路地裏に入ってジジイを始末した後、車を捨てて逃げるよ!」
萩原千速「そこの黄色と紺のまだら模様の車!速やかにスピードを落として路肩に止まりなさい!」
知苑大哉「どうやらスピード違反で止められるワケじゃなさそうだな」
知苑大哉「サンルーフを開けろ」
コナン「気を失ってるけど弾は急所から外れてたから命に別状はないって」
萩原千速「それはよかったな」
横溝重悟「よかったじゃねぇよ!定員外乗車に公道でストッピーにウィリー!それに何だ!あのクルっと回って白バイの前輪を被疑者の顔面に!」
横溝重悟「やりすぎなんだよ!お前はいつもいつも!」
横溝重悟「よかったじゃねぇよ!定員外乗車に公道でストッピーにウィリー!それに何だ!あのクルっと回って白バイの前輪を被疑者の顔面に!」
横溝重悟「やりすぎなんだよ!お前はいつもいつも!」
萩原千速「だから処分は受けるつもりだ」
横溝重悟「まぁ公道での大立ち回りはいつもの事だが、子供を白バイの尻に乗せて走り回ったのはとても許される事ではない」
横溝重悟「でもお前アレだろ?部下が忘れたヘルメットを届ける為に背中にぶら下げて走ってたんだろ?その様子が周りには子供を乗せてるように見えたんだよな?」
横溝重悟「まぁ公道での大立ち回りはいつもの事だが、子供を白バイの尻に乗せて走り回ったのはとても許される事ではない」
横溝重悟「でもお前アレだろ?部下が忘れたヘルメットを届ける為に背中にぶら下げて走ってたんだろ?その様子が周りには子供を乗せてるように見えたんだよな?」
横溝重悟「何で上から目線なんだよ!俺の方が4コも年上だぞ!」