裏梅「死滅回游を終わらせる?」 羂索「ああ、わたしの目的“天元と人間の超重複同化”は死滅回游を終わらせないと実行できない」 裏梅「だが死滅回游は永続する、そういうふうに作ったのは貴様自身だろ」 羂索「“永続するゲームを終わらせる”無理難題の縛りを私自身にかけることで死滅回游という理不尽なゲームを成立させたんだ」 裏梅「ならさっさと終わらせてこい。なぜ貴様までここに戻ってきたんだ」 羂索「どうやって終わらせるとか聞いてくれないの?別にいいけど…」
羂索「興味があってね。“浴”ってやつに。“浴”は本来家宝として秘蔵する器物を外敵から守るために呪具化する儀式だろう。蟲毒で厳選された生物を潰し濾すことで得られる呪力の溶液に器物を十月十日漬け込む…いやはやそれをまさか呪霊で再現するとはね」 裏梅「呪霊は殺すと消失反応で塵になってしまう。個体差はあるが切り離された一部も同様だ。だからまずは一体一体丁寧に締める。頭部など核に当たる部分のみを私の術式で凍らせてから切り離し残りを細切れにして濾していく」 羂索「こんなものに浸かってどうするのさ」 裏梅「魔に近づくのだ。伏黒恵の自我…いや魂をより深くへ沈めるために」
羂索「顔それでいいんだ?」 宿儺「今はな。術師連中と戦うのであれば、このままの方が都合がいい。コガネ、伏黒津美紀はどこにいる」 『滞留結界 仙台』 羂索「もうプレイヤーは結界に留まる必要がないはず。誘ってるんでしょ。戦りたがってるんだもの彼と」 裏梅「何故仙台に」 羂索「あー君らってほんと、万は会津の人間だよ?100年ぶりに受肉をしたらまず故郷を訪ねてみるのが人の常だろう。後は近場の結界へって…あーほんと君らって」 裏梅「どの口が言ってるんだ」 羂索「ていうか戦るの?万と?わざわざ君から出向いて?」 宿儺「何かおかしいか?」 羂索「いや、てっきり放っておくのかと。昔から君達は万の一方的な片想いだろ」 宿儺「万はどうでもいい。用があるのは器の方だ」 羂索「…ああ成る程」 宿儺「伏黒津美紀を破壊し、俺の中の伏黒恵を完全に沈める」 羂索「…じゃあ送ってあげるからポイントちょーだい」
石流龍「いやいやいやいやいやいやこいつは…スイートが過ぎるってもんだろ」 烏鷺亨子「きた…きたんだ!呪いの王が…!」 宿儺「退くのか?退かないのか?」 宿儺「ははっ何だお前、三枚に卸すつもりだったがなかなかやるな。見縊っていた。次は本気でやってやる」 石流龍「グラニテ」
万「あら、そっちの子にしたのね」 宿儺「ああ、こっちの方が面が良かったものでな」 |