五条悟「なーんかすげぇ久しぶりだな気がするわ渋谷」 伊地知潔高「獄門疆の中の時間感覚はどうだったんですか?」 五条悟「仕事がクソ忙しいときに近いかな。一週間とかあっという間に過ぎるんだけど、絶対にやり直したくないくらい長い矛盾、あの感じ」 伊地知潔高「最悪ってことは分かりました」 五条悟「地下5階の人たちはどうなった?」 伊地知潔高「ここは渋谷事変で湧いた呪霊の爆心です。東京の非術師は渋谷に近いほど生存率が低い。ですが地下5階は五条さんの残穢で呪いが全く寄りつきませんでした」 五条悟「無量空処の後遺症は?」 伊地知潔高「ありません。既に全員社会復帰を果たしています」 五条悟「そりゃ結構。じゃあぼちぼち始めようか。歌姫、お爺ちゃん」 裏梅「宿儺様、決戦は本日24日ですが、時間と場所は…」 宿儺「そんなの決める必要ない…分かるのだ」 裏梅「左様でございますか」 宿儺「…くっくっ噂をすれば…だな」
楽巌寺嘉伸〈夜蛾を殺したのは儂だ〉 五条悟〈……そ〉 楽巌寺嘉伸〈……何故だ〉 五条悟〈何が〉 楽巌寺嘉伸〈揃いも揃って何故儂に呪いをかけんのだ〉 五条悟〈別に、アンタのことは学長を通してよく知ってるつもりだ。潔癖マニュアル人間の成れの果て…だから信用できる部分もある。つーかアンタが上の命令で学長を殺すことになったのは、僕が封印されたことが発端だろうしな。ごちゃごちゃ責める気にもなんないよ……学長は最期になんか言ってた?〉 楽巌寺嘉伸〈パンダのこと…あの呪骸は突然変異ではなく作り方があると…〉 五条悟〈…ははっ、その歳でも人は変わるんだね〉 楽巌寺嘉伸〈どういう意味だ〉 五条悟〈だってそれ誰にも言ってないだろ。パンダの秘密は特級案件だ。上に報告しないなんて今までのアンタならあり得ない…変わったねお爺ちゃん〉 五条悟〈アンタが総監部のトップに立てば少しはマシになるでしょ〉
伊地知潔高「なんで私なんですか。結界を張るだけなら、私より適任がいるはずです」 五条悟「…マジで分かってねぇの?」 五条悟「オマエが一番信用できる。そんだけだよ」 伊地知潔高「(私は逃げた人間だ。逃がして貰った人間。逃げる勇気もなかった人間。そんな人間を“信用できる”と最強が言ったんだ。応えないわけにはいかない。応えられなければここで死ね!)」 『歌姫の術式“単独禁区(ソロソロキンク)”は術式範囲内の歌姫本人を含む任意の術師の呪力総量出力を一時的に増幅させる。呪術を極めることは引き算を極めること。呪詞、掌印など術式を構成あるいは発動させるまでの手順をいかに省略することができるのかで術師の腕は決まる。しかし歌姫は一切省略しない。呪歌、掌印、舞、楽。術式を儀式として昇華させることで120%の効力を得る。史上最強の術師、現代最強の術師、とちらが挑戦者となるかはこの一撃で決まる』 五条悟「九網 偏光 烏と声明 表裏の間」 『歌姫と同様に一切の手順を省略せず放つ200%の』 五条悟「虚式 茈」
『伊地知の張った結界により宿儺は五条の初手を見誤る。五条の気配は察していてもその膨大な出力を直前まで感じとれていなかった』 『史上最強の術師、現代最強の術師』 五条悟「勘違いしてるみたいだから言っとくけど、そっちか挑戦者だから」 宿儺「クソガキが」 |