「あれが魔虚羅…!」 冥冥「禪院家の虎の子か」 脹相「あらゆる攻撃への適応能力を持つ式神」 虎杖悠仁「まさか無量空処にも適応したのか!?」
宿儺「(五条悟には魔虚羅の手札は割れている)」 『宿儺は万戦で魔虚羅の適応を自ら肩代わりすることで構築術式を看破した。5度の領域展開、相殺した必中命令は五条悟の「領域内の全て」と宿儺の「領域内の自分以外の全て」 彼への必中命令は相殺していない。彼は5度「無量空処」を受け続け適応を肩代わりした。適応を肩代わりしていたのは――』 五条悟「(さっきの0.01秒で無量空処への適応を!?あり得ない!法陣の回転どころか魔虚羅が顕現したのはその後だ!宿儺が適応を肩代わりした…?…いや)」 『適応を肩代わりしていたのは』 五条悟「恵の魂か!」 宿儺「何か言いたいことがありそうな顔だな」 五条悟「別に。思ったより必死こいてくれてるみたいで嬉しいよ」 宿儺「クハッ、貴様程じゃないさ。領域でのみ発動する術式効果“無量空処”……正直なところ厄介だと思っていてな。まずは貴様からその手札を消しておきたかった。領域内で展延を使わない間は十種影法術で伏黒恵に適応を肩代わりさせた。おかげで領域に付与した以外の術式を使用できなかったわけだが、それなりに見返りはあったな」 五条悟「肩代わりしたのはあくまで適応の過程で結果じゃないだろ。宿儺オマエや恵の魂自体が無量空処に適応したわけじゃない。僕がまた領域を展開すればオマエは魔虚羅を出さざるをえない。次は一撃で消してやるよ」 宿儺「クックック、貴様はもう領域を展開できない」
日下部篤也「どういうことだ!?」 乙骨憂太「(嫌な予感が当たったのか…!?)」 宿儺「反転術式による焼き切れた生得術式の修復とは、かなり無理をしたじゃあないか。術式の刻まれている脳…大体右脳の前頭前野といったところかな。一度自ら呪力で脳を破壊してから反転術式で治療することで焼き切れた術式をリセットしていたな」 乙骨憂太「そんなこと…一回でもリスクが高すぎる!」 日下部篤也「脳の…特に術式に係わる箇所はブラックボックス…治そうと思って治せる程単純じゃねぇ」 脹相「やった回数だけ死にかけてると思っていいだろ」 虎杖悠仁「そんな無茶を4回…今もしたなら5回だ」 家入硝子「五条は脳の治癒に慣れていると思っていたが…それでも後遺症が出たってわけか…宿儺は回数が少ない分、悟よりは余裕があるな…」 宿儺「肉や骨を治すのとはわけが違う。限界だろう?仮に領域を展開できたとしてもその時点で死ぬか…俺に対抗できるほどの精度は出せないさ。次、俺は領域を結界で閉じる。逃げ道はない。あとは貴様を切り刻みながらその無限にも適応させてもらう。じゃあな最強。俺がいない時代に生まれただけの凡夫」
宿儺「領域展開」 『宿儺が無量空処を受けた時間は延べ10秒にも満たない。それでも五条悟同様に領域を展開することが不可能になるほどのダメージを脳に受けていた』 五条悟「はっはっはっ!しっかり効いてるじゃねえか!」
五条悟「生徒が見てるんでね。まだまだカッコつけさせてもらうよ」 『絶対的な強者。それ故の孤独。あなたに愛を教えるのは』 |